現代で人間に紛れて暮らす雪女の姉妹が、ふたなり妖怪ハンターに捕まって酷い目に遭う話。
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雪女姉妹がふたなり妖怪ハンターに捕まって酷い目に遭う話

 町はずれの廃墟、その中では少女が異形と対峙していた。悍ましい触手を振り回す異形に対して、少女はガラスのように透き通った刀を一本しか持っていない。その上、少女の恰好はとても戦闘に適したものには見えなかった。少女が着ているのは黒いセーラ服に黒のニーソックス、その姿は登校中の学生といった雰囲気だ。少女の容貌も幼く歳のほどは中学生程度だろう。月光に照らされる黒髪のショートカットと色白で整った容姿は日本人形のように凛とした佇まいを感じさせる。

 少女の名は六華、雪女と人間のハーフであり、普段はそのこと隠し只の人間として学校に通っている。そんな六華がなぜ廃墟で異形と切り結んでいるのか。それは六華の姉である牡丹が行方不明になったことが原因である。下校途中に忽然と消息を絶ってしまった牡丹。六華の姉である牡丹も当然、雪女と人間のハーフである。そんな牡丹が普通の人間に誘拐されるなんてありえない。

 六華は早々に警察の手による解決を諦め、独自の調査の末に、この廃墟へと辿り着いた。一見するとただの廃墟だが、結界によって人払いがされている。そして、極めつけは牡丹の妖力が廃墟の奥から感じられる。

 父と母を幼い頃に亡くした六華にとって姉の牡丹は何にも代えがたい、大切な存在だ。姉を助け出すためであれば、自分はどうなろうが構わない。そんな思いを抱えた六華は廃墟を見つけたその日の夜に襲撃をかけたのであった。

 

 

 

 

 

「…しつこい」

 私は冷たい息と共に言葉を吐き出す。雪女の妖力によって生み出された刀は斬った相手を凍らせ死に至らしめる一撃必殺の刃。しかし、私の眼前に立ちふさがる妖魔は、何度氷の刃で切り裂いても襲い掛かってくる。

 能力が通じていないわけではない。氷結が本体に届く前に触手を自切し、再生するという荒業によって、生き延びているにすぎない。だったら、対処は簡単だ。近づいて本体を斬ってしまえばいい。しかし、相手も馬鹿ではない。私が近づこうとする度に粘液を放ち妨害してくる。

 

(あの粘液がなければ、簡単に倒せるのに)

 

 地面に転がる氷漬けになった触手の数が、この怪物との戦闘が長引いていることを視覚的に教えてくれる。

 

(大技で一気に氷漬けにする? でも、牡丹姉を捕らえた奴のために余力は残しておきたい)

 

 そんな風に思考を巡らせている時、廃墟の奥からパチパチと場違いな拍手の音と共に1人の女が現れた。

 

「いやー、流石、怪異の大御所である雪女の血を引くだけはあるね」

 

 

「誰?」

(おそらく、コイツが牡丹姉の失踪に関わっている)

 

「まあ、妖怪ハンターといったところかな」

「じゃあ…」

「うん、君のお姉ちゃんを攫ったのはワタシだよ」

 女は私が訊くよりも早く、私が知りたかったことを話してくれた。

 

 それだけ聞ければ十分だった。私は抑えていた妖力を解放する。解放された雪女の力によって廃墟の中には吹雪始める。雪女の吹雪は普通の吹雪ではない。触れたものから命を奪い取る雪が舞い散る呪いの吹雪だ。私を中心に広がる吹雪は、生物の温度を奪い魂から熱を奪う。そして、最後には肉体と魂を氷の中に閉じ込めてしまうのだ。

 あっというまに視界はホワイトアウトするが、この吹雪の中で動けるものはない。触手の怪物も既に氷漬けになっているだろう。

 

「安心して、今は殺さない。氷漬けになるのは牡丹姉のことを話してから」

 私は勝利を確信していた。何人たりとも、この吹雪から逃れることはできない。

 

「ふーん、これが雪女の力か、なるほどねー でも、もういいかな」

 

 吹雪の中から女の能天気な声が聞こえた。次の瞬間、私は首筋に激しい痺れと痛みを感じた。身体が言うことを聞かず、力が抜けていく。意識が遠ざかり、目の前が真っ暗になるのを感じながら、私は雪が積もる廃墟の床へと倒れ伏した。

