モンスターパーク2アフター 異種姦を望む乙女 作:二木ユキト
議員たちの前での蟲姦ショーから、世継ぎの出産まで。
多忙でありながら悦楽の日々を送っており……?
Skebにてご依頼いただき、執筆いたしました。
リクエストありがとうございました!
修聖教会の幼き法皇、マリィの私室では茶会が開かれていた。元老院評議長のスカーレットと、彼女の部下であるクロエとカリン。この四人が出席者である。
彼女らの共通点はひとつ。異種姦と異種出産に魅入られているということだ。
しかしここに銀髪の忠臣はいない。マリィはその理由を皆に説明した。
「婚活、ですか……」
「わぁ! 素敵ですっ!」
リアン不在の理由を聞き、カリンとクロエは目を輝かせる。パートナーを得ることへの憧れは彼女らもあるようで、おしゃべりにさらに花が咲く。
スカーレットは時計に視線を送ったのは、そんな時だった。
「あら……。そろそろ時間ね」
「む。もうそんなに経っていたか」
すっくと立ちあがる彼女を見て、マリィは頷いた。
「外出ですか? なら、私もお供いたします!」
カリンは真っ先に名乗りをあげた。クロエもうんうんと頷く。しかしスカーレットは微笑みつつ首を振った。
「いえ。今日は、随行は必要ないわ。マリィ様をよろしくね」
そう言われればカリンは再び座るしかない。麗人はスカートを翻すと、私室からひとり去っていった。
「マリィ様……。スカーレット様のご用事とは、なんなのでしょうか?」
「外部の隠蔽役との調整じゃ」
幼き法皇はすぐに教えてくれた。しかしそれがなにを指すのかはわからない。ティーカップを置くと、マリィは解説を続ける。
「わらわたちが森へ遊びに行くのも、色々と段取りが必要じゃろ?」
「はい」
ふたりは頷く。
スカーレットもマリィも立場ある身である。騎士階級に属するカリンもクロエも同様だ。ゆえに大っぴらに聖都地下へ赴くことはできない。
そこで彼女らは愉しみの前に口裏を合わせ、互いが互いのアリバイを証言する。異種姦と異種出産を愛する女たちの秘密はこうして守られている。
しかしこれは騎士団や教会の者しかごまかせない。より多くの人間と接するスカーレットは、さらに大規模な根回しを講じる必要がある。
「な、なるほど!」
「それなら、私たちもお手伝いした方が……」
カリンは頷くが、クロエは眉根を寄せる。必須の仕事をスカーレットだけに任せていいものだろうか。
そんな懸念をマリィは笑いとばした。
「大丈夫じゃ。スカーレットも愉しんどるようじゃしのぅ。それより、おかわりが欲しいぞ!」
ふたりは慌てて立ちあがると、マリィのティーカップに紅茶を注ぐ。なにせ今はリアンがいないのだ。幼き法皇の世話は大変極まる。
スカーレットは仕事を愉しんでいる。女騎士たちは給仕をしながらも、その言葉の意味を考える。しかし当然、答えは出ないのだった。
◇
夜もすっかり更けた。聖都郊外に建つ邸宅には、元老院の議員たちが集まっている。
ここは元々、アグファスが所有していた屋敷である。そして今、彼が存命だった時さながらの淫宴が開かれていた。
ずちゅっ! ぼちゅっ! ずちゅっ!
広いバンケットルームに設置されたステージ。その中央から水音が奏でられる。性交の音だ。
舞台の主役は言うまでもない。スカーレットである。紅瞳の美女は床に掌と膝を着き、尻を掲げている。
「はぁ……はぁぁンッ!」
細首を反らすと、派手な嬌声を響かせた。輝金のロングヘアと飛びちる汗がきらきらと煌めく。
高々と晒された淫裂を犯すのは、古代クロオニアリだった。
ずちゅっ! ずぢゅっ! どちゅっ!
