欲望全開で書きました
リコがみらいのアレするとこ見て変になる話です
ある日、ナシマホウ界にて。
カタツムリニアを降り、改札を潜る。
瞬間、圏外から復帰したスマホが震えた。
通知を見ると、みらいから沢山のメッセージが届いている。
通知をスクロールしながらどんな事を言っていたのだろうかと見てると、更にピコン、と通知が来る。
それはわざわざアプリを開かなくても読めるくらいに短くて、『明日、いやリコにとっては今日かな? とにかく、楽しみにしてるね!』というものだった。
普段ならこの溜まったメッセージに既読を付けてこっちに来たという事をみらいに知らせるのだが、今日はただ通知を確認するに止める。
何故なら、今日は、こっちに来ることをみらいに伝えていないからだ。
本当はみらいのメッセージの通り明日来る予定だったのだけど、こっちに来る前に片付けるつもりだった仕事が予想よりかなり早く終わったので予定を一日切り上げて、今日みらいに会いに行くことにした。
その時ふと、どうせならみらいを驚かせてやろう、と思いサプライズで会いに行く事にしたのだ。
「…………ふふ。みらい、どんな顔をするかしら」
大好きな人の顔を思い浮かべながら、スマホを仕舞い、津成木駅を後にする。
その足取りは、とても軽かった。
「確か今日は、みらいの大学は午前だけの日よね…………」
町の時計を見ると、針はお昼を大分過ぎた時間帯を指していた。
少なくとも大学はとっくに終わっている時間帯だ。
なら家にいる可能性が高いだろう。
大学の友達とどこかに遊びに行ってるって可能性もあるけど、その時はその時だ。
先にみらいと私のアパートに上がって、夕ご飯でも作っていよう、
方針を決めて、足をアパートに向ける。
みらいの驚いた顔を少し、楽しみにしながら。
アパートに付くと、まだ明るいのに何故かカーテンが閉まっていた。
いやそれだけなら留守なだけかもしれないのだけど、魔法で目を凝らして見ると、カーテンの隙間からうっすら光が漏れている。
つまり、電気が付けっぱなしなのだ。
みらいが電気の消し忘れなんてするとは思えないし、帰っているのだろうか。
それなら、何故カーテンを閉めているのだろう。
…………もしかして、強盗か何かに入られたのだろうか。
みらいも魔法使いだけど、もしかしたらバレない様に使うのが難しくて困ってるのかもしれない。
それなら、この状況にも説明がつく。
突飛だとは思うけど、みらいが帰ってるにしては不自然なその状況に、どうしても考えが悪い方へ向かってしまう。
「…………よし。行きましょう」
しばらくアパートを眺めてどうするか逡巡していたけど、もし本当に強盗の類だったらみらいが危ないと判断し、突入する事にした。
周囲に人がいない事を確認してからフードを被り、透明化と消音の魔法を自分にかける。
そのままアパートの扉に張り付き、慎重にノブを回す。
すると、途中でノブが回らなくなった。
鍵をかけているなんて慎重な強盗ね、と思いながらこちらも慎重を期して物理の鍵ではなくてキュアップ・ラパパと魔法で鍵を開ける。
ノブの抵抗が無くなったのを確認して、そっと扉を開ける。
隙間からだから僅かにしか見えないけど、少なくとも人の気配は無いように思える。
それを確認して中に入り、慎重に扉を閉める。
玄関にはドアの隙間から見た通り、人の気配は無い。
代わりにリビングへ続く扉が閉まっていて、そこから微かな声が聞こえて来た。
「…………誰か、いるのね」
やはり強盗だった、と確信しながら杖を構え、ゆっくりドアへ向かう。
そしてドアに消音の魔法をかけて、中の様子を確認するためにそっと開く。
そこには。
「…………リコっ、リコぉ…………っ!」
「…………っ⁉︎」
あられも無い姿で私の名前を呼びながら自分を慰めている、みらいの姿があった。
その私の想定と完全に違う姿に脳がフリーズして、大声が出かける。
すんでのところで口を押さえ、どうにか声を封じ込めるが、頭の中は混乱で一杯だった。
そのままよろよろと壁にもたれかかる様にしてへたり込み、さっき見た光景を整理する。
「…………よ、予想通りだし。強盗じゃ無かったなんて」
勿論、嘘だ。
途中から完全に強盗だと思い込んでた。
だけど、これは流石に予想外だ。
そのあまりの衝撃に、うっかりいつもの調子で喋ってしまった。
すぐにハッとなって口を塞いだが、この距離なら完全にみらいに聞こえてしまっただろう。
しかし。
「…………?」
私の予想に反して、みらいはまるで私に気づいていない様に、相変わらず私の名前を呼びながら自分を慰めていた。
なんで、と首を傾げるがそう言えば入る前に消音と透明化の魔術をかけていた事を思い出す。
