魔法少女まどか☆マギカ 未来 作:kuroto xanadu
マミ生存ルートは難しい。
「お前…マミ?」
赤毛の魔法少女は現れた人物に驚く。
名前を呼ばれたマミはカツカツと足音を立てて銃口を向けながら近づいてくる。
「マミさん…」
「マミさん!」
後ろから近づいてくるマミにさやかが痛みを堪えながら声を振り絞り、まどかが喜びを露にする。
「遅くなってごめんなさい、美樹さん。あとは任せて」
その言葉にさやかは頼りになるあの先輩魔法少女が帰ってきたことに口元を緩ませる。
「ちょっとちょっと!今面白くなってきたところなんだからさ…邪魔すんなよ!」
赤毛の魔法少女が分銅鎖をマミに向けて放つ。
マミは首を少し傾け紙一重で躱す。
その間に赤毛の魔法少女が背後に回り込み、突きを放とうとする。
「(獲った!)」
勝利を確信した赤毛の魔法少女は次の瞬間、驚愕する。
気づいた時には眉間に銃口を向けられていたからだ。
「(は、速い…)」
さっきまで背を向けていたマミが今は正面で向かい合っている。
その反応速度は異常だった。
「無駄よ。あなたは私に勝てないわ…佐倉杏子さん」
「くっ…舐めんな!」
杏子と呼ばれた少女は銃口を槍で弾いて距離を取る。
「はっ!あの時の腑抜けが…ちっとはマシになったかどうか試してやるよ!」
杏子は槍を多節棍に変え網を張る。
マミは逆エビ反りに体をスライディングさせて避けながらマスケット銃から3発放つ。
空中にいる杏子は咄嗟に多節棍を槍に戻して銃弾を何とか弾くが着地と同時にマミのリボンに足を拘束され引き寄せられる。
「何!?ちっ!」
杏子はリボンを切って拘束を解く。
マミは帽子を杏子に向けて投げつけ、杏子が帽子を横一線に切り裂くとその先にはリボンの網が張られていた。
「なっ!」
杏子が身を引こうとする時にはもう遅く槍を持つ腕を拘束されてしまった。
カチャ。
杏子の後頭部に銃口が突きつけられる。
「マジかよ…」
マミの異常な戦闘力に舌を巻く杏子。
「「凄い…」」
まどかとさやかが同時に感心する。
「マミ…」
そう呟いた未来にマミが気づいた瞬間、その表情は花が咲いたようにパッと笑顔に切り替わった。
「ダーリン♥️」
「「「………は?」」」」
まどか、さやか、杏子の目が点になった。
「ダーリン、ここにいたのね。帰りが遅いから心配してたのよ。それでダーリンの気配を探ったらここにいるのが分かって急いで駆けつけたの。ダーリン、大丈夫?怪我はない?」
「あ、ああ…大丈夫…」
「良かった♥️」
マミは笑顔でそう応えた。
「「……誰!?」」
さやかと杏子が同時に声を上げる。
それもそうだろう。
あの頼れるベテラン先輩お姉さん系魔法少女、巴マミが見事に魔改造されているのだから。
「ねぇ未来君、マミさんどうしちゃったの?未来君?どうして目を逸らすの?ねぇ、こっち向いてよ!」
まどかは隣にいる未来に問いかけるが本人は明後日の方向を向いて何も答えない。
「あれが本当にマミさんなの?絶対違うよね?こんなのってないよね!」
さらに問い続けるまどかに未来は、
「すまん、まどか。現実を受け入れてくれ…あれが今のマミだ」
「ふえぇぇぇぇ!」
未来の宣告にまどかは悲鳴を上げる。
一方、さやかと杏子はというと、
「おいおい。腑抜けが治ったと思ったら今度は頭の中ハッピーセットになってきやがったぞ!どうなってんだよ!」
腕を拘束された状態のまま杏子はさやかに当たり散らす。
「あたしだって分かんないよ!何が起きてんのか」
さやかはさっきまで殺し合っていた杏子に対して思わず言い返す。
「待っててねダーリン♥️すぐに終わらせるから」