人間の身の丈に迫る巨大昆虫は、まさにモンスターといった風貌だ。黒い甲殻は白い裸身を覆いつくしている。そのコントラストがギャラリーの目を否応なしに引いた。
「ふぅっ、うぅぅう……!」
蟲根の抽送を受けるスカーレットは、苦し気に唸る。
古代クロオニアリのペニス。弾力のある表面には肉疣がいくつも生え、膣壁をごりごりと掻きまわす。長さも子宮口を苛むに充分だ。
そしてなにより。蟲種らしい機械的な抽送が、体奥から悦を引きだしてくれる。
「あぁっ! あぁぁッ!」
艶叫とともにスカーレットは達した。その様はもちろん観衆にもしっかりと伝わった。
ルビーのごとき紅瞳がひっくり返る。常はきりりと引きむすばれている桃唇はだらしくなく開き、端から涎を垂れながしていた。
「おぉ……」
無様なイキ姿を目の当たりにした議員たちは息を呑む。
美女はステージの上から、彼らの興奮をしっかりと観察していた。
スカーレットは強大な力を持っている。元老院の評議長という地位や、ソードダンサーと称えられるほどの剣技だけではない。彼女はドラゴンさえ味方につけているのだ。そのことは誰もが知っていた。
力だけを頼りにした組織など長続きしない。利益を示してやる必要がある。それがこの、異種姦ショーであった。
女とモンスターが交わる様を見せつける。アグファスが存命だった時から、この演目は変態趣味の議員たちから大好評だった。
「はぁっ、あぁっ、あぁぁんっ!」
若く美しく、なにより力を備える。そんな女が進んで見世物になるのだ。彼らも満足しきりだった。
そして自ら見世物となることで、スカーレットもより昂っていく。モンスターの森で興じる愉しみとは異なる。衆目に晒される恥辱もまた、美女の悦となっていた。
「うぅ……!」
「も、もう我慢できん!」
スカーレットは再び、絶頂に向かって駆けあがりだした。鑑賞する議員たちも欲望をあからさまにする。絹製のズボンから陰茎を取りだすと、一心不乱にしごきだした。
議員たちは皆、目元だけを覆ったマスクを着けている。もちろん、そんなもので正体を隠蔽できるわけはない。
これは契約なのだ。この仮面を被っている間は互いが互いを見て見ぬふりをし、体験と秘密だけを共有する。それが結束を強くしていくと、スカーレットは知っていた。
がちゃんっ!
金属質な音が舞台袖から響いた。ショーに演者が追加された。古代クロオニアリが二匹、檻から解き放たれた。
黒群蟲は蜜香の元……すなわちスカーレットの身体へ真っ直ぐに向かう。
ぶちゅっ! ぐちゅっ! ずちゅんっ!
そしてすぐさま、空いた体孔に牡性器を突きたてた。
先ほどまでの交尾により、牝のフェロモンは多量に振りまかれている。彼奴らの昂奮は最初から最高潮だ。
「むぅっ、うお……おぉぉお゛……!」
ペニスの疣が菊縁を擦りたてる。排泄穴の終端は敏感だ。穢悦が背筋を這い、毛先までぶるりと震える。
鈴口からはすでに先走りの汁が漏れていた。イラマチオにより口腔粘膜になすりつけられる。唇内の隅々にまで、蟲液の臭いと味が染みこみそうだ。
「むぉっ、お゛! おぉぉっ……!」
三穴を責められるスカーレットは満足に息もできない。それでも嬌声をあげ続ける。ゲストのためという考えはもはやなかった。紅瞳の麗人はただ己の悦びを表現するためだけに、涙と涎と喘ぎを流す。
どくんっ! どくっ! どくんっ!
古代クロオニアリどもも限界を迎えた。三本の牡性器が拍動し、白濁液が叩きこまれる。
むっとする青臭いにおいがバンケットルームに広がった。しかし眉を顰める者はいない。これすらも淫宴の余興に過ぎなかった。
甲殻と蟲脚の震えが止まった。射精の終わりを確認すると、舞台袖から黒衣が現れる。どんな技術を用いたのか。彼の誘導により、黒群蟲どもは女体から素直に離れる。そして自ら檻へ戻っていった。
「はぁっ、はぁ……」
古代クロオニアリどもは退場した。しかしスカーレットはいまだ、舞台の中央で白濁ままみれの尻を掲げている。
豊満な肢体がのろのろと動きだした。双つの巨房を揺らしつつ、体勢を座位に変えた。
(あ……あぁ……っ)
ステージから前方へ顔を向ける。幾人もの男が立っていた。彼らの視線はひとつの例外もなく、己に向けられている。
森では決して味わえぬ、じっとりとした欲望の視線。饗されているという実感が、脳に新たな快楽神経回路を繋いでいく。
「ん……」
スカーレットは背を反らす。はち切れんばかりの乳房が強調された。同時に両脚を開いた。蟲液で汚された内腿と、蟲胤を垂らす淫裂を露わにする。
女体の円さ、柔らかさ、深さ。その全てを晒す格好である。男ならそれぞれ好みがあるだろう。しかし彼らの視線は一点に注がれていた。
「おぉ……」
「いつ見ても、これは……」
その先は美女の薄腹だった。へこんだそこがみるみる内に膨らむ。ヘソさえも出っ張りだした。
金髪紅瞳の麗人、スカーレット。彼女は異種姦と異種出産に魅入られている。それらを経験した数など、もう覚えてはいない。
しかし彼女の美肢体はそれらを余すところなく記憶している。その証拠がこれだ。彼女の胎は宿した異種を、異常に早く育ててしまうようになっていた。
「おぉっ!」
間もなく、臨月の妊婦さながらに大きくなった。理外の光景である。ゆえにギャラリーは瞬きすら忘れて見入り、感嘆の声を漏らす。
「ふぅ……う、うぅっ……!」
しかし当事者であるスカーレットは、苦悩の息を吐いていた。
彼女の子宮はモンスターの繁殖専用に仕上げられている。だからといって悦だけを受けとれるわけではない。
拡げられた内壁と、張りつめる白肌。急激な変化に晒されたそれらから、痺れるような痛みが発生する。美女の呼吸は荒い。滴る汗が、朱の浮く美貌を光らせた。
「はっ、あ、あぁっ!」
悦と苦はだんだんと平衡を失う。すなわち、スカーレットは快楽を覚えはじめていた。
重量を増した子宮を、骨盤底筋は支えきれない。膣腔と菊孔を圧迫しだした。悦がじりじりと沈みこみ、愛蜜が淫裂から溢れだす。
快楽は上質な麻酔そのものだ。スカーレットはゲストたちを観察する余裕を取りもどす。
(ふふっ……すごい目をしてる……)
紅瞳が男たちの興奮をしかと見届ける。女の腹に怪物の仔が宿されている。この実感が彼らの琴線に触れることを、スカーレットはよく知っている。
美女は己の両手を乳房に向かわせた。
びゅるっ! びゅるるっ!
