※この作品はR-18です。

ペルソナ5R(レイプ)   作:しあっと

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76話

9/27

川上から呼び出され、体育準備室に入る。

 

「あなた、鷹瀬さんに何をしたの」

 

怪盗団の改心の効果が出たようだ。

 

「何もしてないですよ。どうかしたんですか?」

 

「嘘よ、あの変わり様はおかしいわ。いきなり私の家に来て土下座までしたのよ」

 

そこまで人の在り方を変えてしまえるものなのか。

恐ろしいな、全く。

やっている事は人の為になっていることなのだろうが、正義かと言われるとすんなりとは肯定はできないレベルで人格を変えている。

 

「あなた、怪盗団なの?」

 

確かに、そう思われても仕方ないな。

川上の事情は俺しか知らないわけだし。

俺を怪盗団と思わせる事で何か利用できることがあるだろうか。

まあ、否定したところで疑いが消えるわけでもないし、おいおい考えて行こう。

 

「違いますよ」

 

「いいのよ。誰にも言えないのは分かってるから」

 

いや、何にもわかってないよお前は。

俺は怪盗団に敵対している方だぞ。

 

「そうですか。じゃあ僕はこれで」

 

「ええ、頑張ってね」

 

もう頑張ってるさ、怪盗団を苦しめるのは。

役者は揃いつつある。

最後に勝つのは俺だ。

 

 

9/30

新島から、怪盗団がオタカラ迄のルートを確保したと報告を受けた。

予告状を出すのはおそらく10/1になるそうだ。

ならば動くのは10/2、それまでに最後の仕上げをやっておく。

 

俺の最寄駅のコインロッカーに、新島用の変装道具を入れる。

中身はカツラ、帽子、伊達メガネ、Tシャツだ。

Tシャツは俺の持っていたものなので、サイズが合わないかもしれないが、オーバーサイズファッションとかもあるし大丈夫だろう。

体型を分かりにくくする効果も期待できる。

 

 

10/1

新島にも最後の打ち合わせを行う。

 

「当日だが、怪盗団がパレスに入った後にすることを覚えているか」

 

「はい。パレスに入ったことを連絡して、どこかの駅に向かうと」

 

ちゃんと覚えているようだ。

お前は優秀でいつも助かっているよ。

次からは消えてもらうわけだが。

 

「ああ。その事で当日の流れを改めて伝える」

 

「はい、分かりました」

 

俺は自分の計画を新島に語ってやる。

ペルソナを奪う所までは言わないが、何かしら仕掛けることは気づいているだろう。

 

「先ずお前は、パレスに入った連絡をした後、駅に向かう。そこで電車にのって俺の家の最寄りの駅へと移動する」

 

「はい」

 

「その時だが、アプリも含めて交通ICカードを使わずに、切符で乗車しろ。切符を買うのも券売機で現金だ」

 

交通ICやクレカの履歴から、行動を特定されるのを防ぐためだ。

券売機で買えば、駅員に顔を見られることもないだろう。

 

「その後、駅に着いたら西口のコインロッカーに向かえ。中型のロッカーにカツラや帽子なんかが紙袋に入っている。鍵はこれだ」

 

新島に鍵を手渡す。

 

「荷物を受け取ったら、多目的トイレに向かえ。そこで袋に入っている物に着替えろ。その後は俺から連絡がくるまでトイレで待機してもらうが、その時にお前の姉に『探さないでください。12月には戻ります』と送れ」

 

「はい」

 

これで、新島姉には家出と思わせる事ができる。

 

「俺からの連絡だが、お前に電話をする。その際に絶対に通話にはするな。計画通りなら三コール、問題発生なら六コールならす」

 

通話をとってしまうと、着信の履歴が残ってしまう。

俺へと繋がる情報は出来るだけ隠しておきたい。

 

「そして、コール数に関わらず連絡があった場合は携帯の電源を落として西口の方面から駅を出ろ。三コールなら出入り口付近のベンチに座っていろ。6コールなら近くのコンビニのトイレで待機だ。コンビニの場合は携帯の電源を入れておけ」

 

佐倉のペルソナを奪ったとはいえ、俺とは接触しておらず命令が下せないため、念の為GPSなどを切る必要があるし、俺の知らない手立てで位置を把握するかもしれない。

それを防ぐためには電源を落とすのが一番だろう。

考えたくないが、そもそもペルソナ奪取に失敗した場合は今後の打ち合わせが必要なため、電源をつけさせる事にする。

 

「ベンチにいる場合は俺を見つけて声をかけろ。そのうちそこら辺りに向かうはずだ。喪服を着ていると思う」

 

「喪服ですか?」

 

新島は不思議そうだ。

当たり前だが。

 

「その後は、俺の家に向かう。しばらくお前はそこで身を隠してもらう」

 

「いつまでになるんですか」

 

怪盗団が消えるまでだろうな。

もしかしたら、その前に扱いに困って殺してしまうかもしれないが。

 

「そこはお前次第だ。従順でいればすぐに返してやるし、刃向かえば二度と外には出れない」

 

「分かりました...」

 

これで打ち合わせは終わったので、新島を帰らせる。

やれる事はやったはずだ。

 

当日の10/2は、怪盗団と鉢合わせしないようにある程度時間を考えなければならない。

そこは運だが、気持ち遅めに動けば大丈夫だろう。

あとは戦闘が始まったところで、不意をついてペルソナを奪った後逃げる。

ペルソナ四体分ともなれば追跡者の一人や二人を撃退するなど簡単だろう。

さあ、勝負だ怪盗団。

 

 

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