※この作品はR-18です。

平手さん家の触手部隊   作:ヨイヤサ・リングマスター

13 / 19
 お姉ちゃんに任せな回。


第13話:えっちな姉心

「よし、これにて任務も無事完了だ。

 みんな、お疲れ様!」

 

 森の中でも良く通る声。本日、“キカイカン討伐戦闘部隊”第二部隊隊員イコルは、本日“見習い”の少女たちを連れた小隊で出撃していた。

 

 幸いにも敵は小型種が数体であり、ある程度の実戦経験を積んだ“見習い”たちだけでも十分に戦えたためにイコルが手を出す必要もなかったが、それでも彼女が見守っていることが小隊の全員の戦意高揚に繋がる。

 

 指揮官であるイコルの労いの言葉に少女たちは、犬が尻尾を振るかのように嬉しそうにしながら返事をする。

 

 本部へと戻るまでの移動時間も年頃の少女らしくキャッキャウフフとトラック内でも話は弾み、運転手を務める“小間使い”の若い衆が赤面するほどに大胆な百合トークをする余裕まである。

 

 

「ところでイコルさんって妹キャラが好きって本当ですか?」

 

「バカ! イコル“お姉ちゃん”って、言ってみ?

 反応が全然違うんだから♪」

 

「だよねぇ~♪ イコルお姉ちゃんって呼ぶと、お姉ちゃん、すっごく喜んでくれるから私も嬉しいんだ~♪」

 

 それを真面目っぽい顔で、実は内心でニマニマしながら聞いているイコル。

 

「(ふふふ、毎度思うが新人たちのが私のことを“お姉ちゃん”と呼ぶようになっていく変化が良いな♪

 この子たちも成長すれば祖国へと戻るのだろうが、転属しても姉と慕ってもらえるように努めねば!)」

 

 腕を組んで瞑目することで真面目ぶるイコル。だが決して無表情な訳でも固くなっている訳でもない。

 

 上品に。小隊を預かる“姉”としての威厳を保つための姿勢である。

 

 

「そういえば私たちって、そろそろ第一部隊に転属だよね?」

 

「今日の戦果を加えて……あと5回も出撃すればノルマ達成?」

 

「で、第一部隊で指揮官としての研修を受けたら国に帰る事になるんだよねぇ~。ちょっと寂しいかも」

 

 この三人はそれぞれ生まれ育った国が違うため、本部を卒業すれば故郷へと帰って別々の部隊に配属することとなるだろう。

 

 イコルからすれば可愛い“妹”たちが巣立っていくのは嬉しくもあり、とてつもなく悲しくもある複雑な姉心。

 

 だからこそ静かに笑顔で見送ろうと、涙をこらえているのであった。

 

 

「あっ! でもでもぉ、国に帰るまでに、イコルお姉ちゃんに処女貰って欲しいです♪」

 

「あは♪ それいいね~。

 お姉ちゃん、あたしらの処女いりゅ?」

 

「私も、お姉ちゃんに処女、もらってほしい、……な?」

 

 これに対してイコル。

 

「もらうぞ!」

 

 開眼! 間髪入れない姉発言。

 しっかり聞いていたので本部から出ていく前にこの子たちとえっちする約束を取り付けておいた。

 

 どのみち、転属前のお祝いでは乱交パーティになるのが触手部隊のお約束なのだが、その前に大好きなお姉ちゃんに処女を捧げたいというのも妹心というものだろう。そして応えるのが姉心。

 

 少し鼻血が垂れたイコルだが、サッとハンカチで拭いて上品に親指を立てれば、ばっちりだ!

 

 本部への帰り道はずっとこのような会話が続いたのであった。

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 それから一時間ほど。今回の出撃が近場だったこともあり、早々に本部へと戻った彼女たちはその場で任務完了ということで解散となる。

 

 

「さて、報告書は私が書いておくが、今日の反省点を自分なりに考えて次に活かせるように。

 あとは身体をしっかりと解しておけよ? 帰還後のストレッチは大事だ」

 

 注意を促すのも姉の役目。いや、「上官」なり「先輩」なりと言った方が格好がつくのだろうが、すでにイコルは「第二部隊のお姉ちゃん」として定着しているのだ。

 

 心の中で位、お姉ちゃんを自称しても威厳は保たれるだろう。

 

 

「それと、お前たちも“見習い”を卒業するのは近いだろうが、第一部隊は過激な任務が多いからな。

 向こうの先輩方はとんでもなく強いから任務中に殉職、なんてことはないが大怪我はたまにあるから慢心するなよ?」

 