「はんっ! あぁぁあ!」
細い五指が白い膨らみを掴んだ途端、桃色に肥厚した乳首からミルクが飛びでた。放物線を描いてステージに跡を残す。甘い匂いがふんわりと漂いだした。
「出るっ……おっぱい……アリの赤ちゃんに、飲ませるおっぱい……」
スカーレットは興奮を煽る言葉を選びながら、なおも胸乳を揉みこむ。ギャラリーたちはごくりと生唾を飲みこんだ。
彼女の双房も、その全てが性感帯となっている。五指が食いこむ柔肉も、ミルクを通す乳首も、淫熱を全身に伝えてきた。
どくんっ! どくんっ!
「! あぁぁッ!」
間もなく、媚態を計算することもできなくなった。腹奥から強い震えが生じる。
アリの幼虫が体内で蠢く。異種の胎動は外部からも窺えた。ぼて腹の表面に疣のごとき膨らみが現れては消える。
膣口からは乳白色の羊水が溢れ、尿口からは勢いよく潮が噴きだした。
「おぉっ!」
派手な痴態にギャラリーたちも湧きたつ。熱気に煽られるように、スカーレットの産気もさらに進んだ。腹が割れるほどの痛苦と……それ以上の悦楽が脳天にまで届く。
首ががくんと跳ねあがった、次の瞬間。バンケットルームに大きな水音が響いた。
ずちゅっ!
「あぁぁあっ!」
縦割れの淫裂を押しひらき、古代クロオニアリの幼虫が現れる。脚が六本ということを除いても、その姿は実に奇怪だ。体色は成虫とは真逆の純白で、腹部は異様なほど膨らんでいる。
「やはり……これはすごい!」
スカーレットは見目麗しいばかりではない。その心も気高く、美しい。
そんな存在が醜怪極まる蟲の赤仔を産みおとすのだ。相反する要素がより淫靡さを生みだす。ギャラリーたちは汗ばみながら歓声をあげた。
しかし淫宴はこれで終わりではない。
古代クロオニアリの精液には、母体が妊娠していても強制的に排卵させる成分が含まれている。ゆえにスカーレットの腹にはまだ、黒群蟲の幼虫がうずくまっているはずだ。
「…………」
産劇はまだ続く。それを知っているギャラリーたちは一瞬も見逃すまいと、目を大きく開いた。
「ふぅっ、うぅぅ……? あぁぁあ?!」
突如、美女はけたたましい悲鳴をあげた。火照っていた頬が青ざめていく。演技ではないと彼らもわかった。
「ま、まってっ! それは……!」
スカーレットはなにかを訴える。彼女の瞳は自身の腹に向いていた。
なにが起こっているのか。なにが起ころうとしているのか。ギャラリーたちは身を乗りだす。そして彼らは間もなく、その意を悟ることとなる。
ぶちゅっ! ぢゅちゅっ! ぶぢゅぅうっ!
