今作は読み手としては好きなものの、書き手としては敬遠してきた「リョナ」要素も少々含むために読者を選ぶかもしれませんが、大丈夫。ギャグで済ませられる展開ばかりの毎度お馴染みハッピーエンドです!(何故そうまでして書こうと思ったのか?)
むしろ本格的なリョナ好きからはガッカリされそうな、ゆる~くてまったりする作品なのですよね。百合で触手でハッピーエンドが徹頭徹尾決まっているもので、それ以外は本当にオマケです。……いつも通りですね。
ここ最近のマイブーム要素を詰め込んでストーリー要素が薄くても問題なさそうな群像劇でサラッと書きましたので、一人でも多くの方に楽しんでもらえれば幸いです。
完結までは毎日更新の予定ですので、しばらくの間お付き合いいただけますよう楽しんで書いていこうと思います♪
尚、第二話は同時更新予定。
それは、人類にとって突然の出来事であった。
世界各地にて正体不明の“化け物”が出現し、人類を襲いだす。まるで絵にかいたような地獄絵図が拡がっていったのだ。
当時もっとも力を持っていた大国“ニッポダイン帝国”の女帝ジェシカ・ノートンは、その災厄に対して世界中の王たちと共闘を呼び掛ける。
“化け物”は便宜上“キカイカン”と名付けられた。
“キカイカン”は全身が黒尽くめという非生物めいており、さらに姿かたちはさまざま。だが、人類を襲うという点、そして殺せば死ぬという点から突然変異の何らかの生物だと学者たちは言うのだった。
しかし、それだけだ。なぜ人間を襲うのか? どうやって生まれたのか? その生態は全て謎に包まれている。
そして大国の女帝の呼びかけに様々な思惑を抱きながら各国は手を取り合い、対策を練ったのだ。
黙って滅びを待つほど人類も愚かではない。度重なる“キカイカン”の襲撃に対抗すべく、国境の垣根を越えて共闘する独自の機動性を有した特殊部隊を女帝は創設した。
部隊名:キカイカン討伐戦闘部隊――通称『平手さん家の触手部隊』が世に知れ渡るようになるまで、そう時間はかからなかった。
これは、平手公爵家に代々伝わる触手を操る術を会得した少女たちと化け物の戦いは『オマケ』として、百合と触手の絡み合う恋愛を描いた物語である。
◆ ◆ ◆
人の手の入らぬ密林の奥地、道なき道を歩く二人の少女の姿があった。
「なぁ、ナモ。
今回の任務って、アタシらが出る必要があったのか?」
「あら、マボ姉さまはお母さまの命令を無視しようっていうの?」
「そんなつもりは無ぇけどさ、アタシら二人が揃って出張るほどの敵が出ないからさぁ~……」
「そうかもしれませんね。
でもワタシたちは与えられた任務を全うするだけ。いつもの事ですよ」
鬱蒼と茂る木々の中を歩く二人の少女たちは軽装ながら慣れた様子で速度を落とすことなく進んでいく。
彼女たちは“キカイカン討伐戦闘部隊”の所属であり、ニッポダイン帝国における平手公爵家の姉妹でもある。
名は平手マボ。平手ナモ。
マボの方が姉なのだが、身体の発育という点では妹のナモが抜きんでている。
と言うよりも、二人は揃って御年15を迎えたというのに同い年には見えない姉妹なのだ。
身長差も30㎝以上もあるし顔つきも大人と子どものようだ。しかし、それでも彼女たちを姉妹と思わない者はいないだろう。
凹凸が少なく背も低いマボも、女性らしい体型と身長の高さを持つナモも、発育が違っても同じように色気に溢れている姉妹なのだから。
ただし似ているのは髪と目の色、そして立ち上る百合力の雰囲気(オーラ)だけなので顔つきが似ていないことを指摘すると怒られる。
「さっきから景色が変わり映えしねぇからな~、つまんなくね?」
「マボ姉さまの気持ちも分かりますが、お母さまがワタシたちを揃ってこの場に寄越したのには理由があるはずよ。
気を抜いては駄目ですよ?」
「分かってっけどさぁ~……」
退屈そうなマボは落ちていた木の棒を拾って振り回しながら歩いて行く。特に意味はない。
そんな姉を諫めつつ、発育の乏しい胸からお腹、お尻までをじっくりと舐(ねぶ)るように熱い視線を向ける妹のナモ。
彼女たちが軽装というのは、何も密林だからだけではない。
上着こそ脱いでいるがその服装は討伐部隊の制服。それを暑さ対策で露出を増やすように気崩しているのはお互いに相手のモチベーションを維持するためだ。
可愛い姉が(妹が)薄着で視界に入ると嬉しいから、ということで二人は揃って上着を脱いでいるのだ。
一応、首には特殊部隊の“隊長”の証である真っ白なスカーフ。
化け物である“キカイカン”の盗伐という目的のためにこの地に来たというのに武器の類も持たず、荷物も何もなし。
だからこそ、姉の後ろを10cmと離れずにぴったりと付いて歩く妹からは見下ろすようにして襟首から覗く姉の小さな蕾がよく見えるのだが。
「(あぁ……なんて可愛らしいマボ姉さまの胸の膨らみ♪
今すぐ仕事なんて放りだして隙間から手を挿し込んで押し倒したい!
