※この作品はR-18です。

ペルソナ5R(レイプ)   作:しあっと

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86話

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いよいよ、警察からの事情聴取が始まる。

出席番号順に教師に促され、警察が待つ空き教室に向かっては帰って来てを繰り返し、徐々に俺の番へと近づいてくる。

 

一人一人の行って、帰ってきての時間を測ってみると、平均でだいたい5分程だった。

全校生徒の聴取をする訳だから、そこまで時間はかけられないか。

とはいえ、5分ほどの聴取で何かわかるのだろうか。

それとも、既に怪盗団に目星はつけているとか、はたまた、警察すらこんな事をやっても無駄だと思っているのか。

 

そんな事を考えていると俺の番が来たようで、警察が待つ教室に向かう。

ドアを開け、中に入ると二人の警官がいた。

一人は、温和な顔立ち、もう一人は、少し強面の警官で対照的な二人だった。

温和な顔をした警官は椅子に座り、机の上にノートを広げており、記録を付ける係なのだと伺える。

強面の方は、生徒用に出された椅子の斜め後ろ辺りに仁王立ちしている。

プレッシャーを与える係なのだろうか。

 

「悪いね、すぐ済むから。君は、生徒会の副会長をやってるんだってね」

 

警官に促されるままに、椅子に座るといよいよ聴取が始まった。

口ぶりからして生徒の情報は既に手に入れているらしい。

 

「同じ生徒会の新島さんとは仲が良いのかな?」

 

「特別仲が良いわけじゃないですよ。生徒会のメンバーというだけですね」

 

警察は新島の事をどう思っているんだ。

ただの家出か、怪盗団関連か。

 

「彼女、最近学校に来ていませんけど、何か怪盗団に関係があるんですか?」

 

思い切って質問してみた。

誤魔化されるのが関の山だろうが、少しでも情報が欲しい。

 

「残念だけど、それは答えられないことになってるんだ。プライバシーとかあるしね」

 

丸喜の能力でも使うか?

いや、相手は二人だ、リスクが大きい。

 

「そうですか。すいません」

 

「いや、良いんだよ。気になるのは当然さ」

 

それから、幾つか質問をされ、それに答えただけで終わりの流れとなった。

質問も新島の失踪に関わる事は聞かれず、特に取り繕う必要もなかった。

なんとも拍子抜けだ。

 

「じゃあ、最後に一つ。怪盗団はこの学園の関係者だと思う?」

 

「鴨志田先生や校長先生の件もありますし、そうなんじゃないでしょうか」

 

警察は怪盗団を捕まえるつもりはあるのだろうか。

取り敢えずは、俺は容疑者から外れてそうな気がするし、後は奥村や佐倉から聞き出せば良いか。

どうせ、この後情報共有で集まるだろうし。

 

「ありがとう、参考になったよ。じゃあ、次の人呼んできてくれるかな」

 

新島のことは心残りだが、山場は超えた。

山場というほどのものでもなかったが。

 

日も暮れ、外から街灯の明かりが部屋に入ってくるようになった頃、佐倉から、音声データが送られてきた。

それを、再生してみると、怪盗団の会議の音声だった。

 

聞いていくと、やはり今日の話題に上がったのは、警察からの事情聴取の件だった。

各々、質問の内容を共有していく。

そこで驚いたのは、雨宮達の校内の交友関係だけではなく、喜多川についても警察は掴んでいたらしい。

明らかに、雨宮達は疑われている。

そうなると、新島も怪盗団関係と思われているだろう。

俺も気が抜けないな。

その後は、より一層気をつけて行動するように、とまとめられ解散となった。

 

新島をいっそ殺した方が楽かもしれないな、パレスやメメントスで殺すにしろ外へ連れ出さなければならない。

監視カメラに捕捉されれば、当然、隣には俺が写ってしまう。

そうなると、殺すのは現実的ではないか。

などと、物騒なことを考えていると、今度は奥村からチャットが届いた。

今日の議事録だろうな。

佐倉の盗聴データと食い違いがないか、確かめておく。

 

そこで、高巻の事を思い出す。

そういえば、あの後立ち直れたのだろうか。

佐倉の音声データでは、普段通りと言った感じだったが、奥村の意見も聞いておこう。

 

『高巻の様子はどうだ』

 

『杏ですか?そういえば、最近少し、何かに悩んでいるようでしたが』

 

『今日の様子は?』

 

『普段の杏に戻ったという感じでしたが』

 

普段に戻ったか、どうとでも取れそうだな。

やはり、自分で確認するしかないか。

明日にでも、接触して状態を確認しておこう。

 

高巻が折れているようなら、怪盗団はここで潰して雨宮からペルソナを奪う。

折れていないようなら、影から怪盗団に協力してやり黒い仮面の男を見つけ出し、ペルソナを奪う。

 

ついでに、オクムラフーズについても聞いておくか。

 

『オクムラフーズはどうするつもりだ』

 

『まだ、決めかねてます』

 

株価は少し落ちているが、社長が怪盗団に暗殺された事が影響して、致命傷にはなっていない。

今、株を全て手放せば、一生遊んで暮らせるだろうにそれをしないのは、オクムラフーズに未練があるからか、それとも金に興味がないのか。

 

『早く答えを出せ、お前にはその内やってもらうことがある』

 

俺と簡単に接触できて、かつ俺と話しをしててもあまり怪しまれない内通者は貴重だ。

今後も重用するだろう。

そのためにも、出来れば株は手放してオクムラフーズとは関係を切ってもらいたい所だ。

 

『分かっています』

 

本当にわかっているのか?

警察も迫っている、そして黒い仮面の男とも決戦が近いだろう。

明らかに、身動きが取りにくい状況なはずだ。

それは、怪盗団にとっても内通している俺にとっても弱点だ。

答えを出さないようなら、近々無理矢理にでも株を手放さそう。

 

奥村は今、失いたくない肉親がおらず追い詰めすぎると、自殺でもするのではないかと思い、余り追い込むようなことはしなかったが状況が状況だ。

今月中には、決めさせよう。

 

 

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