学校で一番エッチなヤツのおねショタ歴程 作:ピーマン
「…………」
「夕太さん、どうしたの? 次、音楽よ?」
席に座ったままボーっと動かない夕太。
そんな彼を心配し、教科書とリコーダーを抱えたミズエが話しかけた。お昼休憩が終わって、みんな音楽の授業のために音楽室へと向かっている。
「……ねえ、ミズエちゃん」
「な、何?」
いつになく真剣な顔つきの夕太に、ミズエは胸をドキッとさせながらも続きを待つ。
「──セックスって、知ってる?」
し……んと。数秒、時が止まる。
夕太は美夜子のことを気にしてつばさのもとを逃げはしたものの、"セックス"という行為がどういうものなのか気になってしょうがなかったのだ。
「……………セ」
次第に、ミズエの頬が桃色に変わり、徐々に燃え立つような赤さに染め上がっていく。目をかっ開き、しゃっくりするように身体を揺らし始めた。
「……セ、セセセ、セク、セク、セ──」
「ミ、ミズエちゃん?」
「ゆ、夕太さんの、エッチーーーーッッ!!!」
ミズエは悲鳴を上げながらリコーダーを夕太の脳天に振り下ろし、雷を落とす。
「うわあぁっ!?」
既の所で椅子ごと後ろに倒れ、間一髪避けることに成功する夕太。
リコーダーは机の角を割り、開いた股の間に雷撃が落ちて床の表面が弾け飛んだ。
「あ、危なかったぁ……急にどうしたの?」
「どうしたのじゃないわ! 夕太さんが突然セ、セ、セックス……なんて、すっごくエッチなこと聞くから!」
「あ、じゃあミズエちゃん知ってるんだ」
ハッとして両手で口を塞ぐミズエ。時既に遅しだが。
もっとも、最近の小学生高学年であればこの程度の性知識は授業を受けなくとも知っていて別に不思議ではない。エッチなことが大好きなくせに知らない夕太がおかしいだけだ。
「もしかして、やったことあるの?」
「あるわけないでしょう! ……しょ、将来的には、する予定だけど」
そう答えるミズエは、両手の人差し指を合わせてもじもじと太ももを擦らせる
そんな彼女に、夕太は(またおしっこ漏れそうなのかな?)と的外れな思考をする。そうであれば、また飲んであげればいいやと。
「じゃあ、どんなことするのかだけ教えてよ」
「そ、それは……お、大人にならないとやっちゃダメなことだから」
「え? そうなの?」
ということは、つばさはセックスをしちゃダメということになる。
しかし、夕太の考えは違った。だって、彼女は既にお仕事をしているのだから。お仕事しているということは、もう実質大人である。彼はそういう誤った認識をしていた。
片や、相手である自分はどうだろう。お仕事をしていないので、まだ大人ではないということになる。これでは、つばさとセックスできないのではないか。
「……片方が大人だったら、相手が子供でもセックスしていいってことかな?」
「ええっ!?」
夕太が漏らした衝撃的な呟きを聞いて、驚愕するミズエ。
(も、もしかして夕太さん、桃子先生とセックスするつもりなんじゃ……!)
彼女のむっつりスケベな頭にそんな危ない予想が過ぎる。
絶対にそうだ。ずっと気になっていたのだ。少し前から、先生の夕太を見る視線がいつにも増して熱がこもるようになったというか、妙に怪しくなったことに。
きっと、先生から関係を持ちかけられたに違いない。
20以上の年の差セックス。先生と生徒の禁断のまぐわいが脳裏に浮かんだ。
「そ、そんなのダメ! 絶対ダメダメダメーーッ!!」
「ええ? ダメなの?」
「だって! 夕太さんはわたしの──」
言いかけて、口を噤む。
このままでは桃子先生に彼を取られてしまうかもしれない。それならば、今ここで自分の想いを告白しなければ。
しかし、ミズエの口からはその言葉が出なかった。
どうしても、どうしても5年前のあの日のことを思い出して欲しかったからだ。あの時会った女の子が、自分であると。
「ッ!」
意を決したミズエ。
彼女は急にリコーダーと教科書をその場に放り捨て、夕太の机の上に登り出す。
「ミ、ミズエちゃん?」
夕太が困惑した表情を浮かべる中、ミズエは彼と向き合う形で机に腰掛ける。
そして、右手で自らスカートをたくし上げ、左手で純白パンツを引っ張り下ろして股間をさらけ出した。
「あっ!」
以前掃除用具入れの中で見た彼女のおまんこだ。
あの時は暗がりだったが、今回ははっきりとその綺麗な縦スジが見えている。いや、見せつけられていた。
股を開いて自身の大事な場所を見せつけているミズエの顔は、それはもう林檎のように赤く染まり上がり、元々大きな目はこれでもかと緊張に見開いている。
「ほ、ほら! 夕太さんの大好きな、おまんこよ! 何か、思い出さない?」
机に乗ったままズイッと腰を突き出し、幼い局部を夕太の眼前まで近付けていく。
もっと、もっとしっかり見て! と訴えるように。
「え? え? お、思い出すって……」
