学校で一番エッチなヤツのおねショタ歴程 作:ピーマン
夕太はつばさの着替えを用意した後、彼女が漏らしたおしっこを掃除するため、バケツと雑巾を手に自室へ戻った。本心では掃除するのはもったいないと思っていたが、放置して床にシミでも出来たら美夜子に怒られてしまう。
実に惜しいなぁ、もったいないなぁと考えながら、いざ雑巾で拭こうとしたが──
『ふー♡ ふー♡ んっ……あ、はぁっ♡』
目の前には、濡れた裸身を晒したつばさの姿。
腰を下ろした体勢のまま、はしたなく大股を開いている。股間にシャワーを当ててよがり、気持ち良さげに自身の胸を揉みしだいている。
「つ、つばさ、ちゃん……」
コピーとりよせ機が起動しっぱなしだったのだ。探査ビデオは浴室で自慰行為に励むつばさを映しており、端末からはそんな彼女の立体コピーが作り出されていた。
『んっ♡ お、ほっ♡ クリちゃんにシャワー当たるの、き、くぅ♡♡』
憧れのアイドルのオナニーショーという名の痴態に、夕太は目が離せない。ごくりと唾を飲み込む音が部屋に響いた。
シャワーの水圧で勃起したクリトリスを刺激しながら、つばさの腰が艶めかしく動かされる。そのキレの良さは、ダンス練習の賜物か。ある意味ではこれもダンスと言えるだろう。日々の努力はこんな場面でも成果を発揮していた。
「はぁ……はぁ……っ……はぁ……」
夕太は痛いほどに勃起したちんぽをズボンの上から無意識に弄りながら、つばさの作った水溜まりを放置してショーを鑑賞する。
貸し切りの特等席だ。それもアイドルのアンモニア臭付き。もしもこのショーのチケットが販売されるとしたら、一体いくらになるだろう。緊張と興奮の余り、そんな益体もないことを考えてしまう。
『……あっ♡ あっ♡ あっ♡ イっ、ちゃう♡ イクう゛ぅぅーー♡♡!!』
無我夢中で鑑賞していると、つばさが一際大きな声を上げて身体を大きく痙攣させた。腰が大きく突き出され、間近で見ていた夕太の鼻先に開けっぴろげの股間がぐいっと近付く。
「わっ!?」
驚いた夕太は、思わず体勢を崩して尻もちを突いてしまった。
急に甲高い嬌声を上げて壊れた玩具のようにビクビク震え出したつばさに、おっかなびっくりといった表情を向けながらも心配した様子を見せる。
『はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……』
「つ、つばさちゃん、すごく気持ち良さそうだったけど、大丈夫なのかな……?」
その姿を見て、桃子先生も似たような状態になったのを思い出す。彼女の場合は必死に声を抑えていたので、嬌声の有無の違いはあるが。
先生はその後問題なさそうにピンピンしていたし、なら大丈夫かと安心する。しながらも、そわそわと身体を揺らして落ち着きがない。だって、伊藤つばさにもしものことがあったら全人類にとって損失になるのだから。
何か様子がおかしくなったらすぐ駆けつけられるように心構えながら、脱力した状態になったつばさのパクパクと呼吸しているおまんこを正座で見守る。
『……ふぅ』
やや経って、息を整えた彼女はゆっくりと立ち上がった。もう一度軽くシャワーで身体を洗い終えると、浴室から出てバスタオルで濡れた身体を拭く。
続けて、籠に入った夕太が用意した服を認めて着替え始め────なかった。
「あれ?」
やっぱりサイズが大きかったかなと思いながらも首を傾げる夕太。
そんな彼が見ている中、つばさはもう一枚バスタオルを手に取ってニヤリと笑みを浮かべたかと思うと、なんとそれを身体に巻きつけ始めたのだ。「ええっ!?」と夕太が驚いている間にさっさと巻き終え、そのまま脱衣所を出ていく。
そういえばと、美夜子もお風呂上りはしばらくバスローブ姿でいることを思い出す。男の子の夕太は気にせずすぐパジャマを着るが、特に女性は保湿や湯冷めしないようにするためにそうした対処をするのである。
「わぁ……」
夕太は美夜子のバスローブ姿にも興奮していたが、今のつばさは彼女と違いバスタオルを身体に巻いただけ。肩や腕、太ももから下は露出した状態とあっては、さらに興奮してしまうのは自然の摂理。