「あ゛……、っ、あ、あぁぁぁあ゛ーーッ!」
控えめに姿を見せる小陰唇。薄桃色のそこがひくついたかと思うと、数匹のアリが一気に飛びだした。
彼女が艶叫を発した理由。それは複数の幼虫が一斉に産道を進んだからだった。
「はぁっ、あぁっ! あ゛ぁぁっ!」
子宮口を拡げられ、膣壁を何本もの脚で引っ掻かれ。スカーレットは蟲悦の極みを味わう。
膣腔はめくり上げられんばかりだ。羊水と愛蜜のブレンドが議員たちの顔にも飛ぶ。しかし彼らは眉をしかめるどころか、まばたきすらしない。
「おぉ……おぉぉッ!」
ショーのクライマックスに相応しい、盛大な産劇。それを特等席で見届けたのだ。ギャラリーたちは大いに湧きあがる。
しかし歓声はあれど拍手はなかった。彼らの手は己のペニスを擦るのに忙しい。撒きちらされた白濁液が、ステージに汚濁の花を沿えた。
「はぁっ、はぁっ……! ひぅうっ!」
放心しきったスカーレットはその後も、奇態の白色アリをひり出しつづける。下腹と内腿の痙攣は治まらない。同時に、絶頂から下りてこられぬほどの快楽が、美女の体内で渦を巻きつづけていた。
◇
今回の淫宴も盛況の内に幕を下ろした。議員たちはより一層の団結と忠誠を誓い、各々の家路に着く。
「ふぅ……」
スカーレットはひとり、屋敷の湯殿で己と蟲の体液を洗いながしていた。
かつて権勢を意のままにしたアグファスの別宅である。浴室の内装も実に豪華だった。足を伸ばせるバスタブで、美女はゆっくりと疲れを癒す。
「あら」
バスタオル一枚だけを身体に巻きつけ、スカーレットは部屋に戻る。モンスターの世話係をはじめ、使用人は全て退勤させたはずだった。
しかし彼女を待っている人物がいた。
「お疲れさまでした。評議長閣下」
「アースキン議員」
元老院の議員、リック・アースキンだった。
柔和な顔貌をした中年男である。丁寧に撫でつけられた髪にはわずかに白いものが混じる。たっぷりと脂肪を蓄えた腹は、上品な仕立ての衣服に包まれていた。恰幅の良い紳士を絵に描けば、きっと彼の姿になるだろう。
中年男は労いの言葉とともに、よく冷えたジュースを差しだしてくれる。
「ありがとうございます。いただきますね」
グラスを受けとったスカーレットは口をつけると、一息に飲みほした。
リックはこの屋敷の、現在の所有者でもある。それだけでない。モンスター牧場などの資産も彼が受けついでいる。
その理由は簡単だ。彼は元々、アグファス子飼いの議員だったからだ。かつての立場だけ見れば、スカーレットの敵対者ともいえる。
しかし。
「私はあなたに、永遠の忠誠を誓います。ルンベルク評議長閣下」
リックは新たな評議長に対し、真っ先に恭順を示した。そしてその宣言に偽りもなかった。彼は陰日向なく働き、スカーレットの地盤固めに協力してくれた。
年若い彼女が恙なく職務を全うできるのも、彼の働きと影響力が大きい。
(そういえば、以前も……)
聖騎士から失脚した美女は、まさにこの屋敷でアグファスに嬲られた。しかしその時もリックは壁際に立ちつくすのみで、スカーレットを積極的に害そうとはしなかった。
そして今も、黒群蟲に犯され孕まされたばかりだというのに。彼の目には確かに親愛の情が宿っていた。
それを認めた美女の脚は、ひとりでに動いていた。巻いたバスタオルがはらりと落ちた。
「なっ……!」
戸惑う男の声が聞こえた。スカーレットは自身すら気づかぬまま、リックを抱きしめていたのだ。
張りだした腹は意外にも硬い。男性らしい筋肉は健在のようだった。それが女の本能をくすぐってくる。今度は桃唇が勝手に開いた。
「アースキン議員。あなたの目……気づいていますよ」
「!」
衣服越しでもわかる。彼の心拍が早鐘のように高鳴りだした。血流が増したことで、さらなる変化も実感できる。
ズボンの真ん中がこんもりと膨らみだした。衣服越しにもかかわらず、スカーレットの腹をぐいぐいと押しこんでくる。
「そういえば私も、そろそろ考えないといけません」
「なにを……ですか?」
「世継ぎです。モンスターではなく、人間の」
「お、お戯れを」
スカーレットの言葉も行動も率直だ。リックにも意は伝わっているだろう。
それなのに中年男は理性的な態度を貫こうとする。つい先ほどまで淫宴が開かれ、彼も参加していたというのに。
「…………」
紅の瞳で男の顔を見上げる。彼を顔を背けなかった。リックの目には困惑と緊張と、なにより欲情がしっかりと窺える。
下手すれば、親子ほども年齢が離れた二人である。それが中年男を踏みとどめているのだろうか。ならば、戦法を変えてみるのみだ。
「やはり……幾度となくモンスターを宿したこの身体は、不気味なのでしょうか?」
言いながら、スカーレットは自ら距離を取った。そして両腕で己の身体を抱きしめる。
豊かな乳房がむにゅりと潰れた。黒群蟲に孕まされたばかりである。薄桃色の先端からミルクが微かに溢れでた。
腰をわずかに捻って、男の視線から逃げるような体勢を取る。しかし女の意はまるで逆だった。
子をしっかりと支える豊尻、きゅっとくびれた蜂腰。そして……繁殖の悦びを否応なく予感させる、深い淫裂。その全てを見せつけるポーズだった。
「そ……そんなことはない!」
たまらぬとばかりに、リックは声をあげた。言葉だけでなく行動でも示す。今度は自らスカーレットを抱きよせた。
柔らかな媚脂の下には、しっかりした筋肉と骨格がある。孕ませ甲斐のある女体に触れた彼の昂りは、一気に頂点を迎えたようだ。
どすんっ!
「あぁっ!」
背骨を折るように体重をかけると、スカーレットを床へ押したおした。
このような状況になることは望んでいた。しかしリックらしからぬ性急な行動である。美女は少し戸惑った。
もはや中年男は誰の目も気にしない。衣服を解きはなち、欲望の形を露わにする。
(……まぁ!)
