※この作品はR-18です。

怪獣娘隷属化計画   作:大枝豆もやし

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ゼットン

 

 結局、怪獣親子とその親友は俺の使役怪獣になることを望んだ。

 

 ガッツ星人を支配下に置いた以上、あの親子たちに手出しどころか悪事すら出来ない。だからもう大丈夫だと言ったのだが、また別の悪人に狙われる事を危惧して俺の支配下にいることを望んだ。

 本当は俺の使役怪獣がどうなるのか見せたいんだが、アイアントラ―との戦闘で体力消耗した上、これからゼットンとの戦闘も控えている。

 よって、今回は“事”を後回しにして目的地に上陸した。

 その時だった。

 

「フハハハハハ!ノコノコと現れたな、地球のレイオニクスよ!」

 

 突如、怪獣(キングジョー)に乗ったゼットン星人が現れた。

 

「お前をおびき寄せる為にゼットンを放しておいたのよ!ここでお前を倒す為にな!」

 

「行け!キングジョー!あの怪獣使いに誰が最強の怪獣使いか教えてやれ!」

 

 ゼットン星人はキングジョーから降り、怪獣をけしかけた。

 

「キングジョーか。こいつもゼットンクラスの強豪だぞ。油断するな」

「へっ!そりゃ楽しませてくれそうだな!」

 

 ゴジラも一旦バトルナイザーに戻り、怪獣の姿になって再召喚。キングジョーと対峙した。

 

 

 

 

 とある惑星。

 巨大怪獣と巨大ロボットが対峙する。

 ゴジラとキングジョー。

 二体は現れた瞬間、光線を撃つ構えに入った。

 

 二つの光線がぶつかり合う。

 ゴジラの放射熱線とキングジョーのデスト・レイ。

 一瞬拮抗したと思いきや、ゴジラの熱線が一気に押し退けた。

 

「!?」

 

 放射熱線がデスト・レイを貫き、キングジョーに命中。その種撃でよろけ、隙を晒す。

 ゴジラはその間に接近し、肉弾戦を仕掛けた。

 対するキングジョーも受けて立つ。

 機械らしくぎこちない動作で腕を振り上げ、迎え撃つ体勢に入る。

 激突。大質量がぶつかり轟音と共にすさまじい衝撃が大気と大地に拡がった。

 

 キングジョー最大の武器の一つ、怪力。

 数十万トンのタンカーを簡単に持ち上げる程のパワーを誇る。

 だが、相手が悪かった。

 

「!?」

 

 勝ったのはゴジラ。

 力勝負に負けたキングジョーは力ずくで投げ飛ばされ、仰向けに倒れた。

 ゴジラのパワーはあのレッドキングですら上回る。

 パワーでゴジラに勝つことは先ず不可能だ。

 続けて熱線を吐くゴジラ。

 倒れているキングジョーは避けることも防ぐことも出来ず、モロに受けて爆発した。

「………ふ~ん」

 

 爆発の中、キングジョーが動き出す。

 傷一つ無いボディ。

 ゴジラの追撃を食らったというのにピンピンしていた。

 

 キングジョー最大の武器の一つ、装甲。

 ペダン星の科学力を駆使して作られた装甲は、あらゆる攻撃にもびくともしない。

 だが、相手が悪かった。

 

「なら、これならどうだ?」

 

 再びゴジラが光線を撃ち出す。

 電磁バリアを張って防御しようとするキングジョー。

 だが、ゴジラの熱線はバリアを紙のように貫通し、直立不動のキングジョーに命中した。

 ウルトラセブンのエメリウム光線を易々と防いだバリアを破られたというのに、ゼットン星人に焦りはない。

 バリアは念のために張ったもの。本来ならそんなもの無くてもキングジョーはあらゆる攻撃が通じない。そう考えているからだ。

 だが、その考えが間違いだとすぐ思い知ることになる。

 

「!?」

 

 キングジョーの身体に罅が入った。

 ゴジラのビームによって装甲が破られたのだ。

 

「ば…バカな!?キングジョーの…王の装甲が破られるなんて!?」

 