湯気が立ち上る火照った肌は立体コピー越しでもむわりとした色気を醸し出しており、手で支えてはいるが歩く度にタオルがはらりと落ちそうに見えて気が気でなかった。散々彼女の裸を見たというのに、その姿はどうにも劣情を抱かずにはいられない。
(……あれ? 何か忘れてるような──)
そうこうしている内につばさは立ち止まって扉を開けるような動作をし、また歩き出す。
ひた、ひた、ひたと。一歩、一歩、ゆっくりとした足取りで数歩足を運ばせた後、その場に腰を下ろした。
床にお尻を浮かせる形で身を屈めた状態のつばさと、正面から見つめ合う形になる。彼女はニマリとしたり顔になると、右手を縦にして頬に運び、口を開く。
「「──イッケないんだ~♡」」
夕太の耳にそんなからかうような声が届いた。正面からだけでなく、すぐ後ろからも。
「うひゃあぁーっ!!?」
悲鳴を上げ、正座のまま飛び上がった夕太。慌てて背後を振り向くと、そこには正面と全く同じ、バスタオル姿のつばさの立体コピー。
いや、違う。本物のつばさだ。お風呂上りが身に漂わせる湯気と熱気がそれを証明していた。
「「ふ~ん、その道具で私のことを覗いてたんだね」」
「あ、あわ、あわわ……その、えと、これは」
どうにか誤魔化せないかと言い訳を考えるが、桃子先生の時と同様に出てくるのは言葉にもならない声だけ。
目をバツマークにして狼狽状態の夕太に対し、つばさは笑みを浮かべながら顔を近づける。彼の右肩に擦り寄ると、立体コピーも背後から左肩に擦り寄り、同時にささやく。
「「ねぇ、どうだった?」」
正面から、背後から、同時に声が出て重なる。右耳には本物、左耳には立体コピー。
バスタオル姿の二人にサンドイッチされる形になり、夕太はガチガチに固まってしまう。
「え……えと、な、何が?」
「「もう、正直じゃない子はつばさ、嫌いだぞ……見てたんでしょ? 私のオナニー♡」」
「?」
つばさの頬は赤らんでおり、それはシャワーによる火照りだけが原因ではないことは明らか。
ところが、尋ねられた当の夕太はキョトン顔。バツマークだった目を丸くし、パチクリとさせている。本当に分かっていない様子だ。つばさは「「ええ?」」と呆れたように声を漏らす。
「「もしかして、知らないの? ……ねえ、それ消してくれる?」」
「あ、うん」
いい加減声が重なり続けるのがうっとおしくなったため、そうお願いすると、夕太は少し名残惜しそうにしながらも素直に従った。
立体コピーが消えたのを確認すると、つばさは再び口を開く。
「ホントに知らないの? オナニーだよ。マスターベーション」
「う、うん……分かんない」
「……夕太くん、小学生だよね? 何年生?」
「ご、5年生」
「う~ん、まあ、それなら知らなくても不思議じゃないのかなぁ……?」
てっきり自分の裸やオナニーしている様子を覗きながら、しこたまマスを掻いていたのだろうと思っていたため、少し肩透かしを食らってしまう。つばさは幼少の頃からイケないことと分かっていて自慰行為にハマっていたが、それが普通でないことは自覚していた。
しかし、テントを作っている夕太のズボンに目線が行くと、すぐに良いことを思いついたとばかりに卑猥な笑みを浮かべ始める。
「それじゃあ、私が教えてあげるね♡」
そう言うや否や、夕太のズボンをブリーフごと脱がせにかかるつばさ。その手に一切の躊躇はなかった。だって、もう彼はアイドル伊藤つばさの秘密を知ってしまったのだから。
「わ、あっ!」
ぽろんとまろび出る子供ちんぽ。自分から見せるのならまだしも、相手側から急に迫られるとさすがの夕太も恥じらいを覚えてしまう。
生娘のように顔を真っ赤にさせ、勃起したお稲荷さんを見せまいと手で隠そうとするが、つばさに両腕を掴まれてしまった。
「こら、隠しちゃダメだぞ♡ 私の恥ずかしい姿を散々覗いたんだから、おあいこでしょ?」
「ぅぅ……」
健気にピンッと勃っている皮を被ったおちんぽ。大好きなアイドルを目の前にして、それはピクピクと震えており、その度にぺちっと自身の下腹部を叩いた。
握手会で股間を勃起させたファンは何人も見てきたので慣れているし、ネットで無修正のモノを飽きるぐらい見ている。何なら手のひらに精液を塗りたくった状態で握手しようとしてきた者もいたが、握手する前に気づいたスタッフに連れて行かれてしまったので、その時のことを思い返す度に惜しいことをしたなと思っている。
