※この作品はR-18です。

学校で一番エッチなヤツのおねショタ歴程   作:ピーマン

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魔界大冒険編
セックスってなあに?(前)


「…………」

「…………」

 

 翌日の金曜日、夕太と美夜子はどことなく気まずい空気の中で登校していた。

 

 ようやく一線を超えることができた二人。いや、超えてしまったと言うべきだろうか。

 結局朝まで繋がったまま過ごしたので、その心地良さが災いして寝坊してしまったのだ。そのためにお弁当を作る余裕がなかったので、今日は別の方法で昼食を用意しなければならない。

 

 しかし、そんな心配はよそに、彼らの頭の中は昨晩の出来事でいっぱい。ホウキに乗る美夜子は、チラリと後ろに跨っている夕太に視線を送った。

 

「……ぅぅ」

 

 いつもだったら夕太がセクハラをかましているところなのだが、肝心の彼は俯いてもじもじと落ち着かない様子でいる。

 

 美夜子も美夜子で悶々とした気持ちのまま、スカートの下で太ももを擦り合わせ、ホウキの竿に股間を押しつけていた。

 まさか自分から「めくっていいわよ」とか「触っていいわよ」とか言えるわけもない。一晩経ってある程度冷静さを取り戻したため、欲求より気恥ずかしさが上回ってしまっているのだ。

 

「……み、美夜ちゃん」

「ッ! な、なあに?」

「あの、昨日のことなんだけど……」

 

 ふいに夕太が口を開いた。

 ビクリと肩を震わせる美夜子。彼は緊張と期待のこもった赤ら顔で、それでも真剣な目で問いかける。

 

「ぼくのこと大好きって、アイしてるって、言ってくれたよね? それってつまり、その──」

 

 言わずとも、その言葉の続きが分かっている美夜子は心臓と喉を鳴らす。

 

 

「──ぼくら、恋人同士ってこと?」

 

 

 問いかけに対し、美夜子は頬を桃色に染め上げる。

 そして、コクリと小さく頷いた。

 

「~~~~ッ!!」

 

 しっかりと口頭で確認したことで、夢見ていたことが現実となったことをようやく実感したのだろう。一露の不安の色が混じっていたその瞳は、見る見るうちに輝き出した。

 

「わー……わー! やった! やった! 美夜ちゃんが、美夜ちゃんが! ぼくの恋人!」

「こら、暴れないの!」

 

 大声で喜び勇んでホウキの上ではしゃぐ夕太を注意する美夜子。そうしながらも、その無邪気さに自分まで嬉しくなってくる。

 案の定バランスを崩した夕太は、「わわっ!?」と驚きながら慌てて彼女の背中に抱きついた。

 

「……っとと。そ、それじゃあ、エッチもし放題!?」

 

 抱きつきながら期待に溢れた声で聞く夕太の頭を、「バカ」と叱りながら後ろ手ではたく。

 

「え~。したくなったらしてあげるって昨日……」

「我慢できなくなったらってこと! 私は中学生で、夕くんはまだ小学生! 未成年の子供同士なのよ? ただでさえ大っぴらに言えないんだから」

 

 ぶーたれる夕太を、一応姉としての立場から窘める。美夜子だって本当は四六時中くっついていたいから、気持ちは分かっているつもりだ。

 それでも、やはり問題が山積みなことには変わりない。義理の姉弟なので結婚自体は可能だが、もし子供が出来てしまったらと思うとやはり尻込みしてしまう。将来的にはもちろん欲しいが、今妊娠すれば学校を休学することになるし、そもそも関係がバレて未成年淫行で警察に捕まってしまうかもしれない。

 

「そんなぁ、今だってもう我慢できないよ! ねぇ、いいでしょ? 美夜ちゃんっ、美夜ちゃんっ」

「あんっ♡」

 

