魔法少女まどか☆マギカ 未来 作:kuroto xanadu
またまた長文です。
闇。
一筋の光もない空間で未来は仰向けに浮いていた。
未来の目がゆっくりと開かれる。
なにも見えない闇。
この世の絶望を表しているかのような暗闇。
「俺は…ここは…」
…君の夢の中だよ…
「誰だ!」
未来が呼ぶと目の前に白い光が集束していき人型のシルエットを作り出す。
だが、その正体はもやついていて認識できない。
「あなたは…」
…名はない。ただ君達の言語に合わせるとしたら我は神と呼ぶべきだろう。といってもまだ生まれてもいない胎児同然の存在だが…
「神…様?もしかして俺死んじゃいました?神様転生ってやつですか?」
…我は夢の中と言ったはずだが。君は死んでいない。眠っているだけだ…
「そうですか。良かった…」
未来は安心した。
まだ若いのにマミ達を残して先に逝ってしまうのは辛い。
…安心するのはまだ早いと思うがな…
神様は空間にプロジェクターのような映像を映し出した。
そこにはワルプルギスの夜と戦闘中のまどか達がいた。
「みんな!あれは…夢で見た」
未来はワルプルギスの夜に注目する。
…君が眠っている間に戦いは始まっている…
映像の中では魔法少女になったまどかとマミ達がワルプルギスの夜相手に苦戦していた。
「まどか…契約したのか。いや今はそれよりもこんなところにいてもしょうがねぇ。俺も行かないと」
…行ってどうする?…
「なに?」
…戦えない君が行ってどうする?何が出来る?…
「それは…」
…すまない。意地悪な言い方をしてしまったな…
神様はフフっと笑って表情が和らいだ。
「神様…」
…一度きりだが君に力を貸そう…
神様の手から光の玉のようなものが放出され、未来の左手と…右手に吸い込まれた。
「ありがとうございます。神様」
…最後に1つだけ言わせてもらおう。君は何者だ?…
「俺は…」
…答えなくてよい。答えは君の中で出せばよい…
神様がそう告げると闇に包まれた空間が光に包まれて未来の意識が遠退いていく。
目を覚ますとそこは自分の部屋のベッドの上だった。
未来はゆっくりと体を起こしてカーテンを開ける。
視線の遥か遠くではワルプルギスの夜と戦闘中のまどか達が見える。
自分の服装を見ると誰かが着替えさせてくれたのかパジャマ姿だった。
クローゼットから服を取り出し、姿見の前で着替え始める。
「(自分が何者なのかずっと考えていた。答えを探していた。俺は人間なのか化け物なのか。でも答えは最初から決まっていたんだ。俺はやっとそれに気づいたんだ)」
未来は見滝原中学校の制服を着ていく。
自分が何者であるのか示すように。
「(俺はどこにでもいる普通の人間…普通の中学生…そして見滝原中学校2年の…)」
未来は最後にブレザーのチャックを上げて閉めて姿見に映る自分の姿を見る。
「(明日川未来だ!)」
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ワルプルギスの夜相手にまどかは動き回りながら矢を放っていた。
マミと杏子も攻撃を加えているがまどかの攻撃に比べてダメージは微々たるものだった。
「くっ…」
ほむらは瓦礫に挟まった足を抜こうとしていると瓦礫が粉々に切り裂かれた。
「なにやってんのさ」
「美樹さやか…」
ほむらを助けたのはさやかだった。
さやかはほむらの足に近づいて魔法で傷を癒してグリーフシードを使ってソウルジェムの穢れを浄化した。
「立ちなよ」
さやかの言葉にほむらは戸惑っていた。
「ほら」
さやかはほむらの手を掴んで立ち上がらせる。
「どうして…」
「あんたはまどかの友達なんでしょ。ならまどかの友達のあたしが助けるのは当然でしょ」
さやかはそう言い放った。
さやかとほむらのこれまでの関係は決して良好と言えるものではなかった。
さやかは変わろうとしている。
