魔法少女まどか☆マギカ 未来 作:kuroto xanadu
R18初投稿です。
夢を見た。
嵐の日。
巨大な異形の怪物。
そして、それを前に立つ6人の少女。
その背中に手を伸ばした俺は………………
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ピピピピピッ!ピピピピピッ!
アラームの音が鳴り響く。
「んぅ~…んっ?」
聞きたくないであろうその音で目を覚ました男の名は、
明日川未来。一人暮らしの14歳の中学2年生である。
「ふわぁ~~~…変な夢だったな」
大きな欠伸をしてベッドからゆっくりと起き上がった彼はサイドテーブルに置いてある時計を見る。
7:30。登校にはまだ余裕のある時間だ。
うがいして、顔を洗って、朝食を食べながらテレビで朝のニュースと天気予報と星座占いを見て、歯磨きして、制服に着替えてから戸締まりをしてから登校した。
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未来の通っている見滝原中学校へ向かって歩いていると
「でね、ラブレターじゃなく直に告白できなきゃダメだって」
可愛らしい女の子の声が聞こえた。
「相変わらずまどかのママはカッコいいな~!美人だしバリキャリだし!」
次に明るそうな別の女の子の声が聞こえる。
「そんなふうにキッパリ割りきれたらいいんだけど…はぁ…」
さらにおしとやかな女の子の声が聞こえる。
「うらやましい悩みだね~」
「いいな~私も一通ぐらいもらってみたいな~ラブレター」
そう言ってピンクの髪の少女は頬に手を当てる。
「ほぉ~まどかも仁美みたいなモテモテな美少女に変身したいと?そこでまずはリボンからイメチェンですかな」
青髪の少女がからかう。
「ち、違うよ!これはママが」
「さては!ママからモテる秘訣を教わったな!けしからん!ハレンチな子はこうだ!」
青髪の少女がそう言ってピンクの髪の少女に飛びかかる。
「あはは!あはは!ちょっと、やめて!やめて!」
「可愛い奴め!でも男子にモテようなんて許さんぞ!
まどかはあたしの嫁になるのだ~!」
「ん…こほん!」
じゃれ合う2人を緑の髪の少女がわざとらしい咳払いで止める。
2人が周りを見ると彼女達以外にも登校している生徒が何人もいた。
未来もその中の1人だった。
「(恋か…彼女とか今までいたことないな~もう中2だし真面目に頑張った方がいいのか…でも今さらか)」
彼女達の会話が耳に入ってしまった未来はそんなことを考える。
勉強も運動も平均より少し上程度の彼は特に秀でている部分がないと思っている。
基本的に1人で友達と呼べる者もいない。
せめて彼女は欲しいと思っていたが、他人とのコミュニケーションを最低限しかしていない彼にはハードルが高かった。
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未来は教室に入ってくると、席に座っているピンクと青髪と緑の髪の少女…鹿目まどか、美樹さやか、志筑仁美の横を前から通る時に
「おはよう」
一言、挨拶する。
「「お、おはよう…」」「おはようございます…」
3人は戸惑いながらも挨拶を返した。
未来は最後列の自分の席に座る。
「(まずは挨拶から…コミュニケーション力を少しずつつけていこう)」
少し恋愛脳になっていた彼はまず最低限のコミュニケーションから脱しようと考えていた。
まどか達は
「明日川君に話しかけられちゃった」
「まどか~あんたもしかして既にラブレターを…」
「も、貰ってないよ!」
「あらあら。まぁ…」
小声で盛り上がっていた。
実は未来は物静かで顔がいいので校内の女子の間で密かに隠れイケメンと言われているのだ。
と言っても彼に自覚はないし、耳に入っていないのだが。
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キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り、朝のホームルームが始まる。
