それはジョギングからの帰りの事だった。空模様が怪しい。気温が急に下がってきたのが分かる。速度を上げて駆けだせば、マンションのエントランスが見えてきた。これで一安心と思っていた時、俺は呼び止められた。その人の名を俺は知らない。その人も俺の名は知らないであろう。
「また会えたね、元気にしてた? 生きててよかったよ」
その人は俺が選抜者になる前に出会った最後の人、コンビニのお姉さんだった。釣銭を丁寧に手渡しされたのを覚えている。
「僕も会いたかったよ。退院した後、挨拶に行ったんだ。けれどもうお姉さんはいなかった」
俺が防犯カメラに写っていたせいで、結果的にはお店に迷惑を掛けた。特にお姉さんは色々聴かれたであろう、だけど退職していた。春休みまでの契約だったらしい。彼女はスエットのパンツにコットンのシャツ、軽快な格好は短髪の彼女によく似合った。
「ちょっと聞きたいことがあるんだけど、今いいかな」
ジョギング中の俺に申し訳なさそうに聞いてくる。
「全然大丈夫だよ、どこかお店でも……」
俺の言葉を遮るように、突然稲妻が走り、春雷が轟く。避難しようと思う間もなく、再びの雷鳴が空気を震わせ、肌がピリつく。すぐ側に落ちたらしい。至る所で通行人から悲鳴が聞こえ、お姉さんも思わず俺にしがみついてしまう。ついているなとにやけていると、驟雨となった。冷たい雷雨には雹も混じり、駐車中の車のガラスを激しく叩く。
「汗臭くてゴメン」
首にかけたタオルをお姉さんの頭に被せて、彼女の手を引きエントランスへ駆け込んだ。
「いい所に住んでいるのね、お金持ちなの?」
ここはセレブ向けではないが、余裕のある家族が住むマンションとしてそれなりに知られている。不在がちな両親が俺たちの安全を考慮してここを選んだ。
「親が頑張っているおかげかな。タオル出すから。話があるならそこで聞くよ。それより怪我はない?」
「ありがとう。親御さんの挨拶どうしよう」
お姉さんは俺が家族と同居していると勘違いしているようだ。核家族向け仕様のマンション、時刻は夕方6時過ぎ、部屋には母親か誰か居ると思ったのだろう。こうして彼女は連れ込まれた。
今、お姉さんはリビングで、俺は気を利かせて、自分の部屋で髪と服を拭いている。
「本当に助かったよ。あのままだったら、ずぶ濡れになって家に帰れなかったよ。濡れたタオルはどこに置けばいいの」
もう大丈夫と思い寝室から出ると、リビングの隅を指差した。
「タオルはそこのカゴにでも入れてよ。相談って何かな」
「相談したいのは家の近所の神社のこと。それより家族の人はどこにいるの。買い物にでも行ってるの」
お姉さんは先程からそわそわして落ち着きがない。俺以外の住人が見当たらないのが不安なのだろう。俺は事実を教えてやった。
「家族はここにはいない。僕は一人で暮らしているんだ」
「今日は帰るね」
慌ててお姉さんが出ようとする。俺が怖いというより、一人暮らしの男の住まいが怖いのだろう。だが逃げ出す可愛いい生き物を追いかけるのは男の本能というもの。仔犬だって小さな生き物をいたぶるのが大好きだ。すばしっこいお姉さんだが、簡単に捕まえた。最初は軽い気持ちだった。腕の中で抵抗する彼女を押さえるうちに、俺は本気になってしまった。
「嫌っ、嫌っ、帰して、お願いよぉ、帰して。誰か助けて」
