物語の世界なら成功報酬が基本だろう。願いを叶えて貰ったメイドさんが代償として主人公に抱かれる、主人公の方も先に報酬を貰ったりしない、任務達成の謝礼として、メイドさんを好きにする。しかしながら、あまりにも非理な要求のため、流果さんは純潔を無担保で差し出し、その覚悟を示した。俺も、成功したら頂くよ、もっと自分を大切に、等優しい言葉をかけてはいけない。それは逃げに繋がる。頑張ったけど駄目だったという言い訳が立ち、流果さんを不安にするだけだ。彼女の心を救うには、この場で散らす必要があった。
流果さんは欲しい。その一方、考え方の違いはあれ、水崎議員も市長も命を賭けて、世のために尽くそうとしている。その意志に多くの国民が共感を寄せている。俺個人が意地を通せば、結果として多数の意思を潰す事になる。それでもいいのか。だが、俺の心が嗤うのだ、ダンジョンを愛するなら理不尽を覆せと。どの道、俺の沙織は殺させない。市長の思惑も気に入らない。俺は流果さんの手を取った。歓びと破瓜への恐怖で、端正な顔が歪む。彼女は、鋭利で冬の夜のような人だ。こんな女性に火をつけるのが楽しみである。俺はソファーに押し倒した。
「みよう本」において、メイドさんは主人公の必須アイテムである。主人公がヒーローであれば、異世界の優しさにメイドさんはトロトロにされる。お姉さんメイドは忠誠の証として、筆おろしの相手を務めるのだ。ヴィランなら手籠めにしてから、忠誠を誓わせる。どちらであれ、メイドさんの純潔は俺のものだ。
襟元のタイを紐解いていく。
「想夜様、寝室を用意しております。どうぞそちらへ。んっ! うっ、うっ、ん──ーん」
その先を言わせなかった。唇を塞ぐ。客間で奉仕してこそのメイドさんだ。メイドさんと初めてのエッチだ。躰に力が満ち満ちる。かつてなく気も充実した。
「心が昂って我慢できない。ここで流果さんを襲う。初めてだから容赦できない。本気の僕をわからせてあげる」
「せめてお優しく」
天使の声で、悪魔の言葉を囁いた。メイドの神聖な職場たる応接室で客人に襲われる。女教師が生徒に教室で犯されるのと同じだ。自分が誘惑したせいで俺が暴走した、背徳感と共に女性のプライドがくすぐられる。せめてもの償いなのか、流果さんは拙ないが、気持ちを込めた愛撫を始めた。メイドさんとの初めてを、流果さんは俺が未経験と勘違いしたようだ。年下の少年を正しく導きたい、彼女の真摯な気持ちが伝わってくる。
自分から脱ごうとする流果さんを、俺は制した。メイドさんがメイド服を脱いだら、メイドで無くなる。着衣のままのエッチがしたい。逸る気持ちを押さえ前開きの胸を開いた。キスをした時分かったが、彼女は全く慣れていない。ボタンを外す度に、弱々しかった声が高い悲鳴に変わっていく。キャミソールから黒の下着が透けていた。年下の子に見せる羞恥心が初々しい。
「見ないでください。想夜さま、見ないで、あっ、あっ、ああぁ~」
「そんな事は無いよ。僕は控えめなおっぱいがいい。それに清楚な流果さんはこっちのほうが似合っている。もう待ち切れない。綺麗な胸にかぶりつきたい。小さな乳房をこの手で握って、搾ってやる」
彼女は胸が小さいのを気にしているようだ。未成年の雫子や美帆ちゃんが立派なだけに、劣等感があるのかもしれない。俺は気品ある流果さんの胸を褒めちぎった。そして滾った欲望をぶちまけると宣言した。
「あぁ~、雫子様、申し訳ありません」
俺が貧乳好きと勘違いして、お仕えする女主人の名を叫ぶ。だがその声色には僅かな勝利の愉悦があった。
