ふたなりっ娘が当然の様に居る世界。
親が両方ともふたなりの場合、精子側を【父】、卵子側を【母】と呼称する事がある。
学校が終わり、大きなランドセルを揺らしながらいつもの様に家へと歩を進めているのは
とは言うものの、実は【いつもの様に】という訳では無い。
帰路の途中、人気の無い公園に立ち寄った明霞が大きなランドセルをベンチに降ろす。
「ここら辺なら誰にも見られてないよね……一旦話しとかなきゃ……うんしょ……どっこいしょ……」
力を込めてそれをランドセルから勢いよく引き抜くと、体育座りのまま四角く、隙間無く押し潰されたかのような人の身体が表れた。
「ん♡んひぃあっ♡気持ち良いですわ♡幸せですわっ♡♡」
が、普段の生活に何処と無く退屈していた有栖はなんとその未知の快楽にメロメロになってしまい、
その結果、身体を元に戻して貰う為とはいえ再びランドセルに入れられ、さらに膣にバイブも差し込まれあんあんと気持ち良く喘いでいた。
朝学校に来た時にはこんな事になるとは微塵も考えてなかった金髪碧眼のお嬢様である。
「んひぃ……♡あら、どう致しましたの明霞さん。既にお家に着いた訳では無さそうですけれども……」
「あっ、そっ、それはね……親父に見せる時に蓋を開けたらおまんこ丸見えだと流石にマズイから一旦向き変えておいた方がいいかなぁって思って……」
「普段は隠す場所ですものね……んっ♡」
「あっまだバイブ付けっぱなしだったね……♡一旦抜こっか」
そう言い切る前に明霞は有栖の膣に収められていたバイブを勢い良く引き抜いた。
「んひゃあっ!?♡………んもうせめて言い切ってからにしてくださいまし♡」
快楽の虜となった有栖は明霞に対しても何処と無く好感度が高いように思えた。
「ごめんごめん……でもなんだか嬉しそうに見えるけど……♡」
「あら、見透かされていまして?♡」
「でへっ、ふへへへへ……」
「うふっ、うふふふふ……」
二人は仲良く笑い合う。これで有栖の身体が普通だったら微笑ましい日常の光景なのだが、生憎今の有栖の身体は箱の様である。
「あっ、あんまりこのままだと他の人に変な目で見られちゃうからまたランドセルの中入れるね……!」
「今度は頭の方をランドセルから出すのかしら?」
「うん、そんな感じ」
「なんだかアニメみたいで可愛いですわね!」
「そっ、そうだね……って有栖ちゃんってアニメ見るの!?」
「勿論ですわ。例えば――」
紆余曲折を経て奇妙な友情関係で結ばれ始めた彼女らが向かう先は明霞が住む家。豊起一家の住まう家だ。
「(どんなお家なのか気になりますわ……元に戻ったら沢山眼に焼き付けねばなりませんわね)」
ランドセルの中で一人ふと思う有栖。落ち着いている彼女の耳にそれとは裏腹に緊張しつつあった明霞の独り言が耳に入る。
「家に友達連れてくるなんて初めてだよぉ……親父にも話してないし……」
「あらそうなんですの?今からでも遅くは無いと思いますわよ?」
「うっおびっくりした!そ、そっか万が一用に蓋開けてたね……一応連絡入れとこ……」
そう言いながら明霞はポケットからスマホを取り出し、【親父】へと連絡を入れた。
「もしもし?あっ父ちゃんちょっと急なんだけどさ頼みがあってさ……友達……連れてってもいい? えっ?な、なんでかって?そんなとっ、友達連れてくのに理由とかいる?えっ先に言ってくれた方が色々準備出来る?だよねぇ……実は訳がありましてハイ……」
ラフな言葉と会社員が上司に