マミはクルッと回って杏子とさやかに目を向けた後、少し視線をずらす。
「まずは出てきてもらいましょうか…暁美ほむらさん」
マミがそう呼ぶと物陰からほむらが現れた。
「気づいていたの?」
「ええ。ここに来た時からね」
その一言にほむらの額から汗が一滴流れる。
「それから…そこに隠れているあなたもね」
マミは銃口を壁の角に向けると1発撃った。
銃弾は角の手前に着弾する。
「ふぎゃっ!」
すると、驚いて倒れる音がして誰もいなかったはずの場所から人の姿が現れる。
その正体は、
「まばゆセンパイ!?」
「さやか、知ってたの?」
さやかの驚きに未来が問う。
「う、うん…前に工場見学の時に会ってそれからレコンパンスにもよく行くから…でもまさか魔法少女だったなんて…」
「あはは…バレてしまいました…はぁ…」
正体がバレてしまったまばゆはしょんぼりと肩を下ろす。
「愛生さん…あなただったのね。ごめんなさい知らないとはいえ驚かせてしまって…」
まばゆに謝るマミ。
すると、杏子がキュゥべえに噛みつく。
「どういうことだ!もう1人いるじゃねぇか!」
「僕も知らなかったよ。暁美ほむら以外にも僕の記憶にない魔法少女がいるなんて」
そう答えるキュゥべえは本当に知らないようだ。
マミはほむらとまばゆにそれぞれ視線を向ける。
「それであなた達はどういう関係なのかしら?赤の他人という訳じゃないでしょう?」
「いえ、私達は」
まばゆが自分達は他人であると答えようとしたその時、
「私とまばゆはパートナーよ」
その答えにマミが目を細める。
「暁美さん…」
「いいのよ。巴マミはもう気づいてる。隠していてもしょうがないわ」
「パートナー…ね。まあいいわ…話を続けましょう。佐倉さん」
「んだよ…ってかこれいい加減解けよ!」
「それはあなた次第よ。事情は色々あるでしょうけど手を引いてくれないかしら?あなたのナワバリはこの町ではないでしょう?」
「はっ!てめぇが再起不能になったって聞いたから来てみれば…分かったよ。今回は退いてやる。だけど次にみっともねぇザマ見せやがったら今度は本気で奪ってやるからな!」
「そんなことさせない!」
さやかが剣を杖にしながら立ち上がる。
「ふん!」
杏子は相手にせずそっぽを向く。
「こいつ…ムカつく!」
さやかは拳を握り締めてワナワナと肩を震わせる。
「信じていいのね?」
「くどい」
マミの問いに杏子はぶっきらぼうに答える。
マミは一度目を閉じた後にリボンの拘束を解く。
「マミさん、そいつは!」
「分かってるわ。彼女のスタンスも…だけどこのままやり合ってもお互いにタダではすまないことになるわ」
「…マミさんがそこまで言うなら」
さやかはまだ納得できない部分もあるようだがここは引き下がった。
杏子は腕の調子を確かめてから未来の顔を一瞬見た後に壁ジャンプしてその場を去った。
「さて…」
マミは次にほむらとまばゆの顔を見る。
「愛生さん…」
「巴さん…」
「…驚いたわ。まさかクラスメートのあなたが魔法少女だったなんて」
「ごめんなさい…」
「いいのよ。誰にだって秘密はあるもの。だからこの場では詮索しない。暁美さん、あなたのことも」
「…あなた、本当に巴マミ?随分以前と変わったようだけど…」
ほむらもマミの変貌に内心驚いていた。
「変わったか…そうね。私は生まれ変わったのよ!ダーリンと出会いダーリンと愛を知ったことで!」
「…聞くまでもないことかもしれないけどそのダーリンというのは…」
「ぷっ」
まばゆはほむらが『ダーリン』と口にしたことに思わず吹き出してしまった。
「まばゆ」
