『…………』
あれからどれ程経ったか数えていない。
流石にあの若者は死んだのだろうな…。
馬鹿め、我が復讐の責任を奪い取るなど如何様な行いかと色々と捲し立ててやりたくなるでないか。
だが、とはいえ。
無事に生きて帰ってきたならば色々と考えねばならないが。
『………』
気をやった女達を見る。
頚を刎ねた首領は恐ろしく絶倫で、その魔羅のデカさのせいで身体を壊す者も居るとか。
そんな生き物を前にして我が身は其処まで汚されずに居たのが奇跡に近い。
少なくともあの者が来なければ遅かれ早かれこの化け物の仔を孕んでいたかも知れない。
『……はぁ…』
さてどうしたものか。
我のみなら朽ち果てても致し方ないで済む。
しかし、この女達は話が別であろう。
生き残ったのだからせめて選択するくらいはしても良いだろうと思ったりする中で。
「……死ぬかと思った」
『ーー!!!?』
「わっっ゛!!?」
いきなり顔を出した男。
その身体は様々な苦難を乗り越えてきたのだろう、煤けた服や顔中塗りたくった血が乾燥してパリパリと音を鳴らし、所々に生傷が絶えなく出来ている。
『……大丈夫か?』
「えっ?……??」
どうやら通じていないみたいだ。
と言うことは…。
『
「ん?んんん???」
よくよく見れば耳は尖っておらず、羽根が生えているわけでも無ければクー・シーやケット・シーの様に尻尾や体毛も濃くはない。
中性的な顔立ちはまぁまぁ悪くなく、少し痩せてはいるが成長期と言うものだろうからこれから何とかすれば良いだろう。
《ユーザー。中つ国は地球を指す
「あ〜…成る程」
さっきから左腕に着けた篭手に話しかけている辺り、どうにも噂に聞く【ストライダー】という者達であろうか?
中つ国からやって来るのは魂のみと我が先祖から続く言い伝えだったが、どうにも事情は違いそうだ。
「……っで、翻訳とか出来る?あんまり自信無くて…」
《では後ほど手取り足取りネイティブになるまで教授します》
「ありがとう…」
どうにも一喜一憂する姿はよく分からない。
そう思っていると。
《『ユーザーに翻訳を行いますので少しお待ち下さい』》
『あっ…う…うむ…』
《『…と、その前に…』》
篭手から声がすると同時に男の方は何かに気が付き、顔中を真っ赤にしながら目を伏せた後。
《『ユーザーから服を着てもらいたいとのこと。もしなければと上着を借用して下さい』》
『………あっ…』
そう言えば長らくそのままであった為、服を羽織る事を忘れていた。
服を着ていてもウルク=ハイ達が全部ひん剥いてしまうので意味がなかったせいでもあるが。
「お願いだから服着て!?僕も結構見ちゃってたけどさ!?」
言葉は分からないが一応羞恥心的な意味だろう。
私はこのままではイカンだろうと確かに思って、取り敢えず男から服を借りて羽織る。
うむ。
人の言えた事では無いが物凄く汗臭いというか色々な臭いがしてて若干ムッとしてしまった。
「………臭いかな?」
《時間にして4日ほどですので臭いについては致し方ないです》
「ぐぉぉぉ……」
借りた手前少し気の毒に思う。
まぁ、ただ嫌いかどうかと言われると嫌いじゃない匂いとは言わずにしておこう。
さて、過酷な逃走劇から半日経った頃。
未だにぐったりとしている女性達に何とか衣類になる物で身を覆い、どうにか目を当てられない状況だけは回避出来たと思う。
が、問題はまだ山積みだ。
『此処が何処かなど分からぬぞ?』
と翻訳されて頭を抱える。
ウルク=ハイが食べていた果実やら何やらは手に入るから其れなりに持つ事は分かるけれど、其れで何とかなるほど現実は甘くはない。
生存は絶望。
父には申し訳ないが死亡保険で後は賄って欲しいと切に願いつつ項垂れていると。
『主のせいではない。遅かれ早かれ奴等の児を孕めば死んどる』
《…との事です》
「死ぬ?」
一体どういうことかと、聞くんじゃなかった。
何でも母体の安全性は全く考慮されていない出産らしく、フェイスハガーがぐわっとした後にチェストバスターが「キシャァァァ!!!」が出てくるイメージだそうな。