もうお姉さんのスエットは膝まで降ろした。上手く歩けない彼女を後ろから抱きかかえるようにして、俺の部屋に押しこんでいく。引き締まった太腿を弄ると、意外に筋肉質だ。腹筋も発達している。女性アスリートのしなやかな肉体だ。部活か何かで相当鍛え込んだのであろう。ベッドに押し倒すと、素早くスエットを引きずり降ろす。お姉さんの太腿の片方を俺の両膝で挟み、もう片方を肩に乗せる。抵抗してくる彼女の手を払いながら、ふくらはぎや内ももの愛撫を始めた。
「お姉さん、部活で運動やっていたでしょ。陸上じゃないよね、テニスとも違う。バスケ、いや、バレーボールかな?」
「うそ、どうして分かったの。高校でずっとバレーやってた。四国大会まで行ったわ。わたしみたいな筋っぽい女、魅力ないでしょ。だから止めようよ」
彼女は太ももや腹筋だけでなく、ふくらはぎや背筋、二の腕、更には体幹までバランスよく鍛えられていた。さっき、抱きすくめた時確認したのだ。全身の筋肉を使うスポーツで、近隣の高校で活発な部活動を照らし合わせると、答えは絞られる。
「毎日練習して、食事にも気を配って、遊びたいのも我慢して、スポーツに身も心も捧げた人だけが持てる芸術的な肉体と思うよ。さわっていても気持ちいいし、綺麗だからずっと見ていたい」
緊張して凝り固まった筋肉を、マッサージをするよう揉みほぐしていく。俺も鍛錬をずっと続けていたので、ある程度の知識はある。力強く握ったり抑えたりしながらツボを押す、指圧で筋肉を柔らかくしていく。その合間に三年間の努力を称え、愛おしむように撫でて快感を呼び起こす。
「そうよ、男の人と付き合った事なんてない、はぁー、恥ずかしい。あんっ、誰にも見せたことなんてないのに。弟より年下の子にさわられている」
脚を組み替え、もう片方も同じように愛撫する頃には抵抗も弱まってきた。少しだけなら鼠径部や恥丘を指で押しても大人しい。恥丘から下はいい汗をかいている。お姉さんは吐く息も荒く声も出るようになった。
「う~ん、名前も知らない子に遊ばれている。今の子はこんなことするの、はぁー」
ふくらはぎから始まったマッサージは佳境に入る。鼠径部への愛撫と指圧を交互に施し、余った親指で下着の上から陰唇をこじ開け、陰核と膣口をこちらも交互に撫でる。ねっとりとした温かい蜜の感触が、指先まで伝わる。お姉さんの下半身が女として目覚め始めた。腰をもじもじ動かしている。このまま攻め続ければ数分で堕とせるだろう。
「もう許して、負けてしまう。あなたの事、何にも知らないのに。駄目よぉ、ダメ、ダメ」
「初めはお姉さんと肉体言語でお話しよう。どっちが強いか、裸になって戦おう。本当に嫌なら、力尽くで僕を止めてよ。でないと無理やり悦ばしてやる」
一般の女性としては強いお姉さんだが、俺とでは虎と子猫以上の差がある。寝技に持ち込まれてなすすべもない。躰をねぶられ、急所をいたぶられ、それでいて止めを差さない。敗色の色が濃くなるにつれ、謳うようになった。
快活なお姉さんの性格は、バレーで鍛えた肉体と根性に裏付けされている。そんな彼女に体育会系らしく、言葉ではなく躰で俺をわからせる。やがて彼女は知るだろう、組み伏せられて征服される女の悦びが、如何に尊いものであるかを。
イキそうになったお姉さんの股間から手を離して、シャツをブラ共々、思い切りめくり上げた。直接見た双丘は大きくなかった。大胸筋が鍛えられて胸を大きく見せていたのだ。
。
「いやだ、恥ずかしい。経験ないのよ、筋肉がついて男の人みたいな胸でしょ。わたしみたいな男女つまらないから、ねっ」
それはボーイッシュというのだ。両手を押さえ込んで、肩口や胸に唇を這わす。乳房にはアスリートには似合わぬ脂肪がつき始めて、柔らかみが出ていた。スポーツ少女のアスリートの肉体が、女の躰に作り替えられていく最中だ。この短くて貴重な時間を逃すまいと堪能していく。俺が女に変わるのを手伝ってやろう。