(ふふ、かわいい♡)
そんな歪んだ性癖を持つ彼女だったが、夕太の真っ白とも言える性欲が形となった姿を見て、どういうわけかその胸を高鳴らせた。
つばさとしては、もっとアイドルをレイプしたいといった唾棄すべき汚い感情を向けられる方が興奮すると思っていたのだ。それが存外、好きという純粋な感情を前にすると、心の中の魔羅が鎌首をもたげるのを感じた。
「じっとしててね……」
自然と鼻息を荒くさせながら、つばさは夕太のちんぽを右手でそっと握る。シャワーを浴びたばかりだが、彼の幼い男性器の方がより熱を帯びているのか、まるで灯りを握っているかのように熱い。反対に夕太は冷たい感触を得てか、その口から「あっ」と短い声が漏らした。
にぎ、にぎ、と。感触を確かめるようにちんぽを握る手に力を入れては抜くを反復。硬いけど、柔らかい。相反する要素が同居した、不思議な手ごたえ。
つばさは自分がちんぽを握るのが初めてだったことに今さら気づく。(わ~、これが本物のおちんちん♡ で、こっちが金玉♡)と好奇心のままに手の中でこねくり回し、左手でふぐりを下から押し上げては放すを繰り返して遊んだ。
「ぅ……うう」
「あ、ごめんね。つい夢中になっちゃった」
股間を好き放題されることによる低刺激が続き、夕太の口から漏れる呻き声。つばさは我に返り、改めてちんぽを握り直す。勃起した状態で10センチほどの大きさなので、先っぽ以外が手に覆われた状態だ。
「痛かったら言ってね」
「え?」
そう声をかけて握った手を下に動かし、包皮を剥きにかかる。痛くても止めるつもりはなかったが、思いのほかスムーズに皮は剥けていった。
露わになる、女を知らない赤々とした亀頭。新鮮味溢れるそれの鈴口からは透明な我慢汁が漏れ出ている。恥垢もこびりついており、つばさはその刺激的な匂いを嗅いで子宮が疼くのを感じた。
「こうやって、手でおちんぽを上下に擦るの」
説明しながら、ゆっくりと手を動かし始める。
シコ、シコ、シコ、シコ……カウパー液を潤滑剤にした手コキ。上下に擦りながら、にぎにぎと力を入れて刺激を与えるのも忘れない。
「ぁ……ぁあ……つ、つばさちゃん」
全部ネットで得た知識なので少し拙い自覚はあった。その上で我ながら上手にできているのではないかと、ちんぽを擦りながら持ち主の喘ぎ声を聞いて自信を得る。癖で小指は立っているが。
「気持ちいい?」
「う、ん……気持ち、いい。これが、オナニーなの?」
「そうだよ。女の子は私がしてたようにおまんこを弄るんだけどね。男の子はこうしておちんぽを刺激するの」
答えながらも、手を止めない。一切の疲れも感じないそれはまるで別の生き物になったかのように、本人の意を汲んで少しづつ動きを早めていく。
先っぽから漏れ出るカウパー液の量は増える一方で、擦る度にくちゅ、くちゃと卑猥に満ちたイヤらしい水音が部屋に響き渡る。それに混ぜるようにして、つばさは空いた手をバスタオルの下に差し込み、濡れそぼった女陰を弄り始める。
夕太もそれに気づいたのか、その視線が屈んで陰になっているつばさの股間に集中した。バスタオルと弄る手でギリギリ見えないことが逆に劣情を飛躍させ、ビクリとちんぽが跳ねる。
「ふふ、ふ……私も、したくなっちゃった♡」
くちゅ、くちゅ、くちゃ、くちゃ……
水気に満ちた音に重なる形で、荒い吐息が部屋の熱気と湿度を上げていく。
夕太はもはやされるがままで、股を開いて両手を床に突いている。無意識の内にお尻を浮かせ、ちんぽを擦られる動きに合わせてみっともなく腰を振るわせた。
つばさもまた、ふやけた花弁から淫液を滴らせて部屋に新たな水溜まりを作っている。
「はぁ、はぁ……はぁ、はぁ……」
「はぁ……はぁ……つ、つばさ、ちゃんっ」
「んっ、な、あに?」
「な、なんか……なんか、来そうっ!」
オーガズムが近いのか、夕太が切羽詰まったような表情でそう零した。それを聞いたつばさは目を輝かせ、自身と相手を攻める両の手の動きをより一層速め、水音を激しくさせる。
くちゃっ ちゃくっ にちゅっ ちゅくっ!