確かに其れは死ぬねと。
『幸いな事に、皆孕んで居らぬし…酷い体験をしたとは思うが諸行無常なのは世の常だうん』
と彼女曰くそんな感じだとの事。
そう言われたならばまぁ仕方がないかと若干気が楽になった気がする。
本当に気がする程度だけど。
「うーん。でもどうすればいいか…」
此処が何処だか分からないし、そもそもこんな連中がうようよしてる所に集落があるとは思えない。
つまり、徒歩で行くのは自殺行為なレベルで遠いのは間違いなく、碌な装備も無い以上無茶苦茶な事だと自問自答をする。
せめて車両があればなぁ…。
出来たらある程度悪路を走破できそうな4WD仕様の大型トレーラーとか。
いや、有ってもガソリンとかバッテリーとかが無いと難しいか。
「う……んんんっ…!!ちょっと外に出てる」
『うむ。気をつけろよ』
一旦外に出て考えを改めてみよう。
このままだと堂々巡りになりかねない。
と色々考えてみたら一つ思い出した。
「そう言えばあの子の名前を聞くの忘れてた」
後で聞こう。
少しの間だけど色々と付き合いがありそうだと思いつつ今後のことを考えないといけない。
嘆いていては仕方がないからね。
「しかし改めて外を見ると…」
コンクリートジャングルに木々が生い茂る。
アイ・アム・レジェンドのニューヨークもこんな感じに荒廃してたな。
いや、ガラス張りだったであろうビル群は全て割れて居るし幾つか倒壊しているからそれよりもかなり悲惨な状況になっている。
このビルも他よりはまだマシ程度の老朽化具合で、ウルク=ハイ達もあの廊下の崩壊は気付いていなかったみたいだ。
ではどうするか。
流石に車両の類があれば別だが、無事な乗り物はあるのだろうか?
他のビルの中を見てくれば可能性はあるかも知れないし、もしかしたら状態が良くて乗って動くかも知れない。
取り敢えず希望的観測ではあるけどポジティブに向かねば気がやられる。
前を向いて進もう。
「…………」
「…………」
と思った矢先。
「…………」
「「「…………」」」
呪怨の俊夫くんみたいな真っ白い肌のムキムキマッチョメンに囲まれてた。
一瞬立ったまま気絶した事は気にしないで欲しいし、流石に漏らした事も言わないで欲しい。
「あんちゃん、やっぱ止めとこって言ったじゃん…めっちゃズボンベショベショになってるんじゃん」
「いやっさ?ファーストコンタクトは大事じゃん?」
「めっちゃバッドコミニュケーションじゃん?アイドルからめっちゃ白い目で見られるじゃんよ?」
どうして…(白目)
「すまねぇ坊っちゃん。大丈夫かい?」
「まいごのまいごのこねこちゃん…あなたのお家はどこですか?(007-0219-6)」
「駄目だちょっと時間が掛かる」
〚まぁまぁ大変な状況になりながらも、取り敢えず10分程待って貰おう〛
「僕は食べても多分美味しくありません。結構筋っぽいと思うし苦いと言うか渋みが沢山あって煮ても焼いても駄目だと考えます!!」
「食べるか馬鹿!!」
「何か赤ん坊の踊り食い楽しみそうで怖いんですけど!?」
「異常プリオン発生しそうだからやだよ?」
見事にマッドなマックススタイルだが、精神性とかまともで理性的である事は良かった。
「さて、俺は〔ガープ〕、そっちは〔ゼパル〕と〔ザガン〕だ」
「どうもッス」
「ヨヨヨッ!」
名前はマッドなスタイルだったが。
「坊っちゃん、こんな所で何しとるん?お家帰るに迷ったんか?」
「そうですね…絶賛人生迷走中です。あっ、僕は宮本シンノスケです、よろしくお願いします」
「なんか大変そうだな…」
お兄さんらしい一番デカくてムキムキマッチョなガープさんから哀愁の眼差しを受ける。
そう言えば久しぶりに自己紹介したような気がするなぁ…。
「あんちゃん多分攫われたんだわコレ」
「男じゃなければ確かにギリストライクゾーンに入りそうだしなぁ…」
「僕そんなに女の子っぽい顔してます!?」
「もうちょい筋肉とタッパ付けるしかねぇな?」
下手をしたら童貞より先に処女を散らしていたと言う訳か!?命懸けだよコンチクショウ!?