 

 

 

 

 

 

 次に私が目を覚ましたのはベッドの上だった。起き上がろうとして、腕と足が拘束されていることに気が付く。少し苦労して身体を起こし周囲を見渡す。その部屋は全体的にピンク色だった。カーテンと壁紙には紫とピンクのハートが乱舞し、絨毯も白とピンクの水玉模様。挙句に天井の間接照明もピンク色。ベッド横のサイドテーブルにはピンク色のアロマキャンディに火が灯っている。

 

「趣味が悪い」

(これが、あの女の好みだとしたら最悪のセンス)

 

 そんなことを思っていると、ドアが開き、上機嫌に鼻歌を歌いながら妖怪ハンターを名乗った女が入ってきた。

 

「おはよー♪、六華ちゃん♪ 調子はどう?」

「最悪」

 

 女を目にした瞬間、妖力を解き放とうとしたが、まるで反応がない。どうやら、私の雪女としての力は完全に封じられてしまっているようだ。

 

 

「ふーん、そっか、でもねワタシは最高の気分よ♪」

 女は私の返答に興味がない様子で、こちらに近づいてくる。そこには何の警戒心もなく、こちらを完全に無力化したと思っているようだ。

 

 

「凍らされたくなったら、近づかないで」

 私は女に向かって冷たく言い放つ。勿論、そんなことは出来ないが少しでも女を惑わし、私に有利な状況へと持ち込まなければならない。

 しかし、女は私の考えなどお見通しのようで、私が座るベッドへと腰を下ろした。

 

「フフッ♪ 嘘ついてもダーメ♪ 六華ちゃんの妖力は完全に封印済み♪ 今の六華ちゃんはただのJCと同じなんだから♪」

 女は上機嫌のまま、私の身体へ手を伸ばしてくる。逃げようとしたとことで腕と足が拘束されている状況では大した抵抗もできない。私は女の手を払いのけるのを諦め、女へと質問を投げかける。

 

「どうやって…」

「ああ、 六華ちゃんが気絶しちゃった理由ね」

 女は私の言葉を最後まで聞くことなく、答えを返した。牡丹姉の時もそうだったが、何だか私の考えが読まれているようで落ち着かない。

 

「六華ちゃんを倒したのは……コレよ♪」

 女は片手で私の身体を触りながら、もう片方の手で空中を掴むような動きをする。そして掴んだ手を私の前で開く。

 

「ハエ?」

 女の手のひらにあったのは、只のハエだった。特に何か不思議な特徴もなく普通のハエにしか見えない。

 

「よーく、見ててね」

 女の手から飛び立ったハエは出口の方へと向かい、その姿が認識できるかどうかまで小さくなった所でバチンと音を立てて弾けた。それは、ただ弾けるのではなく、紫電を空中に走らせた。

 

「なっ!?」

「驚いたでしょ、ワタシの自信作よ♪」

 

 女が言うには、そのハエは電気をため込むように改造されており、任意のタイミングでため込んだ電気を放出できるのだという。簡単に言うなら自走式のスタンガンであり、私が触手の怪物と戦っている時に襟元へと侵入させたそうだ。つまり、女が現れた時点で既に勝負は決していたということのだろう。

 私が悔しさに歯噛みしていると、女はこらえきれなくなったようで、私をベッドへと押し倒した。さっきから、身体を触られていたことで分かっていたが、この女は同性愛者であるようだ。妖力を封じられた以上、この女から逃れる術はない。だったら…

 

「…牡丹姉に会わせて」

 せめて、牡丹姉の安否だけでも確認しなければならない。私は女の眼を見て強い意志で訴えかける。牡丹姉さえ生きていれば、私はどうなってもいい。そんな気持ちでここまで来たのだ。だったら、女に嬲られる前に牡丹姉と会いたい。そして言葉を交わしたい。

 

「うーん、まあいっか」

 女は少し悩んだようだったが、軽い口調でそういうと。私をベッドからおろし、足の拘束を緩めた。

 