暫く歩いた後、遂に明霞の住む家に着いた二人。
外から見る限りでは庭らしい庭が無い程度のごく普通の二階建ての一軒家である。
鍵を取り出し、慣れた手つきでガチャリと家の鍵を開け、戸を開く。
「ただいまぁ〜」
返答は無い。明霞の声のみが淡々と響いた。
「……親父また地下でなんか弄ってるのかな……それか外出中か……」
「もう明霞さんのお家の中ですの?」
ランドセルからの有栖の声が聴こえた。もうそろそろ出しても良い頃合だろうか。
「うん、着いたよ!そろそろランドセルから出る?」
「流石にそうしたいですわ……ちょっと汗をかきましたもの」
「なら、今から出すねっ」
そう言うと明霞はランドセルをリビングの床に寝かせた後、肩紐に脚をひっかけ、ズズズと横にじっくり有栖を引っ張り出した。
「ふう……やっと一息付けましたわ」
「そうだね……私のせいで大変なことになってごめんね……」
「いえいえわたくしこれっぽっちも気にしておりませんわ。元からセバスチャンには遅くなると伝えておきましたし……なによりこんな気持ちいい事初めてでしたの♡」
「有栖ちゃんがそう言うなら……良かった」
「しかしこの身体、本当に不思議な感覚ですわ……鏡で見てみたくなりますわっ」
「結構びっくりするから見ない方がいい気がする……」
「そのびっくりする身体にしたのは一体誰ですの?♡」
「はっはいすみませんっ!!」
「冗談ですわ♡気にしないで下さいませ♡むしろこの身体から元に戻るのが名残惜しいぐらいですの♡」
明霞は原因を作ったのが自分だという事もあり若干冗談に聞こえなかったのであった。
その瞬間、再びガチャリと鍵が開く音が響き渡る。
「たっだいま〜ふぃ〜疲れったぁ〜」
「おかえり〜絶対疲れてないっしょ」
明霞の【父】こと
「なんだいやらかしといて〜お友達をランドセルに押し込める奴が居るかっての」
「はひぃ……」
暗霞に早速叱られる明霞。しかし有栖はそれどころではなかった。
「(首が上手く上を向けませんわ……それにしてもお父様と言うには声が高いような気が……)」
有栖はなんとかその全体像を見ようともがくが、この箱の様な身体では満足に動く事は出来るはずもない。
なんとかして身体を逸らし有栖の瞳に写ったのは、ベージュのチノパンを履き、臙脂色のTシャツの上に袖が余り気味の白衣を纏い、体型と声色、そのどちらも男性とも女性とも表現しづらい中性的な人間だった。
「……それでこの子がそのお友達?」
「うん……」
明霞は父に恐る恐る有栖を紹介する。
「しょ、紹介するね。この子が有栖ちゃん」
「は、初めまして。私西陽山有栖と申します。いきなりこの様な姿で失礼します……」
「ん?いいよいいよ別にぃ。その姿にしたのはウチの明霞だし」
「返す言葉もございません……」
どんどんしおしおになっていく明霞。
「それにこのボクの仮説が証明されたんだ!むしろ祝わなくてはならないね!」
「へ?」
「はい?」
予想外の切り返しに豆鉄砲を喰らった鳩の様な顔をする二人。
それもその筈である。
「いやぁ前々からボクの開発した【超万能収納ランドセル】に人体も収められるんじゃないかと仮説は組んでたんだ!しかしまさか明霞が実証してくれるとは!いやぁ最高だぁ!あっそうだ帰り道でケーキ買ってきたんだ食べる?いやその前に有栖ちゃんの身体戻した方がいいよね?うんすぐに戻せるさ!ちゃんと普通の人体に戻せる薬液の式も組んでるから!実際に使うのは初めてだけどっ……でへっでへへへへ!!」