「ん?もしかしてウルク=ハイの巣のやつ殺したんか?」
「あっ…まっ…まぁ……」
恐らく全滅したと思う。
首領が号令出していない集団であった以上、全部奈落の底へと落ちてぺしゃんこになったと思うけれど。
「そりゃ運が良かったな。まともに生きて帰ってきた奴は早々居るもんじゃねぇからよ?」
「そ…そうですか?」
どういう意味で?と聞くのは止めておこう。
ケツに薔薇の花が咲くのは防げた事を喜んでおかないとね。
「他に生きてるのは?」
「一応中で…」
「其れなら良かった。親父に話しとくが捜索願が出てたら臨時報酬出るから」
どうにもそういった事情もあるみたいだ。
「ちょっと待ってろ。今から大きいの回してくるから」
とガープさんが一旦場から離れる。
…………
数分後。
「よう。お前さんがウルク=ハイ達をぶっ殺した男か?」
「ぶっ殺したと言うのは少々語弊がある気がしますが…」
「運も実力の内。罠に嵌める意味でもある意味意図的だろ?」
どちらかといえばツキに巡ったと思われる。
ちなみに、このゴツいマスクに酸素吸入器のパイプを着けた人がこの【ウォーボーイズ】のボスこと〔ビッグダディ・ジョー〕氏。
ジョーは本当にマッドなマックスから付けたとのこと。
「まだ細っちいが、たらふく食べて身体動かしまくってよく寝ればでっかくなるぜ!!」
「あっ…ありがとうございます…」
其れなら良いんだけれど。
「さて!息子達よ!女達と戦利品担いでホームに帰るぞ!!」
「「「「「「「ウラーーーー!!」」」」」」」
そこは鎌と金槌の国式なのね。
「倉庫のヤツは全部売っぱらって良いのか?」
「あっ、はい。どうせ持っててもお金無いですし…」
「まぁ、中身の方は落ち着いた時にでも話すとしよう」
ジョー氏の判断に従い、僕らはウルク=ハイ達が残していためぼしい物と倉庫内の銃器をウォーボーイズ所有のトレーラーへと積み込み、この領域から出る事が出来た。
久々に文明の利器を乗り、安心したせいでか。
『ん?おい?』
顔に柔らかな感触がしつつ、寝落ちしてしまったのだった。
寝てしまった。
よりにもよって私の胸の中に。
『……全く』
ため息は出るけれど、不思議と悪くはない。
過酷な環境下の中であれだけギリギリまで立ち回れたタフネスと思いっきりの良さは、正直賞賛の嵐があろう。
『ふふっ…』
頭を撫でながら寝息を立てる顔を見て思わず笑みを溢してしまう。
少々これは女泣かせの毛がある。
『…坊っちゃんの事が好きなのか?』
と、〔ガープ〕と名乗っていた長男が私に通じる言語で、話しかけてきた。
少々驚きに満ちているが、少しすればその理由がわかる。
『…さてな?というより、そちらは
『まあな。古代ノルド語は幾つもある遺構で標準語にされてるからな』
『そう…』
確かに、数多くある
であれば其れを学んでいてもおかしくはない。
『…あんた、"ダークエルフ"だろ?しかも
『…………』
どうやら、格好以上に知性的な人物だと分かった。
『まぁ、言いたくなきゃそれで構わねぇ。ソッチの坊っちゃんに何も無きゃ其れだけで良いさ』
『少なくとも恩人の顔に泥を塗るマネは恥である』
『なら良かった』
ガープは納得したように肩を竦める。
『それじゃこれからどうするんだ?坊っちゃんはどうせ俺等のホームから出るとしても近くで住居構えれば色々と入り用だろうし…』
次に今後の事について話をし始める。
今はまだ先だろうけれど、遅くとも一月近くには新しい住まいを見つけてばならないだろう。
『その時は私も協力する。借りを返さねば…』
『いやいや。こう言う時はな?借りって言うんじゃなくて』
『???』
何を言うつもりだ?