その大きさに、スカーレットの紅瞳が引きつけられた。
リックがズボンの下に隠していたモノ。それは小型モンスター以上の太さと長さを誇る、立派な逸物だった。
高々と掲げた亀頭は握り拳のようで、大きな段差を成している。幹竿にはごつごつとした血管が浮く。海綿体に巡る熱気が鼻先にまで漂ってきそうだ。
子宮口を無理やり開かせ、膣壁を掻きこわす。牝を屈服させるような性交が、否が応でも頭に浮かんだ。
「!」
スカーレットの驚愕は続く。中年男は前戯どころかキスすらしなかった。己の切っ先を淫裂へ宛がうと、そのまま腰を前進させる。
ずぶぶぶっ!
「あんっ!」
先ほどのショーで、彼は自慰もしていなかったのだろうか。肉棒はぱんぱんに張りつめ、熱とともに膣腔を押しひろげてくる。
分身から伝わる淫焔そのまま、リックは激しい抽送を繰りだした。
ぶちゅっ! ずちゅっ! どちゅっ!
「はぁっ、あぁっ! ……あぁんっ!」
突きこみとともに中年腹が恥骨を叩く。重い性感は菊孔にまで達した。勢いよく腰を引くと、広がった肉傘が力強く膣ヒダを掻く。
往路も復路も、大きな快楽が下腹部に生じる。スカーレットの見立ては正しかった。
「うっ、むぅっ……!」
リックは短く呻いた。彼は欲望を溜めこんでいた。ゆえに早々に達してしまう。
しかしスカーレットに不満はない。彼の射精もまた、荒々しさと逞しさに溢れていたからだ。
どくんっ! どくんっ! どくんっ!
「あぁ……あぁぁあっ……!」
同種の精液が注ぎこまれていく。異種のそれとはやはり感覚が違う。胎内を爛れさせる熱さも、いつまでもへばりつく粘りもない。
だがもちろん、メスを孕ませようとする意志に変わりはなかった。中年男から伝わるその執念は、モンスター以上と感じられる。
「あ……」
欲液の圧力が減じたからだろうか。リックの瞳に理性の光が戻っていた。慌てて立ちあがろうとする。
逃がさないとばかりに、下から腰を抑える。リックは肥満腹の持ち主である。スカーレットの美脚を以てしても、足先でロックをかけるのにぎりぎりだった。
「か、閣下……!」
胎内に埋められたままの肉棒が再び熱を持った。そのままむくむくと隆起する。下腹に満ちる圧迫感が、スカーレットの口を開かせた。
「おねがい。私を……孕ませてください……」
そして男の耳に囁きを打ちこむ。彼はすぐさま叶えてくれた。ぴたりと密着したまま、腰だけを動かしはじめる。
抽送と中年男の体重が骨盤に食いこむ。ずっしりとした性動を受ける美女はますます、妊娠への期待を高めていくのだった。
◇
中年議員のリックから胤を受けとり、妊娠する。スカーレットはそのため、アースキンの屋敷に逗留することとなった。
「閣下……。本当に良いのですか?」
「えぇ。あの言葉に、偽りはありません」
世継ぎを授けてほしいという願いに、リックはいまだ戸惑っているようだった。美女は紳士に微笑みかける。
「あなたの働きに対する、ご褒美と思ってくれれば」
これもまた、スカーレットの本心だった。
どん底に落ちた時も、権勢の高みに至った時も。彼はその時にできる、最大限の助けを施してくれた。孕むのなら、こんな男の胤がいい。
(みんなには、ちょっと悪いけど……)
カリン、クロエ、そしてマリィの顔が脳裏に浮かぶ。
今はリアンが不在だ。地下の森へ遊びに行く際の隠蔽は難しくなっているだろう。そんな中で自分も抜けてしまったのだ。負担をかけて申し訳なく思う。
そしてスカーレットが心苦しさを向ける相手は、異種姦仲間だけでなかった。
彼女にはすでにパートナーがいる。今は孤島で暮らす、ドラゴンだ。それなのに他の男に種付けを乞い、出産まで確約するのは……不貞といって差し支えあるまい。
しかしその状況に昂りを覚えるのも、事実だった。
アースキン家は裕福な商家だ。広大な敷地と立派な邸宅を所有している。
しかしここに彼の妻子はいない。紳士の鑑ともいえるリックだが、結婚歴がないのだ。滞在するのに面倒がないのは助かるが、同時に不思議にも思った。
彼が独り身である理由は、彼と褥を共にするとすぐわかった。
「ん……んあ、ぷちゅ……」
夜。美女は屋敷の主人の寝室で、肉棒を舐撫していた。膣内射精を見舞ってくれた返礼だ。
小さな舌をカリ首の段差にも這わせて、粘液の汚れを丹念に取りさっていく。
「んっ、んん、んぅ……」
次は桃唇を大きく開く。口内へ牡性器を招きいれると、尿口から残汁を吸いだした。
リックのペニスはいまだ硬さと重さを保っている。熱烈な後戯を受けるとすぐさま反応した。完全に復活した勃起がスカーレットの口腔を占拠する。
次の瞬間のことだった。
ぐいっ!