いや、いっそもう帰ってナモ姉さまとベッドで脳が蕩けるように愛し合いたい!
互いの体液を啜り合って一生をベッドの上で二人だけで過ごしたい!)」
と、妄想の中で姉に欲情をぶつけるナモであったが、彼女の鋭敏な聴力はこのような妄想中であってもきちんと機能している。
「……マボ姉さま」
「ん、聞こえたよ。
気配から察するに10メートル超えか?
確かに部下たちじゃキツいかもな」
「ええ、ようやく歯ごたえのありそうな――ワタシたち好みのキカイカンが出てきたようでワクワクしますね♪」
「途中までは数だけ多い雑魚ばかりだったからな♪
久しぶりに暴れるぜぇ~♪」
「ふふ、マボ姉さまったら子どもみたい♪」
ニヤリと鋭い犬歯をむき出しにして笑うマボは両手から黄金に輝く“触手”を伸ばす。
「それじゃあ、アタシら二人が揃って派遣されるだけの敵だ。
久しぶりに本気で戦えそうだなぁ~、ナモ♪」
「ええ、そうですね姉さま。
ワタシも姉さまと同じように戦闘は楽しみにしていましたからね♪」
ナモもまた、両手の指先から触手を伸ばし、銀色の輝く“触手”を伸ばす。
“キカイカン討伐戦闘部隊”――それは平手公爵家が代々受け継いできた“触手”を操る能力を、平手公爵直々に指導して体得した帝国最強の戦闘集団である。
本来は他の貴族や王族の子女に性的教育を“男性を交えず”教えることを目的に生み出された技術だ。
しかし技術というのは使いよう。ニッポダイン帝国のジェシカ陛下はこれを戦闘に流用することを思い付き、それに乗った平手公爵が各国から才ある女子を引き取って創設したのがこの部隊の始まりだ。
勿論、殺せば死ぬという生物としての特徴を持ったキカイカンなのだから普通の兵士でも殺せるが、
平手公爵家の触手術は戦闘においても強く、幼い少女たちが短い教育でキカイカン狩りにおいて一騎当千となるのだ。
それこそ世界各国の貴族王族など身分の貴賤を問わず、“様々な思惑”から年頃の才ある少女が平手公爵家に集められるほどに。
女性優位のニッポダイン帝国ということもあって集まる少女たちは皆強く、その筆頭となったのが平手公爵家の直系の姉妹であるマボとナモ。
人は彼女たちへの感謝と畏れから『平手さん家の触手部隊』などと呼ぶが、それこそまさに彼女たちの戦闘における恐ろしさを少しでも可愛らしく言葉を飾ろうとしたが故だろう。
鬼神のごとき力でマボとナモは自身の身体から生やした触手で大型キカイカンを細切れにしていく。
どれだけキカイカンが鳴き叫ぼうと、逃げようとしても、一切の容赦なく少しずつ削るように弱らせて殺す。
返り血に濡れた彼女たちを見て恐怖以外の感情を抱く者――それこそが『平手さん家の触手部隊』に魅入られた部隊員たる少女たちだけだろう。
最強部隊の二枚看板。呼び名は幾つもあるが、それがマボとナモのもっとも有名な異名だろうか。
姉妹が揃った時、勝てる者は存在しない。
その圧倒的なまでの強さと、歳に似合わぬ色気を振りまく二人が暮らすのが女性優位の帝国ということもあっての特権階級とも言える。
権力、暴力、そして……百合力。
百合で触手を操る姉妹は帝国最強にして対・キカイカンにおける救世主と言っても過言ではないだろう。
そんな彼女たちにかかれば他の隊員たちでは手を焼いたであろう大型のキカイカンもあっさりと倒れてしまったのは仕方がないことだ。
「よっし! ミッションコンプリート♪」
「やりましたね、姉さま」
地響きを立てて命を失った死体に興味を失った二人は静かに見つめ合う。
双子の姉妹はお互いの触手を絡め合い、戦闘の余韻を発散するかのように熱いキスを交わした。
突然ではない。愛し合っている二人の少女が戦闘後の無事を確かめ合う愛のキスはごく普通の行為だろう。
「んっ……んぅ……」
「ふふ、……美味し、んちゅ♪」
そう、キスだ。何も変なことではない。ニッポダイン帝国では女性の地位が高く、同性愛も公然と認められている。
ならば、誰よりも強い彼女たちが自分と同等の姉を、妹を、恋人として好き合うことに何の違和感があろうことか?