 可愛らしく駄々をこねながら、ホウキに跨った状態で腰を振る夕太。昨晩の行為が忘れられないのだ。まだまだ拙い動きだが、ズボン越しに硬く尖ったちんぽが美夜子のお尻を擦り突く。

 その感触に美夜子は思わず甘い声を漏らした。無意識に挿入しやすいようお尻を浮かしそうになるが、慌てて口を塞いで周りに誰か飛んでないか見回す。寝坊したおかげか、幸いにも近くで飛んでいる人は見当たらなかった。

 

「こ、こらっ! 夕くん! やめなさい!」

「だって、美夜ちゃんの中でおしっこ出すのすごく気持ち良かったんだもん! もっと美夜ちゃんの中で出したい!」

 

 懇願する夕太の言葉で、美夜子は気づく。彼は自分が精通したことに、射精したことに気づいていないことを。

 確かにあの後まもなく気絶してしまったので、説明する機会を得られずそのまま忘れてしまっていた。未だ彼は大人の階段を登ったことに気づいていないのだ。脱童貞したことも含めば、二段飛ばしで登ったことになるが。

 

(もっと中で出したい、だなんて……)

 

 自身のお腹を撫でる美夜子。昨晩は一応安全日だったので大丈夫だと思うが、もしもと夕太の子供を孕んだ自分の姿を想像する。

 とても幸せに感じる反面、生まれる子供がもし女の子だったら、彼を取られてしまうのではないかと不安に思ってしまう。自分のことながらどうしようもない女だなと、心中で溜息を吐いた。

 

(でも、外で説明なんかできないし……また夜に教えてあげればいいわよね)

 

 当然ながら、美夜子は今晩も夕太と事に及ぶ気満々だった。

 昨日はお風呂で致したので、今日はベッドでゆっくり時間をかけて愛し合うつもりだ。本人が望むなら、何発だって射精させてあげるつもりである。どうせ明日はお休みなのだし。

 

 もちろん、ちゃんと避妊も含めてセックスについて説明するつもりだ。

 今のまま遠慮なく中出しし続ければ、あっという間に妊娠してしまいかねないのだから。

 

「美夜ちゃ~ん、ねえってば~」

「もうっ! いい加減にしなさい! 言うこと聞けないなら、もうしてあげないわよ!」

「わー! わー! ごめんなさーい!」

 

 必死で謝る夕太に苦笑しながらも、(してあげないなんて、私の方が我慢できなくっちゃうじゃない)と、自分のことを棚に上げる美夜子なのだった。

 

 

 

 

 

 そうこうしているうちに、二人は遅刻ギリギリの時間に学校へ到着。

 急がないといけないにも関わらず、美夜子はホウキを旋回させて人気のない校舎脇に降りた。

 

「美夜ちゃん? どうし──」

 

 何でわざわざこんな所にと思って理由を尋ねようとする夕太。

 そんな彼のおでこに、美夜子は「ちゅっ♡」とキスを落とした。唇を離して微笑みかける彼女を、夕太は呆然と見上げる。

 

「……じゃあまた、お昼ね」

「う、うんっ!」

 

 約束を交わして別れ、それぞれの校舎へ。

 夕太は胸のドキドキをそのままに、ご機嫌な足取りで昇降口に入る。地に足が着いているにも関わらず、じわぁと湧き上がる浮遊感に身を任せながら。

 

(ついに、ついにぼくは美夜ちゃんと恋人同士になったんだ! 特に何かした覚えはないけど……でも、これでタイムテレビで見た未来も元に戻ってるはずだよね!)

