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『契約者、そろそろ新しい獲物を選定するのだ。』
学校で授業を受けていると、パレマクリアが話しかけてきた。
そうは言ってもな。
俺の交友関係では知人に素養を持った人間はいないみたいだし、なかなか難しいのだ。
『我の見立てでは、契約者の同年にもう一人いるようだ。喜べ女だ』
『髪の色は茶色、長さはニイジマより少し長め、背丈は160cmほど、どうだ絞れそうか?』
誰だろうか。
生徒会副会長でありながら、交友関係が狭い自分を呪う。
『それともう一つ。学舎内にペルソナを覚醒させた者の気配がする』
気配がすると言われてもな、俺はどうすれば良いんだ。
『今は別段気にすることはないだろう。しかし物語は進み始めた。忌まわしき神気取りの愚か者が始めたな。その事は頭に入れておけ』
早く力を高めろと言うことだろうか。
よく分からんが、そう言うことにしておく。
今日は新島を犯すのはやめて、獲物探しに校舎内をぶらついてみることにした。
新島も最近はよく生徒からの相談を受けている様だし、仕事に邁進させておいてやろう。
話を聞くところによると、闇バイトに手を出して脅されている生徒らしい。
あくまで噂だが。
まあ、俺には関係ないし、捕まるなりなんなりしてさっさと解決してくれれば良いが。
放課後、3年の教室あたりをぶらついてみるも、パレマクリアからの反応は特にない。
本当にいるのか?
そろそろ、周りから不審な目で見られているから、帰りたいんだが。
そう思いながら、窓から外を眺める。
どこかに転がっていないものか。手でも上げて歩いててくれ。
『契約者、あれだ』
どれだ。
頭の中で、あれだのそれだの言われてもわからない。
『む、それもそうか。一度降りるぞ、花壇のところだ』
あれだろうか。
学校指定のジャージで、土なのか、肥料なのかを台車に乗せている。
パレマクリアにせかされながら、校舎から出ていく。
件の彼女は、荷物を積みすぎてびくともしない台車と格闘していた。
「おい、アイツであってるか?」
『ああ、間違いない。まだペルソナには目覚めていないみたいだがな』
さっきは遠くからで分からなかったが、かなりの美人だ。
新島もそうだが、ペルソナの素養がある人間は全員容姿が整っているモノなのだろうか。
「んん、んぐぐ、う、動かない」
「手伝おうか?」
とりあえず、接触してみる。
「良いの?これ、あそこまで持っていきたいんだけど」
台車を彼女の指した場所は運んでいく。
「ありがとう。助かったわ。えーと、どこかで見たことあるような」
「生徒会の副会長だよ」
「ああ、どうりで。私は奥村春、今日はありがとう」
「どうも。いつも一人で花壇の手入れを?」
「うん。好きでやってることだから」
どうやらガーデニングが趣味らしい。
今日は接触できたことだけでよしとして別れることにする。
これで、次からは警戒心も薄まることだろう。
『犯さないのか?』
当たり前だろ、教室の中ならともかく普通に校舎の外だぞ。
『そうか』
パレマクリアは残念そうに、落ち込んでいる、
キモいしとっとと家に帰って寝ることにした。