 戦慄くゼットン星人。

 ロボット怪獣の中で最強格と謳われるキングジョー。

 その強さを支える装甲が、光線一発で破られたのだ。

 

「(ウルトラマンの光線でさえ防ぐ無敵の盾が…)!!?」

 

 思考を切り上げてキングジョーの方を見るゼットン星人。

 ソレは決して立ち直ったからではない。むしろその逆だ。

 また装甲の一部が破壊された。しかも今度は光線技ではなく、ただの打撃によって。

 

「キングジョー!分離だ!」

 

 指示通り四つの宇宙船に分離してゴジラの追撃を回避するキングジョー。

 各種パーツ状態になると戦闘力は下がるが装甲そのものの硬度は変わらず、空中から攻撃が可能になる。しかも飛んでいるのでロボット状態よりも格段に移動力が高い。

 

 飛行しながら分離した各パーツから破壊光線を一斉発射。

 しかし、ソレらをゴジラは紙一重で全て回避した。

 

 リンクしている礼の指示。

 観察してキングジョーの動きを見切った礼が、回避行動を正確に指示したのだ。

 

 ゴジラの反撃。

 分離して浮いているキングジョーの各種パーツ宇宙船を撃墜していく。

 尾による一撃で脚部を吹っ飛ばし、爪撃で腹部と胸部を叩き落とし、頭部を光線で撃ちぬいた。

 

「!?まずい!キングジョー、今すぐ合体だ!」

 

 次々とパーツが落とされるのを危惧したゼットン星人はキングジョーに再合体を指示。追撃に備えて電磁バリアを張り、両腕をクロスして防御の構えを取った。

 

「トドメだゴジラ。焼き祓え」

 

 ゴジラの口内にエネルギーが集中。

 背びれが青く光り、体からオーラのよに漏れ出る。

 増幅し、圧縮し、一点に収束させ、一気に放つ。

 

 撃ち出される青白い熱線。

 弾丸のように回転し、青白い軌道を刻み、幾重のリングを描きながら、対象へと向かう。

 

「!!?」

 

 キングジョーに着弾。

 電磁バリアを破り、両腕のガードを突破し、装甲を破壊。

 大爆発を引き起こし、キングジョーは光となって礼のバトルナイザーに吸収された。

 

「ば、馬鹿な………わ、私のキングジョーが!?クソ!」

 

 ペダン星の科学力を駆使して作られたキングジョー。

 ソレを破壊されたことにゼットン星人は焦燥感と戦慄を見せるも、すぐに次の怪獣―――バードンを召喚した。

 

「行けバードン!空中から攻撃だ!」

 

 ゼットン星人の指示通り空中から火炎弾を吐きだす。

 キングジョーとは対照的な戦い方。

 怪力と防御力で接近戦するのではなく、スピードと回避力で遠距離戦を仕掛けた。

 

「ゴジラ、俺の指示通り避けろ」

 

 作戦としては悪くないが、相手が悪かった。

 次々と繰り出される攻撃を、ゴジラは礼の指示によって易々と突破したのだ。

 

 一発目から三発目―――避ける。

 サイドステップ、バックステップ、サイドステップと、器用に最小限跳んで回避した。

 

 四発目から六発目―――避ける。

 首を右に傾げて頭部を狙ったものを、上体を捻じって胴体を狙ったものを、半歩移動して足を狙ったものを回避した。

 

 七発目から十発目。―――受け流す。

 顔面を狙った二発の火炎弾を両腕で交互に弾き、無作為に放たれた二発の火炎弾を尻尾でまとめてかっ飛ばした。

 

「~~~~~! バードン、バードンタイフーンで牽制した後、シャークノーズで突進だ!」

 

 攻撃が当たらずしびれを切らしたゼットン星人が接近戦を指示した。

 羽ばたきによる強風(バードンタイフーン)を繰り出してゴジラを足止め。

 暴風に抵抗しようとゴジラが踏ん張ったところで、バードンは太く鋭い嘴(シャークノーズ)を向けて空から急襲してきた。

 