「笑ってない!笑ってないですよ!ええ!」
まばゆが誤魔化すが手遅れだろう。
「後で覚えておきなさい」
「怖っ!」
「…それで」
ほむらはマミに視線を戻す。
「もちろん未来君のことよ♥️」
マミの答えにほむらは未来を睨む。
何を余計なことをしてくれたんだと。
まどかとさやかも未来にジト目を向けている。
未来は何も答えない。
「そうよね?ダーリン♥」
「…ああ」
未来がついに認めた。
「でもマミさん、魔法少女は恋愛してる暇なんてないって」
「…そうだったかしら?」
「(誤魔化した!)」
まどかは初めてマミに裏切られたと思った。
マミはパンッと両手を合わせると
「話はこれで終わり!暁美さん達もここは引いてくれない?」
「…そうね。これ以上ここにいても仕方ないわ」
「ありがとう」
「…あなたからお礼を言われると思わなかったわ。それじゃ」
ほむらはマミが感謝したことに意外そうな顔をした後に踵を返してその場を去った。
まばゆも一瞬だけマミと未来の顔を見てほむらについていった。
2人が去った後で杏子が張っていた鎖の結界もとっくに消えていたのでマミが未来に振り返ると、
「ダーリン♥」
駆け出して抱きついた。
未来はマミの背中をポンポンと優しく叩く。
「えへへ♥」
その幸せなマミの笑顔にまどかとさやかは何も言えなかったのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
翌日。
見滝原市内のゲームセンター。
そこのダンスゲームで佐倉杏子はポッキーを咥えながら遊んでいた。
曲名は『コネクト』
その実力は凄まじくミスを一度もしていない。
そんな彼女の背後に暁美ほむらが立った。
「よぉ!今度は何さ!」
杏子はまるで友達に接するかのような態度で声をかける。
「この町をあなたに預けたい」
ほむらが突然の提案を切り出す。
「どういう風の吹き回しよ?」
「魔法少女にはあなたみたいな子が相応しいわ。美樹さやかでは務まらない。巴マミも予想がつかない」
「ふん!元よりそのつもりだけどさ。そのさやかって奴どうする?ほっときゃまた突っかかってくるよ!」
「なるべく穏便に済ませたい。あなたは手を出さないで。私が対処する」
「まだ肝心なところを聞いてない!」
音楽が一旦止まりゲーム画面から歓声が沸き上がる。
「あんた何者だ?」
ゲームが再開され杏子がステップを踏む。
「一体何が狙いなのさ?」
「2週間後、この町にワルプルギスの夜が来る」
その名に杏子の表情が険しくなる。
「何故分かる?」
「それは秘密。ともかくそいつさえ倒せたら私はこの町を出て行く。あとはあなたの好きにすればいい」
ほむらは髪をかき上げる。
「ふ~ん…ワルプルギスの夜ね~確かに1人じゃ手強いが2人がかりじゃ勝てるかもな!」
ゲームが終了し画面にPERFECTと表示される。
杏子はほむらに振り返ってポッキーの箱を差し出すとこう言った。
「食うかい?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
その夜。
さやかは恭介の見舞いに行こうと病院に行った。
しかし、すれ違いになったのか恭介は既に退院していた。
そして今、さやかは恭介の自宅の前にいる。
家の中から恭介が弾くバイオリンの音が聞こえる。
さやかが帰ろうと踵を返すとそこに佐倉杏子がいた。
「会いもしないで帰るのかい?今日1日追いかけ回したくせに」
スナック菓子をかじりながら杏子は訊く。
「お前は…」
さやかはこの町を去って行ったと思った少女の存在に驚く。
