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朝起きると、御船千早からチャットが入っていた。
『今日、15:00に渋谷セントラル街のファミレスでお待ちしています』
『石のお金と慰謝料として、50万円払うのでもう無かったことにしてください』
どうやら、御船は俺が詐欺に怒りレイプを企てたと思っているらしい。
『行くのか契約者、罠かもしれんぞ』
警察に通報しているのなら呼び出す必要はないし、報復でヤクザでも出てきたとしても、コイツの能力でなんとかなるはずだ。
さてどうするか。
悩んだ結果、俺はそのまま指定のファミレスへ向かうことにした。
ファミレスに入り、御船を見つける。
待ち合わせの時間の30分ほど前に席の場所を連絡をされていたので、思いのほか早く見つかった。
テーブルにはサービスの水しかなく、御船はなにも頼まず待っていたようだ。
「お待ちしてました、これが約束のものです」
俺が席につくなり、御船は茶封筒を差し出してきた。
おそらく約束の金が入っているのだろう。
「足りないな、こんなのじゃ。とりあえず500万持ってこい」
俺は御船を逃すつもりなどなかった。
茶封筒を投げて返す。
「そんな大金いきなり言われても、それに私のこと乱暴しておいてそれはあんまりです!」
「最初に騙したのは誰なんだ?え?」
「そ、それはそうなんですけど、とにかく私にはそんな大金とても払えません」
高い石を売りつけるアコギな商売をしてる割に、羽振りは悪いらしい。
駆け出しの詐欺師なのかもしれない。
「なら、体で払えば良いだろ。高く買ってやるぞ、あの石よりな」
「あなたは、最低です...」
御船はこちらを睨みつけてくる。
俺はそれにバカにした様な微笑みで返す。
「嘘の占いをして、ただの石を買わせて金を騙し取っている人間に最低なんて言われると思わなかったな」
「私の占いは嘘なんかじゃありません!」
「どうだか。それでどうするんだ、買わせてくれるのか?」
「そんなことしません!」
たいそうご立腹なようだ。
周りの人の視線が痛いので落ち着いてほしい。
「なら話は終わりだ。俺は帰る」
「まっ、まって」
「どうするんだ」
「シたら許してくれるんですか」
もう一押しで折れそうな雰囲気だった。
「ああ」
御船の背中を押すために、思ってもないことを約束する。
一回犯したぐらいで手放すつもりなど毛頭なかった。
きっと御船も薄々分かっているのだろうが、見せかけの希望でも見えれば縋りつきたくなるのだろう。
御船を連れてファミレスを後にし、ホテルへ向かう。
自宅も考えたが、住所が割れるため避けることにした。
退店する時に、なにも注文してなかったため店員に変な目で見られたが気にしない様にしておく。
おそらくこの店には二度と来れないだろう。