 

 そう言えば、最近は美夜ちゃんとお昼を食べてなかった気がする。それもあって、夕太はまだ一時間目の授業も始まってないのにお昼ご飯が待ち遠しくなってしまう。

 早く午前の授業が終わらないかな~、とデレデレだらしない笑みを浮かべて教室へ向かうのだった。

 

 

 

 

 

 ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ 

 

 

 

 

 

 そして待ちに待ったお昼、中等部の屋上にて。

 夕太は美夜子と魔美とリームの美人三人組と一緒にお昼ご飯を食べていた。

 

「ねえねえ。ぼく、どら焼き頼んでいい?」

「ダメ。ちゃんとしたの頼みなさい」

「ええ~、う~ん……じゃあ、うな丼!」

 

 夕太が食べたい物を口にすると、目の前の何もない所から出来立てのうな丼が現れる。

 

「あっ、高いモノ頼んじゃって……それじゃあ、私はカキフライにでもしようかしら」

 

 続けて、美夜子が頼んだカキフライもこれまた出来立てで出現。

 これは彼らが下に敷いている『北風のテーブルかけ』という魔法道具のおかげだ。食べたい物をリクエストすれば、その料理が出てくるのである。

 

 ただ、これは言ってしまえば先払いをしているだけで、テーブルかけ側で設定された金額分の料理を出したらまた買い直さなければならない。

 家事の手間暇を削ったり、非常用としては重宝するので有難い代物だ。今日はお弁当を用意できなかったので、特別に持ってきたのである。

 

「いいな~いいな~。ねぇ美夜ちゃん、あたしも頼んでいい?」

 

 料理の匂いに当てられてか、魔美が涎を垂らしながらそうお願いする。

 

「何言ってるのよ。自分のお弁当があるでしょう?」

「お願~い! デザートだけ! ちゃんと後でお金も払うから~!」

「もう、別にお金はいいから、頼んでいいわよ」

「やったぁ!」

 

 両手を合わせて拝むように懇願してくる魔美に根負けする美夜子。

 そこで、リームが何か気にしているかのようにチラチラと視線を向けていることに気づく。

 

「リームも何か頼む?」

「え? う、ううん。アタシは遠慮しとくわ」

 

 ハッとした様子で首を横に振り、コンビニで買ったサンドイッチを頬張る。彼女は既に自分でお弁当を用意するのは諦めていた。

 

(二人共、精のつくモノ頼んじゃって……示し合わせてるのかしら?)

 

 実はリーム、昨日は質の良いおねショタ小説を見つけてついつい読み耽ってしまい、監視はおろか日課の夜這いもしないまま寝落ちしてしまったのだ。T・P隊員として一生の不覚である。

 

(もしかして、ついに精通したんじゃ……!?)

 

 よく見てみれば、なんとなくいつもより美夜子の夕太を見る目も違う。距離感も妙に近い。

 急激な変化を前に、まさかと動揺に心が揺れてしまう。のんきにデザートを食べている魔美が羨ましかった。

 

 

 

 ── ゴ ゴ ゴ ゴ ……

 

 

 

 その時、ユラユラと視線がふらつき出した。

 弱々しいが、確かに感じ取れるほどの振動が夕太達の身体を揺すぶる。

 

「はれ、地震?」

「そうみたい。最近多いみたいね」

「へ? ほーなの?」

「ニュースでやってたじゃない。まあ、ほとんどが感じ取れないほどの揺れみたいだけど。空飛んでるとなおさら気づかないし」

 

 美夜子と魔美の世間話を聞きながら、夕太はうな丼の残りを掻き込んだ。

 

「ごちそうさま~」

 

 食べ終わり、恋人の膝の上にごろんと寝転がる。

 そんな彼の口元についたご飯粒を、美夜子は摘まんで食べてあげた。

 

「んっ、お粗末様。美味しかった?」

「う~ん。美味しかったけど、美夜ちゃんのお弁当の方が好きかな」

「ふふ、ありがと。来週からはちゃんと作ってあげるからね」

「ぼくも手伝う!」

「夕くん、起きれるの?」

 

 魔美とリームがいるにも関わらず、目の前でイチャイチャし出す二人。リームはサンドイッチを口にしながら、その一挙一動に注意深く観察した。

 以前と同じく微笑ましい感じは抜けないが、距離感の近さから別物であることが容易に察せられる。太ももを擦られたりしても一切注意する素振りも見せない。

 