ほむらを理解しようとしている。
「まあ、でもまどかの一番の友達はあたしだけどね」
さやかはそう言って笑いかけてくる。
「…残念だけどそれは譲れないわね」
ほむらはそれに対してフフっと笑顔で返した。
「いくよ!」
「ええ!」
2人は気合いを入れて参戦した。
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まどかとマミは飛んでくる炎の槍を撃ち落としていた。
「鹿目さん!」
「はい!」
さらに飛んでくる炎の槍を矢を連射して撃ち落とす。
「鹿目さん!触手きます!」
まばゆの指示にまどかは瓦礫を足場にして跳びながら躱す。
そのフットワークは魔法少女になる前の彼女からは想像出来ないほど素早い。
躱している間も矢を撃つことを休まない。
「まだ足りない…」
ダメージは与えているが倒すにはまだまだ気の遠くなるほどかかりそうである。
魔力量の多いまどかでもグリーフシードがあるとはいえこちらの魔力も無限ではない。
それでも諦めない。
「(ねえ知ってる未来くん。…私ね…ずっと前からあなたのことが好きだったんだよ)」
まどかは黒い触手を躱しながら思う。
「(初めてあなたを見たのはレコンパンスの前で黒猫のエイミーを撫でていた時。エイミーってね…チキン味のカリカリがないと寄ってこないんだよ。でもあなたにはそんなものがなくてもエイミーが寄ってきた。凄いなぁって思った。でもね…私があなたを好きになったのはエイミーを撫でている時のあなたの笑顔を見たからなの。学校では見たことがないあなたの笑顔。それからどんどんあなたのことが気になって頭から離れなくなった。だから私、全部終わったらあなたに好きって伝えるよ!)」
「鹿目さん!左から炎の槍が!」
まばゆの声に気づいて振り向いた時には炎の槍が目前に迫っていた。
「(間に合わない!)」
矢を撃つには遅すぎるし、回避も出来ない。
その時、世界の時間が止まり、動き出した後には炎の槍は斬られていた。
「「まどか!」」
「ほむらちゃん!さやかちゃん!」
ほむらとさやかは手を繋いでいる。
ほむらが時間を止めてさやかが炎の槍を斬ったのだ。
「先に名前を呼ばれたのは私」
「子供か!ていうかいつまで繋いでんのさ!」
ほむらの負けず嫌いにさやかがツッコミを入れてバッと手を離す。
そんな2人に黒い触手が迫る。
それを杏子が槍で切断して、3人の傍に降り立つ。
「なに2人で漫才やってんのさ」
呆れた目の杏子。
「やってないわ!」
さやかがツッコミを入れるとワルプルギスの夜がビルの残骸を飛ばしてきた。
それをマミが砲撃で破壊して4人の傍に降り立ち、まばゆも一歩引いた位置に立っている。
「あなた達、気を引き締めなさい」
マミの説教に呼応したのかこの緊張感のない雰囲気にワルプルギスの夜は黒い触手を千手観音のように広げた。
空気が変わったことで全員の気が引き締まる。
「下がってください!」
まばゆの指示に全員後方へジャンプする。
黒い触手が一斉に襲いかかる。
まどかとほむらとマミが撃ちながら、さやかと杏子が斬りながら、まばゆが攻撃方向を指示しながら下がっていく。
とはいえ手数が多すぎてまばゆの指示も追いつかないのでその分は各々自己判断で捌いている。
「まばゆ!」
まばゆの未来視は魔力を消費するのでほむらがグリーフシードを投げ渡す。
まばゆは落としそうになるが何とかキャッチしてグリーフシードの穢れを浄化する。
それが一瞬の隙だった。
黒い触手が6本、地面から突き出てきてそれぞれに襲いかかって吹っ飛ばした。
「「「「「「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!!!!」」」」」」
6人は地面にバウンドして転がっていく。
「ぐっ…まだまだ…」
治癒力が高いさやかが地面に手をついて立ち上がろうとする。
「グリーフシード…っ!」