「あ、ぅあ、ああぁっ!」
「は、あんっ……いい、よ! いいよ! イッちゃえッ!!」
その掛け声と共に、とどめとばかりに先端から根本まで思いっきりズリ擦る。
「──ッ!! ────ッ!!!」
声にならない声を上げ、夕太の腰が激しく痙攣した。
同時に、自身のクリトリスも指で弾いたつばさもまた、本日二度目の絶頂を迎えて腰を揺らす。
だが、つばさが期待していたものは出なかった。顔にそのままかかると思って瞼を閉じていたが、一向に熱いそれが付着する感触は得られなかったのだ。
痺れるような快楽の中で瞼を開くと、目の前にはビクッ! ビクッ! と脈動するちんぽ。ふぐりも持ち上がり、電流を帯びたかのように小刻みに震えている。だが、亀頭は膨れ上がっているものの、鈴口はパクパクと酸素を求めるように喘いでいるだけである。
つまるところ、彼は精通していなかった。いや、今回のこれで精通してもおかしくはないのだが、この様子を見る限りそこまでは行き着かず、空撃ちで終わったということだろう。
その事実につばさはどこか悔しいようなやるせない気持ちになり、納得行かないとばかりに下唇を噛んだ。
「はぁ……はぁ……つばさちゃん……つばさちゃん……」
一気に襲ってきた強烈な快感を受けてか、夕太は気絶してしまっていた。それでも、つばさの名前を繰り返しながら腰を揺らして未だ硬いままのちんぽを彼女の手に擦りつけている。
その様子を見て、射精しなかったことへの不満はどこかへと消えてしまった。健気で愛らしいその仕草に、そのまま夕太を襲いたい衝動に駆られてしまう。
(でも……それじゃ、面白くないわ)
もっとじっくり、時間をかけて、この子を自分好みに育てたい。女の子に興味津々で純粋無垢な彼を、自分一色に染め上げたい。そして、最後には自分が彼の色に溺れたい。
年下の小学生に好き放題される人気アイドル。想像するだけでも達してしまいそうになる。
つばさの中で、そんな倒錯的欲求が指数関数的に膨れ上がっていった。
「う、んぅ…………あっ!」
しばらくして、目を覚ました夕太は状況を思い出して飛び起きた。
だらりと垂れて露出したままの自分のちんぽを見て慌ててブリーフとズボンを履き直し、部屋を見回す。しかし、目当ての女の子の姿は見当たらない。
ついでに目を向けると、彼女が漏らしたおしっこは既に床に浸み込んで跡を作っていた。
「あ、おはよう。夕太くん♡」
少し心細くなっていたところへ、探していた彼女──つばさが部屋に戻ってきた。先ほどのバスタオル姿ではなく、元々着ていた制服だ。洗濯が終わって乾燥が終わったことを報せるアラームを聞いて、着替えに行っていたのだろう。
「つばさちゃん!」
弾かれたように駆け出し、つばさに抱きつく夕太。満月邸で使っている柔軟剤の匂いがふわりと香り、まるで彼女が身内になったかのような気分になる。
「きゃっ。もう、夕太くんったら」
「つばさちゃん! さっきの、オナニー! もう一回やって!」
ぎゅ~っと抱きつきながら、上目遣いでお願い。
つばさはその愛らしさに一瞬くらっとなったが、慌てて頭に喝を入れて持ち直す。
「っ、ダーメ♡ そろそろ戻らないとだから。それに、オナニーって本来は自分でシコシコするものなのよ?」
「そ、そうなの?」
「ええ。ね、夕太くん、メモ帳ある? 私の携帯のアドレス、教えてあげる」
そう言って、片耳に着けた水晶ピアスを指で弾いた。
魔法世界では水晶を介して離れた相手と会話したりメッセージを送る。最近はつばさが着けているようなピアス型の携帯水晶が開発され、手軽に持ち運びできるようになった。ピアスは誘拐される時に奪われると考えて、事前にスカートのポケットに隠しておいたのだ。