どうやら、みらいの姿に色々と吹き飛んでしまっていたらしい。
バレなくて良かった、とそっと胸を撫で下ろす。
だけど普段のみらいからは考えられない姿を見てしまった事への混乱は収まらず、撫で下ろした筈の心臓が興奮で再び五月蝿くなっていく。
「…………」
気づけば、少し開いたドアの隙間から、再びみらいの姿を覗き込んでいた。
みらいはいつの間にか一糸纏わぬ姿になっていて、嬌声を上げながら切なそうに私の名前を呼び続けていた。
何かを求める様に自分を慰め続けるみらいの姿はとても淫靡で、混乱に染まっていた頭が徐々に興奮へ変わっていく。
みらいの動きも更に激しくなっていき、静かな部屋をみらいの嬌声が支配する。
それに釣られて私の興奮も強くなっていき、甘い疼きの様な何かが身体を走る。
そして、みらいの姿に理性も感情も全部を支配されてしまった時。
「リコぉ…………あ、あぁ…………っ!」
今までよりも一際切なそうな声と共にみらいが嬌声を上げ、身体が大きく震えた。
同時に糸の切れた様にみらいが脱力し、ベッドに沈み込む。
「リコ…………早く会いたいな…………」
天井に手を伸ばしながらみらいが寂しそうに呟き、ぼすん、と腕をベッドに沈めた。
その姿に、頭のどこかがこのままではマズいと警鐘を鳴らす。
頭が興奮でぐちゃぐちゃになって考える事が出来なくなっていた私はその警鐘に従い、逃げる様にアパートを抜け出した。
「…………どうすれば、良いのかしら」
アパートから抜け出して来た私は、公園で一人、ぼーっと空を眺めて悩んでいた。
理由は勿論、先程見たみらいの事だ。
「あれ…………って、そういう事で、良いの、よね」
脳裏に思い浮かべるのは先程のみらいの事。
あれだけ私の名前を呼んでいたのだ。
流石にわかる。
みらいが…………私の事を、求めているって事は。
とは言え、そこが問題って訳じゃない。
私だって、みらいの事を想って、求めて…………その、シた事が無いって訳じゃないし。
むしろみらいも私と同じ気持ちだとわかって、そこに関しては嬉しいとさえ思う。
問題なのは…………今の私がどんな顔をしてみらいに会えば良いのか、わからなくなってしまった事だ。
頭では分かっていたつもりだった。
みらいと出会ったあの時からもう、五年も経っている事は。
だけど私の中にあるみらいの印象は良くも悪くも五年前…………つまり中学二年生の頃のみらいで止まっていて、再会した時も身体が大きくなった、という以外は然程その印象が変わる事は無かった。
でも…………部屋の中、一人自分を慰めるみらいの姿を覗き見て、その印象は木っ端微塵になってしまった。
私の中のみらいは、笑顔の似合う太陽の様な素敵な女の子だった。
対して、さっきのみらいは…………太陽というにはとても妖しく、淫靡な光を放っていた。
上書きされたみらいの印象に、興奮で顔が熱くなる。
みらいの顔を思い浮かべただけでこうなってしまうのに、本物のみらいを見たらどうなってしまうのだろう。
それは今の私には、考えるだけで興奮に倒れてしまいそうな事だった。
「…………どうすれば、良いのかしら」
赤くなっているだろう顔を隠しながら、さっきと同じ問いを投げる。
だけど、答えが出る事は無かった。
「リコ、おかえり!」
「え、ええ…………ただいま、みらい…………」
公園でどうするか唸って迷っていた私は、結局答えの出ないままアパートに帰る事にした。
勿論、帰る前に連絡を入れて。
…………分かっている。
今の私が、みらいに会えば大変な事になるのは。
でもしょうがないじゃない。
あんな切なそうに私の名前を呼ぶみらいを見て、置いてくなんて出来るわけ無いんだから。
誰にするでもなくそんな言い訳を考えていると(最も、みらいを置いておけないというのは本心だけど)、先程の姿が嘘の様、いつもの様に笑うみらいに抱きしめられて鼓動が跳ねる。
さっきの光景を、思い出して。
「それにしても、びっくりしたよ! 明日来ると思ってたのに、気づいたらこっちにいたんだから!」
「ええ…………今日中に終わらせるつもりだった仕事がかなり早く終わってね…………その、いきなりだったけど、大丈夫?」
「勿論! リコなら、いつでも大歓迎だよ! それじゃあ、晩ご飯用意するね!」
「へぇっ⁉︎」
「? どうしたの、リコ? リコがこっちに来た夜はいつも私が作ってるじゃん」
逸る鼓動に四苦八苦しながらどうにか普通にみらいと話せて内心ホッとしていると、みらいが爆弾発言をかまして来た。
みらいの手料理。
それは今のギリギリな私にとってはかなり衝撃的な言葉で、思わず素っ頓狂な声が漏れるが、みらいの言葉でそう言えばいつもの事だったと思い出す。