ほむらがグリーフシードを盾から取り出そうとするがグリーフシードはもう残っていなかった。
これで魔力を回復する手段は失った。
魔力量が減れば攻撃力も落ちるし魔法も使えなくなっていく。
目の前が真っ暗になる。
そんな錯覚を感じていく。
「回復役はいるか?」
声が聞こえた。
6人が背後に振り向いたその先には明日川未来が立っていた。
「「未来君!」」
「「未来!」」
「ダーリン♥️」
「明日川君…」
まどか、まばゆ、さやか、杏子、マミ、ほむらがその名を呼ぶ。
ちなみにマミだけは瞳の奥にハートが浮かび上がっている。
「あれがワルプルギスの夜か…」
未来は初めてその目で実際に見る魔女を見据える。
「明日川未来、今さら何をしに来たんだい?君がいたところでもう戦局は変わらないよ」
横に現れたキュゥべえが口を出してくる。
「君が彼女達のソウルジェムを浄化したところでワルプルギスの夜は倒せない。それとも美樹さやかの時のように魔女の穢れを浄化する気かい?自殺行為だ」
口には出さないがキュゥべえは明日川未来が消えてくれた方がありがたいと思っている。
「死ぬ気はない。俺には共に生きていく大切な人達がいる」
未来はまどか達の顔を1人ずつ見る。
「俺は皆と…生きたい!」
未来が左手を天に掲げる。
「何を…」
キュゥべえは何をしようとしているのか分からなかった。
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中国。
チャイナドレスの魔法少女のソウルジェムの穢れが溜まりきろうとしていた。
彼女は絶望する。
もうすぐ魔女になってしまうのだと。
だがソウルジェムの穢れの全てが突然空気中に放出されどこかに飛んでいく。
イギリスでは騎士の魔法少女が、フランスではドレスを着た貴族の魔法少女が、ドイツでは軍服の魔法少女、エジプトでは踊り子の魔法少女、アメリカではカウガールの魔法少女、ブラジルではケモミミの魔法少女。
世界中の魔法少女のソウルジェムから穢れが放出され見滝原市の未来の左手に集束していく。
「これは…いったい…」
キュゥべえは目の前で起こっている現象が信じられなかった。
未来の左手に穢れが集束されきった。
未来は次に右手を天に掲げた。
「光よ!」
未来の右手が白い輝きを放った。
「左手で吸収し、光に変換して放出した。それではまるで僕達インキュベーターじゃないか!」
キュゥべえは自らの特性と似たものを持っている未来に驚愕する。
未来はこう考えていた。
左手で吸収したエネルギーはどこにあるのだろう。
エネルギーは溜め込み続けることなど不可能。
ならば放出することも出来るのではないかと。
そして、それは今まで何の力もないと思っていた右手に宿っていたのだ。
「見せてやるよ!これが…地球上全ての魔法少女の…希望だぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
未来が右手を前に突き出すと6色の光が放出されてまどか達をそれぞれ包み込んでいく。
黄色い光はマミに、赤い光は杏子に、緑の光はまばゆに、水色の光はさやかに、紫色の光はほむらに、桃色の光はまどかに。
6人の体をそれぞれオーラのように纏っている。
さらにソウルジェムの穢れが消え去り元の輝きを取り戻した。
そして、空を覆いつくしていた黒い雲は晴れて青空を見せた。
「ダーリンエナジーが注入されたわ♥️」
「力が湧いてくるぜ!」
「今なら何でも出来る!」
「おお!映画みたい!」
「これは…」
「伝わってくる…全ての魔法少女の想いが…」
マミ、杏子、まばゆ、さやか、ほむら、まどかがそれぞれ与えられた力に喜びを感じる。
「アハハハハ!アハハ!」
ワルプルギスの夜が笑いながらビルの残骸を飛ばしてくる。
「まずはあたしが!」
さやかが飛び出しビルの残骸をいくつもの剣閃を入れる。