「……ダメなんだ、ぼく。水晶使えないから」
「え、どうして?」
「魔法、使えないんだ。テレビだって自分の魔力で点けられないし」
「でも、あの不思議な道具は固有魔法で出してるんでしょ?」
「あれは魔力は使ってないから……あ、そうだ!」
大好きなアイドルが自ら連絡先を教えてくれようとしてくれてるのに、自分が魔法を使えないから断ることしかできない。夕太は初めて自分が魔法を使えないことを悔やんだ。
しかし、すぐに良いことを思いついたとパッと顔を輝かせ、ポケットを漁る。
「『カードテレビ電話』ー!」
たったらたった たーったたー♪
そんな音(古い方)と共に、夕太は何やらカードのようなモノを取り出し、つばさに手渡した。
「カードテレビ電話?」
「これでね、カードを持っている人同士で水晶と同じように話せるんだ。それに、お互いの立体映像付きだよ! つばさちゃんに誕生日プレゼント!」
「っ!」
誕生日プレゼント。そうだった、とつばさは思い出す。今日は自分の誕生日だった。
満面の笑顔でお祝いされ、不覚にも僅かに頬を染めてしまう。
「今日パーティするんでしょ? いいな~」
「……ううん。お仕事が忙しいから、パーティは来年に先送りになっちゃったの」
「え? そ、そうなんだ……」
「ふふ、ありがとう夕太くん。このカード、二人のホットラインだね♡」
「う、うん!」
パーティは先送り。ということは、スネまは嘘をついていたということになる。
しかし、仮に本当だったとしても夕太はもう羨ましいとは思わない。だって、こうしてつばさちゃんとエッチなこともできて、ホットラインも結べたのだから。
「ニヘヘ……あ、戻るんだったら、ぼく送ったげるよ!」
仕事に戻るつばさのために、今度はピンク色のドアをポケットから出す夕太。『どこでもドア』というひみつ道具で、任意の場所に瞬間移動できる代物だ。
試しにノブに手をかけ、元々向かうはずだったスタジオの控え室を思い浮かべながら扉を開くと、本当にその場所へ通じていた。
コピーとりよせ機といい、夕太の不思議な道具を出す固有魔法はとんでもない域に達している。騒ぎになっていないのが不思議なぐらいだ。
(他にもきっと、面白い道具があるはず)
絶対にこの子を逃すまいと、つばさは心中で舌舐めずりする。既に自分に夢中なようなので、目的は達成しているようなものだが。
エッチなことを餌に道具を出させれば、調教と同時に貴重な魔法道具も手に入る。こんな優良物件、どこを探したって見つからないだろう。自作自演で誘拐事件を企てて本当に良かったと思う。
さて、いい加減仕事に戻らなければ。番組スタッフはもちろん、マネージャーもトイレに行ったまま姿を消した自分を探して、てんてこ舞いな状態だろう。
つばさが仕事をすっぽかしたのは今回が初めて。誘拐されたのを逃げてきたと言っても信じてもらえるかどうか。どうあれ、関係各所に平謝りして回らないと。
「それじゃあ、私は戻るね。今日は助けてくれてありがとう」
「あ、つばさちゃ──」
つばさはお礼を言うと、そのままどこでもドアをくぐる。夕太は名残惜しそうに彼女の背中に手を伸ばしたが、扉は無情にも閉じられてしまう。
「行っちゃった……」
残念そうにしながらも、どこでもドアをポケットに仕舞う夕太。入れ替わりに、自分の分のカードテレビ電話を取り出す。
これを使えば、また話せるんだ。もしかしたら、また一緒の時間を過ごせるかもしれないし。そう自分を慰め、つばさを想ってカ―ドに頬ずりする。
「……ん、わぁっ!?」