 “見習い”を卒業して“隊員”へと正式に昇進した少女たちは慢心しやすい。この注意は先輩として必須だ。

 

 常人とはかけ離れた強さを持つ“キカイカン”を生身で倒せる“触手術”を体得した少女たちは、年齢も若いために慢心しやすい。

 

 “キカイカン”が人間を食らうために襲ってくる以上、負ければ死ぬのだ。それを忘れぬためにもイコルは真面目な説教もする。

 

 決して、妹たちが可愛いために、万が一にでも怪我をすればで怒りで我を忘れそうだから、というだけではない。

 

 そんなイコルの気持ちを知ってか知らずか、“見習い”の少女たちは元気に返事をして自分たちの寮へと戻っていく。可愛い。

 

 

「……さて、と。

 私の方はどうするかな」

 

 愛する妹たちを送り出して考えるイコル。

 

 半日で任務が済んだために、彼女たちはこれから揃って街に買い物にでも出かけたりするのだろう。

 

 なんにせよ、その愛らしい様子を見送ってからイコルは第二部隊の自分の部屋へと向かうと報告書を仕上げていく。

 

 戦闘中に“見習い”たちのパンチラや裾から覗くおへそを見て興奮していたのもあって、報告書は丁寧かつ迅速だ。

 

 素早く性欲を処理するためには、仕事を片付けなければ気になって仕方がない。この辺がイコルの、ツキノ副隊長よりも真面目なところだ。

 

 

「……とはいえ、他の子たちも別の任務か休日だったな」

 

 誰かを誘って昂ぶった性欲を処理しようかと考えていたイコルだったが、空いている人間がいないことを思い出す。

 

 せっかく書類仕事を手早く終わらせたと言うのに、これでは一体誰とえっちをすればいいのやら。

 

 

「そういえば……、ナモ隊長が今日はフリーだったな」

 

 思い立ったが吉日。机の上を片付けると上官である第二部隊隊長の私室へと向かうイコル。

 

 ついつい速足になってしまうが、考えてみればイコルが第二部隊隊長のナモに性的な用事で会いに行くと言うのも珍しいことなのだから仕方あるまい。

 

 ナモの部屋の前で身だしなみを整えるとノックをする。

 

 

「隊長、いまいいだろうか?」

 

 きちんと礼儀にかなった態度は流石のものだ。

 

 ここの隊員は上官への礼儀を忘れている者が多いので、きちんとノックが出来る少女は少なかったりする。

 

 

「ええ、いいわよ。入ってらっしゃい」

 

「失礼する」

 

 あくまでも部下として、仕事モードのイコルは堅物めいた態度を崩したりはしない。

 

 たまに妹関係で暴走しがちだが、ツキノ副隊長よりも自制が利くので支障はない。

 

 何より、敬愛する隊長であるナモに対して礼を失することは彼女にとっては百合としての耐えがたい失態となるのだから。

 

 

「ふふっ、相変わらず硬い表情していますね、イコル。

 要件は想像つくけれど、敢えてあなたの口から聞かせてくれるかしら?」

 

 入室した隊長室では、執務机に腰かけて足を組んだナモが視線を向けてくる。

 

 

「(ごくりっ……)」

 

 イコルが入ってきた理由をしっているからこその挑発的な姿勢。足を組み替えただけでも視線が釘付けになってしまうほどの魅惑の太もも。

 

 あまりにも妖艶な、ナモの肉感的な姿に気圧されそうになるが、それを抱くためにイコルはこの部屋に来たのだ。

 

 気圧されたからこそ、燃えると言うもの。

 

 

「あー……、その、だな。

 先程の出撃が予想以上に早く片付いたので性欲を処理したいんだ」

 

「確かに今の時間は第二部隊に誰もいないものね。

 でも寮に行けば休みの子が誰かしらいるんじゃないの?」

 

「隊長も知っているだろう?

 うちの部隊は休みの日はほとんどが同期で集まってナニかしているさ」

 

 もしくは第一部隊か、あるいはキフ長官の元に遊びに行っている強者などもいるが、基本的にはそうやって休日を過ごす者が多い。

 

 

「へぇ~……、それじゃあ仕方がなく、ワタシで性欲処理するために来た、ってこと?」

 

「い、いや、それはだな……」

 

 挑発的な目でそのように言われては、その通りだとしてもイコルもたじたじだ。

 

 なんせナモ隊長はイコルにとっては上官であると同時に恩人でもある。

 

 

「ふふっ、冗談よ♪

 妹属性が好きなイコルには、ワタシの育ち過ぎた身体じゃ面白くないかもしれないけれど。

 ワタシも今は暇していたからちょうどいいわ♪」

 

「いや、決して隊長の体型を嫌っている訳ではないぞ!?