早口で捲し立てる暗霞。
唖然とする有栖。
頭を抱える明霞。
この豊起暗霞、とてつもない
「ぅんじゃあ今から準備してくるから!何かあったら地下室まで来てねぇ!興奮してきたァ!」
そう言い残すと暗霞は海賊の様な奇声を発しながら足早に地下室へと向かっていった。
「……」
「……」
呆然。今の明霞と有栖を表す二文字があるとすればこれが相応しいだろう。
「……まるで嵐のようなお方ですわね?」
「……かなり変でしょ……んいや有栖ちゃんを元に戻してくれるのはありがたいんだけどね……あっ、ケーキ……その身体で食べれるかなぁ……?」
「何事もチャレンジですわ!」
約一時間後――
「っへぇーい待たせたなァー!準備出来たぞぉー!」
暗霞のけたたましい声が家中に響いた。
「うるさいとーちゃん!そんなに大きな声出さなくても聴こえるから!近所迷惑になるし有栖がびっくりするじゃん!……今行く!」
「準備が終わりましたの?」
「そうみたい。それじゃ行こっか!」
明霞は有栖の返答を待たずにグイと有栖をそのまま抱えあげた。
「ひゃわっ!?明霞さんって案外力持ちですわよね……!」
「ふへっ、そ、そうかなぁ?ほ、ほら行くよ!」
有栖からふと出た賞賛の言葉に思わず照れ隠しをするかの様に急ぎ足で地下室へと降りていく明霞であった。
「おまたせ親父〜……それでどうやって有栖ちゃんを元に戻すの?」
「うんうんよくぞ聞いてくれました。それは簡単、この水槽に入れてある緑色の専用薬液にお友達の有栖ちゃんが浸かるだけ!多分長くて一時間もあれば元に戻るぞう!液体の温度は39℃にしてあるからお風呂に浸かる感じで大丈夫!あ、出来る限り全身が浸かる必要あるから呼吸器付けるよ。一応ゴーグルもつけとく?」
「ゴーグルもお願いします!」
「そ、即答……!私付けるね……!」
丁寧に有栖の身体に水中ゴーグルと呼吸器を取り付ける明霞。
「……どう?ちゃんと付けれてる?」
「問題無いですわ。ちゃんと呼吸出来てますの。宇宙でも問題無さそうですわ!」
「宇宙で素肌はやばいよ〜……ってか仲良いね」
明霞と有栖に仲の良さを見出したのかつい頬が緩む暗霞。
「それじゃ入れるよ有栖ちゃん!」
明霞が確認を取り……
「うん!お願いしますわ!」
有栖はすぐに答える。
それと同時に明霞は有栖を抱え、薬液で満たされた水槽の上まで運ぶ。
「下ろすよー」
「分かりましたのー」
ゆっくりと丁寧に、柔肌を一切傷付けぬ様に慎重に下ろす。
有栖の身体が浸かり始めると共にチャプチャプと薬液が波打つ。
「全身だぞ〜」
「分かってるって今下ろしてる最中!」
「ああー……思ってたより気持ちいいですわ……」
温泉に入浴したかのような安らぎが混じった声をあげる有栖。
そして変化は思いの他早く表れた。
隙間なく折り畳まれて居た筈の有栖の身体が徐々に、しかし確実に元の身体に戻り始めた。
カーブを描いていた前腕は真っ直ぐになり、隙間なく閉じられていた胴と太腿は体育座りとほぼ同じぐらいまで隙間が開いた。
「元に戻って来ましたの!」
「す、すご……こういうのは天才だよね親父……」
「まぁ元からこういうのは想定してたからね。ぶっちゃけ初使用が人間を元に戻す為とは思わなかったけど」
みるみるうちに効果は進み、傍から見たらただの体育座りと遜色ない状態にまで回帰したのである。それを見計らってか暗霞が再び口を開く。
「そろそろ指と辺り動かしてみて。ちゃんと動く?」