『ゴニョゴニョ』
『………はっ?』
其れはどういう意味なのか。
私は今寝ているコヤツの顔をもう一度見る。
人間の美醜には興味はないが、悪くない顔立ちとは思うし、別に悪感情は湧いていない。
ならば…うむ。
『どうする?』
『………』
ある意味好都合かも知れない。
どうせ行く宛もないなら、悪くない提案と思えた。
『その提案に乗る』
『よし。部屋は用意しとくから』
『ありがとう』
では先ず最初に、どう言うかを考えておく。
ガタン、と言う音で眠りから覚める。
「着いたぜ宮本」
「あっ…う…うん…」
久しぶりに名前で読んでもらえた気がする。
彼女とちゃんと自己紹介しなきゃいけないのにと思いつつ。
「………うひゃっ!?」
いつの間にか彼女を抱き枕にして寝ていた事に気が付いて、離れた。
ちなみに彼女も寝息を立てていた。
「ははっ、このラッキースケベさん。めっちゃ羨ましいぜ」
「が…ガープさん…」
ちょっと茶化すの止めて欲しい。
確かに僕の方から抱きついていたとはいえ……いやこれは駄目な案件ですね確かに。
「訴えられますかね?」
「さてな。ただこの状況で裁判もクソも無さそうだがな?」
確かに。
「まぁともかく。ようこそ…【開拓都市】へ。此処がお前さんの拠点になる街だ」
「……へっ?」
そう言って荷台の天幕をめくり上げ、その光景を視界に入れる。
其処は蒸気と機械、様々に入り組んだパイプラインが臓器のように脈動する光景。
僕はそのまま、外へと顔を出し、後ろに流れていく景色を見る。
昔見た京浜工業地帯もこんなふうに動いていた気がしつつ、それとは所々に違いが見え、発見もあったりする。
「そろそろ街の中だ。楽しいぜ?」
その言葉は確かにと思う。
夕暮れ時の混雑は歩道いっぱいに人々の喧騒を作り、各々の目的地へと向かい歩を進めている。
煉瓦仕立ての建物と、近未来風建築が入り混じった街並みには流石に圧倒される物も多かった。
「さて、一旦降りるぞ?」
「降りる…ですか?」
「ああそうだ。俺達ストライダーの"オフィス"に入らんと金が貰えねぇからな?」
そうだ。
僕らストライダーは現地の開拓都市や衛星都市に点在する【ストライダーオフィス】を利用する。
言うであれば農業協同組合に該当する団体で、人々から依頼を受領したり、得た戦利品やら狩った敵性生命体等をガントレット内の記録から読み取り、応じた額が支払われる。
ウルク=ハイは敵性生命体の中で猛獣に該当する為、日常的に殺傷依頼が出ているそうで、ソロ活してるストライダーの収入源になるとか。
まぁともかく。
「おーい。起きて〜」
《『グッドイブニングです。起きてください』》
『むにゃむにゃ…そんなにデーツを盛ったら…ぐぅ…』
「起きないんですけど?」
「すぐ済むからそのままにしとこう」
眠る彼女をとりあえずそのままにして、僕はガープさんに付いていくように荷台から降りる。
「弟達は病院に行ってる。捕まってた女達には適切な治療も必要だからな?」
「そうですね…」
そういえばと、ゼパルさんとかが別のトレーラーに乗っていったからそう言うことかと思ってたり。
と言うことで僕らはストライダーオフィスの中へと向かう。
中は言うであればお役所。
近所にある区役所的なまぁまぁテンプレートな造りで、真新しく思う事はあまりない。
「ここのオフィスは遊び心がねぇんだよな。【九龍城】の所はめちゃくちゃゴチャゴチャ感あって楽しかったけどさ?」
「はぁぁ…」
地域性だと言うものもあるそうで、ガープさんからしてもあまり面白みが無いらしい。
いや、面白みってあった方が良いのかどうか。
そうこうしている内に、窓口まで辿り着くと、受付の女性が一つ会釈してから口を開く。
「お待ちしていました。ウォーボーイズのガープ氏ですね?」
「ああ。査定を頼む」
「かしこまりました。そちらの方は?」
と僕にも声をかけられたので。
「僕も同じく」
「そうですね…、登録されている都市名をお願いします」
「街?登録??」
何のことだろう?
