※この作品はR-18です。

ペルソナ5R(レイプ)   作:しあっと

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52話

渋谷駅付近のいつもの場所へ向かう。

そこには、吉田ともう一人、男が立っていた。

 

「ああ、君、よく来てくれた。こちらは松下議員。私の同期にあたる」

 

「君が吉田のボランティアか。松下だよろしく頼む」

 

そう言って松下は手を差し出してくる。

 

「よろしくお願いします」

 

手を取り、松下の目を見つめる。

やる意味があるかは分からないが、とりあえずやっておこう。

 

「確かに、なんだか不思議と好感の持てる少年だな。吉田が気にいるのも頷ける」

 

「恐縮です」

 

 

それから暫く雑談をした後、松下と二人で吉田の演説を手伝った。

演説が終わり、吉田か話しかけてくる。

 

「さて、本題だが、この松下が君と話をしてみたいと言っていてね。少し付き合ってやってくれないか」

 

「ええ、良いですよ」

 

ボロを出さない様にせねば。

 

場所は移って、ホテルのブュッフェ。

三人でテーブルを囲み、食事をしながら話をする。

 

「君はなぜ、吉田を手伝おうと思ったんだい。こう言ってはなんだが、議員をしていた期間はかなり短い、他の人間を参考にした方がよかったんじゃないか」

 

「政治家というのになんとなく興味があっただけなので、正直な所、誰でも構わなかったんですが、たまたま話かけられてってだけです」

 

誰でも良かったと言うのは、嘘ではない。

本質的な部分は正直に言った方が嘘もつきやすいだろう。

 

「これは手厳しいな」

 

吉田は苦笑する。

 

「政治家に対しての興味ってのは、どんなの?政治自体への興味とは違うのかな」

 

「ええ、普段関わりになることのない人種ですから。核が見たいんです。なぜ政治家を志したのか、世界をどう捉えているのか、自分とはなにが違うのか」

 

それっぽいこと言って煙に巻こう。

 

「なるほど。それで吉田の核は見えたのかい?」

 

「いいえ、出会ってそんなに経っていないですし。これからですよ」

 

「それは恥ずかしいところを見せる訳にはいかないな」

 

乗り切ったか?

 

「吉田、内の党の目玉候補がこの区ででる。お前に勝ち目はないだろう」

 

話が飛んだ。

おそらく、松下の話したかった事はこれなのだろう。

 

「出馬は辞めて、俺のセコンドになれ。党へ戻る道筋はつけてやる」

 

「松下...」

 

「党へ戻るのなら、不正流用の件も徹底的に調べ上げても良い。彼に良い手本を見せたいのなら、過去の汚名は雪ぐべきだ」 

 

松下という議員も必死なのだろう。

勝算があるのなら、吉田のような人間の出馬の機会を潰しはしないだろう。

 

「第一秘書の君からもよろしく頼む」

 

松下はそう言って去っていった。

 

「出汁に使ってしまったようで済まないね。この世界ではよくある駆け引きだよ」

 

吉田はこちらを見つめ、真剣な眼差しで聞いてくる。

 

「君なら、どうするべきだと思う?」

 

ちょうど良いし、能力もかけておこう。

 

「松下議員は大したポストじゃないんでしょう。売り込む相手としては安すぎる。演説に立ち止まってくれる人も増えたわけですから、まだまだ上にいけるんじゃないですか」

 

「なるほど、結局は己の力と言うわけか。安心してくれ、演説を辞める気はない。何より君がついているしね」

 

議員になってくれればコネも手に入るし、是非頑張ってもらいたい所だ。

その前に色々と決着が付くかもしれないが。

しばらく吉田と話した後、解散となった。

 

 

 

7/4

今日は新島が学校へ来ていたので、放課後屋上に呼び出す。

 

「なんですか...」

 

あの日よりマシだが、表情は暗い。

怪しまれたら困るんだし、頼むぞ。

 

「怪盗団について聞きたい」

 

「はい...」

 

新島は従順だ。

 

「メメントスというのをお前は知っていたな。怪盗団はそこで何をやっている」

 

「メメントスには、パレスの芽を持つ歪んだ欲望を抱えた人間がいます。その人間の改心をして回っています」

 

パレス以外にも、改心が可能な場所があったのか。

この情報は大きいな。

御船に詐欺商品を売らせていたあの社長も、パレスまでいかなくてもメメントスの中にいる可能性は高いだろう。

 

「メメントスの改心とパレスの改心の違いはあるか」

 

「基本的には一緒です。違う部分はパレスほど敵も強力ではない点と、複雑な構造もしていないため、かかる労力が少ない点です」

 

メメントスによる改心はより、簡単にできると言うことか。

改心して回っているという言い方的にも、労力があまり掛かっていない事が伺える。

 

「怪盗団のメンバーはお前が入った以外で変わりないか?それと纏めているのは誰だ」

 

「メンバーの入れ替わりはありません。リーダーは雨宮蓮がやっています」

 

リーダーはやはり雨宮か。

 

「異世界へはどうやって行き来している」

 

「携帯にイセカイナビというアプリがあり、そのナビによって異世界に入れます」

 

イセカイナビ?

なんだそれは。

 

「詳しく教えろ」

 

そういうと、新島は携帯を取り出した。

 

「このアプリがイセカイナビです」

 

そこには、赤と黒のカラーリングで目のようなマークが描かれた、少し不気味なアプリがあった。

 

「このアプリを開き、人の名前、執着している場所、その場所を何と認識しているかを入力すれば案内が開始され、パレスに入れます」

 

「カネシロの場合はどう入力した」

 

使う予定はないだろうが、一応聞いておく。

 

「名前はカネシロ ジュンヤ、場所は渋谷、認識は銀行です」

 

「メメントスの場合は?」

 

「メメントスの場合は、場所にメメントスと入力すれば入れます。改心の場合は名前が必要です」

 

なるほど。

怪盗団にはそういった制約があるのか。

 

「ターゲットはどうやって決めている」

 

「メメントスの場合は怪盗お願いチャンネルにあるコメントから人を絞って、情報を集めています。情報が集まったらメンバー内で議論し、全会一致の場合、行動に移ります」

 

ほう、雨宮のワンマンじゃないのか。

これは大きな前進だな。

芳澤の洗脳に大分近づけた気がするな。

 

折角だし、どこまで新島が従順になったのか試してみるか。

 

 

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