「プリンおいしー!」

 

 気づけ、魔美。

 

「ふぅ……ご馳走さま。夕くん、ちょっと退いてくれる?」

「? うん」

 

 美夜子は夕太とイチャつきながらも昼食を食べ終えると、彼を横に座り直させて自分も居住まいを正した。

 

「あのね、二人には話しておこうと思うんだけど……」

 

 そら来た。予想通りの展開に胸を高鳴らせるリーム。

 

「もぐもぐ……あにぃ?」

 

 スプーンを置け、魔美。

 

「えっと……実は、昨日ちょっと色々あって、その、ね……私、夕くんと──」

「そうだ。ぼく達、恋人同士になったんだ!」

 

 もじもじとじれったく話してなかなか本題に入らない美夜子に変わって、彼女の気も知らない夕太が割り込む形で交際宣言した。

 美夜子は顔を真っ赤にして、恥ずかしさを紛らわすように夕太の膝をはたく。

 

 あー、やっぱりね。一周遅れ気味だった美夜子が一気に巻き返してきたという事実に、リームは頭の中で素直に称讃を贈る。

 夕太の方は別段何か努力したわけではないが、強いて言えば複数の異性とエッチな関係を結んだのが功を成したということだろう。美夜子相手にはそれが一番有効的だったというわけだ。

 

「んぐッ。なーんだ、ようやくかぁ」

 

 プリンを飲み込んだ魔美が口を開いた。

 

「美夜ちゃんったら、ゆーくんのこと大好きなくせに、いつまで経ってもお姉ちゃんだからって尻込みしちゃってるんだから。これであたし達、もうヤキモキしないで済むわ。ね、リーム」

「え、ええ」

 

 同意を求められて、少し戸惑い気味に頷くリーム。

 魔美は相変わらずの笑顔だが、どことなく違和感がある。先ほどの言葉も、いつもより少し早口な印象を受けた。

 

「え~と、晴れて結ばれたのは分かったけど、あまり目立たないようにしないとダメよ? 例え健全だったとしても色々言われちゃうだろうから」

「わ、分かってます……」

 

 リームの健全じゃないことを前提としたような言い方。全く持ってその通りなので、今更になって少し後悔する美夜子。

 もっとも、リームは自分にも言い聞かせているわけなのだが。

 

「さてと、お邪魔虫はさっさと退散しましょーか。美夜ちゃん、デザートありがと! ほらリーム、行きましょ!」

「ちょ、ちょっと魔美。そんなに引っ張らないでよ」

 

 すくっと立ち上がり、サンドイッチを食べ終わったばかりのリームを引っ張る魔美。

 それとなく精通したか聞き出そうと思っていたリームは後ろ髪引かれながらも、魔美に連れられて屋上から退散していく。

 

「行っちゃった」

「そう、ね……」

 

 

 

 

 

「魔美! 気をつけないと──あっ」

 

 足早に階段を降りようとする魔美を注意しようとしたリームだったが、案の定彼女は足を踏み外して階段を転げてしまった。

 

「いたた……」

「ほら、言わんこっちゃない。大丈夫?」

「だいじょぶだいじょぶ、慣れてるから」

 

 そう言って起き上がろうとする魔美だが、その目尻には拭った後が見え隠れしていた。

 

(魔美……)

 

 そんな彼女の姿を見て、リームはやるせない気持ちになる。

 罪作りな少年に文句を言いたいところだったが、彼女自身も関係を作っている以上、その立場にないことは嫌でも分かっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねえ、美夜ちゃん」

「なあに?」

「おっぱい揉みたい」

 

 唐突な夕太のおねだりに、開いた口がふさがらない美夜子。

 