「だって、見覚えあるって、言ってたでしょう!?」
「い、言ったけど…………う~ん」
夕太は目の前にあるミズエのおまんこを注意深く凝視する。
見覚えがあるのは確かなのだが、彼の頭の中では一向に
「う……うぅ……」
思惑が上手く行きそうにないと悟ったミズエが、悔しそうに声を漏らす。
突き出した腰を引っ込めた彼女は、何を思ったのか太もも辺りで引っかかって伸びているパンツをそのままズリ下ろすと、手に取って夕太に差し出した。
「……えっと?」
夕太は目の前に差し出されたパンツを遠慮なく受け取る。
それを両手で広げながら困惑した視線を向けると、彼女は真っ赤にした顔を俯かせながら口を開く。
「……もし、もしね? 夕太さんがわたしのことを思い出してくれたら」
「くれたら?」
「わ、わたしが、夕太さんと、セ、セックスしてあげる! だから、桃子先生とは絶対しないでね!」
ガバッと顔を上げて一方的にそうまくし立てたミズエは、そのまま背を向けて教室を走り去ってしまった。
そんな彼女を呆然と見送った夕太。彼女がついさっきまで履いていたパンツに鼻を押しつけ、その香しい匂いをクンカクンカと嗅ぎ取る。
おっといけない。
こんなところを美夜子に見られてしまったら、もっと機嫌を悪くしてしまうに違いない。夕太は名残惜しそうにしながらポケットにパンツを仕舞った。
「それにしても、ミズエちゃん。思い出してくれたらって、ぼく何か忘れてるのかなぁ……?」
別段そんなつもりはないので、首を傾げる。
それに、なぜあそこで桃子先生が出てきたのだろうか? 夕太の出来の悪い頭ではイマイチよく理解できなかった。
「あ、そうだ! 桃子先生にも聞いてみよう!」
先生は正真正銘の大人だ。お仕事もしているし、年齢も全く問題なし。
それに彼女はとってもエッチな女性だから、確実にセックスについて知っているだろう。
(ちゃんと先生との約束守ってるし、きっと教えてくれるよね)
約束というのは、二度と女の子の全裸写真を盗撮しないことだ。彼は相変わらず先生のフリの言葉をそのままの意味で解釈していた。
(ミズエちゃんからは先生とセックスしないでって言われたけど、聞くだけなら大丈夫なだよね)
そう都合の良い解釈をする。
ミズエが忘れていったリコーダーを拾ってペロペロと舐めながら、以前相談室で経験した先生とのお仕置き合いを思い出してちんぽを反り勃たせるのだった。
♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪
「先生ー!」
放課後、夕太は職員室に戻る途中の桃子先生に声をかけた。踊り場にいる彼女に向かって、バタバタと慌ただしく階段を駆け下りる。
「ゆ、夕太くんっ。階段は駆け下りないで!」
先生は一瞬パッと顔を花開かせたが、慌てて危なっかしい彼を注意した。
「ニヘヘ、ごめんなさい」
「はぁ……もうっ。それで、どうかしたんですか? も、もしかして、また──」
再びのお仕置きの時間を期待して、顎に手を添える先生。そのドでかい乳房が押し上がり、ふにゅっと形を変えて腕の隙間から垂れ出る。
あの日から、もうかれこれ一ヶ月は経とうとしているのだ。いい加減放置プレイにも我慢の限界が来ようとしていた。
「先生! セックスってどんなことするの!?」
が、大声でとんでもないことを聞かれ、思わず口を開いたまま硬直してしまう。ミズエと同様に首から頭まで逆上せたように真っ赤に染まり上がった。
「ゆ、ゆ、夕太くんっ! そ、そんなこと大声で聞いてはいけません! 誰かに聞かれたら──」
「あ、やっぱり先生は知ってるんだ! やったことあるの?」
「い、いえっ! その、先生はまだそういったのは……」
叱っていたのが一転。火照った頬に両手を添えて、恥ずかしそうに服の下に隠れたその肉感的な身体を揺らしだす。
こんな魅力的で変態的趣味を持った女性が男性経験なしだというのが、実に不思議である。
「先生、教えて! セックスってすごくエッチで気持ちいい──もごっ」
「だから、静かにしてくださいっ……あ、あっちで話しましょうね」
先生は夕太の口を塞いで辺りを見回し、彼の腰に手を回して降りようとしていた階段を登った。必要以上に身体を密着させて、彼の頬にデカパイを押しつけながら。
「……せ、先生、おっぱいが」
夕太の動揺の声も、聞こえないフリをする。
長い間放置されたのだ。これくらいのお仕置きを与えてもバチは当たらないだろう。
そう考えながらも、先生はその糸目の視線を夕太の股間に向ける。
彼のズボンの下で毎日オカズにしているおちんぽがプラプラ揺れているかと思うと、どうしようもなく興奮して息が荒くなってきてしまう。
この子はきっと、私を誘っているに違いない。
そう確信を得ると、陰毛の茂った股間が異常気象を受けて熱帯雨林と化していくのが手に取るように分かった。
ああ、なんてイケない子!