 それに出会った当初は隊長も小柄でぷにぷにで幼くて……」

 

「そうよね。

 第二部隊の“お姉ちゃん”がワタシのことを“姉”のように慕っていることくらい、ちゃんと分かっているわ♪」

 

 そう言って立ち上がると距離を詰めるナモ。

 

 部屋の扉を閉めるとイコルの腰に手をかけて抱き寄せる。

 

 

「今日は廊下にも人が少ないけれど、見せるのは勿体ないものね」

 

 何かを言いたげにしていたイコルの唇に、ナモは人差し指を当てる。

 

「言葉よりも行動で。

 たまには隊長のワタシに存分に甘えなさい」

 

 指を離すとイコルの顎に手を添えて、指の代わりに自分の唇を重ねた。

 

 柔らかく張りのある感触。一瞬、緊張から力が入ってしまったが、すぐにそんなものは抜けた。

 

 脳まで蕩けるような甘い感触に、全身が弛緩していくのを感じたからだ。

 

 

「ふぁっ♪」

 

「イコルったら可愛いわね♪

 ほら、ワタシはあなたのお姉ちゃんなんだから、もっとシましょう♪

 夜まで時間はたっぷりとあるでしょう?」

 

 イコルの手を引いてベッドへと並んで腰かける。

 

 シャツのボタンに指をかけ、一つ一つ手早く外して脱いでいくナモ。

 

 慌ててイコルも釣られるようにして自分の服を脱いでいくが、その途中で手が止まってしまう。

 

 

「あら、そんなに見つめられたら照れてしまうわ♪」

 

 あまりにも美しく、性的魅力を凝縮したようなナモの裸体に、イコルは目を奪われてしまったのだ。

 

 ナモと二人きりの時のイコルはどこまでも情けないのだが、それすらも愛し受け入れるのが第二部隊のナモ隊長なのだ。

 

 

「イコルは部下たちとの交流は深いけれど、ワタシとはあまりないものね。

 それに、ワタシが本部にいる時はツキノと一緒のことが多いし」

 

 他の“隊員”もそれなりにナモとベッドを共にすることはあるが、イコルはその誰よりも回数が少ない。“見習い”たちよりも少ないかもしれない。

 

 だからこそ慣れていないのだろう。ナモの裸体に瞬きすら忘れ、喉の渇きを生唾を飲んで誤魔化すしかないほどに見惚れてしまう。

 

 

「イコルだって、立派な身体じゃないの。

 ほら、もう一度キスしましょ。

 喉が渇いているんでしょう?」

 

「うぁ……っ!」

 

 重ねられたナモの唇からは舌が伸ばされ、にゅるりとイコルの口内へと簡単に侵入していった。

 

 そして、塊のように粘度の高い唾液がイコルの口に入れられ、喉を下っていく。

 

 

「んっ……こくっ、こくっ、こくっ……」

 

「んふ♪ にゅる、んちゅ……」

 

 ナモほどの触手の使い手ともなれば唾液に媚薬効果を分泌して混ぜることも容易い。

 

 量もそうだが、かなり濃度の高い触手媚薬をキスを通じて飲まされたイコルはすっかりと出来上がってしまった。

 

 

「まだキスだけだってのに、イコルも存外ベッドの上では弱いものね?」

 

「はぁっ、はぁっ、うっ……ぐぅぅぅ!」

 

 胸の奥がじんじんと熱い。手を胸に当ててみれば鼓動が感じられる。自分の手が触れているだけで疼いてしまう。

 

 そんな燃えるような熱を胸の内に感じ、イコルは定まらない視線をかろうじてナモに向ける。

 

 

「これね。母様――長官に教わった新しい媚薬液の調合を体内で行って飲ませてみたけれど、どうかしら?」

 

 イコルは返事をしようにも効果は抜群だ。全身に玉のような汗が浮かぶが、決して嫌な汗ではない。

 

 期待してしまうからだ。敬愛する隊長の唾液を飲み、キスをして、さらなる寵愛を受けることになるであろうことに。

 

 

「さぁ、もっともっと絡み合いましょう、イコル。

 身体で、心で、そして触手で。深く深く愛し合いましょう♪」

 

 起き上がるのも億劫なイコルを慮ってか、ナモがベッドの上で馬乗りになる。

 

 裸の胸を撫でるように指先で触れると、それだけで絶頂してしまうイコル。

 

 太ももを濡らして、自分の意思に反して絶頂の余韻で震える身体は止めることが出来なかった。

 

 

「あ、こ、これはその……」

 

「あら、そんなに溜まっていたの?