「……夕くん、ムードとか考えたりしないの?」

「ムード? じゃあ、はいこれ」

 

 そう言って、夕太はポケットからレトロなデザインのスタンドライトを取り出した。

 ハート柄をしたそれを点けると、柔らかなピンク色の光が辺りを包む。静かな音楽まで流れ、いかにもなムード感を作り出し始めた。

 

「……何これ?」

「『ムードスタンド』。最高なムードになってきたでしょ?」

「う~ん、確かに何となくそんな気が……でもね、私が求めてるのはこういうのじゃなくて」

「もー! ムードなんてどうだっていいよ! ぼくは美夜ちゃんと1秒でも長くイチャイチャしたいの!」

 

 夕太は出したばかりのムードスタンドの電源を切り、美夜子に顔を近づけてそうせがんだ。

 

「……はぁ、しょうがないんだから」

 

 美夜子は渋々といった様子で溜息を吐く。

 そんな態度を取りつつも、伊藤つばさという誰もが羨む存在と関係を持ちながら自分を一心に求めてくれている彼に内心小躍りしているのは言うまでもない。

 ムードスタンドの影響か、心なしか自分も夕太とイチャイチャしたい気持ちが強くなっていた。

 

「……はい」

 

 片方の腕を掴み、前腕で胸を持ち上げて白いブラウス越しにその膨らみを強調させる。

 そして、気恥ずかしげに視線を逸らしながら無言で差し出した。

 

「さ、触るね」

 

 夕太ははやる気持ちのままに両手を擦り合わせた後、人差し指を伸ばす。

 そして、ツンッと彼女の右胸をつついてみた。

 

「んっ♡」

 

 狙ったのかそうでないのか、見事に頂点部分を的確に突いてくれた。そのおかげで、美夜子は痺れるような刺激に短い喘ぎ声を漏らす。

 

 さらりとしたブラウスの手触り。その先にあるDカップブラジャーのやや固い感触越しに、ふにゅりと柔らかな手応えが指に伝わる。

 離せば、ぷるんっと悦んでいるかのように僅かに揺れた。中学生ながら、実に素晴らしく完成されたおっぱいである。

 

「ニヒヒ」

 

 ツンツンッと左右を変えて続け様に突っつきながら、心底嬉しそうにニヤつく夕太。

 だがしかし、やはり下着越しでは物足りないのか、物欲し気な上目遣いで美夜子に視線を送った。

 

「……ちょっと待ってね」

 

 可愛い恋人の欲求を察した美夜子は、ブラウスを捲り上げながら背中に手を回してブラジャーのホックを外す。

 そのまま、肩紐を腕に通して外そうとしたが──

 

「ひゃっ! ゆ、夕くん!?」

 

 そこへ、正面から夕太が美夜子のブラウスの中に潜り込んできた。学校指定のそれはそれなりの伸縮性があり、彼の小さな身体をすっぽり納めてしまう。

 ビックリする美夜子をよそに、素肌に抱きついて外れかかった淡い桃色のブラジャーを頭に乗せる夕太。ブラウスのお日様の香りと美夜子の汗の匂いに包まれる中、目の前の桃源郷に夢中になる。たわわに実って膨らんだ二つの果実に手を伸ばし、欲望のままに揉みしだいた。

 

「はあぁ~……美夜ちゃんのおっぱい、柔らかくって気持ちいい……」

 

 両手でおっぱいを揉みながら、谷間に顔を挟んで擦りつける。もはや好き放題である。

 

「夕くんったら、本当に節操なしなんだから……ブラウスが伸びちゃ──あっ♡」

 

 美夜子も美夜子で、時折短い喘ぎ声を漏らしつつもされるがまま。

 幼い愛撫に身を任せ、我が子を抱くように夕太の背中に優しく腕を回す。昨日は伊藤つばさへの対抗心という自分の我儘に彼を付き合わさせてしまったから、今日は好きに甘えさせることにしたのだ。