「じゃあ、ついてきて」

 女の先導に従って、私は廊下を進んでいく。無駄に装飾された下手と異なり、廊下はコンクリートが剝き出しで、蛍光灯が所々で薄暗い明かりを灯している。女の説明によると、ここは廃墟の地下にあるそうだ。他にも女は色々と話しかけてきたが、大半が私に対するセクハラじみた質問ばかりでマトモに聞く価値すらなかった。それよりも、私は牡丹姉に会えることで頭が一杯だった。

 

「ここよ」

 長い廊下を進み、更に地下へと階段を降り切った先に、その部屋あった。金属製の分厚い扉、何か嫌な予感はしたものの、そこに牡丹姉がいるなら尻込みするわけにはいかない。女が扉を開けると同時に私は部屋の中へと飛び込び、叫んだ。

 

「牡丹姉ぇ!!!」

 

 真っ暗な部屋の中に私の声が響き渡る。そして、声を出して吐き出した分、息を吸い込もうとし、部屋の中に充満する生臭さに呼吸が止まる。

 

「うえっ」

 あまりの悪臭に思わずえずいてしまう。それでも、何とか息を吸い込み、もう一度、名前を呼ぼうとした。

 

「牡丹――ッ」

 パチンと音がして、明かりが点いた。そして、私は言葉を失った。

 

 

 

 明るくなった部屋の中は至る所に肉塊が蠢いていた。それだけでも、グロテスクで吐き気を催すが、私の視線は中央に置かれたモノへと注がれていた。

 

 私はソレが何なのか全く分からなかった。部屋の中央に鎮座する蠢く触手で構成された醜い肉柱、そこに白いナニカが囚われている。そのナニカには何本も太い触手が突き刺さり、ぐちょぐちょと耳障りな水音を立てながら蠕動運動を繰り返している。私は触手によって揉まれている肉塊の先端から白い液体が垂れているのを見た時に、それが乳房であり、白いナニカが女性であることに気が付いた。

 触手に囚われた彼女は和式便器で用を足すような恰好で拘束されていた。顔は触手に覆い隠されて見えないが、長い黒髪をしているのが見えた。腰まで伸びた髪は触手の分泌する粘液にまみれているが、蛍光灯の下で艶やかさを残している。そういえば、牡丹姉の髪もあれくらいの長さだったなと私は関係ないことを考える。

 でも、彼女は牡丹姉とは関係ない。だって、彼女と牡丹姉では全く体型が異なる。ブラシ状の触手によって根本から搾り上げられるように締め上げられ、母乳を垂れ流す乳房は牡丹姉よりも遥かに大きく、へそを隠してしまうほどに垂れ下がっている。牡丹姉の胸はもっと慎ましやかでスレンダーだ。だから、彼女の右胸のほくろに見覚えがあるのも気のせいだ。

 それに、腰から下の部分が全然違う。牡丹姉は弓道部に入っていたが、体力作りのランニングを毎日していた。そんな牡丹姉の脚と尻はキュッと引き締まっていて無駄な脂肪なんて一切ついていなかった。でも触手によって吊り下げられている彼女の尻と脚はムチムチとしていて肉感的だ。だから、私の腕ほどの太さもある触手で前穴と後穴を弄ばれ、ぐちゃぐちゃになっているのは牡丹姉じゃない。

 

(じゃあ、牡丹姉は何処にいるの?)

 

 部屋の中には中央に鎮座する肉柱以外に壁や天井、床にへばりついて動き回る、ナメクジと蛭の出来損ないみたいな醜悪な生物しかいない。呼吸するたびに、そいつらから放たれているであろう臭気が身体に染みこむようで嫌だった。早く、牡丹姉を見つけて、ここから出たい。

 

(そっか、あの肉柱の後ろに牡丹姉がいるんだ)

 

 そういえば、牡丹姉とよくかくれんぼをしていた。思い出すのは西日に染まった公園。あの頃の私は男の子のように外で遊ぶのが好きで、よく擦り傷を作って父と母を心配させていた。そんな私に、牡丹姉はかくれんぼで遊ぼうとよく言ってきた。おそらく、かくれんぼなら鬼ごっこよりは怪我をしないだろうという牡丹姉なりの気遣いだったのだと思う。牡丹姉はかくれんぼが上手かった。私が何処に隠れてもすぐに見つけてくれた。思い返せば、私は隠れるのが好きで、鬼の役をいつも牡丹姉に押し付けていた。そんな、自分勝手な私と遊んでくれた牡丹姉は本当に優しくて大好きなんだ。