「んごっ……!」
鼻先から無様な息が漏れた。同時にツンとした痛みが駆けぬける。リックの手がスカーレットの頭を掴み、下腹に押しつけたのだ。
男は肥満腹をいきらせる。美女の桃唇を秘唇に見立て、ピストン運動を開始した。
「お、おごっ! おぅっ!」
口も鼻も、喉奥さえ棒肉で塞がれた。息をすることができない。スカーレットは反射的に身を退こうとする。
しかし中年男に髪の毛を握られている。逃げることなどできない。彼はさらに強く腰を押しつけ、分身を美女の口内へねじ込む。
乱暴なイラマチオだ。自身の快楽にしか関心がないとわかる。スカーレットは抗議もできず、ただ涙を流すしかない。
幸いなことに、終わりは間もなく訪れた。
どくっ! どく、どくんっ!
「! お、ぅお゛……っ」
美女の唇を己の腹に着けたまま、リックは射精した。
舌の上でペニスが跳ねる。熱迸が喉に直撃した。スカーレットの意思を問うことなく、中年男の脂っぽい胤汁が胃の腑へ落ちていく。
欲液を全て吐きだしきった後。リックはようやく手を離した。
「! も、申し訳ない、閣下……」
解放されたスカーレットは激しく咳きこむ。鼻孔から白濁汁を逆流させた。リックはベッドから飛びおり屈みこむと、彼女の背を優しく擦った。
紳士的な対応である。先ほどの荒々しさは完全に鳴りを潜めていた。その目にもはっきりと、謝意が宿っている。
彼が結婚できなかった理由。それはこの、多大な性欲にあった。
一度タガが外れたらもう抑えが効かない。だからリックは常に、過剰なまでに分厚い理性の仮面を被っていたのだ。
「私の身体なら大丈夫ですよ。それに……」
スカーレットは言いかけて、やめた。リックも首を傾げる。しかし美女が床上で四つん這いとなり、尻を向けると、疑問もなにもかも吹きとんだようだ。
ずぶぅっ!
「あんっ!」
リックは襲いかかるようにして、濡れひかる淫裂に牡性器を挿しこんだ。彼の昂りそのままに、分身は熱く膨らんでいる。
ぱんっ、ぱゅっ! どちゅっ!
後背位のまま抽送を始める。肥った腹に尻球を叩かれる。肌が弾ける乾いた音と、粘膜が擦れる湿った音が同時に鳴りだした。
美女の腰は男の手でがっしりと掴まれている。痕が残りそうだ。優しく慰撫した彼とは思えぬ性動である。
(モンスターみたいだからイイ……なんて、言っちゃいけないわよね)
清潔な寝台から降りて、獣の体位で種付けを行う。性交というより、交尾と呼んだ方が適切だろう。
しかしスカーレットはそんな粗暴なまぐわいにこそ心惹かれる。そして自分の選択は正しかったと、再認識するのだった。
◇
スカーレットがリックの屋敷に逗留をはじめ、しばらく経った。
この日は久々に元老院に登院した。若く美しい評議長の下、一致団結した議員たちである。仕事ぶりには何の文句も問題もない。簡単な確認だけで、早々に下院することができた。
「全て順調で、っ、あ……安心しました……はぁっ」
「う、うむ……」
同じ屋敷に帰るのだ。ふたりは同じ箱馬車に乗っていた。富裕な商家が所有するものである。キャビンは広く、ゆったりとした造りだ。
「は……あぁぁっ……!」
だから充分に交歓を愉しむことができる。
下院の最中にも美女は胤汁を乞うていた。リックの膝上に脚を広げて座り、棒肉を咥えこむ。彼女の代名詞ともいえる紅の衣装は、はしたなくずり上がっていた。
太い亀頭に陰唇を拡げられ、スカーレットは痺悦を覚える。
「うぅっ!?」
リックが呻き声をあげた。美女の快感が内腔にも反映されたのだ。中年男のペニスをきゅうきゅうと締めつけだす。
ふたりが動く必要はなかった。走行の振動により、異肉の結び目を揺らされるからだ。予想外の強撃が子宮口を押すと、輝金の髪がびくんと跳ねた。
「ふぅ、ふぅっ!」
花貌を滑る汗と、淫裂から滴る愛蜜。密室の中で女のフェロモンが充満していく。こうなったら男も正気を保っていられない。リックの鼻息がだんだんと荒くなっていく。
ぐちっ!
「あ……っ!」
衣装越しに細腰を掴まれた。そう思った瞬間、中年男が力強く突きあげる。膣底を大振りな亀頭で叩かれ、スカーレットの呼吸が止まる。
ぐちっ、ぐちゅっ! どちゅっ!