どうやら、私は自分で思っているよりかなり混乱しているらしい。
「え? え、ええっ、そうだったわね。ちょっと忘れててびっくりしただけよ」
「忘れてたって…………リコ、大丈夫?」
慌てて誤魔化したが、流石に無理があったのかみらいが怪訝そうな顔をした。
「大丈夫よ! ちょっと疲れてただけだから!」
「そ、そうなんだ…………お疲れ、リコ。じゃあリコはちょっと休んでて」
だけど私としても覗き見をしていたとは流石に言えず、誤魔化すしか出来ないので勢いで押し通す。
それに呑まれたのか、みらいが引いてくれたのでどうにか乗り切れたと内心胸を撫で下ろした。
…………気づけば、みらいから視線を放せなくなっている事に目を逸らしながら。
「…………あら?」
「どうしたの、リコ?」
リビングで一息ついて休んでいると、いつもある筈の気配が無い事に気づく。
「みらい、モフルンはどうしたの?」
モフルンが、いないのだ。
今更だけど、いつもならみらいと一緒に私に抱きついて来るのに。
「ああ、モフルンは今日はーちゃんと一緒に妖精の里に遊びに行ってて、今日は帰ってこないんだってー」
「へえ、そうなのね」
不思議に思ってみらいに聞いてみると、キッチンからそんな返答が返って来る。
妖精の里…………チクルンに会いに行ったのかしら。
まあ、はーちゃんが付いているのなら安心ね。
…………もしかして、みらいが今日あんな事をしていたのも、そういう理由かしら。
普段はモフルンとずっと一緒だもの。
「…………ん?」
そこまで考えた時、猛烈に嫌な予感がした。
「…………ねえみらい、ちょっと聞きたいんだけど。もしかして今日、私達二人きりって事?」
「んー? …………確かにそうだね! でも明日には二人とも帰って来るよ! あ、でもモフルンもいない二人きりって、なんだか新鮮だね!」
「そ、そうね」
それを確かめるためにみらいに訊いてみると、嫌な予感通りの答えが帰ってくる。
不味い。
何が不味いかって、私の理性が不味い。
ただでさえギリギリな状態なのに、二人きりである事を意識してしまえばどうなってしまうかわからない。
だけどここで帰ってしまえば、みらいが独りきりになってしまう。
それは私にとっても許容出来る事じゃない。
だから、帰るなんて事は出来ない。
つまり、残った選択肢は私が如何にこの状況を耐えるかという事なんだけど…………今の私に、出来るだろうか。
色々と悩んでいる内に、みらいが料理を運んでくる。
覚悟も決まらないまま、終わりの見えない戦いが始まった。
せっかく普段より早くリコが帰って来てくれたのに、リコの様子がおかしい。
「む〜…………」
お風呂の中、ぶくぶくと泡を立てながら今日のリコについて考える。
今日のリコは何か普段より素っ気ないし、上の空だし、せっかくの二人きりなのに私と目も合わせてくれない。
聞いてみても、何でも無いって誤魔化すし。
しかも、私の顔からは目を逸らす癖にずっと私をえっちな目で見てるし。
その証拠に、リコが帰って来てから身体のあちこちに視線を感じる。
主に胸とか、お尻とか、足とか。
この部屋には今私とリコしかいないから、視線を感じるということは…………幽霊でもいない限り、つまりそういうことだ。
リコは上手く誤魔化せていると思ってるんだろうけど、バレバレだからね。
まあ、リコにそういう目を向けられるのが嫌って訳じゃないけど…………むしろ嬉しいとさえ、思っているけど。
ただ、目も合わせてくれないのにそういうのはどうかなって思うだけで。
でもどうしようかな。
リコは結構意地っ張りだから、リコが言わないって決めた事なら私が素直に聞いてみても多分答えない。
さっきみたいに、誤魔化そうとするだけな気がする。
「う〜ん…………」
頭を捻って考えてみるけど、リコの意地の解き方は思いつかない。
喧嘩した時とかは、どうしてたかなぁ。
別に喧嘩はしてないけど。
確か…………夏休みにリコと喧嘩した時は、フェリーチェに叱られて仲直りした筈。
でも今日ははーちゃんがいないからその方法は無理。
その前は…………ひゃっこい島に行った時だっけ。
すれ違って、お互いに意地張って、喧嘩して、嵐の中で仲直りして…………その後、モフルンと一緒に三人でおしくら…………
「あーっ!」
そこまで記憶を巡らせた時、電撃的な閃きが私の中に走った。
「そうだ! おしくらまんじゅうだよ!」
あの時、仲直りした後、寒かったから雪が止むまでリコとモフルンと一緒におしくらまんじゅうをしたら、雪が止んだ時には皆温かくなって、もっと仲良くなれた!