それに応える様に有栖は手と足、両方の指をうねうねと動かす。
「きちんと動きましたの!」
おお、と感激の声を漏らす明霞。
「じゃあ次は膝と肘、どんどん胴体に動かす関節を近づけてこう」
指示通り肘と膝もゆっくりと動かし、肩と股関節、そして胴体と首、全ての関節が思い通りに動く様になる頃には完全に元の身体に戻ったと言える状況になっていた。
「凄いですわ!完全に元通りですの!」
じたばたとプールで手足を振る有栖。
「そこまで動けるのならもう出ても大丈夫だろう!あ、滑らないよう気をつけて」
暗霞のお墨付きが出た。
有栖は軽やかな足取りでザバリと水槽から出た後、明霞の元に駆け寄ると同時に、明霞もバスタオルを抱えて有栖の元へ駆け寄った。
「あ゛あ゛あ゛無事戻って良がっだよぉ……!」
声を震わせ涙を浮かべながら無事有栖が元に戻った事に歓喜する明霞。
「気にしないで下さいまし……!今日は色々ありましたけれど、とても楽しかったのは事実ですので!いえ、楽しかったと言うより気持ち良かったと言うべきかしら……♡」
バスタオルで身体を拭きながら、突如含みを持たせた発言をする有栖に明霞が焦りを見せる。
「そ、そうだねっ!あ、ずっと裸なのもアレだし有栖ちゃんの服ちゃんと持ってきたから着よ着よ!」
「ええ、勿論そうしましょ!所でどこにありますの?」
「う、上!」
そう言うと2人揃って地下室から一階へ登る階段へトタトタと走っていった。
……暗霞を置いてけぼりにして。
「はっやぁ……」
2階、明霞の自室にて。
「ああ……普通の肉体ってこんなにも有難かったですのね……!父様と母様に感謝しなくてはなりませんわ!」
ぐぐっ、と背伸びをしながら有栖は発した。
「そ、そうだね……」
明霞は卑屈気味に答える。
「そういえばさ、有栖ちゃん家ってここから遠かったりしない?大丈夫?」
「いえ、目安の時間になったらセバスチャンが迎えに来る様に伝えてありますわ」
「えっ、でも私ん家の住所とか教えて無かった筈だけど……」
「それはGPSで何とかなりますわ」
そう言いながら有栖は自身が持っている最新式のスマートフォンを時代劇のお侍が懐に携えていた紋所を見せびらかすかのように構えた。
「ふへっすっごそれ最新式じゃん……」
目を輝かせながら食いつく明霞。
「うふふ、素晴らしいでしょう?写真だってとっても綺麗に取れたりしますのよ?折角ですし一緒に撮ります?」
突然有栖にツーショットを撮ろうと持ち掛けられた明霞。
「うぇ!?い、いいの?」
「勿論ですわ。ではほら肩を寄せあって〜……はいっチーズ!」
カシャ、とシャッター音が鳴り響く。
写真の中には気品を感じさせる笑顔の有栖とニヘラァ、とした何処と無くぎこちなさを感じさせる笑顔の明霞が写っていた。
「綺麗に写ってますわ!」
「うわぁすっごぉい……もうこのスマホ超無敵じゃん……」
「そうでも無いですわよ?」
意外な返答に驚く明霞。
「えっ、なんで?スペックとかもめちゃくちゃ良いし……欠点とかあったっけ?あ、指紋認証が無いとか?」
「その……時折検索して見たいホームページを探し当てても【フィルタリング】というものが邪魔して見る事が出来ず……私ではどうにも出来ませんでしたの……」
なるほど、納得した明霞はふと邪な考えを思い付く。
「有栖ちゃん、そのフィルタリングで何隠してるか知りたい?」
「えっ、勿論知りたいですわ!」
「それはね……こういうのだよ♡」
明霞はベッドの下から成人向けの冊子を何冊か取り出し、有栖に見せた。