私が、私がしっかりと指導を……もっとお仕置きをしてあげないと!
そして、屋上へと続く扉の前に辿り着くと、「ゴホンッ」と咳払いする。彼を離さないまま。
「い、いいですか? 夕太くん。セックス、というのは……ですね」
「う、うんっ」
「……その、愛し合っている人同士が行う、とても特別な行為、なんです」
恥ずかしそうに答える先生。羞恥プレイを強制されている気がして、じゅん♡ と女陰を湿らせる。
その一方で、夕太は「え?」と小さく声を漏らした。その説明は、昨晩愛し合った美夜子から聞いた話とよく似ていたからだ。
「た、確かにすごくエッチで気持ちいいことだと思うのですが、誰彼構わず行うことは非常にはしたないことなんですよ?」
「そう、なんだ……」
物憂げに相槌を零す夕太。
そんな彼に気づかず、先生は──桃子はイケない子の未成熟な身体に震える手を差し伸べ、撫でさすり始めた。欲望に染まった手つきで。
「せ、先生……?」
「はぁ……はぁ……夕太くんは、したいんですか? セックス」
「えっと、それは……したい、ですけど……でも」
答えを聞いた桃子は、ゴクリと唾を飲み込んだ。
夕太の平たい胸を撫でていたその手を下へと下へと、浮き出た肋骨の感触を楽しみながら下ろしていく。そして、その先でいきり立つ彼の股間を、並べた指の先で押し撫でる。
「あっ!」
その刺激に、夕太はビクリと腰を揺らした。
一方で桃子もまた、ズボン越しとはいえ初めて触るおちんぽに歓喜の涎を垂らす。
まだこんなに幼いのに、なんて硬くて勇ましいおちんぽなのだろうか!
これが私の
そうしたらきっと、私は彼から離れられなくなるだろう。
想像すればするほど幸福感に満ち溢れていく。先生と生徒という垣根を理性ごと取り壊して、今すぐにでもこの子と繋がりたい。
こんなイケない先生を、小さくて硬いおちんぽでお仕置きして欲しかった。
「ゆ、夕太くんが、どうしても経験してみたいのなら、わ、私と……!」
「あっ、あっ……せ、先生……ッ」
さすり、さすりと、おちんぽを撫でさすり続ける桃子。徐々にその手を激しくしていきながら、ズボンにもう片方の手をかける。
「~~~~ッ! ご、ごめんなさいッ!!」
まさにズリ下ろされるその瞬間、夕太はもがいて桃子の手から抜け出した。
そのまま振り返らず、一目散に階段を駆け降りていく。
「ああっ! ゆ、夕太くん!」
手を伸ばして呼び留めようとしたが、彼は去ってしまった。
なんてことをしてしまったのだろう。冷静さを取り戻した先生は、頬を両手で覆って自分の仕出かそうとしたことを後悔した。
生徒をレイプしようとしただなんて、教師失格だ。自分の愚かさに絶望し、その場に膝を折って崩れ落ちる。
「……あっ」
ふいに、栗の花のような香りが鼻をつく。
それは自身の右手、夕太のおちんぽの先をズボン越しに撫でていた手の平から匂っていた。
クン、クン、と手の平に鼻を押しつけてそのイカ臭い匂いを嗅ぎ出す。
彼女は精液の匂いを嗅いだことがなかったが、女の本能か、不思議とそれがそうであると理解していた。
「はぁ、はぁ……ん、じゅる」
夕太が既に精通しているということを悟りながら、その手の平に舌を這わせる。
ついさっき後悔したばかりだというのに、その胸の興奮は冷めるどころか増していく一方であった。
(ああ……私は、もう)
自身のどうしようもなさを自覚する。やはり、私は教師に向いていないのだと。
「……ごめんね。先生」
先生から逃げた夕太は、トボトボと廊下を歩いていた。
美夜子を悲しませたくなかったし、ミズエからも先生とセックスしちゃダメと言われたから。だから必死の想いで誘惑を振り切って逃げ出したのだ。
でも、本当を言えば先生ともセックスしたかったのは間違いない。
だって、それは──
「やっぱり、セックスっていうのは……」
悩ましそうな顔をして腕を組む。
彼はミズエと桃子先生から聞いた答えを受けて、一つの可能性を見出したのだ。ならばと、最後に恋人である美夜子に聞いてみようと考え、中等部の校舎へ足を向ける。