 

 私が牡丹姉との記憶を思い返していると、横から女が通り抜けていった。女はこの部屋の惨状に思うところは何もないようで、真っ直ぐに肉の柱へと歩いていく。そして、私の方へ振り返って口を開いた。

 

 

「よかったね、お姉ちゃんに会えて、ずっと会いたかったんでしょ」

 

 私は女が何を言っているのか分からなかった。だって、牡丹姉にはまだ会っていない。そこにいる人は牡丹姉じゃない。

 

 

「ああ、もしかして顔が見えないから分からなかった? 今、顔を見せてあげるね」

 女は無造作に彼女の顔を覆う触手に手を伸ばす。

 

 『やめて!!』 そう叫びたかったはずなのに、私の身体は肉柱を見た時から石のように動かない。呼吸は激しく、心臓は痛いほどに脈打っているのに身体がピクリとも動かなかった。私は動かない身体を必死に動かして、彼女の顔から必死に目を逸らそうとしていた。

 ソレを見てしまえば、本当に終わってしまう気がしたのだ。

 

「じゃーん♪」

 女が触手をあっさりと彼女の顔から取り去る。全て手遅れだった。私は彼女の顔を見てしまった。触手の下の顔は間違いなく、牡丹姉のものだった。でも、そこに私の知っている牡丹姉はいなかった。

 

 学校でも人気者でファンクラブがあるほどだった牡丹姉。しかし、触手の下から現れた牡丹姉の顔は、とても見れたものではなかった。普段のキリっとした表情が嘘のように崩れ、開かれた口からは舌が垂れ下がり、瞳も虚ろで白目を剝いていた。それだけでも悲惨な姿ではあったが、牡丹姉の顔からは生気が感じられなかった。崩れ切った表情は涙、鼻水、よだれでぐちゃぐちゃになっているのに牡丹姉の口から何の叫び声もしない。時折、呼吸のためかうがいをしているようにゴロゴロと喉から音がするだけで、それ以外は静かだ。表情筋がピクピクと動いているが、それは反射のようなものであり、牡丹姉の意思によるものではない。

 彼女の正体が牡丹姉であったこと、触手の下から現れた顔が見るも無残であったこと、牡丹姉の表情に生気が感じられないこと。それらを全く受け入れることの出来ない私を放置して、女は喋り出した。

 

「本当はね、お姉ちゃんもオナホ嫁にしてあげるつもりだったんだけどさあ、反抗的で全然いうこときいてくれなかったんだよね。挙句にワタシのおちんぽを凍らせてくるし。謝ったら許してあげるって言っているのに、全然謝らないし」

 女は嫌なことでも思い出したのか、少しイライラした様子で牡丹姉のほっぺたを引っ張っているが、牡丹姉は何の反応も返さない。女は牡丹姉のほっぺたを弄んだまま、話を続ける。

「だからさあ、脳みそからぶっ壊して、この子たちのエサやり機に改造したの」

 

 何も分からないし、分かりたくない。女は茫然と立ち尽くしている私の手を掴むと牡丹姉の傍まで連れてくる。

 

「ほら、ちゃんと育ってるでしょ」

 

 近づいて初めて気が付いたが、牡丹姉の拘束された真下には桶のような物が置かれていた。どうやら、その桶の中に牡丹姉の身体から垂れ落ちる体液が溜まる仕組みになっているようだ。

 牡丹姉の体液で満ちた桶の中でナニカが蠢いていた。最初は小魚のように見えた。その正体を理解してしまった瞬間、私は気が狂いそうになった。ソレは部屋の中を這いずっている醜悪な軟体動物の幼体であった。そいつらは身体をウネウネと動かし、牡丹姉から搾り取った体液の中を我が物顔で泳いでいた。

 

 

 

 

 

 

 そこから先のことは良く覚えていない。気が付いたら私は元の部屋へと戻っており、ベッドの上で女に押し倒されていた。さっきまでの全てが悪い夢だったのではないかと錯覚しそうになるが、あの部屋に満ちていた臭気と牡丹姉の姿は脳裏にはっきりと刻み込まれている。そして、その全てが目の前の女が原因であることも。