が、カードテレビ電話が着信を報せる光を放ち、驚いて床に落としてしまう。ちょうど表が上になる形で落ちたそのカードからは、つばさの立体映像が映し出された。
「つばさちゃん!」
『やっほー、早速使ってみちゃった♡』
飛び上がって喜び、床に這いつくばるようにしてつばさに目線を合わせる。立体映像は人形ほどの大きさなのだ。
『あのね、ちょっと忘れ物しちゃったんだけど……』
「あっ、じゃあ、ぼく、届けたげるよ!」
『ありがとう。でも、時間がないから、それは今日のお礼にプレゼントしてあげる♡』
そうして、夕太が何か言う前に、早々に通話を切ってしまうつばさ。『脱衣所を探してみてね』と言い残して。
控え室の扉を背にしながら、つばさはカードで口を隠しながらほくそ笑む。
「……ふふ、素敵な誕生日プレゼント、もらっちゃった♡」
「あぁ、つばさちゃん……」
もっとお話したかった夕太はガクリと項垂れる。
しばらくそうした後、思い出したように立ち上がって言われた通り部屋を出て脱衣所へと向かった。つばさちゃんの
脱衣所に入ってみるが、特に目立ったモノは何も見当たらない。
おかしいな、と思いつつ洗面台や洗濯機の中などを探し回る。その中で、浴室扉の傍に置いてある着替え入れ用の籠が目に入った。
「あっ! こ、これは……!」
籠の中には、布が一枚残されていた。色は純白。ローウエストのハイレグショーツ。
間違いない。つばさのパンツだ!
「ニヘ、ニヘヘヘ……♡」
洗濯して乾燥させたとはいえ、アイドルのおしっこが染みついた貴重なパンツである。夕太は壊れモノを扱うように丁寧に拾い上げ、顔に被せてその匂いをクンカクンカと嗅ぐ。
家宝として大事にしよう。そうはしゃぎながら、踊るような足取りで自分の部屋へと来た道を引き返す。
「 夕 く ん ? 」
「ニヒャアァァーッ!!?」
つばさのパンツを手に戻ると、そこには美夜子が部屋の真ん中で仁王立ちしていた。恐らく、入れ違いで魔美の家から帰ってきたのだろう。
どういうわけか眉を潜めて怒った様子の彼女に、夕太は慌てて家宝をポケットに仕舞い込み、愛想笑いを返す。
「お、おおお、おかかかえり! 美夜ちゃん! は、早かったねっ!」
「何となく、嫌な予感がしたものだから、ね? それで、これは何なの?」
美夜子はそう言って、自分の背後を指差した。
何だろうと思って夕太が身体を傾かせて彼女の後ろを覗くと、そこには──
「あっ!?」
そこには、仕事に戻ったはずのつばさの姿。を、映した探査ビデオのモニタ。
何とかなったのか、控え室で衣装に着替えている最中である。
「ただいまって言っても姿が見当たらないから、部屋に来てみれば変な道具が置いてあるでしょ? 何かしらと思って触ってみたら……」
どうやら、コピーとりよせ機を適当に触って起動させてしまったらしい。
美夜子はその綺麗な顔を般若のような形相に変える。その頭には角が生えているようにも見えた。猫耳の方が似合うのに、と夕太は現実逃避する。
「ついに覗きまでするなんて……夕くんのエッチ! スケベ! 変態!」
「ご、ごめんなさぁい! 美夜ちゃん、許してぇ!」
「許しませんっ! こんな……こんな、エ、エッチな道具は、没収します!!」
「そ、そんな~~!」
次回は美夜子がメインの回となります。
〇伊藤つばさ
ドラえもん世界におけるトップアイドルで、登場回数も比較的多い。
しかし、原作や大山ドラでは話によって年齢が異なっており、見た目小学生から車を運転できる年齢までと一人だけ時間の流れが異なる。
一方で、わさドラでは見た目年齢にあまり違いはない。その中でブレザーを着た写真があるため、今作では中学二年生という設定。