家に訪ねてきた橘 日菜は、ずぶ濡れで着替えも持っていなかった。
その姿を見て俺は追い返せずに彼女を家に挙げて、風呂に入れ、着替えは……洗濯機に掛け、乾燥機に掛けている。
その際に断じて変なことはしていない。
「(何で、この家に来たんだ?あの男の指示……いや、そんな感じはしなかった。んじゃ何でこの家に?)」
「あ、あの……優一さん。」
「ん?あぁ、出たのか。」
声のした方向を見ると、そこには乾きたての服に袖を通している橘 日菜がいた。
「何か飲むか?」
「え?は、はい。あ、ありがとうございます……。」
「……。」
取り敢えず家にあった紅茶を淹れて渡すと、彼女はゆっくりと飲んでいく。
「……雨が止んだら帰れよ。家族、心配してんじゃないか?」
「……。」
「知らない男の家にいるのは、あまり「……して」あ?どうした?」
「どうしてそんなに、私を離れさせようとするんですか?私は、優一さんと仲良くなりたいんです。」
「……。」
仲良く、ねぇ?その望みは多分叶わないよ。
あんたらは、あのクソ野郎の娘だ。悪いけど、俺は仲良くなれるとは思わねぇ。
「そういえば優一さん、お母さんたちは?」
「……母さんは入院してる。親父のことは知らない。」
「え?もしかして、お父さんは……。」
「生きてる……。けど、俺が知ってる限りでは余所で女作って出ていったらしい。しかも、幸せに暮らしてるらしい……子供もいるらしいしな?」
「!!?」
なにを話してんだ俺は。
こんな話してもなんの意味も無いってのに……。そもそも、あのクソ野郎の娘に話してなにがあるんだか。
「……変な話をして悪かったな。雨が止んだら」
そう言って離れようとした時、橘 日菜は俺に抱き着いてきた。
「……なんのつもりだ?」
「優一さんは、優一さんは悪くないよ。悪いのは、そのお父さんだよ。お母さんを捨てて、優一さんを捨てて出ていくそのお父さんが悪いよ。」
「同情のつもりか?」
「ううん……優一さんがどれだけ辛いか、私には分からない。でも、貴方やお母さんを捨てて出ていったお父さんは許せないって思うの。」
許せない、か。
その言葉はすごく嬉しいよ……あいつの娘でなければ尚更な。
本当なら今すぐ全部ぶちまけて、この子に全てを明かすのも悪くないが、それは俺の目的とは違うし、この子に話した所で何が変わるって訳でもない。
それに……この子は多分純粋に心配してくれてるんだろうな。
「ありがとう……。心配してくれて。」
「あ……あの、優一さん!私、その……。」
「ん?なんだ?」
「わ、私……貴方が好きです!!」
はい?
この作品のヒロインは?
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橘 香奈子
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橘 日菜
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神栖浦 理沙
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菅井 朱莉
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一ノ瀬 裕花
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ケイティ・真嶋
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瀬戸 愛華
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高浜 静琉
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新城 穂乃果