「ひぇ!?お、女の人がは、裸に……♡裸婦像ですの?」
驚きつつも照れが隠せていない有栖。
「そう、でも有栖ちゃんはこういう本に何が描かれてるか、もう知ってるんだよ……♡」
もしや、と有栖が勘付く。
「もしかして、あれですの?」
「そう、あれだよ♡」
「この本の中の女の方はみんな先程の私みたいに……」
「うんうん♡」
「箱みたいになってますの!?」
「おえっへっ!?」
予想外の返答に咳き込む明霞。
「ち、違いましたの?」
「ち、違う違う確かにそういう本もあるにはあるけどここの本の中には無い、無いよ多分」
「では一体どんな……」
有栖が問い掛けると、明霞は淫猥な雰囲気を漂わせながら、こう答えた。
「私の【専属オナホ】ならちゃーんと分かってもらわないと……ね♡」
「は、はひ……♡」
瞳にハートマークが浮かんだかのように有栖のスイッチが切り替わる。さながら攻守交替の合図だ。
「私が有栖ちゃんとしたかったのは……有栖ちゃんのおまんこにぃ……私のおちんぽをぬぷぅーって入れてぇ……ずぼずぼぉってして二人で気持ち良くなる事♡」
「気持ちいいことなら……なんで皆さんは話題にもしませんの?」
当然の疑問を明霞にぶつける有栖。
「それはね……この行為は本来赤ちゃんを作る為にする事なの♡でもね……」
「赤ちゃんってコウノトリさんがキャベツ畑から運んで下さるのではありませんの……?」
「えっ」
予想外の質問に一瞬面食らう明霞。しかしスイッチが入ったのは有栖だけでは無い。今の明霞は淫乱の化身なのである。
「そう♡その通りだよ有栖ちゃん♡でもねぇ……コウノトリさんもどの子が赤ちゃんを欲しがってるか分からないから、こうやってお
次第に明霞の手つきがいやらしくなり、股関節はこんもりと膨らみ出す。口内には唾液が多量に分泌され、発情が抑えられなくなる。
「有栖ちゃん♡今からおまじないの練習しよぉ♡ぶっちゃけもう我慢出来ないっ♡」
発情した明霞の気にあてられ、有栖も何処と無く発情し始める。
「明霞さん……♡もしかして、私犯されちゃいますの……?♡」
「うんっ♡うんっ♡練習だから赤ちゃんは出来ない様にするからぁっ♡」
「ではそのおまじない……最初は何から始めますの?♡」
「ちゅ、ちゅーから始めるの……♡ただ唇を合わせるだけじゃなくってっ♡舌と舌を口の中で重ね合わせるっ♡すっごぉい濃いちゅーをっ♡」
「は、はひ……♡聞いただけで私蕩けてしまいそう……♡」
「嫌ならしなくてもいいけど♡嫌そうには見えないよねっ♡」
一見単なる決め付けにも思える明霞の言葉は事実だった。
有栖も無意識に口を半開きにし、舌を突き出し誘惑するかのようにうねらせていた。
「ちゅー……しちゃうね♡」
明霞は有栖の肩を優しく寄せ、包み込む様に抱き締める。
有栖もそれに応え、瞼を閉じて唇を差し出す。
荒鷲の様な情動とは裏腹に、白鳥が美しく舞い降りるかの様に優しく、柔らかく唇を重ね、互いの感触を確かめ合う。
次第に互いの唾液が閉じていた唇の隙間から溢れ出す。ねとねととした感覚を互いに与える。
明霞は辛抱堪らず舌をゆっくりと差し出し、有栖の唇に宛てがう。
唇とは違う、分厚く、僅かにザラつき、ぬるりとした感触。
有栖の口腔もその淫猥なる来訪者を受け入れ、出迎える。
ぬちゃり、ぬちゃり。互いが互いの舌に蛇の如く絡まり、口腔に溜まりに溜まった蜜を味わう。
卑猥さを帯びた粘液の音が無音の部屋に鳴り響く度、音の媚薬が耳小骨を震わせ蝸牛を通り脳へ浸透する。