 

「はぁ……はぁ……」

 

 存分に柔さを堪能した夕太は、勃起したちんぽをズボン越しに美夜子もおへそに擦りつける。そうしながらも、次は乳首をターゲットに定めた。

 揉みに揉まれた影響でツンと固く尖った自分だけのおしゃぶりを赤ん坊のように口に含み、吸いつく。もう片方の乳首は指で弾いたり引っ張ったりと弄り回していく。

 

 こうして自ら女性を攻めるのは桃子先生以来であり、その手管は未だ拙い。ところがどういうわけか、美夜子の身体はゾクゾクと股間を中心に足先から頭の天辺まで徐々に熱されていくかのような快感を覚えていた。

 わざとではないのだろう。夕太は夢中で舌先で乳首をねぶり、下品な音を屋上に響かせている。それもまた、学校という場所で幼い恋人とイケない行為をしていますと周りにアピールしているように感じ、物理的・精神的にも美夜子は昇り詰めていく。

 

「ま、待って、夕く──ん゛んッッ♡♡」

 

 そして、乳首をカリッと優しく噛まれた瞬間、縋るようにして夕太の身体を一層強く抱きしめ、ビクビクッと小刻みに震える。

 いくら好きとは言え、まさかの乳首だけで軽い絶頂を迎えてしまったことに動揺を隠せない。

 

「美夜ちゃん……今、イッた? イッたよね? 気持ち良かった?」

 

 夕太から矢継ぎ早に聞かれ、恥ずかしさに顔を赤く染めてそっぽを向く。服越しではあるが、彼の目が恋人をイかせることができた喜びと期待に満ちた色に輝いているのは見なくても分かった。

 そこで、はたと気づく。素早くブラウスのボタンを上半分だけ外し、夕太の上半身を服の下から解放させる。

 

「……ねえ、夕くん。イッたって、そんな言葉どこで覚えたの?」

 

 昨晩のことやオナニーをしていることから、彼がそういう現象についてなんとなく知っているだろうことは分かる。

 ただ、詳しい内容はもちろん、イクなんて俗語は教えたこともなかった。

 

「え、え~っと……」

 

 あからさまに目を逸らし、言い淀む夕太。

 誰から教えてもらったか大方の察しがついている美夜子は、詳しく聞き出すべく下半分を閉じたブラウスと自身の両腕で彼を拘束しながら問い質す。

 

「夕くん?」

「は、はいっ! えと……つ、つばさちゃんに、教えてもらったんだ」

「……ッ!」

 

 予想していた答えに美夜子の機嫌が見る見るうちに悪くなり、その綺麗に整った眉が釣り上がっていく。

 

(ということは、オナニーの仕方も彼女に教えてもらったってこと!? 昨日教えなくてもお股におちんちんを擦りつけたのも、やっぱり……! そんなことまでしてたなんてッ!!)

 

 昨日の夕太とつばさの情事、美夜子はそれを見ていたわけではない。授業を抜け出した夕太を探すために『コピーとりよせ機』を使った時には、既に事は終わっていた。ちょうど終わり際、二人が抱き合ってキスしようとしている場面だったのだ。

 もちろん、他にもっとエッチなことを教えてもらっている可能性もその時から危惧していたが、こうして夕太から直に聞かされると、やはり嫉妬心を抱かずにはいられない。

 

「ニヘヘ……」

 

 つばさのことを話す夕太の顔は、依然として変わらずデレデレと恋する男の子のそれであった。今こうして、恋人である自分とくっついているというのに!

 

(……夕くんの浮気者ッッ!)