「ゆう!」
「あ、リームさん!」
そこへ、リームが声をかけて駆け寄ってきた。
さっきは美夜子とのイチャイチャを優先していたので意識してなかったが、こうして彼女を前にすると、サキュバスのリリムを思い出してちんぽがピクピクと疼いてしまう。
「良かった、入れ違いにならなくて。美夜子がね、今日は部活で遅くなるから先に帰るようにって」
「ええ? そんなぁ、じゃあぼく待ってるよ」
「あ、ダメよ。大人しく帰りなさい。アタシも付き合ったげるから」
「え、ホントに? やったぁ!」
早く美夜子からセックスの真相を聞き出したかったが、思い出してみれば彼女は機嫌を悪くしたばかりだ。はやる気持ちはあるが、ここは時間を置いた方がいいかもしれない。
「リームさんと一緒に帰るの初めてだ! 嬉しいなぁ」
普段、リームは誰かと一緒に帰るといったことはしない。それを知っている夕太は棚からぼた餅のような気分で舞い上がっている。そんな彼の様子を見て、密かに笑みを浮かべた。
本当は魔美も一緒に帰る予定だったのだが、彼女は夕太に声をかけることを聞くと、急ぎの用事を思い出したと言ってさっさと下校してしまった。
無論、予想はしていた。魔美には悪いが、リームはこの状況を利用することにしたのである。
「あら? せっかく美夜子と恋人同士になれたのに、もう浮気?」
「ウワキって何?」
「あ~、そこからなのね……」
額に手を当てて溜息を吐くリーム。彼女自身が浮気の片棒を担ぐような行為をしているので、何か言える立場にはないのは分かっている。
むしろ、色んな女の子と関係を持ってさっさと精通して欲しかった。いや、もうしている可能性があるのだ。自分の目的を思い出し、口火を切る。
「ねえ、ゆう」「ねえ、リームさん」
同時に話しかけてしまい、口を開いたまま見つめ合う。
夕太の瞳を見ていると、毎晩の営みを思い出して気恥ずかしくなってくる。特にこの前は彼が起きている状態で致してしまったため、尚更だ。リームは思わず目を反らし、手を差し出す。
「い、いいわよ。お先にどうぞ」
「そう? あのね、一応聞くんだけど、リームさんはセックスって知ってる?」
「ああ、セックスね。そりゃもちろ、ん……」
動かしていた足が止まる。思考も巻き添えに。
ただの雑談と思って返答しようとしたら、その内容を頭が遅れて理解したのだ。コンマ1秒後に再起動し、凄まじい速さで推測が重ねられていく。
セックスについて聞くということは、つまり、まだ美夜子とは致していないということを意味するのではないか? 美夜子のことだから一線は超えていないと思っていたが、この分では精通はまだしていないのかもしれない。
リームは心の中でガックリと頭を垂れた。その推測が全くの見当外れだということも知らずに。
「知ってるの!?」
「え? う、う~ん(このエロガキめェ……このままテントに連れ込んでファックしてやりましょうか)」
その物騒な考えをリームはすぐに捨てる。
自分だって未経験なのは同じだし、T・P隊員としてそんな無理やりな行為は絶対に許されない。
(いっそのこと、一番近いことをやってた魔美が一線を越えてくれればいいのに。それももう無理か」
「え! 魔美ねえが!?」
「へ?」
しまった、とリームは口を手で覆う。考えていたことが途中から口に出ていたのだ。
「ぼく、魔美ねえのトコ行ってくる!」
「ちょ、ちょっと待──!」
言うや否や、『どこでもドア』を出して扉をくぐってしまう夕太。
リームは慌てて追いかけようとしたが、瞬く間にドアが消えてすり抜け、勢いのまま顔面から地面に突っ込んだ。スカートが捲れ上がり、着替えたばかりの赤い勝負下着を晒してしまう。
「~~ッ! 一緒にいた女の子を置いて他の女の子のトコ行くだなんて! いつか刺されたって助けてあげないわよ!」
「…………はあ」
魔美は家に帰って早々、制服から着替えもせずベッドに寝転がって天井を見つめていた。