きっとそれは、今だって同じな筈!
なら後は、やるだけだ!
「ふっふっふ…………覚悟してね、リコ…………」
私はもう、止まらないよ?
夜。
時計の針が、もうすぐ十二を超える頃。
私は、あの後もずっと変だったリコに不満を示す様に、ベッドの中でリコに抱きついていた。
リコは私に背を向ける形でベッドに入ってるから、背中から抱きつく形だ。
「…………ね、ねえみらい、少し近すぎない?」
リコが後ろからでもわかるくらいに顔を赤くしながら、緊張した様な声を出す。
「そうかな? いつも通りだと思うけど」
「…………っ」
リコの声に惚けた振りをしながら、さっきよりも強くリコを抱きしめる。
自分の身体を、リコに押し付ける様に。
するとリコがわかりやすく身体を固まらせて、更に顔を赤くした。
でも放してなんてあげない。
私がこうしているのは、リコが意地っ張りなせいなんだから。
リコが意地を張るなら、私がその意地を溶かしてやる。
あの時、ひゃっこい島でしたおしくらまんじゅうが、お互いの蟠りを溶かした様に。
リコがちゃんと私の顔を見るまで、絶対離さない。
「み、みらい、少し苦しいわ…………」
「わ、ご、ごめんリコ!」
そんな事を考えていたら、リコが苦しそうな声を出したので慌てて抱きしめる力を緩める。
どうやら、考えに夢中で力加減を間違えたらしい。
「…………離しては、くれないのね」
それでもリコを抱きしめる手を離さない私に、リコが呆れた様な声を出す。
「絶対離さない。だって今日のリコ、変なんだもん」
それに、まだリコは私の顔を見てはくれない。
だからこの手はまだ、離せない。
「…………別に、いつも通りよ」
さっきの意趣返しだろうか、リコがそんな言葉を言う。
だけど…………私もリコも、もういつも通りじゃないって、お互いにわかっている。
「嘘だ。それなら、何で私から目を逸らすのに、ずっと私の事を見てるの?」
「…………っ、それは…………」
突かれたくない場所を突かれたのか、リコの声が詰まる。
どうやら、リコも自分の不自然さを自覚していたらしい。
それでもリコは誤魔化そうと言い訳を考えているみたいだったけど、言葉が上手く纏まらないらしい。
「教えて、リコ」
それをチャンスと思い、畳み掛ける様にリコに問い掛ける。
すると。
「……………………はぁ」
とても逡巡した様な気配を出しながら、リコが大きな溜息を吐いた。
「…………わかったわよ。わかったから。手、離して」
次いで出た声は観念したかの様な声で、どうやら私に意地を張るのを諦めたらしいと察する。
だから言葉通り手を離すと、リコがこちらに顔を向けてくる。
そして。
「…………こうして見ると、みらいって、とても綺麗ね」
「へ?」
いきなり、リコにしては珍しいストレートな言葉をぶつけてきた。
そんな事を言われると思っていなかったので、一瞬思考が真っ白になる。
「リ、リコ何を…………?」
「…………何よ、ただ素直に思った事を言っただけじゃない」
「で、でも今までそんな事…………」
可愛いって言ってくれた事はあったけど、綺麗なんて言われた事無かった様な。
「そうね。でも考えが変わったの。…………今日、みらいを見たせいで」
「私を、見たせい…………?」
今日、私を見たって…………今日会った時から、リコは変だったと思うけど。
気づいたらスマホにメッセージが来てて、今こっちにいるって…………
そこまで考えた時、猛烈に嫌な予感がした。
「リ、リコ…………あの、さ」
「何かしら」
「もしかして…………見た?」
何を、とは聞かない抽象的な質問。
だけどリコにはばっちり伝わった様で、顔を赤くしながらコクン、と頷いた。
リコのその態度に、嫌な予感が的中した事をこれ以上無い形で実感してしまう。
「な、何で⁉︎あ、あの時誰もいなかったよね⁉︎鍵もかけてたし! 私、ちゃんと確認したよ⁉︎」
「…………その、みらいを驚かせようと思って…………そしたら、昼間なのにカーテンが閉まってて強盗にでも入られたんじゃ無いかって心配になって、こっそり入ったら、みらいが、シてたから…………私も、どうすれば良いかわからなくって…………」
「…………」
誰もいない事を確認してた筈なのにリコに見られていた事を知って混乱していると、リコが気まずそうに補足する。
言われてみれば、ちょっとだけリビングの扉が開いてた様な。
気のせいだと思って忘れてたけど。
そりゃ変になるよね!