正しくディープキスと呼ぶに相応しい行為。
さらに明霞は絡めあっていた有栖の舌をほんのちょっぴりとだけ吸い込んだ。
「んっ♡」
有栖の甘い嬌声が聞こえたと同時に丹田から熱が全身に拡がり、陰茎に注ぎ込まれる感覚を覚える。
有栖も同様に明霞に舌を吸われたと同時に恥丘の谷間からじんわりと愛液が染み出た感覚を味わった。
息が苦しくなり始める。脳の酸素が欠乏し始める。
苦痛を快楽が侵食しかかる。その瞬間――
「っぷはぁっ……♡」
互いの唇が離れる。はぁはぁと肩と口で呼吸をし、瞳は甘い媚薬に酔いしれたかの様にとろんとしており、まだまだ相手を欲し足りないと言わんばかりにお互い舌を突き出したまま。
明霞と有栖の唇と舌の間にはもはやどちらが分泌したのかさえ分かりようもないドロリとした唾液が数多もの橋を架け、輝きを放っていた。
「はぁ……♡有栖ちゃん……♡おまんこはめはめしよぉ♡もうおちんちん硬過ぎて痛いのぉ……♡」
明霞は勢いよくズボンを下ろす。
陰茎は焼け爛れた鉄の如く硬くなり、鈴口からは少量の射精と見紛う程の我慢汁をポタポタと垂らしていた。
「勿論です……♡私は明霞ちゃんの【専用オナホ】ですから……♡」
有栖も呼応するかのようにスカートとパンツを自ら下ろし、前戯など不要と言わんばかりに愛液塗れになつた恥丘を外気に露出させる。
「自分からオナホ宣言しただけあって偉いねぇ……♡でへ……♡それじゃあ早速……入れちゃおうか♡」
亀頭と恥丘の間が狭まる。心音の鼓動が速まる。
「今度はちゃあんと見るんだよ♡おまんこにおちんぽがずっぼぉって入るとこ♡」
「はっ♡はいっ♡……どんどん近付いてきますっ♡あっ♡あっ♡」
そして遂に両者がぴっとりと触れ合う。
「はああっ♡」
有栖が感嘆混じりの甘い声を出す。
「はいっ♡ちんぽとまんこでもキスしたのちゃんと見えるかなっ♡」
「見えますぅっ♡」
「じゃあ、ここから更に奥深ぁくまで捩じ込んじゃうよぉ♡」
明霞は宣言通り、有栖に見せ付けるようにぐぐっと陰茎を奥まで押し込んだ。
「あああっ♡入ってますの♡明霞ちゃんの♡おちんちん熱々ですのっ♡」
「おちんちんじゃなくておちんぽ♡ほら繰り返して♡」
「はいっ♡おちんぽっ♡おちんぽ♡」
「よく言えました♡じゃあ……じゅっぷじゅっぷ動かす所もちゃーんと見るんだよ♡」
それと同時に明霞は以前と同じ様なスピードでゆっくりと抽挿を初めた。
「ああっ♡こんな事になってましたのねっ♡なんともいやらしいっ♡」
腰を引き抜くと愛液塗れの陰茎が照らされ、押し込まれると陰茎が否が応でも自らの身体に収まっている事を実感させられる。
明霞も以前と違い有栖と対面しながらのセックスは【見られている】という事もありまるで二回目の童貞喪失かのようにさえ思えた。
「有栖ちゃんっ♡」
「なんですのっ♡」
「有栖ちゃんと向き合いながらえっちするのってっ♡こんなに気持ちっ♡気持ちいいのっ♡」
その言葉に思わず膣圧を強める有栖。
「んおおおっ♡それ卑怯っ♡オナホに搾りとられるよぉっ♡」
「卑怯なのはっ♡明霞ちゃんの方ではありませんかっ♡こんなおちんぽ♡持っていらしたら♡メロメロになるに決まってますわあっ♡ずるいっ♡」
「そんなにずるいって思うならっ♡もっとずるい事しちゃおっかなっ♡」
「もっとずるいこと…?っひゃあっ♡そんないきなり早められたらぁっ♡」
明霞の抽挿が速まる。