胸の底に燻ったモノを吐き出すように大きな溜息を吐く。
ああ、自分にこんなにも醜い感情があっただなんて。誰にだってあるのかもしれないが、それでもこうして自覚すると辛いものがある。
人助けだなんて、する資格はないのかもしれない。でも、それが自分だし、今さら変えようもなかった。誰かに助けて欲しい気分だった。
「……いつまでも、こうしてたってしょうがないわよね」
そう独りごちて起き上がる魔美。制服を脱ぎ、普段着に着替え始める。
「魔美ねえ!」
「ぎゃあーーッッ!!?」
そこへ、突然どこでもドアで部屋に飛び込んできた夕太。ちょうど制服を脱ぎ終えて下着姿だった魔美は悲鳴を上げてしゃがみ込む。
「ゆ、ゆーくん!? そんな急に──」
「魔美ねえ! セックスって知ってるよね!? 教えて!」
「知らない知らない知らないッ!」
「だから、アイし合ってる男の人と女の人がする、とってもエッチなこと──」
「そんなこと、ゆーくん以外とするわけないでしょ! もう、出てってー!!」
金切り声と共に枕をぶん投げる魔美。
枕が顔面にぶつかる寸前、夕太は彼女のテレポーテーションで家の外へ追い出されてしまった。
「──わっ!」
宙にテレポートした夕太はそのまま落下し、地面に尻を打ちつけてしまう。
「いてて……ちぇ、魔美ねえって不意を突かれるとやたら恥ずかしがるんだよなぁ」
やっぱり、美夜ちゃんの帰りを待つしかないか。
夕太は再び腕を組みながら、満月邸へ向けてトボトボと歩き出す。
「でも、もしぼくの考えが本当に正しかったら……」
大好きなアイドルと、つばさちゃんと、セックス。
彼女は自分のことを大好きだと言ってくれた。夕太もまた、彼女のことが大好きだ。美夜子と恋人関係になっても、それは変わらない。
仲睦まじく愛し合う二人を想像し、幼い股間を熱くたぎらせる。
「……つばさちゃん」
「呼んだ?」
ふいに後ろから声をかけられ、反射的に振り返る夕太。そこには帽子を被ってサングラスをかけた女の子の姿が。夕太にはすぐにその正体が分かった。
女の子──伊藤つばさは、サングラスを外してニッコリと微笑んだ。
「つ、つばさちゃん!?」
「良かった、また会えて。夕太くん、忘れ物したでしょ?」
「え? 忘れ物って……あっ」
そうだ。『北風のテーブルかけ』、それに『ムードスタンド』も。夕太はすっかり持ち帰るのを忘れていた。
後者はまだしも、前者は美夜子の私物だから絶対に持って帰らないと。ただでさえ悪い機嫌がさらに悪化してしまうかもしれない。
「私、誰かに盗られちゃいけないから回収しておいてあげたのよ?」
「あ、ありがとう、つばさちゃん! ごめんね、わざわざ届けに来てくれて」
お礼を言って、手を差し出す。
しかし、つばさは後ろ手を組んだまま、ニコニコと笑顔を向けるだけで一向に目的のモノを返してくれる様子がなかった。
「……えっと、つばさちゃん?」
「実はね、夕太くんの忘れ物……私の家にあるの」
「ええっ!?」
つまりそれは、彼女の家に取りに行かないといけないということを意味する。
「さ、どこでもドア出してくれる? 一緒に行きましょう♡」
「で、でも……」
「いいの? 持って帰らなかったら、美夜子さん怒るんじゃないかしら?」
「…………」
つばさがその口端を歪めた笑みと共に顔を近付け、唆すように耳元でささやいた。
耳をくすぐる甘い誘いに、夕太はゴクリと唾を飲み込む。
忘れ物を回収するだけだから。それだけだから。
追い詰められた夕太はそう自分に言い訳して、ゆっくりとその首を縦に振る。
日が傾きかけた空を大勢のカラスが飛び交い、その不吉な鳴き声をけたたましく響かせていた。
元々「美夜子とスイートバス」で童貞卒業する予定ではなかったので、経験済みなのになぜかセックスについて聞き回るという変な話に。
ミズエちゃんとパラダピア先生も早く処女喪失させたいところですが、いかんせんタイミングが取れないですね。ストーリー物にしたの少し後悔してます。