 

 自分で聞いておきながら心中で罵倒し、美夜子は夕太のことをブラウスから出して押し退ける。ブラジャーを着け直して乱れた制服を整えながら立ち上がった。

 

「み、美夜ちゃん?」

 

 動揺している夕太の声も無視して、美夜子は背を向ける。

 

「あっ、美夜ちゃん、テーブルかけ──」

「夕くんが持って帰って!」

 

 そう投げやりに返して、美夜子は塔屋の扉を乱暴に開けて去ってしまった。

 

「……美夜ちゃん、怒っちゃった」

 

 予想はしていたが、聞かれた以上は答えるしかなかったのだ。

 夕太はしょげた顔を浮かべながら、消化不良で硬く屹立したままの股間を手で擦った。

 

(どうしたら、美夜ちゃん機嫌直してくれるかなぁ……)

 

 女の子のヤキモチがイマイチ分かっていない夕太は、人より劣っている頭を捻って考える。

 

 

 

 

「──ゆ・う・た・くん♡」

 

 

 

 

 そこへ、突然どこかから声がかかった。「わあっ!?」と悲鳴を上げて飛び上がる夕太。

 鈴の音のようで、それでいて愛嬌のあるその声の正体は、もちろん──

 

「つ、つばさちゃん!?」

 

 慌てて辺りを見回すが、どこにも見当たらない。明らかにすぐ傍から聞こえたにも関わらず。

 

「ここよ、夕太くん」

 

 すると、再び声が。今度はその出所を特定することできた。

 夕太はあたふたとポケットを弄り、一枚のカードを取り出す。彼女とのホットライン、『カードテレビ電話』だ。

 カードからは光が放たれており、伊藤つばさのミニチュア立体映像が夕太に向けて笑顔で手を振っていた。

 

「つばさちゃん! どうし── 「わッ!」 うひゃあっ!?」

 

 立体映像に向けて話しかけようとした瞬間、後ろから誰かに抱きつかれてつんのめってしまう。綺麗な黒髪が夕太の頬を撫で、ふわりとした色香が鼻をくすぐる。

 

「ふふ、ビックリした?」

 

 肩越しに振り返ると、そこにいたのはサングラスに帽子を被った本物の伊藤つばさ。すぐ傍にはホウキが立てかけられている。それに乗って、中等部校舎の屋上までやってきたのだろう。

 二段構えの登場とはさすがは芸能人。夕太よりも道具の使い方に長けているようだ。

 

「う、うん。すっごいビックリしたぁ……でもつばさちゃん、学校は?」

「大丈夫。夕太くんからもらったコピーロボットに代わりを頼んでるから。この後のお仕事もね。あ、もちろん明日は私の番ってことにしてるから、任せっきりってわけじゃないわよ?」

 

 答えながら、夕太の隣に腰を下ろしてテーブルかけの上に座り、「オレンジジュース!」と飲み物を頼むつばさ。

 出てきたジュースのストローを咥えて美味しそうに飲んでいる彼女に、思わず見惚れそうになる。

 

「ね、ねえ、つばさちゃん、いつから通話状態にしてたの?」

「ついさっきだよ。なんだか美夜子さんと喧嘩してたみたいだけど、大丈夫?」

 

 夕太はほっと胸を撫で下ろす。美夜子とのイチャイチャは聞かれていないようだ。もし聞かれていたら、つばさも機嫌を悪くしてしまっていたかもしれないのだから。

 カードテレビ電話は相手側が応答しなくても一方的に通話状態にできるため、夕太のようにポケットに入れていると声をかけられるまで気づけない。やろうと思えば、盗聴目的でも使えるだろう。

 

「だ、大丈夫だよ。ちょっと色々あって……」

「ふ~ん」

 

 むしろ好都合なので、あえて深くは聞かないつばさ。そんな彼女に対し、夕太は気まずそうに再び口を開く。

 

「あ、あのね、つばさちゃん……美夜ちゃんが、その──」

「私と会うなって言ったんでしょう?」

「うん……え? な、何で知ってるの?」

「随分過保護そうなお姉さんだもの。それくらい想像つくわ。え? 夕太くん……もしかして、もう私とバイバイするつもりなの……?」

「そ、そんなことないよ! ぼく、つばさちゃんのこと大好きだもん!」

 