乱暴に扱われると思いきや、俺の前戯は穏やかだった。双丘に恐る恐る顔を近づける。胸をちょっと軽く揉んでは、直ぐに手を緩めた。流果さんは俺が性に憶病だと勘違いしたようだ。自分から俺の顔を抱えるや、浅い谷間に埋めてきた。
キャミソールの上から双丘を吸ってみた。コリコリと乳首が勃起して、僅かにブラが盛り上がる。下着越しに、執拗に乳房を愛撫する。流果さんの緊張が緩む、俺の頭を撫でて催促してきた。
「ああっ、そうやさまぁ、そーやさまぁ~」
ご主人の筆おろしを頑張るお姉さんメイドだが、所詮は未通女だ。異世界仕込みの少年のテクニックに夢中になってしまう。俺はそんな場面を演じていく。
「うそっ、はしたない声が、ハア~ン、そうやさまぁ~、声が出てしまいます、はあぁ~、はあ~~~」
初めてのオーガニズムかもしれない。俺の乳首責めに流果さんは屈した。俺に召される準備はできた。だけどお愉しみはまだ半分残っている。ヴィランの役を演じていない。
ぴしっ、高く鋭い音がした。間を置いて甲高い悲鳴が上がる。
「キャ~~~~」
選ばれた者の力を振るう。俺は流果さんのキャミソールを引き裂いていた。上質の生地が織り目に沿って、いとも容易く裂けていく。メイド服は脱がせたくないが、彼女をひん剥きたい。プチプチと肩の紐も引き千切る。今度の俺は、主人公が憑依する前の悪役貴族となる。お付きのメイドを手籠めにして言う事を利かすクズ野郎だ。黒のブラも胸元から千切ってやった。淑女らしい慎みのある乳房が、初めて男に晒される。
「お許しを、ああ、お許しを」
ヴィランなら、メイドさんにこれを言わせるのが様式美だろう。聞きたい台詞は言わせた。絹を裂く音に、絹を裂く悲鳴、昔の上流階級はこうやって女性を乱暴しに違いない。ふぅー、ふぅーと、獣臭い息が、双丘の間に吐きかかる。チロチロと乳房の周りを舌が舐った。
女性にとって最も恐ろしいレイプは、服をずたずたに破られる事ではないか。凌辱を周囲に知られる二次被害も発生する。屈辱に加えて恥辱との二重苦となり、命を絶つ人もいる。故に男性にとっては、一番気持ちのいいレイプとなる。俺は流果さんが培ってきた教養の全てを引き裂いていく。幼子が意味なく紙を破って喜ぶように。
「ひぃー、ひぃー、ひいぃぃぃ──ー」
高音のか細い聲が何度も上がる。喉を裂かれた末期の悲鳴だ。調子に乗った俺は、アンダースカートに手をかけた。細い脚をペチコートの上から撫でまわす。
「すべすべしている。握り締めると折れそうな脚。隠しているから意地悪する」
今度はフリルのペチコートを引き裂いていく。白い布地が面白いように破れる。不意打ちなどしないで堂々とやる。ふくらはぎを丁寧に揉みしだく。これは予告だ、シュッーと音がして、膝上までが顕わになる。次は太腿だ、流果さんが激しく首を振る、期待に応えて破ってやると、何度も悲鳴をあげるのだ。内腿を、下から股間へとなどって行く。指先が隠された蜜の泉の秘所を探る。こうやって、白い花弁を散らして雌蕊を剥き出しにしていく。もう流果さんは感じてしまって、毟られる度にはしたない声を出している。
仕上げといこう、俺は流果さんの片脚を大きく掲げ、ソファーの背もたれに引っかけた。踝までのロングスカートだったが、ボリュームがある。ペチコートを全部むしり取ったので、楽々とめくれた。後は濡れそぼった薄布一枚残るだけだ。これも指で穴を開ける。最期はこれも破り捨てた。
「僕を覚えて。あなたを犯し、あなたを救う男の貌を。流果さんの処女、じっくり味わう」
メイドの瞳が大きく見開く。彼女の渾身を俺に向けさせた。俺という男をその躰に刷り込んでやる。ゆっくりと挿入していく。処女には痛みが増すだけだろう。衣を裂くように、厚い処女膜も、俺の凶器が易々と切り裂いていく。