直後、ビルの残骸が木っ端微塵に切り刻まれた。
「すげぇぜ!さやか!」
杏子が感動する。
本来のさやかの攻撃はスピード重視で火力はそれほどではなかったからだ。
「次はあたしの番だ!」
杏子が祈るように両手を合わせると巨大な槍が何本も水中から飛び出しワルプルギスの夜に放たれた。
さらに杏子自身もその中の1本に乗り、ワルプルギスの夜の頭上に上がる。
「おらぁ!」
自分の持つ槍を巨大化させてワルプルギスの夜の頭に打ち込んだ。
ワルプルギスの夜は水面に叩きつけられ大きな水しぶきを上げる。
「眠るにはまだ早いわよ!」
ワルプルギスの夜の周囲にはドーム状に覆いつくすほどのマスケット銃が浮遊していた。
マミがウインクして手に持つマスケット銃の引き金を引くとワルプルギスの夜を包囲するマスケット銃からも銃弾が放たれる。
トンドンと轟音を響かせて爆炎を上げる。
ワルプルギスの夜は飛び上がって爆炎から抜け出してビルの残骸を未来に向けて飛ばす。
この現状を生み出した張本人と分かっているかのように。
「私がやります!」
まばゆが未来の前に出る。
「私はもう…あの時の弱い私とは違う!」
まばゆがハサミで袈裟懸けに斬るとビルの残骸が真っ二つに割れた。
「まばゆさん!」
「マミさん!私やりましたよ!小さいコンクリートすら斬れなかった私が!」
マミがまばゆの成長を喜び、まばゆが自画自賛する。
「暁美さん、手を!」
未来がほむらに右手を伸ばす。
ほむらは一瞬も疑うことなく左手でその手を取る。
やることは分かっているかのようにほむらは時間を停止させた。
本来なら動けるのはほむらとまばゆ、それから手を繋いでいる未来だけのはずだがなんとマミ、杏子、さやか、まどかも動いている。
「これは…」
「今の俺達は繋がってるんだ…心が!」
ほむらの魔法を未来の右手の放出が中継点になっているのだ。
ほむらが右手で銃を構え、ワルプルギスの夜に照準を合わせ、未来が一緒に銃を握る。
ほむらは未来の顔を見上げて、未来が無言で頷く。
2人は共に引き金を引いた。
放たれた弾丸は紫色の光を纏って、ワルプルギスの夜の胸を貫いた。
「アハッ…」
ワルプルギスの夜の笑い声に変化が表れる。
「「あたし達を忘れるなよ!」」
さやかと杏子がビルの残骸や魔力で作った足場を使ってワルプルギスの夜の全身を高速連撃で切り裂いていく。
ワルプルギスの夜のドレスはもはやボロボロだ。
「合わせろ!さやか!」
「誰に言ってんのよ!杏子!」
杏子とさやかが手を繋いでお互いの武器の柄を合わせる。
剣と槍が合体し巨大化する。
2人は手を重ねて全身を使って回転斬りをする。
「「食らえぇぇ!!」」
ワルプルギスの夜の右半身が縦一線に切断されて、バランスを崩し、地面に倒れる。
その頭上にはマミとまばゆが跳び上がっていた。
「いくわよ!まばゆさん!」
「はい!マミさん!」
2人が手を繋ぐ。
マミの巨大な銃をまばゆの巨大なハサミが挟んで合体する。
銃口に魔力が集束されていく。
「ブリリアント!」
「ティロ!」
2人が同時に引き金を引く。
「「フィナーレ!!」」
放たれたのはプラズマビーム砲だった。
砲撃はワルプルギスの夜の左半身に直撃し吹き飛ばした。
これで残るのは僅かな胴体と頭だけだ。
「まどか!」
「ほむらちゃん!」
2人がジャンプし手を繋ぐ。
その瞬間、2人の姿が変わった。
まどかは女神のような白い衣装で背中には薄桃色の翼が生えている。
ほむらはバレリーナのような露出度の高い黒の衣装で背中には背中と腰から黒い翼が生えている。
『アルティメットまどか』
『悪魔ほむら』
「何よ!この恥ずかしい格好!キッ!」
ほむらは未来がイメージした衣装を着せたのではないかと睨むが未来は首をブンブンと横に振って否定する。
「いこう!…ほむらちゃん」
「…そうね。話はこいつを倒した後で!」