眼鏡で童顔の担任、早乙女和子先生が目玉焼きを巡る失恋話をしている中、未来はまどかとさやかの後ろ姿に視線を移して考えていた。
「(やっぱり似ている。夢の中で見た姿と…)」
すると、早乙女先生の話に区切りがついたのか、
「はい。あとそれから、今日は皆さんに転校生を紹介します!」
「そっちが後回しかよ」
さやかがツッコミを入れる。
「じゃあ、暁美さん。いらっしゃい」
早乙女先生に呼ばれて教室に入ってきたのは黒髪ロングの美少女だった。
クラスメート達がその美貌に色めき立つ。
「えっ、うそ…まさか…」
その中でまどかだけが違う動揺を表していた。
そして、未来も
「(あの子、もしかして…)」
夢で同じような少女を見たことを思い出していた。
「はい!それじゃあ自己紹介いってみよう!」
「暁美ほむらです。よろしくお願いします」
早乙女先生の言葉にほむらは淡々と自己紹介した。
あまりに少ない言葉に教室内が沈黙し、早乙女先生がほむらの名前を黒板に書こうとして止まっていた。
ほむらは早乙女先生の持つチョークを手に取ると、名前の続きを書き足してから正面を向いてお辞儀をする。
クラスメートからは動揺しながらも乾いた拍手が飛び交う。
ほむらが突然、視線をまどかに向けた。
まるでロックオンするように。
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ホームルームが終わり、ほむらはクラスメートの質問攻めにあっている。
まどか、さやか、仁美の3人はそんな光景を目にしながらまどかの席でお喋りしている。
「ごめんなさい。何だか緊張し過ぎたみたいで、ちょっと気分が…保健室に行かせてもらえるかしら」
ほむらが頭をおさえてそう言う。
クラスメート達はほむらを保健室へ一緒に行こうとするが、ほむらはそれを断って係の人に連れていってもらうと言って席を立ち上がるとまどかの前に立つ。
「鹿目まどかさん。あなたがこのクラスの保健係よね?」
「え、えっと…あの…」
「連れてってもらえる?保健室」
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暁美ほむらは頭が良くて運動神経抜群だった。
未来は放課後、ショッピングモールの本屋で本を手にしながらほむらのことを考えていた。
「凄かったな。走り高跳びの時なんて全国にも行けそうな…」
そんな時、店の外に視線を向けると、関係者入り口に入っていくまどかとそれを追うさやかの姿が見えた。
未来も追いかけて引き戻そうと思ったが、
「…警備の人に声をかけよ…っ!」
冷静に行動しようとした瞬間、未来の左手がまるで痙攣するようにピクピクと震えた。
「またか…何なんだこれ…」
この痙攣は体験したのはこれが初めてではない。
今まで何度もあり、病気ではないか病院にも行ったが特に何をなかった。
「ちっ、くそったれが」
未来は警備員に声をかけず、まどかとさやかを追った。
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まどかは薄暗い通路を歩いていた。
「誰?誰なの?」
「(助けて!)」
呼びかけるまどかの頭の中に声が響く。
まどかは非常口が点灯している扉を見つけると中に入る。
「どこにいるの?あなた、誰?」
まどかの呼びかけと足音が反響していく。
「(助けて!)」
その時、天井の一部が外れて上から何かがまどかの目の前に落ちてきた。
それは傷だらけのまるでぬいぐるみのような物だった。
まどかはそれを抱き上げる。
「あなたなの?」
「助けて…」
ガッシャーン。
その音と共に鎖が落ちてきた。
そして、まどかの目の前に立っていたのは
「ほむらちゃん…」
「そいつから離れて」
「だって…この子怪我してる!ひどいことしないで!」
まどかの腕にいるぬいぐるみのような物は呼吸を荒くしている。
「あなたには関係ない」
「だってこの子、私を呼んでた!聞こえたんだもん!助けてって!」
「そう」
まどかとほむらはそう言い合ってから見つめ合ったその時。
プシュー!っと音がして、白い煙がほむらにかけられる。
「まどか、こっち!」
「さやかちゃん!」