「ほっ♡ほっ♡ああ……♡ほんとさぁ気持ち良すぎっ♡精液♡あっついのもう登ってきたっ♡有栖ちゃんが私の専属オナホで良かったっ♡」
「明霞ちゃんっ♡しゅきっしゅきっ♡」
愛の言葉を漏らしながら有栖は口を開け舌をピンと伸ばしている。
「有栖ちゃん今すんごいスケベな顔してるよっ♡ちゅーして欲しいのっ?♡」
「ちゅー♡ちゅーしてっ♡」
もはや有栖の脳は蕩け切っている。その様子を見た明霞の陰茎はさらに膨らみ、その圧迫感は互いの絶頂がもうすぐである事を知らせる。
「それじゃあっ♡二人でちゅーしながらっ♡アクメしよっか♡」
「ぅ♡ぅ♡」
「舌伸ばしっぱだからちゃんと喋れてないじゃん♡ふへっ♡かわいいっ♡」
そう言いながら明霞は顔を近づけ、囁いた。
「中出し、するね♡」
その瞬間食らいつくかのように有栖に再びキスをすると同時に勢い良く膣内に精が放たれた。
ドクドクと注ぎ込まれるマグマの様に熱く躍動する精液。今日二回目の射精とは思えない程の量を余す事無く送り込む。
それと同時に有栖の舌と口内を自分の所有物だとマーキングするかの様に隅から隅まで舐っていく。
「んっ♡んんっ♡♡んんーっ♡♡」
有栖の身体は悦びに打ちひしがれていた。口内と膣の二点を明霞に余す所なく犯されていた上に特濃の精液を注ぎ込まれている。これを幸せと言わずに何度呼ぶのだろうか。快楽は全身を駆け巡り脳へ到達し……
「(イキますっ♡イクっ♡イクイクっ♡イくぅーーーっ♡♡♡)」
絶頂。ガクガクと全身は痙攣し、膣をぐぼぐぼと収縮させる。その膣の動きがさらに明霞の陰茎から精液を搾り取り、注がれた精液によってまたしても絶頂へ至る。口内と膣の両方に愛を注がれた有栖の心と身体は更なる快楽の底の底へと溺れていった――
「有栖ちゃん?有栖ちゃん?おーい?」
「んひっ♡あひぃっ♡あっ♡……おっ♡おおっ♡♡」
有栖は潰れた蛙の様に四肢を投げ出しビクビクと絶頂の余韻を味わっていた。その表情は白目を向き、口は半開きで舌もだらしなく出ているというおよそご令嬢がしてはならないような下品な代物であった。
しかし……
「……でへ♡……可愛い♡」
その姿の有栖を明霞はどんな姿よりも可愛く、愛おしく感じたのであった。
その時、突如コンコンとノック音が聞こえる。
「明霞〜?中に居る?」
「うぉうっ、とーちゃん。居るけど何?」
「なんか西陽山さん家のセバスチャン?とかいう執事さんが後15分ぐらいで迎えに来るって」
「えっ」
ヤバい。このままの状態を親父は兎も角有栖ちゃんの関係者に見られたら確実に不味い。
「親父っちょっとシャワー二人で浴びていいっ!?」
「ん?いいけど?汗でもかいた?」
「んまぁそんなとこ!有栖ちゃん!起きてっ!迎えの人15分で来るって!」
「んひっ♡んへっ?……あらぁ!?もうそんな時間でしたの!?私身体ベトベトですわ!?」
「ベトベト?」
暗霞が怪しむ。
「いやっちょっと涎垂らしちゃってねっ!?とにかくシャワー行くから扉開けるよっ!」
「これがセバスチャンにバレたらたったた大変な事に……」
「シャワー浴びれば大丈夫だからね有栖ちゃん!いこいこっ!」
明霞は有栖の手を掴み、扉の外にいた暗霞を押し潰す勢いで扉を開き、1階の風呂場に向かう為の階段へと駆け込んで行った。
「足元気を付けないとコケるぞぉー……やれやれ、あんなに楽しそうな明霞を見るのは久々だ……こりゃこの先楽しくなりそうだ」
この後に訪れる彼女らの愉快で気持ちいい人生を勝手に想像しながら、暗霞も階段を降りていくのであった――