4/29
今日は学校が休みなので、ダラダラと過ごしていると、いつの間にか夜になっていた。
これからどうしようか、と考えているとチャットにメッセージが入った。
『先日は、話を聞いてくださりありがとうございました』
『広報記事のほうが、完成したら是非見せてください』
芳澤からのメッセージだった。
これは、どういうことだ。
あまりのショックで、頭がイカれたのか?
それとも何か考えがあってのことか?
これは、どうメッセージを返せば良いものか。
考えられる、ことは二つ。
一つは、頭がイカれて本当に犯された事を忘れている。
二つは、俺を告発するために何らかの行動を起こそうとしている。
あってみないことには、わからないか。
明日接触をしてみる必要がありそうだが、警戒も同時にしなければならない。
俺を貶める準備が進んでいるとして、何をしてくるだろうか。
単純な腕っぷしでは性別や、パレマクリアの能力もあるので問題ないとして、会話の録音でもしてくるのか?
ただ、録音していたとして、警察に通報できるのだろうか。
芳澤の写真は撮影している。
あの写真が世に流れることは、芳澤も本望ではないはずだ。
特待生ということは、大会で良い結果を出しておりその界隈では顔も名前も売れているはずだ。
今後の芳澤の活動に影響を与えることであろうことは、本人が一番わかっているはずだ。
だめだ。
いくら考えてもわからない。
怖いな。
明日学校に行くのが憂鬱になってきた。
『もう一度犯せばよいだろう』
お前は気楽そうでうらやましいよ。
4/30
芳澤に若干怯えながら、接触しようと1年の廊下へと向かった。
どうやって対処しようかと、廊下をうろうろする。
『何を小娘一人に怯えている、汝には神がついているであろう』
うるせぇよ。
「あ、副会長さん!」
パレマクリアにムカついていると、芳澤に発見された。
まあ、探していたんだが。
「あ、ああ、芳澤さん。ちょうど探してたんだよ」
「そうなんですか。それで私に何か用が?」
ちょっと引き気味に、答えた俺に芳澤は少し困惑気味だ。
「この間、話を聞いた件でプロットができてね、一応芳澤さんにも読んでもらってから、正式に作成しようと思ってね。いつでもいいんだけど、放課後時間があるときにまた生徒会室に来てくれないか?」
「もうそこまで完成したんですか。流石副会長さんですね!早速今日の放課後行っても良いでしょうか」
「ああ、勿論。助かるよ」
「期待してますからね!」
そう言って芳澤は行ってしまった。
俺と対面した彼女に緊張や恐怖の色はなく、むしろ好印象を抱いているかのような態度だった。
本当に頭がイカれて忘れたのか。
確かに、レイプ直後はどこかへとトリップしていたが、頭をたたくと現実世界に戻ってきていた。
あんなことを、忘れるなんてそんなことがあるのか。
それも、俺と特待生の苦悩について話した記憶までもが捏造されている。
怪盗団か、それとも統制の神が選んだ人間の干渉があったのか。
何のために。
分からない。
『もう一度。犯せば思い出すのではないか』
思い出さないほうが、好都合な気がするが。
しかし、意味が分からないままにしておくほうが、恐怖感がある。
もう一度犯して、思い出すようであれば、ショックで忘れた説が濃厚になるが思い出した結果芳澤がどうなるか予想が全くつかない。
遺書を残して、自殺でもされると面倒なことになる。
『また、初めての反応を引き出せるのだ、得ではないか』
お前は、下半身に脳がついているのか。
そりゃあ、お前はこの世界で消えても、お前の元の世界に帰れるだろうが、俺は普通に消えるんだよ。
警察に捕まれば、間違いなく当分はレイプなんてできないだろう。
未成年とはいえ、強姦は重罪だ。
少年院なり、刑務所なりに送られることだろう。
服役している間に、力が目減りしていきそのうち消えることになるだろう。
しょうがない、犯して反応を見るしかないだろう。
このまま放っておいて、急に思い出してパニックになり犯行が明るみにならないとも限らない。
忘れられないほどの恐怖を刻み付けるしかないのかもしれない。