「知ってるよ。この家の坊やなんだろ。あんたがキュゥべえと契約した理由って。まったくたった一度の奇跡のチャンスをくっだらねぇことに使い潰しやがって」
「くっ…お前なんかに何が分かる!」
「分かってねぇのはそっちだバカ!魔法ってのはね徹頭徹尾自分だけの望みを叶える為のもんなんだよ!他人の為に使ったってロクなことにはならねぇのさ!…巴マミはそんなことも教えてくれなかったのかい?」
「くっ…」
「惚れた男をモノにするならもっと冴えた手があるじゃない…せっかく手に入れた魔法でさ…」
「何?」
さやかが話だけは聞こうとする。
「今すぐ乗り込んでいって坊やの手も足も二度と使えないくらいに潰してやりな!」
「っ!」
「あんたなしでは何も出来ない体にしてやるんだよ!そうすれば今度こそ坊やはあんたのもんだ!身も心もぜ~んぶね!」
「ギリッ!」
さやかが耳に聞こえるくらい歯ぎしりする。
「気が引けるってんならあたしが代わりに引き受けてもいいんだよ!同じ魔法少女のよしみだ。お安い御用さ」
「絶対に…お前だけは絶対に許さない…今度こそ必ず」
さやかは今にも飛び掛かりそうなほど殺意を露わにする。
「場所変えようか。ここじゃ人目につきそうだ」
そう言って杏子は八重歯を見せて笑みを浮かべた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
マミの自宅。
未来はマミのソウルジェムの穢れを吸収していた。
「ありがとう。ダーリン」
「俺にはこのくらいしか出来ないから」
「そんなことないわ。いつもダーリンには助けてもらってる」
「それならいいけど」
そう言い合って2人はふふっと笑い合う。
そんな幸せに水を差すように、
「(マミさん、さやかちゃんが危ないってお願いすぐに来て!)」
キュゥべえを中継点にしたまどかのテレパシーがマミに伝わる。
「マミ?」
「美樹さんが危ないって。ダーリン」
「行こう!」
未来とマミは一緒にマンションを出た。
外にはまどかが待っていた。
「未来君!マミさん!」
「急ごう!」
「うん!」
3人と1匹は急いでさやかの元へ向かった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
同時刻。
さやかと杏子は歩道橋の上で向かい合っていた。
「ここなら遠慮はいらないよね。いっちょ派手にいこうじゃない」
杏子はそう宣言して魔法少女の姿に変身する。
さやかも変身しようとしたその時、駆けつけたまどかが止めようとする。
「待ってさやかちゃん!」
「まどか?邪魔しないで!そもそもまどかは関係ないんだから!」
「ダメだよこんなの…絶対おかしいよ!」
「ふん!ウザい奴にはウザい仲間がいるもんだね!」
「じゃああなたの仲間はどうなのかしら?」
その言葉と共に杏子の背後に立っていたのはほむらとまばゆだった。
「!」
「話が違うわ。美樹さやかには手を出すなって言ったはずよ」
「あんたのやり方じゃ手温すぎるんだよ!どの道向こうはやる気だし」
「なら私が相手をする。手出ししないで」
「ふん!じゃあこいつを食い終わるまで待ってろ」
杏子は口に咥えているポッキーを指差す。
「十分よ」
「舐めるんじゃないわよ!」
「さやかちゃん、ごめん!」
まどかはさやかの手からソウルジェムを奪い取ると歩道橋の下に投げる。
ソウルジェムはちょうど下を通ったトラックの荷台の上に落ちる。
「はっ!」
「暁美さん!」
ほむらが状況に気づいてまばゆが名前を呼んだ時にはその姿を消していた。
「まどか!あんたなんてこと…」
さやかがまどかに掴みかかろうとした次の瞬間、さやかの体は糸が切れたようにまどかに倒れこんだ。
