浄見ちゃんは丸まって頭から布団を被っている。じっとしているつもりでも、震えているのが丸分かりだ。夜の静寂に心臓の鼓動がよく響いた。
乱れた吐息、ぐずるようなすすり泣き、これで俺から隠れているつもりなのだ、同級の女の子の幼稚な振る舞いに失笑してしまう。こんなに怯えるから、男の子は虐めたくなる。彼女のクラスメイトの野党共も、同じ思いで揶揄っていたに違いない。そして内気な浄見ちゃんは益々男性が苦手になっていく。
彼女は男性恐怖症だ。スキル『わからせ』はこういう人達の為にある。荒療治となるが克服させてあげよう。一糸まとわぬ姿の俺は、そっと彼女の布団に滑り込んだ。
「やっと二人きりになった、こんなに震えて寒いんだ。温めてあげる」
「ひぃぃぃー」
おののく浄見ちゃんを背後から抱き締める。カチカチ歯を鳴らしているが、赤子のように温かかかった。かつて祖父の畑で捕まえた野兎の赤ちゃんを思い出す。野兎の子供は逃げるより、隠れようとする習性がある。一目散に森へ逃げれば助かったのに、何度も草むらへ隠れていた。そのせいで幼子の俺に捕まってしまったのだ。手の中で震える小さな命の感触と温もりは、今でも鮮明に覚えている。幼い命を弄ぶのはいけない事だ。だけど小さな俺は、自分より弱い命をこの手に握った事が自慢でならなかった。己の戦果を見せびらかしたり、突いたりと、飽きもせず遊んだものだ。
もう浄見ちゃんも俺のものだ。どうやって遊ぼうか。このまま一気に蹂躙しようか、無慈悲と無力を思い知れ。時間をかけていたぶるか、健気な女の子を絶望に染めていくのが楽しい。
幸いにして、これから成さねばならぬ事は、俺の衝動を満たし、かつ浄見ちゃんの為になる。これを一石二鳥という。ショック療法を施す。幼気な女の子を恐怖と絶望のどん底に堕とすのだ。その上で、俺が深淵から救い上げる。さすれば救世主となる男性に感謝するに違いない。
「あぁ、お姉ちゃん、襲われる、起きて、助けて」
愛望は口を開いて呆けたように眠っている。きっと幸福の絶頂にあるのだろう。二人で寝顔を鑑賞しながら、背後からパジャマのボタンを外していった。意外にも抵抗はない、もっと嫌がるかと思っていたのに。姉の痴態に刺激されて、欲情したかと思ったがどうも違う。浄見ちゃんは体が金縛りになって動けない。それをいい事にあちこちさわる。頬を撫でながら、前髪を分ける。怯える顔がよく見えるようになった。か細い二の腕を、お腹を、肩口を好き勝手に撫でまわした。身体検査だ。
特に半熟の乳房は念入に愛撫する。揉みしだいて大きさを確認した。発育が遅れているだけで、結構大きくなるのでは? ブラの上から乳首を舐める、体が震えてのけ反ったのが初々しい。固く締まった股間を弄る。そこはもう湿っていた。愛を語るよう真実を教え、そのまま初めての唇を奪う。下着越しに陰唇を割って、処女の秘所に指をかけた。浄見ちゃんは、緊張と恐怖、煩悩がごちゃまぜになって、堰を切るように泣き出してしまう。
「えーん、やめてえ──ー。あーん、うぁ──ーん」
善良な少女が泣くと、万人の憐憫を誘う。特に浄見ちゃんは可哀そうだった。通常の男性なら気が咎めて、萎えてしまうかもしれない。だが俺は強くありたい、弱い心を跳ね返す。乙女の躰に覇を唱えるのだ。俺の『性技』が炸裂する。緩急自在な指使いに、おぼこ娘はあっという間に陥落していた。いつの間にか下着も脱がされてる。羽織っているのは、全部開いたパジャマの上着だけだ。