 私は女の顔面にむけて蹴りを放った。

 

 殺すつもりで放った蹴りは簡単に受け止められたが、私の殺意は収まらない。そのまま、女の首筋に噛みつこうとした。しかし、私の身体はベッドに向かって勢いよく引っ張られた。見るとベッドの下から伸びているベルトのような触手によって私の手足は拘束されてしまっていた。

 

「もー、興奮してるのはわかるけど、蹴るのはダーメ♪」

女はじゃれついてきた子猫を叱るような軽い口調で言うと、私のスカートの中へと手を伸ばしていった。もはや、私がこの最低最悪の女の手から逃れる術はない。それでも私には女に抵抗する方法が残されている。

 

「やっぱ、制服を着てる女の子って最高ね♪」

 女は無遠慮に私のスカートを持ち上げる。私には見えないが、女には私の下着が丸見えになっているのだろう。女は興奮した様子で私の下着を撫でまわし、挙句に太腿に頬ずりをしてきた。

 四肢は拘束されたが、口には何の枷も嵌められていない。今なら女に対して腹の底から湧き出る怒りを言葉にしてぶつけることもできるだろう。しかし、私はその選択を選ばなかった。私が選ぶのは沈黙と無表情だ。どんなに私が女に罵詈雑言を浴びせたところで、女には何も響かないだろう。それなら、いっそ何も言わないし、何の感情も見せない。それが、今の私に出来る女に最後の抵抗だ。

 

 

 女は私の気持ちを知っているのか、私の感情を逆なでするような言動をし続ける。私が無表情で見つめる中、ついに女は私の下着を剥ぎ取った。見られてはいけないものが露わにされたことで、羞恥と怒りで顔が赤くなりそうになるが、ぐっとこらえて無表情を貫く。

 

「若い子のマンコって、ぴっちり閉じてて新品の香りがするのよねえ♪」

 女は心底気持ち悪いことを言いながら、私の秘所を舐めまわすように観察していく。分かっていたことではあるが吐き気がするほどイヤな気持ちだった。女は私の身体を触り、観察することにひとまず満足したのか、自身のズボンを脱いで隠されていたソレを見せびらかすように、私の眼の前へと突き出してきた。

 

 女に生えているソレが異様であることは、人より性知識に疎い私でもはっきりと分かった。確かに形は男性器に似てはいるが、所々が隆起し、先端部に至っては螺子のように歪な螺旋になっている。ソレは形だけでなく大きさも並外れている。もし全てが入ってしまったら私の内臓がぐちゃぐちゃになってしまうのではないかと、嫌な想像が一瞬、頭をよぎる。

 あまりに禍々しく、巨大なソレが私の秘所へとあてがわれる。女の顔は性欲に染まりきっており、私を犯すことしか考えていないように見えた。

 

(…絶対に負けない)

 どんなに犯されようとも、私は屈しない。牡丹姉を無残に壊した女に心を許すことはない。

 

 

 

 

 

 ラブホのようにピンクの色調で装飾された部屋の中、制服を着た少女と女性が交わっている。ベッドの上で磔にされ、女によって貪られるように犯されている少女の身体は女性らしい膨らみはあるものの、まだ女として未成熟であり、女の激しい動きも相まって、儚げで今にも壊れてしまいそうな雰囲気を漂わせていた。

 更に、一般的な女性同士の性交であれば、挿入に使われるのはペニパンといった道具であるが、女性が少女に挿入しているモノは明らかに女性の身体から生えており、非常にグロテスクな外見をしていた。女に生えているソレは一般的な男性器よりも二回りは長く太い。そして、表面には蛇が這ったような螺旋が浮かび上がっている。ソレが年端もいかぬ少女の膣口をこする度にぐちょぐちょと水音を立てながら、未熟な幼膣を蹂躙していく。

 しかし、異形のペニスで幼膣を蹂躙されているのに対して、ベッドの上Xの字で拘束されている少女は余りに無表情であった。布団に水溜まりが出来るほとの蜜液を垂らしているにも関わらず、顔色一つ変えない様子はまるで、人形やお面といった何処か無機質さを漢字される。ただ、観察力に長けた者であれば、少女のそれがやせ我慢の類であることは一目瞭然であった。確かに、顔色や表情は上手く誤魔化せているが身体の端々には必死に快楽に抗っている様子が伺える。上に伸びる手は爪の跡が残るほど握りしめられており、太ももの筋肉もピクピクと痙攣したように震えている。拘束され、隠せない脇下や首筋からは脂汗が垂れており、シーツに染みを作っている。