気合いを入れる2人に対してワルプルギスの夜が炎の槍を放とうとする。
「させないわ!」
ほむらが手をかざすと魔女の使い魔のような影の兵士が現れ一斉に攻撃して炎の槍の発射を阻止した。
「ほむらちゃん、今のって」
「大丈夫よ。似てるけど魔女の使い魔ではないわ」
「うん。私も!」
まどかが光の矢を構えると背後に幾何学模様の魔法陣が多数展開される。
「やあっ!」
光の矢を放つと魔法陣からも光の矢が放たれる。
その数は天を覆いつくす雨のようだった。
光の矢がワルプルギスの夜に浴びせられる。
「私達は負けない!どんな絶望も打ち砕いてみせる!」
ほむらが両手を広げると空中に複数の時計が出現する。
時計が開きそこから現れたのは何人ものほむらだった。
全て魔法少女の姿で眼鏡をかけたほむらも何人かいる。
その数は今までほむらが時間遡行した数と同じ数だった。
「そんなあり得ない!時間遡行者が同時に複数現れるなんて!宇宙の法則に反している!」
キュゥべえは目の前の現象に驚いていた。
複数のほむらは拳銃、ライフル、マシンガン、ロケットランチャー、グレネードなどそれぞれの武器を構えて一斉射撃を開始する。
放たれた弾丸には全て紫色の光が纏われていた。
凄まじい轟音を響かせて爆発を発生させる。
複数のほむらは幻のように消えていった。
「「これで決める!!」」
まどかが弓を構え、ほむらがその手に自分の手を重ねる。
矢を引くとほむらはその手にも自分の手を重ねる。
すると桃色の光の矢に紫色の光が混じる。
「あなたとは長い付き合いだったけどこれで最後よ」
ほむらはワルプルギスの夜に別れの言葉を告げる。
「もう誰も恨まなくていい。誰も傷つけないでいい。今楽にしてあげるから」
まどかはワルプルギスの夜に慈愛の言葉をかける。
「「もう絶望する必要なんてない!!」」
放たれた光の矢は桃色と紫色が螺旋状に混じり、ワルプルギスの夜の頭を貫いた。
「アハハハハ!アハハ!アハッ!」
ワルプルギスの夜は笑い声を上げながら形を崩していき、やがて消滅した。
地上に降り立ったまどかとほむらの姿はパッと光り、元の魔法少女姿に戻った。
「僕の予想を超える現象がここまで次々と起きるなんて想像もつかなかったよ」
キュゥべえが感想を述べる。
「何言ってる?奇跡を起こしてこその魔法少女だろ」
未来はキュゥべえに対して勝ち誇ったように笑って歩き出した。
向かった先ではまどか達が集まっていた。
「終わった~!」
「さっさと帰って未来の飯食いたいぜ」
さやかが安堵し、杏子が帰りたがる。
「私も映画見たいです」
「ならケーキでも食べながら見ない?ダーリンも一緒に♥️」
まばゆとマミがこの後の予定を話し合う。
「やったね!ほむらちゃん!」
「ええ。まどか」
まどかがほむらに抱きつき、ほむらがクールに返しているが嬉しそうである。
瓦礫を足場にしながら未来が皆の元へ到着する。
「「未来君!!」」
「「未来!!」」
「ダーリン♥️」
「明日川…」
皆に声をかけられて、未来が微笑み、ほむらが名を呼ぼうとしたその時、
「あっ…やばい…無理しすぎた…」
未来の意識が遠退き、仰向けに倒れた。
「「未来君!!」」「「未来!!」」「ダーリン!」
皆が呼ぶ声がだんだん遠くなっていく。
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目を覚ますと、青空とほむらの顔が見えた。
「暁美さん…俺また…どのくらい寝てた?」
「5分くらいよ」
「ていうか何で暁美さんの顔が上に…」
未来は気づいた。
ほむらの膝枕されていることに。
横向きではなく縦向きで。
「別に。あなたには色々と苦労をかけたから…それだけよ」
ほむらはプイッとそっぽを向く。
周りではまどか達が羨ましそうに見ている。
マミなんて今にも暴れそうだ。
「暁美さん…」
「ほむらでいいわ」
「え?」