舐められた跡が官能で疼く。含まれた乳首はかつてなく大きく勃起している。絶妙に吸われて、舌でいいように転がされた。金縛りがなかったら、意図せず少年を胸に抱きしめたはずだ。女性のようにしなやかな指が股間を這いずる。生えかけの恥丘から、割れ目へと侵入し、処女の花芯がこじ開けられた。繊細なタッチは羽毛でくすぐられるよう、敏感な蕾もあっさり陥落して、蟲を呼ぶ花の蜜を流し始める。ちょっとだけ優しいと思ったけど違う、いつの間にか焦らされていた。股間が勝手にもぞもぞする。泣いてなかったら、別の声を叫んでいただろう。
同じ年の男の子は、どうすれば女の子が感じるか知りつくしている。自分の躰は、彼に自在に操られている。それどころか、玲瓏たる声で辱めの言葉を唱えた。
「浄見ちゃんの胸を僕が初めて征服した。甘くて懐かしい匂いだったよ。ずっと僕のものにする」
「感じているの分からない? こんなに濡れている。ピクピクしてるよ。ほら、柔らかくなってきた。トロトロにして、僕を受け入れてもらう」
聞いただけで狂いそう。嬲られる程に下半身から力が抜けた。奪われる、捕らわれた獲物の女の子は、貞操の危機に相手の名を何度も呼んだ。
「そうやさん、止めて。そうやさん、許して。えぇ~ん、ああっ、そうやさん」
浄見ちゃんは不安で押し潰されそうだ。彼女の手を取る事でそれに応える。二人の掌が重なった。指と指がしっかり絡む、友情の証だ。俺はそのまま女友達を組み伏せた。
「お姉ちゃんみたいに気持ちよくしてあげる。僕と一緒に大人になろう」
「イヤだァ、イヤだァ。信じていたのに、想夜さん、もうお姉ちゃんがいるのに」
「愛望だって最初は無理やりだった。だけど見たでしょ、さっきも僕に夢中になってあんなに悦んだよ。僕は浄見ちゃんにもそうなって欲しい」
姉は俺に犯されていた。そして妹の自分も寸前だ。過酷な現実に打ちのめされて、処女の身体が弛緩する。この隙を逃す俺ではない。男女の友情を育むんだ。俺の逸物が深々と刺さる。乙女の幕が破られた。
「やめてください、ヤダッ、イヤぁぁぁ~~~。イタぃぃぃ──ー、痛いですぅ~」
姉を辱めた男によって、命より大切な純潔を、力をもって奪われた。破瓜の痛みも格別だろう。目隠れ女子の暴かれた素顔が絶望に沈む。
「わあぁ~~~、わあぁ~~~、うおぅぅぅ~~~」
喪失の慟哭が響き渡る。大人しいこの娘のどこに、こんな力があるのだろう。姉に見せつけたかったが、目を覚まさない。限界まで責めたのをちょっと後悔した。ここまま泣き止むのを、俺の逸物が馴染むのを、愉しみながら待った。
「大人になった浄見ちゃん、とってもいい顔をしている。この顔が見たかった」
「ぐすっ、痛いの、血が出てるみたいなの。ああ、純潔を返して。清らかなわたしに戻して下さい」
「浄見ちゃんの中、最高に気持ちいい。僕の魂の故郷にする。二人の心も永遠に繋げよう」
「ひぐっ、お腹の中で想夜さんのが動いてる。ひゃー、モヤモヤする。お姉ちゃんみたいになっちゃう。ヤダ、抜いて~~~」
傷心な乙女に優しい言葉をかけるのは、時に逆効果だ。心が余計に痛くなる。
「さあ、頑張って暴れて。愛理はもっと激しかったよ。そして女に目覚めたんだ。浄見ちゃんも僕がそうする。何故ならそれが宿命だから」
さっきまで愛理といたしていたのを棚に上げて、口説きにかかる。こちらも口説くよりいたす方が先になったが。落ちるだけ堕ちた女の子には、薄っぺらい言葉でも福音となる。