 

 少女が、それほどの苦労をして無表情を保っているのは、少女を犯している女が少女の姉である牡丹を破壊し、悍ましい淫蟲たちの餌やり機へと改造したためである。六華にとって姉唯一無二の存在であり、それを破壊し、貶めた女を許すことは絶対にできない。しかし、雪女としての能力も封じられ、触手に手足を拘束されてしまっては、物理的に抵抗することは不可能だ。なら、せめて女性に対して何の感情も見せず、人形のように無表情を保つことが六華に出来る唯一の抵抗だった。

 女を犯すことに長けた相手に対して生娘の六華が、顔色1つ変えずに耐えきるというのは無謀にも思えたが、六華の驚異的ともいえる精神力によって、ついにそれは成し遂げられようとしていった。

 

「ああっ、イくっ!!」

 六華の上で容赦なく腰を振っていた女は、そう言うと同時に六華の腰を強く掴んだ。そして、異形のペニスを更に膣奥へとねじ込み、六華の最も深い所で精液にも似た白濁した液体を放出した。

 

「いやー、良かった良かった♪ やっぱ雪女の血が混ざっているからかちょっと冷たいっていうかヒンヤリしていてマジで気持ちいいわ♪」

 六華は、自身の最も大切な場所に精液を流し込まれる時でさえ無表情を保ってみせた。そう、六華は女の前で無表情を保つことに成功したのだ。しかし、それは余裕などなく、薄氷を踏むような勝利であったことは六華自身が誰よりも分かっていた。もし、女が後1分でもピストンを続けていたら、先に絶頂していたのは六華の方だったろう。しかし、それは仮定の話だ。事実として六華は女が絶頂するまで無表情で耐え抜いたのだ。これまで玩具にされてきた女に少しでも抵抗できたことが六華に残る最後の自尊心を支える砦となっていた。

 

 しかし、六華の心を守る最後の砦は、女が放った一言によってあっさりと崩れ去った。

「じゃあ、本番を始めよっか♪」

 

 女の言葉が合図となったのか、六華が拘束されていたベッドの下から様々な形をした触手が姿を現す。それらは六華が今までに目にしたこともないような不思議な形をしていた。ブラシのように硬い毛が生えているものや、ヌルヌルとした分泌物を先端から垂れ流しているもの、凸凹しているもの、ザラザラしているもの、太くて分厚いもの、薄くて柔らかそうなもの。それらは、一様に六華をターゲットとして、今にも襲い掛からんばかりであった。

 それらが、どう使われるのか六華には皆目見当がつかなかったが、それらが六華を責め立てるためのモノであるということは明らかであった。思わず、身体を触手たちから隠そうとするが、四肢を拘束された状態では身をよじることも満足にできない。

 六華の瞳に一瞬、不安の色がよぎるが、すぐに元の人形のような無機質な色へと戻った。姉を壊した女に慈悲を求め媚びへつらうことなどできはしない。さっきだって耐えられたのだから、今度だって大丈夫だと六華は自らに言い聞かせるが、先ほどまで六華の驚異的な精神力と意志によって支えられていた砦は砂上の楼閣のように頼りない雰囲気を漂わせていた。

 

 先ほどの激しい性交によって濡れぼそり、蜜液と精液を垂らしている秘裂に女がペニスを添えると同時に、触手たちが一斉に六華の身体へと殺到する。六華は息を吸い込み、女と触手の責めを耐えようと身体を固くした。

 

 

 

 

 

「く、ふぅぅ!……はっ、はっ、はっ♡ んはぁぁっ♡」

 結局、六華が無表情を貫き通すことが出来たのは、女のペニスが挿入されてから20秒程度であった。相手が女のみの時ですら、絶頂寸前まで追い詰められた六華が女を責め嬲ることに特化した触手と女の同時攻撃に耐えられるはずもない。30秒とたたずに女の胸にかかるほどの潮を吹く大絶頂を迎えてしまう。女は六華の潮をかけられて、まずます興奮したのか更に激しく腰を打ち付ける。絶頂したばかりの身体への容赦ないピストンと触手責めで、休む暇もなく六華は更なる絶頂へと追いやられていく。

