陰キャ配信者の罰ゲーム配信 作:sg
同接は今は1200人ほど。ある者は腕試しに、ある者は下心で腕自慢のゲーマーたちが挑んでくるものの、あしらうように次々と返り討ちにしていく。
「っしゃ見たか! 罰ゲーム配信なんて恥ずいもん見れると思ったかざぁーこ!」
《メスガキwww》
《メスガキたすかる》
《わからせフラグ》
《誰かわからせてあげて!》
いつもより熱気のある戦いと連勝に調子に乗る朱音。だがリスナーの言う通りこれがフラグになっていたことを、この時の朱音は知らなかった。
「対戦相手は……「ロリ巨乳こそ至高」さん。いいよねロリ巨乳。私はむちむちだと尚嬉しい。じゃ、対戦いくよー」
《ロリ巨乳はおめーだよ》
《この期に及んで自覚なしwww》
《自分の性癖に尽く自分が該当するおもしれー女》
《鏡で抜け》
《こんなロリ巨乳美少女がボサボサヘアーで引きこもってた現実》
《世界の損失》
言いたい放題のコメントが流れる中、試合開始。自分からの攻めは弱い地味子キャラだが、強みであるカウンターを狙う為にも反撃を誘うべく朱音は果敢に攻め立てていく。
「よっし1ラウンド!」
そして難なくこれまで通りに撃破。2ラウンド先取で勝ちなので、あと一勝すれば朱音の勝ちは決まる。しかしその直後、不穏なコメントが投げ銭を添えて書き込まれた。
¥10000
ロリ巨乳こそ至高《動きはわかりました。勝てます》
そのコメントを目にした朱音は背筋にぞくりと冷たいものが走り、コントローラーを握り締める。
当然そんなブラフに乗ってやる気はない。とはいえ油断もしない。いつも通りの本気で、2ラウンド目に挑むが……。
「えっ、負けた……?」
結果は完敗。2ラウンド目だけではなく、3ラウンド目まで手も足も出ずに負けてしまった。
¥10000
ロリ巨乳こそ至高《対戦ありがとうございました! 朱音さんとても可愛らしいので、自信を持って罰ゲーム配信頑張ってください!》
《勇者降臨!》
《魔王は倒された!》
《マジで勝っちゃったwww》
《罰ゲーム配信決定www》
やる気など微塵もなかったとはいえ、言ったからにはやめられない。期待してか、同接も1500人にまで増えている。
想像するだけで顔が熱くなるが、不思議と嫌な気持ちはしない。下腹部あたりがじわりと熱くなる感覚。それは……。
(やばい……。こんなの、まるでエロ漫画じゃん……!)
朱音のエロ漫画コレクションの中には、こんなものがあった。
伸び悩んだ配信者が、出来心で下着の自撮りを上げる。そうすると途端にリスナーは増え、さらにエスカレートしてブラを外し、全裸になり、セクシーなポーズを撮り、やがて何万人にも見られる配信の中で自慰行為に耽る……。
それはまさに今の自分のようで、朱音はエロ漫画のヒロインと自分を重ねて思わず興奮してしまっていた。
《ぬーげ! ぬーげ!》
《おしり見せてー!》
《おっぱい! おっぱい!》
「脱げばいいんだろ、脱げば!」
洪水のようなコメントと興奮に流されるまま、ゲーミングチェアから立って服を脱ぎ始める朱音。
「あんまり自信ないけど……」
《うわ、スタイルよすぎ!》
《これで自信ないとか何》
《ちょっと肉付きいいけどそれが却ってヨシ!》
「スタイルいい? そっか、いいんだ……ふひひ」
シャツとズボンを脱ぎ、瑞々しい素肌と安物の白い下着が露わになる。
エロスを売りにしているのならここで焦らすところだがそんな器用さは朱音にはない。ブラもショーツもポイポイと脱ぎ捨てて、すぐに豊満な裸体をカメラ越しにリスナーたちへと見せつけた。
《早いwww》
《焦らさないスタイル》
《エロの素人》
「うっさいわ!」
パソコンから離れた彼女は今、手元のスマホでコメントを見ている。普通ならパソコンのカメラへ顔を向けるところだが、気にせずスマホに向かってコメントの返事をしているあたり素人である。
「罰ゲームは尻文字くらいしか知らないから……コメントから乱数で選んだ質問にお尻で答えてくよー」
朱音が選んだ罰ゲームは尻文字。突き出したお尻をくねくねと動かして宙に文字を書く罰ゲーム。
これは何かリクエストされても何も知らない為、自分でさっさと決めてしまったものだ。
「お尻の位置は……ちょっと低いかな……。足場用意してくるねー」
罰ゲームの前に大事な位置調整。そのまま床で尻文字をしてもパソコンのカメラからではお尻が低くて背中しか見えないので、適当な足場を部屋から探す。
「よいしょっと」
押し入れから畳んだ布団を取り出し、重ねて高さを作る。その間の様子もしっかりと画面に映され、ボサボサの長い髪の隙間からすべすべの背中やぷりんとしたお尻がちらりと見えた。
《全裸作業えろい》
《もうオカズにできる》
《ちょこちょこ動くなかわいい》
「これでどうだろ……」
書き込まれるコメントは気にせず、布団で作った台の上に乗って肩幅程度に脚を広げてお尻を突き出した。
《待ってこれやるの!?》
《背徳感……》
《もうちょいお尻上にできない?》
「カメラの角度か……」
スマホで確認して、コメントにもあるように尻文字をするにはまだお尻の位置が低い。とはいえこれ以上台を上げるのも難しい。
そこで朱音は、モニターについているカメラの角度を変えてみることにした。
「ちょっと角度を下げて……」
《やばっ、おっぱ……》
《枕にしたい》
《気持ちよさそう》
カメラに近づき、触れて、角度を調節する朱音。朱音は気付いていないがこの時配信画面には、彼女の豊満なバストとその先端の薄ピンクの突起が至近距離で大きく映されていた。
「これくらいで見えるー?」
《いい感じ!》
《おしりえっろ……》
《プリケツ最高!》
気付かないまま再び台に乗り、今度は長い髪をかき分けて見えやすいようにした上でお尻をぷりっと突き出す。位置調整が終わったところで恥ずかしいのでスマホからはコメントしか見えないように設定したところで、お尻を突き出したままトークを始めた。
「小学校の頃の罰ゲームといえばこれだったし。あの頃はまさか自分が全裸で尻文字配信するなんて思ってなかったけどねー」
《わかる、うちも尻文字だった》
《下半身裸でやらされたなぁ。すっごい恥ずかしかった》
《懐かしい》
《でも朱音ちゃんならかわいいし絶対見栄えする!》
「そっか、可愛いか……。ふひひ」
尻文字を選んだ言い訳のつもりだったが、流れてくる共感と称賛のコメントにまた笑みがこぼれる。
「それじゃ最初のお題募集しまーす」
そして一問目の募集の合図を出した途端、溢れるように流れてくる無数のコメントの数々。その全部に目を通す必要はない。ツールで設定していた通り、自動で選ばれたコメントがひとつ朱音のスマホの画面に表示された。