だって私、あの時思い切りリコの名前呼んでたし!
私もリコが私の名前呼びながらシてるのを見てたら今日のリコと同じ反応をするだろうし!
というかこれ、私が原因だよね⁉︎
お風呂入ってた時に考えてた事やリコに言った事とか、今考えるとめちゃくちゃ恥ずかしいんだけど!
「…………ごめんなさい、みらい。勝手に見てしまって…………」
「…………いや、リコは心配してくれてたんだし別に…………ん?」
火が出そうなくらいに顔が熱くなる中、リコが目を伏せながら謝ってくる。
それは私には傷口に塩を塗り込む様なもので、より一層顔が熱くなる。
だけど。
その時、一つ妙な事に気づいた。
「…………リコ、何で…………その、私がシてるとこを見て、綺麗だって感想になるの? …………引いたり、しないの?」
リコが、私の事を綺麗だと言った事だ。
リコはそんな様子を見せてないけど、個人的には、引かれると思ったんだけど。
「引いたりなんてしないわよ。…………私だって、同じ様な事をした事が無いって言えば嘘になるし。みらいにそこまで想われて、嬉しくない訳が無いわ。ただ…………私の中のみらいって、どこか五年前のままだったのよ。私もみらいも、お互いに大きくなったのにね。だから…………あのみらいを見て、漸く今のみらいに気づけたの」
「…………それが、綺麗って、事?」
「ええ。…………だから、私の中にあったみらいと、今のみらいのギャップに混乱して、まともにあなたの顔を見れなかった。…………ごめんなさい、みらい。せっかく会えたのに、色々心配させちゃって」
謝りながら、リコが私をそっと抱きしめる。
その優しい声には今日のリコの様な変な固さはなく、本音だという事がこれ以上無いくらいに伝わってくる。
だからだろうか、気づけばさっきまであった燃えるほどの恥ずかしさは何処にも無かった。
代わりに、このまま叫びたくなるくらいの喜びが胸を満たした。
「…………リコ!」
リコに思い切り抱きつく。
「わ、ちょっ、みらい⁉︎どうしたの⁉︎」
「えへへ…………リコ、だーい好き!」
リコが変だったのは、私を好きだからって、リコが言ってくれたから。
それが、嬉しくない訳が無い。
だから、私も好きだって示すために、リコを抱きしめる。
最も、リコにはもう盛大にバラしちゃった様な気がするけど。
「…………ところで、みらい。みらいは、抱きしめるだけで満足なの?」
そのまま抱きしめていると、リコが顔を赤くしながらそんな事を言う。
何が満足なのか。
抽象的だけど、その答えはすぐにわかった。
だって…………私もリコも、同じ気持ちだから。
何を言おうとしてるかなんて、すぐにわかってしまう。
だからさっきのリコの様に、フルフルと、首を振る。
「…………だと思った」
すると、リコが笑いながら私を抱きしめた。
お互いに抱きしめる形になり、かすかな吐息でもはっきり聞こえる程距離が近くなる。
そして…………どちらからともなく、唇が触れる。
その味は、とても甘かった。
みらリコは良いぞ
まほプリMD最終話も良いぞ
見てない人はまほプリ1〜50話とプリキュアオールスターズ奇跡の魔法、奇跡の変身キュアモフルン、ドリームスターズ、スーパースターズ、HUGっとプリキュア、小説版まほプリ、ドラマCDを履修して時間を置いてからまほプリMDを見ましょう