「僕は浄見ちゃんに救われたよ。君を汚して激情を押さえ込めた。ありがとう、友達だから甘えてしまった。浄見ちゃんも、本当の姿を曝け出して。僕が全部受け止めるから」
「ぐすっ、想夜さんのせいで、わたし死にそうです。ああ、清らかな躰に戻して。ひゃっ、気持ちよくしないでください。これ以上わたしを汚さないで」
「浄見ちゃんが他の男に抱かれるのが許せなかった。だから我慢できずに初めてを奪った。これが僕の本性だ。清見ちゃんは僕が初めてで嫌だった? 答えてよ」
元々、俺の容姿は一部の女性に好まれていた。それがスキルによって磨きがかかる。幾たびも死線を超えた。有無を言わせぬ魔力と命がこの肉体に宿る。最近は、初対面の女性から熱い視線を送られる事も多い。野暮ったいクラスの男子と比べるのは酷だろう。
「あなた、そこまでわたしの事を。ああ、そうやさん。気持ちいいの。きゃん、駄目っ、お姉ちゃんみたいに声が出ちゃう。お願い、誰にも言わないで。あっ、ひゃぁ~~~」
涙声に嬌声が混じるようになった。俺を信頼してくれる証だろう。小さなヴァギナが懸命に俺の息子を締め付ける。拙いながら、これが彼女の全力だ。俺は目隠れ女子の本当の気持ちを知った。亀頭が熱い、上下に激しく首が振れる。秘められた想いに応えたい、もう爆発しそうだ。それは相手も同じだった。股間からは堪えきれずに女の蜜が滴った。
「さあ、出すよ。怖くないから」
慈愛の籠った天使の声だ。この世の真理が込められている。どんな女も心が洗われると思う。この意味は流石に初心な彼女にも分かる。抵抗が止んだ。俺に全てを委ねるつもりだ。興奮しているのだろう、猫のように鳴く。
「ふぅ~、ふぅ~、ふぅぅぅ~」
窮屈な肉壺にあって、雁首を強引にしごいた。今、逸物の力を解放する。
「ふあぁぁぁ~~~」
青い胎内に初めての精がほとばしった。性交は恐ろしいもの、少女の認識が覆って、桃源の歓喜が襲う。本能が嫌悪も羞恥も塗りつぶす。神話の代より若くてひ弱な雌達は、逞しい雄に寄り添う事で命を繋いだ。この娘もそうだ。奪われた安寧、支配される悦び、もう俺に縋るしか生きる道はない。その証拠に肢体を俺に巻いてくる。
「好きです、好きです」
無自覚に女の子の呪文を唱えていた。
翌朝、すっかりリフレッシュした俺は、月代主任に連絡をとった。
「想夜君、悪いわね。本当なら表彰なのに。次長も厳しい態度を取っているけど、本音ではあなたに感謝しているのよ」
誰か怒る人が必要だったから、次長には憎まれ役を押し付けてしまった。申し訳ないと思う。
「ここのフルーツのアイテム、可能なら少し買い取りたいのですが.お世話になっている楠田家に進呈しますので」
「それは心配しないで。これまでダンジョンを管理して下さったのだもの。こちらから提供するわ」
幹之輔爺さんは50年前にこのダンジョンを発見して、一人でずっと管理してきた。これ位あってもバチは当たらないだろう。俺が森林エリアで採集したアイテムは、白桃と洋梨とマスカットの見た目だった。鑑定では、いずれも食用であり、僅かながら延命と美容、健康に効果があるという。しかも非常に美味らしい。ちなみにこの三つは俺の大好きな果物なのだ。コアが俺の為に用意してくれたと内心感謝している。
俺は期限一杯までダンジョンに潜り、ひたすらモンスターを狩って、アイテムを集めまくった。フルーツの他にも少量の金塊や銀塊、霊薬の類も積み上げた。奉仕活動なので全部協会に提供するのだが。
「これ、全部売ったら家が建ちますよね」