「ほむらでいいと言ったのよ。それからこれは…お礼よ」
チュッ。
唇が重なる音がした。
ほむらが前に屈み、未来にキスをしたのだ。
「「「「「あ~!!!!!」」」」」
5人がほむらの行動に驚き、抜け駆けされたことに声を上げる。
「これからよろしくね…未来」
ほむらは未来の顔を見下ろしながら微笑んだ。
まどかとさやかが近づいてくる。
「未来!」
「はい!」
未来が体を起こす。
「んっ」
「んむっ!」
さやかが未来にキスをする。
「ぷはっ!あたしもあんたのこと好きだからよろしく!」
「え?」
「未来君!」
「はい!」
さやかの告白に驚く間もなくまどかに声をかけられて振り向く。
「ん…チュッ!」
「チュッ…ん…」
「ん…私も未来君のことが好き!よろしくね!」
「え…えぇ!」
まどかも未来にキスをして満面の笑みを向けてくる。
「どうなってんの?」
「そういうわけだからよろしくね。色男さん」
ほむらが未来に微笑んでそう言葉をかけた。
「私もダーリンとキスした~い!」
「あたしも!」
「私も!」
マミ、杏子、まばゆが駆け寄ってくる。
マミなんて飛びかかってきそうな勢いだ。
「ちょっと待って!うわぁ!」
未来は美少女達に押し倒されて悲鳴を上げた。
その光景を観察していたキュゥべえ。
「どうやらこの街で活動するのは限界のようだ。さらばだ。明日川未来、今回は僕の完敗だ」
キュゥべえは独り言を言って去っていった。
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その翌日から街は、崩壊した街を復興するのに大忙しだった。
未来達は自分達の戦いの影響でもあるので申し訳ない気持ちがありながらも魔法少女のことは話せないので寄付や手伝いなど出来ることをしていった。
「未来君、何してるの?」
自宅でパソコンを打っている未来に、遊びに来ていたまどかが訊く。
「あれから色々考えたんだ。魔法少女のことをもっと広められないかなって。キュゥべえに騙される子を1人でも減らす為に魔法少女に関する内容や注意事項をネットの掲示板に書いているんだ。サイトを作ってね」
「未来君、すごい!」
「まあ、ほとんどの人は信じないだろうけどキュゥべえに契約を持ちかけられた人や魔法少女に関わった人は契約を考えてくれるかもしれないし、契約しても魔法少女同士で助け合えるかもしれない」
「うん。いいと思う」
「俺さ。高校を卒業したら世界中回って魔法少女を助けたいと考えているんだ。さすがに中卒はまずいからね。それにこの力はきっと誰かを救えるから」
未来は自身の左手を見る。
「私もついていっていい?」
まどかが身を乗り出す。
「俺は嬉しいけどちゃんと考えてからにしような」
未来がまどかの頭を撫でる。
「考えたよ~!」
まどかが頬を膨らまして言い返す。
「はいはい」
未来は椅子から立ち上がってリビングに歩き出す。
「ほんとだってば!」
まどかもついていく。
「4年後くらいにまた聞くよ」
未来がリビングに入る。
「未来、飯~!」
「分かったから待ってろ」
リビングでくつろいでいる杏子が未来を呼ぶ。
誰もいなくなった未来の自室の壁には1枚の絵が飾られていた。
その絵は未来が見た夢、6人の魔法少女とワルプルギスの夜が描かれている絵だった。
神様のCVは速水奨さんを参考にさせていただいております。
未来が制服に着替えるシーンは気に入っています。
さやかがほむらと仲直りして精神的に大人になりました。
「光よ!」とソウルジェムの穢れが消えて光るシーンはウルトラマンをイメージしました。
まどかの声で手を繋いでいると絶唱させたくなる。
アルティメットまどかと悪魔ほむらの目はそのままで、悪魔ほむらのソウルジェムはグリーフシードになっていないしまどかのリボンもつけていません。
まだ完結ではありません。
さやか、ほむら、まどかとのHやハーレムHが残っているので。