「さやかちゃん?」
「美樹さん!」
まどかとマミの呼びかけにさやかは何も答えない。
まるで人形のように。
「今のはまずかったよ。よりにもよって友達を放り投げるなんてどうかしてるよ」
「なに…何なの?」
まどかは何が起きてるのか理解出来なかった。
杏子がさやかの首を持ち上げる。
「佐倉さん!」
「やめて!」
まどかの静止も聞かず、杏子はさやかの体の様子を観察する。
そして、気づいた。
「どういうことだおい…こいつ死んでるじゃねぇかよ!」
「「え?」」
杏子はさやかの体を歩道橋の上に降ろす。
「さやかちゃん…ねぇ、さやかちゃん!起きて!ねぇ!ねぇ、ちょっとどうしたの?ねぇ!嫌だよこんなの…さやかちゃん!」
まどかは倒れるさやかに呼びかける。
「何がどうなってやがんだ…おい!」
杏子はキュゥべえを問いつめる。
「君達魔法少女が体をコントロール出来るのはせいぜい100メートル圏内が限度だからね」
「100メートル?何のことだ!どういう意味だ!」
「普段は当然肌身離さず持ち歩いているんだからこういう事故は滅多にあることじゃないんだけど」
「何言ってるのキュゥべえ…助けてよ!さやかちゃんを死なせないで!」
まどかの悲痛の叫びにキュゥべえは呆れたようにため息をつく。
「まどか、そっちはさやかじゃなくてただの脱け殻なんだって」
「えっ?」
「さやかはさっき君が投げて捨てちゃったじゃないか」
「な…なんだと?」
「ただの人間と同じ壊れやすい体のままで魔女と戦ってくれなんてとてもお願い出来ないよ。君達魔法少女にとって元の体なんていうのは外付けのハードウェアでしかないんだ。君達の本体としての魂には魔力をより効率よく運用できるコンパクトで安全な姿が与えられているんだ。魔法少女との契約を取り結ぶ僕の役目はね、君達の魂を抜き取ってソウルジェムに変えることなのさ」
キュゥべえはまるで取り扱い説明書を読むかのように淡々と説明する。
「てめぇは何てことを!ふざけんじゃねぇ!それじゃあたし達、ゾンビにされたようなもんじゃないか!」
杏子は怒りのあまりキュゥべえの頭を掴む。
「むしろ便利だろ?心臓が破れてもありったけの血を抜かれてもその体は魔力で修理すればすぐまた動くようになる。ソウルジェムさえ砕かれない限り君達は無敵だよ。弱点だらけの人体よりも余程戦いでは有利じゃないか」
「ひどいよ…こんなのあんまりだよ…うっ…うあぁぁ!」
まどかはさやかの胸に顔を埋めて泣き叫ぶ。
「君達はいつもそうだね。事実はありのままに伝えると決まって同じ反応をする。わけが分からないよ。どうして人間はそんなに魂の在処にこだわるんだい?」
今まで愛くるしいと思っていた見た目もクリクリとした丸い目も今となっては感情がなく得体の知れない恐怖を感じさせる。
「…さやかは知っていたのか。そのことを」
未来が口を開く。
「知らないだろうね」
「何故だ?」
「聞かれなかったからさ」
「詐欺師だな。必要なことを知らせておかないなんて」
「君達にとっては必要事項でも僕にとってはそうでもないからね」
その言葉に杏子がこのままキュゥべえを握りつぶしてやろうかと力を入れかけたその時、さやかの手にソウルジェムが置かれた。
ほむらがいつの間にか戻ってきて方法は不明だがさやかのソウルジェムを回収しに行ってくれたようだ。
少し時間が経つとさやかの眼に光が戻る。
「はっ!」
さやかはバッと体を起こした。
「はっ!」「えっ!」
杏子とまどかが驚きの声を上げる。
状況が理解出来ない周囲をさやかは見渡して、
「なに…なんなの?」
キョトンとした顔をした。