と思っていると、ガープさんが呆れた面持ちで口を開く。
「何って、普通は都市のオフィスで登録するもんだろ?ガントレット失くし様がないだろ?」
「えっ?……そ…その…」
「では此方のスキャナーにガントレットごと入れてもらえますか?」
「あっ…はい」
受付の女性に促されるまま、僕はガントレットを読み込む機器に入れると。
《未登録者です》
と音声アナウンスが流れた。
「………えっ?」
「おいおいおい…」
受付の人とガープさんが同じ様な困惑した表情になると、その意味が理解できた。
どうやら最初に行うのは開拓都市にて自身の身分登録からということだ。
言われずともそりゃそうだと常識であるそれをしていないとなれば。
「……レイダーでは?」
「いや、待て。ガントレット着けててレイダーなんてやれる奴居ねぇぞ?それに…」
もしかしたら今めちゃくちゃ疑われている?
マズイなのでは?。
「レイダーならわざわざ人助けするか?こんなお人好しが?」
ただ、ガープさんが擁護してるのか不思議ではあるけど僕の事を信用してくれている辺り、まだマシなのかも知れない。
「確かに…」
「というよりも、おかしいのは
「あっ…まだ体感的に4日ほどです」
「ガチのルーキーかよ…」
頭を抱えるほどなのかそれ。
ここから少し割愛するけれど、やはり転移先は開拓都市のオフィス内に設定されていて、此処で登録するとか。
僕の場合は、位置情報が間違えられて別の場所に転移されていたとのこと。
やっぱりそうだよね?と思ったけどまた何か言ったら呆れられそうなので止めておく。
その後、受付の人が此処の最高責任者の人を呼び、何度も謝罪と土下座を見てしまったので罪悪感が半端なかった。
とりあえず、一旦は賠償責任としてオフィス側の手数料は無しになったり、オフィスで発行している無記名債券…所謂商品券を貰ったので明日、装備更新の費用に使う事とする。
「まぁ、生きてれば儲けもんだ。少しの間ウチの店があるから泊まってけ」
「ありがとうございます。今から宿舎探すの難しいと思ってたんです」
「だよな、うん」
文明社会に戻ってこれた瞬間に節々や色んな所が痛い。
関節が外れているわけじゃ無いけど打撲打ち身は身体中にあると思うんだよねホント。
早速、ガープさんの案内でオフィスから抜けて10分程歩いた所、ウォーボーイズの所有する寮的な施設へと到着する。
「先に風呂入っとけ。臭うぞ?」
「ハイ。お言葉に甘えて」
「着替え位は用意していたからな」
何から何まで至れり尽くせりで本当にありがとうございます。
と言うことですっかりと汗やら血液やら何やらでグチャドロになった服をタライに入れ、併設されている浴場に入っては身体を洗い。
「……はぁぁぁぁぁ……」
何とも言えない声を出して身体中の疲れが解れた。
『………さぁ来い』
《レディゴーとの事です》
「……なんで?」
全く良く分からない状況に、僕の頭の中でハテナマークが支配されていた。