生涯で、最初で最後の破瓜の痛み、それを特別な一度だけの悦びへと上書きする。禁じ手を使う。逸物に僅かばかりの魔力を込めた。慈愛と淫蕩の感情が、喪失の瞬間、流果さんを呑み込む。
「痛っ、痛っ、いやぁ、いいぃぃぃぃ~~~」
初めてを奪われた少女のように泣き叫ぶ。そして新床の花嫁のように歓喜に咽ぶ。俺は流果さんが逸物に馴染むのを待った。
「僕に流果さんの心を見せて。奥に隠している、あられもない気持ちが知りたい。僕が愛して、護るから。僕だって優しい自分も、醜い心も全部晒した。だから、恥かしがらないで。もう僕を好きになっていいよ」
優しい声と優しい言葉、男性に縁のなかった彼女にはこれも初体験だ。真心の籠った俺の言葉に、メイドの躰が反応する。無心で俺にしがみついた。極限の快楽と屈辱に溺れて、しがらみが断ち切られた。流果さんが心の内を口にする。
「想夜さまぁ~、お慕いしております。お情けをください。あぁ、もっと激しく。お心のままに、踏みにじって下さいませ」
願いを受けて、俺の体が動き出だす。見かけは小柄で華奢であっても、馬力と性能は世の男性とは隔絶してるのだ。圧倒的な馬力で息も継がせず制圧する。凶悪な男根が初めての女の胎内で荒れ狂った。それだけではない。後で彼女を啼かすために、どの角度、どんな律動が弱みとなるか、冷徹に把握していく。
「わぉ、わぉー、うおぉぉぉ~~~」
俺の愛を受けて、流果さんが吠える。今の彼女は、俺の肉体に組み敷かれて、身動き一つ許されていない。下半身には、躰の機微を捉えてやまぬ。精緻な動作が刻まれていた。俺は嬉しかった。更なる無償の愛を注ごうと、股間に力を込めていく。
その一方で、ずっとまぐわっていたいとも思ってしまった。激しくすると彼女が簡単に果ててしまう。二人の結合を確かめ合う穏やかな動きに変えていく。
「こうしていると、他人とは思えないね。流果さんの我儘、僕が叶えてあげる。心配しないで。想い人のため、命を賭けてこそ男の甲斐性だよ。家族みたいに気軽に接して」
「ああ、想夜様、逃げましょう。地の果てまでもお供します。もう、家族を亡くすのは嫌、養いますから。尽くして尽くして尽くしますから。お願いです、あなたが死ぬと考えるだけで恐ろしい。二人きりで暮らしましょう。お爺様、お嬢様、お姉さま、申し訳ありません。皆様の事は大切です。ですが、想夜様がもっと大切になってしまいました。犬畜生にも劣る恩知らずの私を軽蔑してください。さあ、想夜様、行きましょう、あはぁ~、はあ~、うわぁ~~~」
この言葉こそ、勝利の美酒だ。俺はこの女性の一番になった。女をものにするとは、こういう事を言うのだろう。かたや流果さんは聞き分けのない子供のように泣きじゃくっている。親と離れたくない赤子にも、犯されて号泣している女性にも似る。言う事を聞かない女性にはわからせるだけだ。嫌がる流果さんに、俺の逸物がお仕置きをする。目覚めよと子宮を叩き、スポットを削って啼かす。
「おっ~、おっ~、嫌っ、いやあぁぁぁ~、いいぃぃぃ~~~」
澄ました顔をぐしゃぐしゃにする。流果さんは心の叫びを俺に向けて解き放つ。恥も外聞もない。広い邸宅隅々にまで聞こえる喚き声だ。なんとはしたないメイドさんだろう。長い肉棒を振るってやった。再々と膣壁をぶって、精液も溢れ出すまでぶちまける。泣きながら、白目を剥いて痙攣した。こうやって彼女を抱き潰して大人しくさせた。
お爺様は想夜様を、怪物と評せられました。慧眼です。私は騙されてしまいました。高校生もなって子供のように純粋で、儚げな美貌、時折顔を覗かせる、命溢れる雄の顔。世話好きのお嬢様が熱を上げるわけです。そんな彼の童貞をもらえる、ぎらつく欲望に怯えながらも、どこか幸福でした。浅ましい女です、お嬢様、申し訳ありません。