「男の子って力強い……」
この言葉を最後に抵抗は止んだ。スポーツ少女の肉体が、圧倒的な身体機能の俺の肉体に説得されたのだ。
「あん、あん、そこはダメ。初めて胸を吸われちゃった。わたし初めてだけど処女じゃないの。だから許して」
「お姉さんの事、もっと詳しく教えてよ。その話、詳しく聞きたい。言わないとイカせてやる」
敏感になった花芯と陰唇に再び手を添えてマッサージを施す。今度は下着に手を入れ直接にだ。拒絶とは裏腹にお姉さんの腰が浮いてよがり出した。
「いう、いうから、高1の時、あぁっ、喪失したの。練習が終わったら下着に血が、ちゃんと言ったから手をのけて、いやっ、いやぁー」
「本当かどうか、調べてみるね」
一瞬にして下着を奪うと、枕を添えてお姉さんの腰を高くした。半分パニックになっているお姉さんの股を開かせ、亀頭を陰唇に擦りつけて充分に湿らしていく。試合に負けるとお姉さんはこんな風に泣くのかな? 勝利の凱歌を謳いながら、俺の男根が入場する。泣きべそをかいているお姉さんの顔は、征服欲を満たしてくれる。満を持して挿入するも膣がきつい。狭いのではなく膣圧が高いのだ。締めつける事で俺の侵入を拒もうとする。だがこんなに締め付けられると、男は余計に頑張ってしまう。亀頭が猛り狂ってさらに奥を、ポルチオを目指す。
。
「あっ、ああっ、あぁ~、犯されちゃった、もうお嫁にいけない。名前も知らない年下の子にヤラれちゃった」
「お姉さんの言った事は本当だった。すごくきついのは処女だからね。こんなに気持ちいいのは初めてだよ。奥まで進んでお姉さんの秘密を暴いてやる」
彼女の柔軟な躰と股関節は、俺が男根をこじ入れると大きく開く。子宮口をくすぐると、肉ひだが波打つように俺の肉棒をしっかり咥えてきた。これがスポーツ少女の初めての感触だ。陰唇から愛液が溢れているのが男根に伝わる。お姉さんは喘ぎ声を堪え切れなくなった。
「あそこが僕に絡みついてすごく気持ちいい。すごく締めつけてくるよ。ありがとう、僕を満足させるためにバレーやってくれたんだろ。お姉さんも初めてでもこんなに感じている。バレーで鍛えていたから、男を悦ばす身体になったんだ」
「ひどい、ひどいよ。やめて、やめて。わたし玩具にされてる。声が出ちゃう、あん、あん、あはぁ~」
躰だけでなく心も辱める。彼女の三年間の青春を踏みにじる。俺の男根が肉ひだをえぐり、お姉さんに知ってはいけない快楽を無理強いさせる。それだけでお姉さんは悲鳴を上げてイキそうになる。だがその直前で休ませた。聞きたいことがあるのだ。
「もっと知りたい。お姉さんの名前は? 家族は? 住所はどこ。教えてくれるまで、ずっと止めない」
耳元で優しく囁く。快感で身悶えさせながらもイカせないようにする、この加減が絶妙に難しく、その分スリルがあって達成感も大きい。女を自由にするとはこういう事か。
「はぁ~、はぁ~、楠田愛望、なるみ、愛を望むと書くの。あっ、あっ、おかしくなる、早くどいて、あぁっ、あぁー」
「愛を望むお姉さんには、僕が愛を与えてやる」
俺の逸物がリズムを変え、角度を変えてスポーツ少女を攻めていく。堕ちかけのお姉さんを、その一方で堕とさない様に、細心の注意を払って手加減する。尋問は続く。
家族構成は祖父と両親、弟と妹。郊外の実家から近くの国立大学に通っている。スポーツ学科の2年生だそうだ。教員かトレーナーを目指すのだろう。弟は高3、妹は高1で同じ高校に通っている。弟も部活で剣術をしている。俺の『記憶』が、住所も連絡先も家族関係も全て覚えた。彼女は弟妹への愛が深い。