自衛隊の人達とも仲良くなった。探索が順調だと軽口も零れる。ダンジョンが極めて安定しているので、自主避難も解除された。平穏な暮らしが戻り、村民からも感謝された。隊員の人達に手伝ってもらってマッピングも行った。こちらは期限内には終わらなかった。予想以上に異空間が広がっている。次回があれば朱美や詩央と一緒に降りたい。懲罰とはいえ、新生したダンジョンを一人で独占してそれは楽しかった。
ダンジョンの外でも充実していた。探索の傍らで、俺は楠田姉妹を交互に呼び出していた。愛望と廃屋で絡み合う。鳥の囀りに混じって、愛望がよがりたてる。立たせたまま森陰で交尾した。すると獣みたいに喘いでしまう。姉は俺の欲望を鎮めようと、懸命に我が身を捧げた。そして躰を重ねる程に、益々俺に溺れていく。
「想夜君、嬉しいよ。もっと求めて。全部受け止めるから。はぁ、あああぁぁぁ~~~。好きよ、好き、好き」
隙間から差し込む木漏れ日が、俺達の秘め事を照らす。しがらみからの解放感に浸って、二人の行為は大胆になる。甲高い、絹を裂く悲鳴が山里に響く。もし『結界』を使かっていなければ、隊員に聴こえただけでなく、集落まで木霊しただろう。愛望は俺を満たすために、大人の女へ変わってくれた。ご褒美に子壺に精を注ぐ。その度にしなやかな躰がのけ反って、いつも俺に支えられた。
浄見ちゃんも何度も犯す。薄暗い山道に連れ込んで、背後から獣欲の餌食とした。里山の頂で、小柄な躰を膝に乗せる。澄み渡った空の下、哀切の悲鳴を楽しんだ。
「ううっ、許して。いやっ、いやっ」
彼女はどんなに虐められても、呼出しには応じた。そして甘んじて辱めを受ける。その一方、報告書の作成時には、秘書気取りで助けてくれる。事務仕事が早く終わってありがたかった。
男性恐怖症の方も克服した。幹之輔爺さんは役職上、自衛隊の隊員との接点が多い。ところが浄見ちゃんは隊員の野郎共が大の苦手で、関わろうとしなかった。それが今では自分から自然に挨拶している。孫娘の変わりように、爺さんはとても喜んでいた。だけど俺は分かっている。彼女は自衛隊の人達を男として意識していない。女として俺だけを見ている。
奉仕活動を終えてここを去る日、清見ちゃんは一番激しい抵抗を見せる。嫌、嫌と泣きじゃくって俺の求めに応じない。それを無理やりわからせたのは、ちょっとした想い出だ。
野外での男女が契るのは、古代から綿々と続く自然な営みと思う。草と土の匂いに包まれ、俺達も男女の理を紡いで、未来へと伝統を繋ぐ。草木に囲まれて愛し合えば、心身ともに健やかになる。都会の喧騒では味わえない、田舎こその醍醐味だ。「みよう本」の主人公達がスローライフに憧れるのもよく分かる。都会から若い女の子を何人も引き連れ、現地の女性とも親密になる。言外で何があったか読み取れないようでは、作者としても読者としても失格だろう。俺も早く義務を果たして田舎に引きこもりたい。
後日、この年はダンジョンルネッサンスと命名され、新たなる激動の時代の幕開けとなった。懲罰対象の俺には知らされていなかったが、公表された事象以外でも、様々な異変が世界規模で発生しており、沢山の人達の思惑が水面下で交差していた。
そしてここ徳島支部では、沙織達が未だにダンジョンに立て籠もっている。『魅了』された男性探索者の大半は救出されたが、残っているのは星堂さん達、上澄みばかりだ。人数が減った分だけ物資に余裕ができた。一年位は持つであろう。手をこまねいていれば、また大スタンピードが起こるのは確実である。再突入か交渉か、近日中に大きな動きがありそうだ。