 初めは女を喜ばせまいと、喘ぎ声を抑えようとしていた六華だったが、努力むなしく喘ぎ声を抑えるどころか、あられもない嬌声を部屋中に響かせていた。

 

「んなああああぁあ~~ッッ‼ んあああえええあぁああああ~~~ッッ!?!? 」

 

 もはや、喘ぎ声というよりは獣の咆哮じみた絶叫であった。その叫び声には人間としての理性は感じられず、それは快楽という責め苦から逃れることの出来ない哀れな雌の断末魔であった。

 最初は六華の白く透き通った肌の上を這いまわっていた触手たちであったが、各々が責めるべき場所へとたどり着くと、その動きが変わった。触手たちは媚薬を分泌し、最適な動きで媚薬を六華の身体へと注入していった。それによって、陰核や乳首、乳房といった元から快楽を感じる器官だけではなく、肛門や腋下、耳、首といった本来は快楽を感じるために長い訓練が必要な部位までもが触手によって強制的に性感帯として開花させられていった。

 普通の自慰すら慣れていない六華にとって、触手によってこじ開けられてしまった性感帯からの刺激は筆舌しがたいものであった。

 本来であれば、快楽を受け止める器に合わせて成長していくはずの性感帯、受け止める器は年相応なままなのに、触手によって目覚めさせられた六華の性感帯は器から零れるほどの快楽を無慈悲に注ぎ続ける。度が過ぎた快楽は、もはや苦痛と変わらなかった。

 しかし、六華の心が快楽を拒絶したところで触手たちは容赦しない。女体を責め壊すためだけに作り出された触手にとっては快楽への対処法も知らぬ六華の性感帯を嬲り墜とすのは赤子の手をひねるようなものであった。今は性感帯と、その素質のある部位への責めに集中しているが、いずれは背中や太腿、足裏、手の平といった本来であれば性感帯として機能するべきではない場所まで性感帯を植え付けようと目論んでいた。

 

『~~~~~~ッッッッッッ!! ――――――ッッッッッッッ!?!? 』

 

 六華の嬌声が止んだ。勿論、六華への責め苦が止んだからではない。むしろ、六華に対する快楽責めは加速度的に増加していった。ついに、器からあふれ出した快楽が限界を超えたのだ。絶叫によって快楽が逃せなくなった六華の心と身体は完全に逃れられぬ快楽の底なし沼へと沈んでしまった。それでも六華の本能は生存を諦めない。白くて小さな背中を限界まで反り返らせ必死に快楽を逃そうとする。いつの間にか手と足の指は触手に絡めとられ快楽を逃すことが出来なくなっていた。

 臨界点を突破した六華の身体はひきつけを起こしたように痙攣し、無表情だった顔は死の恐怖と快楽によってグズグズに惚け切ってしまっていた。女を無機質に見つめていた瞳は白目を剥き、小さな口からは泡を零している。

 六華の生と死の狭間を彷徨うような姿を目にしても、女の責めが緩むことはなかった。

 女が本番と表現したのは間違いではなかった。六華がギリギリ耐えきった時、女は本気を出していなかったのだ。それは女に生える異形のペニスを見れば明らかであった。女が腰を引く度に六華の淫裂からぬるりと姿を見せるソレは先ほどまでとは別物であった。長さや太さは大きく変わらないが、その形が異なっていた。大きく張ったカリ首は何段にも重なり、それらが抜き差しを繰り返す度に微妙な変形をしている。それは、鍵師が鍵穴に合わせて微調整を重ねるように、女のペニスは六華の雌穴に合わせて形を調整していった。

 六華の為に作られたオーダーメイドのペニスは六華の雌穴の中で最も責められたくない部分を徹底的に削り磨き上げ、その快楽を女へと伝達する。

 

 六華にとっては地獄、女にとっては天国のような狂宴はまだ始まったばかり、女が精を全て吐き終えるまで、オナホ嫁の六華に休みはない。たとえ、心臓が止まっても触手たちによって、即座に蘇生され、この世の地獄から抜け出すことは叶わない。

 

 


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