「はっ、はぁあ……っ、あぁっ!」
リックは自ら抽送を開始した。悪路でもないのにスプリングが軋みあげて、キャビンが跳ねあがる。周りから見れば奇妙に映っただろう。
しかし興奮の中年男は当然、そんなことは気にしない。放胤まで一気に駆けあがる。
どくんっ! どくんっ!
「はぁ……はぁぁあっ……!」
胎内へ熱い迸りがぶつけられる。子宮を満たされる感覚がスカーレットにも法悦をもたらした。
しかし淫欲に火が付いたリックは止まらない。ポルチオをくじるような動きで、二回戦が始まった。
屋敷に到着し、御者が扉を開くギリギリまで。ふたりは交合を続けるのだった。
◇
スカーレットがリックの屋敷に逗留し、三か月ほどが過ぎた。
ふたりの目的はすでに達された。すなわち、金髪紅瞳の美女は人の子を妊娠した。
「リック、ありがとう。私を孕ませてくれて……」
「私の方こそ礼を言うよ、スカーレット。私にも子どもが出来るなんて、感激だ!」
ふたりの呼び方はすっかり、親し気なものに変わっている。
妊娠を祝して、リックはスカーレットにプレゼントを用意していた。背中まで届く純白のヴェールだ。練絹には精緻な刺繍が施され、輝金の髪にも引けを取らぬ豪奢さだった。
(いけないことだけど……嬉しいわ)
孤島にパートナーを残しているのに、穢れのない花嫁装飾を身につける。不貞の実感に麗人の腹奥が疼く。
ベールを除いて裸身の彼女は、下腹部も晒している。そしてそこには妊娠の証もはっきりとあった。
「はぁ……はぁぁ……っ」
美女の腹は大きく張りつめている。肺腑も圧迫され、吐く息は苦し気だ。医者でなくても臨月と判断できるだろう。
不可解である。彼女がリックと初めて交わった時からでも、十月十日は経っていない。胎児の成長の早さは明らかに異常だ。
しかし原因を追求する気などなかった。それよりも優先されることがあるからだ。
「はぁっ、はぁっ、あぁっ!」
リックの寝室、ベッドの上でふたりは激しいまぐわいを演じていた。スカーレットの腹は前にせり出している。背面座位での性交だった。
子宮口を叩いて柔らかく仕上げ、膣腔を強靭なカリで耕す。赤子を迎える準備だというが……。それは交合を盛りあげるための、口実に過ぎない。
ばちゅっ、ばちゅんっ!
「あ、あ……! あぁぁあッ!」
力強いピストンに合わせ、ぼて腹と巨房が大きく跳ねる。女体は産正期に至っている。揺すりたてられるだけで母乳が飛びちった。寝室にミルクの甘い匂いが広がりだす。
結合部からも乳白色の液体が漏れる。破水が始まったのだ。しかし快楽に灼かれるスカーレットは、性交をやめようとしない。
「はぁっ、あぁっ!」
数か月もの間、昼も夜もなくリックと交わっていた。スカーレットの胎内は中年男の性器の形が刻みこまれている。
亀頭が達する位置に子宮口は降り、カリ首と竿幹には膣ヒダがぴたりと沿う。ひと突きひと掻きごとに、目も眩むような悦楽が走る。
「スカーレット……! 出すぞっ!」
特注の快感を味わうのは、男も変わりなかった。ゆえに絶頂のタイミングも同じだった。リックの宣言のすぐ後。美女の下腹もぶるりと震える。視界の中央に白い星が瞬きだした。それは絶頂の前兆に他ならない。
どくんっ! どくんっ! どくんっ!
「ふぅう……! うぅぅうっ!」
ペニスの拍動に合わせて、膣腔は弛緩と収縮をくり返す。
赤子を守り支えるという使命を、子宮はすっかり忘れていた。一滴でも多くの精液を受けとるため、波打ちながら広がりだす。
「はぁっ、あぁぁっ!」
法悦に震える身体に、リックのそれも流れこむ。ふたりの快感は混ざりあい、より色彩を濃くしていく。いつまでも褪せない絶頂を愉しむスカーレットだが、異常に気がついた。
どくンッ!
「!!」
外部からではない。己の内から拍動が生じた。手足が落ちるような強震だった。幾度とない経験から、スカーレットはそれが陣痛だと悟る。
「う、うまれる……!」
その言葉を聞いたリックは、慌ててペニスを引きぬいた。彼の逸物はまだ勃起を維持している。張りだしたカリ首が膣ヒダを弾く。不意打ちの快楽を受け、淫口が大きく開いた。注ぎこまれたばかりの精液が勢いよく零れおちる。
ぐ、ぐぐ……。
「はぁ……はぁっ!」
さんざんに揺らされた肉籃から、胎児は這いでようとしていた。余韻に喘ぐスカーレットにさらなる悦感が叩きこまれる。
子宮と膣腔をつなぐ肉輪。そこにもう何度、モンスターの仔を潜りぬけさせただろう。しかし人の子が通るのは初めてのことだ。
「ふ、ふぅっ! うぅぅ!」
胎児の進みは極めて鈍重だった。それが産悦を長引かせていく。度重なる出産で敏感になったポルチオは、赤ん坊の頭の大きさと硬さを余すところなく母に教えてくれる。
「あぁ! あ、あぁっ!」
艶叫とともに、スカーレットは再び天上の世界を覗く。
絶頂により窄口はわずかに緩んだ。その隙に胎児は子宮を這いでる。産道に降りたことがわかった。
我が子はそのまま、陰唇に向かって進みだした。
ず、ずず、ずずず……!