「ナモ、愛してるぜ♪」
「んはぁ♪ 姉さま、ワタシも愛しております!」
愛を語らうために離れた唇が再び重なり合う。
長く、唾液で濡れて艶となる二人の唇は熱を上げる。
姉のマボも幼く見えて15歳。妹のナモと同じだけの触手修行を母から叩き込まれているため、“こうした技術”も同年代の少女たちよりも抜きんでている。
最初は強気で押していたはずの妹ナモだったが、段々と姉の熱に思考を犯されて押され気味になってしまうのも、いつもの事。
「(ふっふっふっ、ナモは舌を絡められると途端に下半身の堪えが無くなるのが可愛いなぁ~♪)」
身長差があるために妹のナモが膝を曲げてしゃがむようにしている訳だが、すでにナモの膝は小刻みに震え、ついには地面に膝をついてしまう。
「ぷはぁっ! ……ナモ、イケるか?」
長く重ねられた唇を離すと、潤んだ瞳の両者は見つめ合う。
すっかり主導権を握った姉のマボは妹に続きを確認する。姉妹とはいえ双子。歳の差は無いし体格で言えば妹のナモの方がずっと大人びている。
だと言うのに、姉のマボからすれば妹は子どものようだ。それもこれも性技の腕前が姉の威厳相応にナモの上を行っていることに他ならない。
しかし、子どものように見えていたとして、子ども扱いしていないからこそ、マボはキスの続きを妹に求める。
「はぁ、はぁ、……姉さま、……もっと♪」
ナモとて愛する姉の熱望する行為を受け止めきれないほど弱くはない。
さらに求めるのならば受けるまで。二人は倒したキカイカンの死体など気にすることも無く密林の中で獣のように激しく身体を重ね合った。
唇を重ね、舌を絡め、全身を愛撫し、そして触手を用いて穴という穴を内臓までも犯すように愛し合った。
口から、鼻から、耳から、胸も尻も直腸も、子宮から卵管までの膣の奥まで愛し合う。
両手から伸ばした触手は、キカイカンに剥けるような殺戮の意思はない。
ただただ、相手を愛するためだけに伸ばすのだ。それが本来の用途なのだから。
「んッ、んっ、んっ……んぅ!」
「ふーっ! んふーっ!!」
潰れた雑草や土の匂いなども気にすることなく自然の中で裸になって愛し合う姉妹。
いつ、他のキカイカンが再び現れて襲われるかも分からぬ敵地であるはずなのだが、彼女たちにとっては気にならない。
目の前の愛する相手がいる状況で自分が負けることなどないと、心の底から信じあっているのだから。
そうして二人は日が暮れるまで愛し合い、戦果である大物のキカイカンの死体を担いで拠点へと戻った。
“キカイカン討伐戦闘部隊”の二枚看板と言えば聞こえは良いかもしれないが、二人は血の繋がった姉妹で、部隊の欠かせぬ戦力である。
幾ら望み合っても二人が揃って出撃するような機会はそう多くない。
だからこそ、二人は一緒にいられる状況では出来るだけ多く肌を重ねて愛し合う。
最強と言えど、いつ何時、何かしらの任務で命を落とさないとは言い切れないのだから。
愛し合う姉妹は、いつ死ぬかも分からない人類の危機だからこそ力強く愛し合うのだった。
~キャラ設定~
平手マボ。平手公爵家の長女。15歳。身長140cm
豪放磊落で細かいことにはこだわらず、妹を愛する百合。
“キカイカン討伐戦闘部隊”のニッポダイン帝国本部の第一部隊隊長を務める。
妹愛が強くはあるが、それでも百合なために部下たちへも惜しみない愛情と性欲を注いでいる。
ブラッドボーンに例えれば筋力99にステ振りした感じ。神秘は40止まりでエンジョイ神秘勢。
平手ナモ。15歳。身長170cm
揃って黒髪黒目というだけで、姉とは顔つきも体型もまるで似ていない。実年齢が二人とも15歳でありながら外見年齢も15歳くらい差があると面白いかも、と思って書き始めたノリです。
姉のマボはちっちゃく、ぺたんこ。妹のナモは長身でむっちりとした肉付きの絶世の美女。
「老け顔」または「姉と似ていない」などと言われると怒るが百合であるため可愛い子には手心を加えてしまう程度には良識がある。
戦闘は触手を伸ばし、切って殴って縛って吊るして、なんでもござれ。