 悲しそうに涙ぐむつばさを見て、慌てて否定して好意を告白する夕太。

 それを聞いた彼女は涙を手で拭い、その手の陰で口端をニヤリと歪める。アイドル女優なら泣く演技ぐらい朝飯前なのだ。

 

「良かったぁ……私、そんなの考えるだけでも耐えられないもん」

 

 頬を赤らめて心底安心したと言いたげな笑顔を見せつけるつばさ。

 夕太と会えなくなるということはつまり、アイドル伊藤つばさが負けたということを意味する。彼女にとって、それは性欲を満たせなくなること以上に耐え難いことであった。

 

「つばさちゃん……」

 

 こんなにも自分のことを想ってくれるなんて。

 夕太は感激して、その笑顔に心臓を鷲掴みにされててしまう。

 

「……ねえ、夕太くん。これから私の家に遊びに来ない?」

「ええ!? で、でも……」

 

 夕太は急な誘いに面食らうも、美夜子との約束を気にして断ろうとした。

 会って遊ぶだけなら何とか許してもらえるかもしれないが、さすがに彼女の家に行けば美夜子の恋人関係も破談になってしまうかもしれない。

 

 及び腰の夕太に対し、つばさは身体をすり寄せて彼の腕と手に絡みつく。

 

「もし来てくれたら……前よりもっと気持ちいいこと、教えてあげるんだけどなぁ」

「え……? 何、それ?」

 

 二の腕に押しつけられるおっぱいの感触。ムクムクと鎌首を上げる股間。

 真っ赤に染まったその耳元に、口を近づけて吐息と共に答える。

 

 

 

「──── セ ッ ク ス ♡」

 

 

 

「……せっくす?」

 

 首を傾げて聞き返す夕太。その反応を見て、「やっぱり知らないんだ♪」と笑うつばさ。

 

「私もまだしたことないんだけどね。とっても素敵で気持ちいいんだって。これ以上はないってぐらい」

「へ、へえ……」

 

 どんなことをするのか、夕太はもやもやと頭の中で考えてみる。

 しかし、思い浮かぶのはやはり昨晩の出来事。おまんこをちんぽで突きまくる光景。幸福感と愛欲に満ちた行為。

 

 あれ以上があるだなんて、信じられなかった。

 もしあるのなら……ぜひとも体験してみたい。やってみたい。

 

 夕太の尽きることのない幼い性欲がその大食っぷりを虎視眈々と主張し始める。

 活動を開始したばかりの精巣で精子が止めどなく製造されていく。既に自分がそれを経験していることにも気づかないまま。

 

「私ね……夕太くんになら、私の初めて、あげてもいいかなって思ってるの。だから、ね……?」

 

 つばさはそう誘うように言葉を紡ぎながら、夕太の股間にそっと手を添えて撫で下ろす。その刺激が、昨日の美夜子との行為を思い出させてしまう。

 

 涙を流して悲しむ美夜子の姿が、脳裏に浮かび上がった。

 

 

 

「────ッ!!」

 

 

 

「……ご、ごめん! つばさちゃん!」

 

 慌てて立ち上がり、つばさに謝って屋上を去る夕太。

 途中コケそうになりながらも、開け放たれた塔屋の扉をくぐり、バタバタと階段を駆け下りる音を響き渡らせる。

 

「……ふふ♡ 絶対逃がさないんだから」

 

 つばさはそんな彼をしたり顔で見届け、出しっぱなしのムードスタンドと床に敷いているテーブルかけに目を向けるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




一応ですが、魔界大冒険編に入りました。後編は明日投稿予定です。
今回、前編後編共にエロ描写は少なめとなってます。今後ストーリーを進めるためにそういう回は増えていくかもですが、魔界大冒険編が終わったら極力控えたいと考えてます。



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