まどかが声のした方へ向くと、そこには消火器を持ったさやかがいた。
まどかがさやかの元へ駆け寄ると、さやかは消火器をほむらの方へ投げ飛ばして、まどかと共に逃げる。
ほむらが2人を追いかけようとしたその時、空間が歪み始めた。
「こんな時に…」
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「何よあいつ!今度はコスプレで通り魔かよ!つ~か何それ?ぬいぐるみじゃないよね?生き物?」
さやかは走りながらまどかにそう問いかける。
「分かんない…分かんないけど…この子助けなきゃ」
2人が走っていると、急に空間が歪み始めた。
まるで異世界のような景色に変わっていく。
「あれ?非常口は?どこよここ?」
「変だよここ…どんどん道が変わっていく!」
「あ~もう!どうなってんのさ!」
「何?何かいる!」
まどかが見た先から現れたのは小さな異形の怪物だった。
怪物は意味不明な言語を発しながら2人に迫っていく。
「冗談だよね…私、悪い夢でも見てるんだよね?ねえ!まどか!」
さやかが悲鳴を上げて叫ぶ。
もうダメかと思ったその時、2人を取り囲むように光の結界のような物が出現した。
「あ、あれ…」
「これは?」
「危なかったわね。でももう大丈夫」
声がして、振り向くとカツカツと足音を立てて現れたのはまどか達と同じ制服を着た金髪ツインテールで縦ロールの少女だった。
手には光る卵型の物体を持っている。
「あら、キュゥべえを助けてくれたのね、ありがとう。その子は私の大切な友達なの」
「私、呼ばれたんです。頭の中に直接この子の声が…」
金髪の少女はキュゥべえと呼ぶ物に目を向ける。
「ふ~ん、なるほどね。その制服、あなた達も見滝原の生徒みたいね。2年生?」
「あなたは?」
さやかの問いに金髪の少女は、
「そうそう、自己紹介しないとね。でもその前に!」
ターンしてから光る卵型の物体を放り上げてステップする。
「ちょっと一仕事、片づけちゃっていいかしら?」
光る卵型の物体から強い光が放たれ、彼女の姿が変わっていく。
それはまるでアニメとかで見るような魔法少女の姿だった。
跳び上がった彼女が右手を横に振ると、大量の銃が空中に現れる。
「はあ!」
その号令と共に銃から一斉に弾が放たれる。
弾幕は怪物全てに命中し、爆炎を上げる。
「凄い…」
まどかが感心した声を上げると、周囲の景色が変わっていく。
「も、戻った」
さやかが安心した声を上げたその時、ほむらが3人の前に降り立った。
「魔女は逃げたわ。仕留めたいならすぐに追いかけなさい。今回はあなたに譲ってあげる」
「私が用があるのは…」
ほむらはまどかの顔を見る。
「呑み込みが悪いのね。見逃してあげるって言ってるの」
金髪の少女の警告にほむらが押し黙る。
「お互い余計なトラブルとは無縁でいたいと思わない?」
「…」
金髪の少女の言葉にほむらが少し黙った後、姿を消した。
「「ほっ…」」
まどかとさやかが安堵の息を漏らす。
ほむらが去った後、金髪の少女はキュゥべえに手をかざして、治療していた。
金髪の少女の手からはまるで癒しの光のように輝いてる。
しばらくすると、キュゥべえが起き上がり
「ありがとうマミ、助かったよ!」
「お礼はこの子達に。私は通りがかっただけだから」
「どうもありがとう!僕の名前はキュゥべえ!」
「あなたが私を呼んだの?」
「そうだよ。鹿目まどか、美樹さやか!」
「何で私達の名前を?」
自分達の名前を言い当てられたことに戸惑うさやか。
「僕、君達にお願いがあって来たんだ」
「お、お願い?」
まどかの問いに
「僕と契約して魔法少女になって欲しいんだ!」
キュゥべえは笑ってそう口にした。
「鹿目さんと美樹さん?」
足音が聞こえた。
まどか達がその先に顔を向けると、
そこにいたのは…
「明日川…君?」
まどかは驚き、疑問に思った。
何故、彼がここにいるのか。
彼が次に放った言葉は
「何…それ?」
キュゥべえを見た一言だった。
主人公
明日川未来
14歳 中2
身長165cm
鹿目まどか、美樹さやかのクラスメート。
一人暮らし。
なぜかキュゥべえが見える。