「はぁっ……はぁっ、はぁっ!」
幹竿は太く、亀頭は力強く張りだす。そんなリックの逸物で肉路を均されたのだ。胎児は実にスムーズに膣腔を下る。
その進行にはもちろん、快楽が付きまとっている。
「はぁっ、あぁっ、あぁあ゛!」
性粘膜をごりごりと擦りたてられ、子宮口からは余韻の悦痺が響く。出産の快感は蟲も、獣も、人も変わらないようだ。
「スカーレット……頑張れ! 頑張るんだ!」
しかし違うものもあった。それは後ろから支えてくれる者がいることだ。
重ねられた手を握りかえす。すると心に暖かな火が灯る。幾度となく情交したこの男の赤子を、なんとしてでも産んであげたくなる。
ぶちゅんっ!
「あ……あぁぁあ゛!」
ついに、大きな水音が室内に転がった。同時に大きな快感と、解放感がスカーレットの身体を突き抜ける。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」
両の紅瞳には汗が入り、涙で滲んでいる。しかしどういう理由か。シーツの上の我が子の姿には、はっきりとピントが合った。
股間に陰茎はない。女の子のようだ。羊水と精液でべったりと濡れた頭に、金糸の髪が張りつく。嬰児は薄っすらと目を開いていた。鮮やかな赤色が見てとれる。
この子は間違いなく、スカーレットの血縁である。それが一目でわかる容貌だった。
「おぎゃ……おぎゃあっ! おぎゃあっ!」
赤子は大きな産声をあげた。スカーレットの背がびくりと跳ねる。モンスターの仔は誕生しても泣き叫ぶことなどしないからだ。
嬰児のそんな様子に、弱々しさすら覚えた。我が子に対して抱いた思いはみるみる内に変化していく。
(この子が……私の……)
夫竜との間に設けたドラコも、実の仔といって差し支えない存在だ。しかしヒトの子の母となった実感は、胸が温かくなるような……。愛しさと庇護欲が溢れでるようだった。
この上なく人間らしい心情だ。しかしスカーレットはそんなものに、長く浸ることはできなかった。
ぶちっ!
「ぎゃんっ!」
体内深くにまで響く衝撃に、美女の声と脚が跳ねあがった。
子宮から伸ばされ、今も赤子につながるヘソの緒。それをリックが引きちぎったのだ。首だけを振りむかせ、スカーレットは中年男の様子を窺う。
「……!」
彼の目は再び、淫欲に支配されていた。考えてみれば当然だった。美女の産悦を特等席で眺め、撒きちらしたフェロモンをたっぷり吸ったのだから。
ペニスは再び怒張している。空いた胎に向けて、思いきりねじ込まれた。
ずぶぶっ!
「あ……あぁぁあ!」
棒肉は一気に体奥を叩く。出産を終えたばかりだ。陰唇も膣壁も子宮頸部も充血し、過敏となっている。電撃のような悦感が全身へ届けられた。
紅瞳はかっと見開かれ、赤舌が飛びでる。美貌が小刻みに震えだした。
ずぶっ! ずぶっ! ずぢゅっ!
「お、お゛っ! ほ、おぉぉっ……!」
下から突きあげるピストン運動が、すぐさま開始された。唇はOの字型となり、間の抜けた嬌声が通りぬける。
(こ、この子は……!)
快楽に押しながされる前に、スカーレットはなんとか我が子を抱きあげた。いまだ産声をあげるその口を、己の乳首へ持っていく
赤子はすぐさま吸いついた。勢いよくミルクを啜りあげる。
「お゛っ、おぅっ! おぉっ!」
背後からのピストンは激しい。美女の全身ががくがくと揺さぶられる。赤ん坊を抱えるのが精いっぱいだった。
しかしリックは気にしない。待望の我が子を無視し、繁殖欲を滾らせ、出産したばかりの女を犯す。その様子はまるで……。
(モンスターみたい……)
自分を孕ませた男に対し、そんな思いを抱く。そしてその実感はスカーレットをも昂らせていく。
どちゅっ! どぢゅっ!
「はぁっ、はぁっ! はははは……!」
桃唇が開いた。快楽の喘ぎではない。美女は笑い声を響かせだす。そして胸元の我が子に紅瞳を向けた。
モンスターに惹かれる女と、性欲を暴走させる男。このふたりから産まれた彼女もまた、雄に狂う生き方をするに違いない。
獣のようなリックの息遣いと、スカーレットの哄笑。豪奢な寝室にそれらが響きだす。それでも産まれたばかりの娘はただひたすら、母の乳房からミルクを啜りつづけていた。