 幾らでも甘えさせてあげるから、気負わず快楽に身を任せて♪」

 

「……はい」

 

 ナモは両手からは大小さまざまな触手を伸ばしてイコルへと向ける。

 

 細い触手は針のように胸に、おめこに優しく刺さっていく。

 

 太い触手は四肢を拘束しながらイコルの体調を管理する。

 

 二人の重ねられた胸が破裂しそうな心臓の温もりを伝え合う。

 

 

「ふふ、イコルったら、下はもう洪水ね♪」

 

「ふぁ、ふぁい……♪」

 

 すでにこの時点で何度も絶頂に至ったイコルのおめこはびしょ濡れであった。

 

 それでも、二人の愛の語らいはまだ始まったばかりだ。びしょ濡れのソレが重なり合う。

 

 

「んぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~ッ!!!」

 

 電撃が走ったかのような快楽。じっとりと汗ばんだ肌と肌、おめことおめこ。吐息のかかる場所で重なり合った二人の快楽は混ざり合った。

 

 

「んぅぅぅ~♪ イコル! イコル!! イコルぅぅぅ~!!!」

 

「隊長! 隊長!! 隊長ぉぉぉ~~!!!」

 

 貝合わせで前は塞がっていてもお尻へと伸びるお互いの指先。さらに追加で何本か生やした触手で犯す。

 

 口は喘ぎ声を出すよりもキスをしていた方が気持ちがいい。だから離れるたびに重なり合う。

 

 激しく動けばこすれ合い、体重で潰れた二人の豊かな乳房の先端は主張を強めていく。

 

 先程、全身を優しく刺した細い触手によって特殊な触手液が注入されたイコルの胸は、妊娠していなくとも母乳を噴出させた。

 

 最初は少しだけ滴るように。だが、ナモに吸いだされて段々と勢いを増して吹き出てくる。

 

 

「イコル! もっと激しく乱れなさい♪」

 

「は、はいぃぃッ~!」

 

 ナモが触手の本数を増やすと、本日何度目か数えるのも馬鹿らしいほどの絶頂でイコルは意識を手放した。

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

「ふふっ……、こうして寝顔を見ていると本当に可愛いわね♪」

 

 悦びの表情で安らかに眠るイコルの額を撫でながら、ナモは昔を思い出す。

 

 今でこそ母である平手キフにそっくりの大人の肉体へと成長したが、ナモも15歳だ。

 

 姉である第一部隊隊長のマボが幼い容姿をしていることもあって年相応に見られないが、それでも昔は子供らしさが残っていたのだ。

 

 そんな子どもの頃のナモに対してイコルは、

 

『私の妹にならないか?』

 

 と、真顔で誘ってきたのだ。

 

 今ではすっかり身長も追い越して、ナモとイコルが並べば10歳以上は年齢差があるように見られることだろう。

 

 それでも、確かに二人の間には絆があった。

 

 母や姉とは違う絆を、ナモ自身も確かに感じ取っていた。

 

 

「さて、もうすぐツキノも任務から帰ってくるでしょうし、それまでは私の腕の中で寝かせてあげましょうか」

 

 安らかな寝息のイコルを抱きしめて自らの胸にうずめさせると、自分もまた、イコルからの愛に幸せを感じるナモなのであった。

 

 

 

 




 ~作中設定~

 “キカイカン討伐戦闘部隊”は階級として、隊長、副隊長、隊員と別れてはいますが、実力はまちまちなので給料は実力準拠です。

 役職手当ては付きますが、抜きんでて戦果が大きければ隊員でも支部長級以上の稼ぎを得ることもあります。

 とはいっても、全員が百合なので相手の肩書で見下すようなことはありません。オマケ設定。
 百合少女たちは、人を見る時は心を見ます。触手の在り方と魂の輝きを感じ取って魅力の有無を判断するのです。

 つまらないものは、それだけで良い百合ではあり得ない。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。