※この作品はR-18です。

ペルソナ5R(レイプ)   作:しあっと

39 / 105
39話

6/12

夜に渋谷を通った時、該当宣説をしている政治家らしき人を見かけたので、足を止めて聞いてみることにした。

聞いている人も少ないので、もしかしたら能力を試せるタイミングがあるかもしれないと思ったからだ。

 

演説をしている男の目の前に立つ。

 

「私は『選べる時代』だからこそ、『誰かの為に』行動することが大事だと思うのです」

 

男は、集まった人を見渡すように演説している。

その中で、目の前におり、一際若い俺が気になるのか何度か目が合う。

 

「自分さえ良ければ他人を踏みつけても良い...若者は搾取される存在である...そんな考えが蔓延る世の中は変えねばなりません」

 

若者の話をしているからか、こちらの目を見て話してくる。

チャンスだ。

やってくれ。パレマクリア。

 

『いいだろう』

 

掛ける内容は、俺の事が気になり好印象を持つ。

男と目を合わせる。

そのまま、視線を交差させ男の演説を聞く。

パレマクリアからの完了の合図をもらう。

暫く聞き流していると、集まっていた人が去って行く。

演説が終わったようだ。

 

「君、熱心に聞いてくれていたね。政治に興味があるのかい?」

 

正直ないが、ここは合わせておこうか。

話しかけられたと言うことは成功したのだろう。

 

「ええ、少し」

 

「見た所君は学生かい?君のような若い世代に興味を持ってもらえるのは嬉しいことだ」

 

「そうだ君!もし良かったら私を手伝ってくれないか。私はこの国の現状を変えたい...それには君のような若者の力が必要なんだ」

 

思ったより好感度が高めの様な気がする。

いい結果が得られた。

手伝いの話はどうするかな?

特にメリットは感じない様な気がするが。

 

「決まりでバイト代は出せないが、君に何か得られるものがあれば良いのだが...」

 

政治家候補と関わって何か得るものか。

今後、能力をかけ続けた場合の反応を見る必要もあるか。

受けることにしよう。

 

「ええ、良いですよ」

 

「そうか!それは助かるよ!私の名前は吉田寅之助、足かけ20年、7回連続落選の身だが、君の手伝いがあれば今回こそは行ける気がするんだ」

 

吉田は俺の手を取って握手をしてきた。

かなり高い評価を得られているが、人によるのだろうか。

 

「私は長年政治家をやってきて人を見る目はそこそこ肥えている自信がある。演説中に君と目が合い、見つめ合ったあの瞬間、君には他にない何かがあると確信した。是非私を助けてくれ」

 

ここまで好印象を与えられたのは吉田が政治家故、人を見る目に自信があるからなのか?

何にせよ、問題なく良い印象を与えられる裏付けを得ることができた。

 

「そんなに高く評価して頂けるなんて、恐縮です」

 

「私なんかに評価を貰っても、なんの役にも立たんがね。私は毎週日曜にここで演説をするつもりだ、時間があれば手伝ってくれると助かる。今日はもう遅い、気をつけて帰りなさい」

 

そう言って、吉田は去って行った。

 

帰りの道すがら、今日の結果について考える。

とりあえず、良い第一印象を抱かせるのは成功した。

もう少しサンプルが欲しい所だが、怪盗団も本格的に動き出したし早めに行動を起こさないといけないかもしれない。

明日辺りに、雨宮、高巻、坂本の誰かに掛けて見るか?

坂本はまだ怪盗団と決まったわけではないが。

 

恐らくリーダーであろう、雨宮が一番交友を持っておきたい相手であるが、アイツは特別製なので能力が効かないことがあるかも知れない。

そうなると高巻か?

レイプをするわけでも無いので、別に他に人がいても良いことを考えると会話するハードルは低めだ。

問題は、ペルソナに覚醒した人間にどれほどの効果があるか。

奥村や芳澤に問題なく機能することを考えると全く効果が無いことは無さそうだが、効き目が薄かったりするのだろうか。

 

まあ、いずれにせよ試さなければ分からない。

効果が薄かったとしても何かしらを疑われる可能性は少ないだろう。

相手からすれば、ただ事情を聞かれただけだ。

怪盗団に肯定的な話をしておけば、敵対者とは思われないだろう。

高巻がどんなパーソナリティーを持っているか分からないが、怪盗団にいるということは正義感が高いことだろう。

そこら辺を煽ってやれば良い感じにいくんではないだろうか。

 

それにしても、何度も思ったことだが丸喜の能力は強すぎないか?

実はアイツが統制の神が選んだ人間じゃないのか?

たまたま丸喜が底抜けの善性を持った人間だったからこそ、悪用されずに済んでいたが、俺が手に入れてからは悪いことにしか使っていない。

唯一の悪事は、レイプ犯を見逃したことだろうな。

俺の人生や境遇に勝手に同情し判断を誤った。

そしてその同情も的外れだった。笑える話だ。

俺がレイプするに至ったのは、別の外的要因だというのに。

見抜けと言うのが酷な話だが。

 

丸喜が俺と同じ様な思考をしていたならば、今頃学校は滅茶苦茶だったろう。

そもそも、悪用していたら学校に来てもないだろうし、カウンセラーなんてやってないかもしれないが。

きっと丸喜は持つべくして、あの能力を持ったのだろうな。

死んでしまったのが惜しいくらいの優しい人間だった。

 

明日は怪盗団のメンバーのいずれかに接触を試みることにしよう。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。