※この作品はR-18です。

ペルソナ5R(レイプ)   作:しあっと

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36話

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朝、登校の道すがら携帯でSNSを巡回していると、斑目という画家が号泣しながら記者会見をしている映像が出回っていた。

なんでも、弟子の絵を自分の絵として発表していたとか。

気になったので、話題を追いかけていると『怪盗団』を名乗る何者かが、声明文を送っていたという情報が出てきた。

本物の怪盗団なら声明文というのはおそらく予告状だろう。

自分からの罪の告白に怪盗団と予告状。

鴨志田の時と同じだ。

 

ネットには怪盗お願いチャンネルなんてものも出来ているらしい。

怪盗団は世間の目に触れ始めた。

そのうち、本格的に管理者陣営と統制の神陣営がぶつかり始めるのだろう。

いまだに統制の神陣営の尻尾は掴めていないが、最悪丸喜の能力を使って校長に無理やり聞き出せば良い。

 

その丸喜はあれから行方不明になっていた。

ラッキーな事だ。

シャドウに喰われるなり、なんなりしたのだろう。

 

学校に到着すると、生徒たちは、怪盗団の噂で持ちきりだ。

自分の知り合いにも予告状が届いただの、自分の友達は怪盗団のメンバーだの、真偽不明の噂が大量に流れてくる。

鴨志田事件が怪盗団の始まりなので、この秀尽学園は怪盗団の発祥の地と言えるかもしれない。

生徒達の熱狂も分からなくはない。

だがそうなってくると、困るのが校長だ。

思った通り、今日も新島と一緒に呼び出されることになった。

 

昼休みに校長室へと向かう。

学生にとって貴重な休み時間に何故あの脂肪で出来た達磨みたいな奴との会話に使わなければならないのだろう。

 

「首尾はどうだね?例の件」

 

部屋に入るなり、いきなり尋ねられる。

 

「はっきり報告できる様なことは、まだ...」

 

新島はまだ怪盗団について掴めていないらしい。

そのうち核心に迫りそうな気がするが。

 

「君の方はどうだね」

 

俺の方にも尋ねる。

当然正体は掴んでいるが、ここは黙っておいた方が良いだろう。

 

「特になにも」

 

「見当くらいつかんのかね?教師を挑発できる生徒がどれほどいる?」

 

「目星なら既に。ただ確信が得られておらず...」

 

新島が答える。

俺が教えた雨宮と高巻の事だろうか?

校長は大きなため息を吐く。

目の前でため息を吐くのはマネジメントとしてどうなのだろう。

そんなのでは士気も上がらない事だろう。

 

「鴨志田先生のセクハラの事...ご存じだったんですよね?」

 

癇に障ったのか、新島が反撃に出た。

鴨志田を学校のネームバリューのために庇っていたのは校長も同じだろう。

校長はきまずそうに目を逸らす。

 

「校長!」

 

「それを聞いてなんになる」

 

「私は正しいことに協力しているんですよね」

 

実際どうなのだろうか?

校長が善行を積もうとしていないのは明らかではあるのだが。

怪盗団は確かに鴨志田の様な悪事を働いた人間を自白させた。

ただ、それは本人の意思ではなく、そうなる様に怪盗団が変えてしまったためだ。

悪を正すためとはいえ、その方法は全く善であるかと言えばそうではない様な気がする。

それを踏まえれば、怪盗団を吊し上げる事は正しいことになるのだろうか?

 

「焦る気持ちはわかっているつもりだよ。自殺未遂者まで出てしまって生徒会長としては痛恨の極みだろう」

 

痛いところを付いてくる。

これを言われてしまえば、追撃するのは難しい。

 

「はい...」

 

「すべての生徒に安心できる学校生活を提供すること。それが今我々が取り組むべき事案なのだよ」

 

鴨志田を見逃しておいてよく言うモノである。

 

「だから心の怪盗を探すんですか?実在するかもわからないのに何故そこまで...」

 

「斑目の事件、君も知っているだろう」

 

「...鴨志田先生と同じ予告状が使われたとも聞きました」

 

やはり、あの声明文というのは予告状だったらしい。

 

「うちの生徒とは関係ないと思いたいものだ」

 

「そう...ですね」

 

「そういうことだ、余計な詮索はやめて、最善を尽くしたまえ」

 

「...」

 

 

新島と一緒に退室する。

 

「雨宮、高巻以外に、怪盗団に関係ありそうな人間はいたか?」

 

新島に尋ねてみる。

 

「2年の坂本君って男子生徒が雨宮君とよく一緒にいるわ」

 

新島は少し嫌そうな顔をしながら答えてくる。

きっと俺とあまり話したくないのだろう。

そいつが3人目のメンバーか?

確か、金髪だった様な気がする。

 

「そいつは金髪か?」

 

「ええ、そうだけど」

 

可能性は高そうだな。

坂本ね。覚えておこう。

新島を躱して、教室に戻ろうとすると声をかけられる。

 

「あなたは、なにを知ってるの。怪盗団なんて本当に実在すると思ってるの?」

 

ここで答えないと、いずれ俺も探られそうなため答えておく。

 

「怪盗団はいる。俺が知ってるのはこれだけだ、お前は黙って探してろ」

 

そう言って俺は今度こそ、教室へと戻るため足を進め始めた。

 

 

校長は確実に怪盗団の存在について確信を持っている。

二件目が発生した今回ではなく、鴨志田が自白した時から行動を開始しているため、裏に誰かがいるのは確定と思って良いだろう。

その裏にいる人物に俺の存在を気取らせない為に、丸喜の能力を使うのは本当に最悪の場合だけにした方が良い。

川上じゃあ少し不安だが、それしかないのか?

 

いや、このまま怪盗団についてなんの手がかりも得られなかったとしたら

裏にいる人物が行動を起こす可能性がないか?

直接本人ではなくても、部下なりを使ってなんらかのアクションをとってくる可能性が高い様な気がする。

 

だとしたら、新島にヒントを与えたのは悪手だったか。

川上をレイプしたのはもっと悪手だったが。

あの時の自分を殴りたい。

もう少し冷静でいられたら、この悪神の甘言にほだされることも無かったのに。

俺は何のために、川上をレイプしたんだ。

俺の心の嘆きは、学校の廊下に吸い込まれていった。

 

 

 

 

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