「可愛いい弟みたいで好きだったのに。ああ、弟より下の子に無理やりだなんて。もう我慢出来ないよ、いやだぁー」
またイキそうになったので、動きを止める。妹は運動が苦手でお淑やかな文学少女だという。姉妹丼とか最高だ。
「そんなに嫌なら妹を紹介してよ。お姉さんと同じ目に合わせてからお付き合いする」
「ダメぇ、妹は大人しくて男性が苦手なの。妹には手を出さないで。出さぁー、あぁー、いぃ、いぃわー」
「手を出してもいいんだ」
お姉さんの躰がどんどん敏感になっていく。
「なまえを、名前を教えて。わたしをこんな目に合わせたあなたを知りたい」
わずかに残った理性で懇願してきた。俺がその気になれば、いつでも達してしまうだろう。
「僕は御上想夜、親しい人は想夜と呼ぶよ。お姉さんを女性にした、運命の男の名だ」
「想夜、ああん、そうや、あ~、どうしよう、好きになりそう。あん、無理やり好きにさせられる。悔しいよっー」
男に屈服する悦びを知ったお姉さんが、俺に縋って淫らに啼く。ここからは元スポーツ少女に相応しく、体育会系のノリで鍛えてやる。
女子バレーには鬼コーチが良く似合う。
あれは俺が小学校へ上がって暫くした頃、祖父の家の押し入れで年代物のマンガ雑誌を見つけた。恐らく祖父の少年時代のものだろう。何気なくめくってみると、下着姿のようなユニホームを着た女子バレーのお姉さんが男性コーチに虐められていた。それでもお姉さんたちはもっともっとと、コーチに求めるのだ。真っ赤になって本を閉じてしまったが、雑誌には、少年〇〇とか少女〇〇とあった。昔はこれが健全だったのだ。この後親父が再婚して家を出る事になり、結末を知る機会が永遠に失われた。後に俺は鬼コーチに憧れ、バレーボールの門を叩いたが低身長の為相手にされなかった。
いい機会だ、懐かしい思い出の続きを再現してみよう。むろん俺がコーチでお姉さんは選手だ。俺は鬼コーチが女子部員にするように、不甲斐ない選手の股を肉棒で何度も貫く。愛の体罰だ。選手だったお姉さんは、年下の鬼コーチの名を叫んでいる。
「そうやさん、お願いします、もっと下さい、おねがいします、おねがいします……」
と根性を見せるのだ。
特訓は続く。俺の逸物がお姉さんの肉ひだをしごく。お姉さんはもうしごきに耐えられない。
「休ませてぇ~、ゆるして下さい。おねがい、だめぇ──ー」
情けなく根を上げてしまう。だがここで許す鬼コーチはいない。俺の凶悪な肉棒が姉さんを容赦なくしごいていく。スパイクを撃つようにお姉さんの尻も激しく打ちつける。更に鬼コーチの罵倒が襲った。
「無様に哭け、あさましい聲で喘げ、厭らしい躰を晒せ。何をされたか忘れるな。お嫁になんか行けると思うな」
「イグゥ、イグゥ、いっちゃう」
お姉さんは躰を大きく弓なりに反すと、糸が切れたように果てた。お姉さんが現役選手だったら、今ので最高のスパイクを撃てたはずだ。頑張ったご褒美に、まっさらな子袋に俺の精液をぱんぱんに詰めてやった。
心を通わせ情を交わす。これが通常の男女の営みだ。だが名も知らぬ相手と躰を交わして、惚れさせてから心を交わす、こちらの刺激も中々なものだった。
お姉さんが泣いている。努力の果に掴み取った歓喜の涙か、強敵に蹂躙されて敗れた悔し泣きか、どちらであっても彼女に似合う。俺が彼女の涙を拭うと、お姉さんは俺に口づけを捧げた。これがファーストキスだそうだ。