これは罰でしょうか、想夜様が私の下着を破り捨てます。女としての最大の屈辱、暴漢に服を引き裂かれて穢される。これは恩人を裏切った事への戒め? それとも彼を死地に追いやる事への怒り? 甘んじて受けよう、でも駄目でした。別次元の力に支配されて、意識まで操られてしまいます。嫌なのに感じてしまう、男にいいようにされるとはこの事ですか。少年の玩具にされて、涸れ果てるまで泣きました。喉が潰れるまで叫びました。やがて心が楽になっていきます。いけません、蹂躙されると女は男に服従する、太古の昔、法なき時代の自然の掟、女の性に負けてしまいました。
この少年は怪物か堕天使か、いずれにしても女の敵です。悪魔は視線で女を殺す。乱暴されるだけで、股間が疼いて蜜が溢れます。嫌がる女性を無理やりその気にさせて愉しむのですね。これが人類の極限、探索者の力量ですか。お爺様をお救いするのを言い訳に、いつしか自分も愉しんでいました。
想夜様は春の嵐の様な人です。強烈な旋風が上着を脱がし、スカートをめくります。よろめいてしまいました。若葉も散らし、咲きかけの花は飛ばされます。でもその風は心地良い。今、彼が私を吹き抜けました。忘れられない温かく、優しい彼の肌触り。胎内では命が萌える歓喜の歌。どんなに惨く手折られても彼を恨む花はいません。
最初に想夜様とお会いした時、亡き弟の面影を見ました。我儘なくせにすぐ泣く。想夜様の涙を拭ったハンカチは今でも大切にしています。両親はお見合い結婚でした。お付き合いもしなかったのに、仲がいいのが不思議でした。お母さまに尋ねても教えてくれません。私は子供だったのです。想夜様が入って来て分かりました。この方は唯一無二であると。母の想いを知りました。神の法悦に魂を持っていかれます。想夜様が下さったのは無償の愛、大切な人の為、自分の命さえも厭わぬ愛、これは家族の愛なのでは。大きくなって家族の最後を聞きました。皆はお互いを庇い合って亡くなったと。
天啓を授かりました。想夜様こそ、新しい弟、新しい父、新しい夫です。こんな素晴らしい人を死なせるわけにはいきません。恩人を裏切っても護りたい。心が穢れてしまいました。数時間前なら自死したでしょう、それでも今は、想夜様の為に生きたい。もう家族を失わない、唯この人だけが欲しくて泣きました。彼は赤子のように駄々をこねる私をあやします。やがて私は夢うつつへと堕ちました。
少年の俺が、今日だけで二人の成人女性から駆け落ちを請われた。いずれも才色兼備で、身持ちの固い淑女だった。男としては最高の勲章だろう。箔がついて、ちょっとだけ大人になった気がする。こういうのが明日の決戦の糧となるのだ。死にそうなのに、もう無敵の人になった気がする。ダンジョンから貰ったこの力、誰のために使おうか。だがダンジョンから愛されたのは俺だけではなかった。
「流石は姫、ダンジョンコアから認められるとは。で、どんなスキルを貰ったんだい」
「極々当たり前のものよ。それより星堂さん、明日の会談が終わったら、そのまま地上に残ってもいいんだから」
上級探索者 星堂篤彦が感慨深く、女主人に語りかける。虹色に輝く真球を背にした沙織は、後光が差す程神々しい。政府が彼女を魔物と認定した様に、コアも沙織をモンスターと判定したのだ。ダンジョンに棲み、魔物を率い、ヒトと戦う、沙織は正しくモンターの行動をなどっていた。微睡みにあるダンジョンコアは夢を視る。
「愛し子よ、存分に力を振るいなさい」
『魅了』など使わなくても、港湾ダンジョンの魔物は沙織をボス個体と認識を改めた。