「ゴジラ、尻尾でかっ飛ばせ!」

『合点!』

 

 カウンター。

 飛行による加速、空からの落下速度、バードン自身の突進力。

 それらが合わさった一撃が、ゴジラの尾による攻撃を加算されて纏めて返された。

 

「~~~~~!?」

 

 ホームランボールのように吹っ飛ぶバード。

 空高くまで飛んでいき、やがで見えなくなったところで礼のバトルナイザーに光が吸収された。

 

「で、ゼットンはいつ出てくるんだ?」

「~~~! 言われずとも!」

 

 最後の怪獣。

 切り札であるゼットンを召喚した。

 

『アイツがゼットン…やっとお出ましか!』

 

 礼の指示が出る前に突っ込んでいくゴジラ。

 ゼットン目掛けてあいさつ代わりの放射熱線を射出した。

 対するゼットンもソレに対抗。

 目のような器官から炎の弾丸を撃ち出して相殺した。

 

「ゼッ…トン…!」

「ガギァァアァ!」

 

 各々の鳴き声をあげてぶつかり合う両者。

 ゼットンは腕を振るって打撃を繰り出し、ゴジラはソレをバーリングで流す。隙を見てはゴジラも掌底や爪撃、ヘッドバットなどで反撃を繰り出した。

 

「!?」

 

 格闘戦の勝利者はゴジラ。

 ゴジラの掌底を食らってゼットンは大きく下がって膝を付いた。

 レッドキングを超える怪力は、あのゼットンでも耐えられるものではなかったのだ。

 ゼットンが痛みに怯んでいる隙に、ゴジラはコンマ一秒程チャージした熱線を吐き出す。

 

「!?」

 

 咄嗟にバリアを張るゼットン。

 ゼットンシャッター。

 ウルトラマンの八つ裂き光輪を粉砕するほどの防御力を誇る全方位バリヤー。

 ゼットンの強さを支える要素の一つであり、数々の歴代ウルトラマンの必殺技を防いできた最強の盾である。

 だが、その最強の盾も、無敵の矛には勝てなかった。

 

「!?」

 

 ゼットンシャッターごとゼットンを押し退けるゴジラの光線。

 熱線でありながら物理的な威力もあるゴジラのソレは、破壊の跡を刻みながらゼットンシャッターに罅を大きくしていった。

 

 ガッシャン!

 防弾ガラスのようにゼットンシャッターを突破。

 ゼットンに命中して爆発を引き起こした。

 

「ピポポポポポポ……!」

 

 突如、ゴジラの背後にゼットンが現れた。

 テレポート。

 これもま歴代たウルトラマンを苦しめた能力の一つである。

 だが、ソレさえもゴジラには通じなかった。

 

「!?」

 

 カウンター。

 テレポートしたタイミングで、一回転して遠心力とゴジラ自身のパワーが乗った尾撃が炸裂した。

 吹っ飛ばされ倒れるゼットンはボロボロ。右胸部の発光は破壊され、左の角は折れ、フラフラ状態である。

 そんな状態でもゼットンは立ち上がった。

 

「ヒュンヒュンヒュン!」

 

 ゼットンの発光体にエネルギーが集中。

 恐ろしい火力を誇る最大最の必殺技、メテオ火球。

 一か八か、全てをその一撃に賭けたのだ。

 

『必殺技比べか?いいぜ、乗ってやる!』

 

 ゴジラもまた同じチャージ時間、同じタイミングで光線を放つ。

 条件は同じ。より強く、より巧く、より優れた方が勝つ。

 この勝敗で怪獣としての格付けが決まる。

 

 ぶつかり合うメテオ火球と放射熱線。

 二つは一瞬だけ拮抗。次の瞬間にはゴジラの放射熱線がメテオ火球ごとゼットンにぶち当たった。

 

「ピポポポポポポ……!?」

 

 大爆発。

 爆炎と爆煙が辺り一帯を覆い隠す。

 

「ガギァァアァ!」

 

 煙が晴れる。

 そこにいたのは勝利の雄叫びをあげるゴジラだけだった。

 

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