カルデアの個室にはそれぞれシャワールームがついている。
一畳ほどの広さで三面ガラス張り。もちろん浴槽はない。シンプル。
普段はもっぱら大浴場の方に行っており、シャワールームは急いでいる場合や、朝起きてから、疲れ切って部屋を出ることすら億劫な時に使う程度。
そう、今日のように。
時刻は夕飯時。いつもならば大浴場で汗を流してから食堂に向かうところなのだが、どうにも腰が重い。大浴場までの道のりがいやに遠く感じる。
そこまで体調が悪い感じでもないんだけどな、と首を傾げる。医療チームにかかるほどかと言うと、それはノーなのだ。だからこそおかしいのだが。
とりあえず誰かに相談するか考えるのは後にして、汗だけでも流してしまうことにする。
そうして、シャワールームへ。
風呂椅子に腰を降ろして頭から細かく規則正しいつぶてを浴び、支給品のソープを泡立てていく。
ふと、ぼやける視界の端に動く影のようなものを捉えた、気がした。
振り返ってみるが、狭いシャワールームに他の誰かの姿は当然ない。湯気で薄雲ったガラス窓を拭い、半目の瞳を凝らして向こう側の部屋の様子を伺うも、やはり特に変わった様子はない。
気のせいか、と反射的に張っていた緊張の糸を緩める。
あるいは……この時横着せずにシャワーを止めていれば、隣の脱衣所から
突然、ガラッ、とシャワールームの扉が開いた。
寒暖差で生まれた空気の流れが濡れた肌をひやりと撫でる。
完全に気を抜いていた俺は、シャワーを被りながら目と口をぽかーんと開く間抜け面をそちらに向けた。
「みこーん♪ お邪魔致しますね、マスター♡」
そこには、玉藻が立っていた。裸で。
正確に言うと、薄布一枚を胸元から前に垂らしているので大事なところは辛うじて見えていない。しかし逆に言えばそこ以外はまったく隠す気がない。大きく膨らんだ横乳も、締まったくびれも、スラリとしながら所々むちっとした足も。
場所が場所なので正しいと言えば正しい姿ではある。だが、いきなり目の前に現れていい格好でもない。正直面食らいすぎて、そのプロポーションを前にしても初めは
唖然とするこちらをにまにまと見下ろし、獣耳と尻尾をぴこぴこ動かす玉藻。満足のいく反応だったらしく、とても愉しそうだ。
「お背中、流しに参りましたぁ♡」
そう言って中に入ってきて、後ろ手に扉を閉める。
……俺の目には、逃げ道を塞いだように映ってしまった。
玉藻こと、玉藻の前。
普段は和装を着こなす、半人半獣の自称良妻系サーヴァント。
その正体は名前の通りの大化生。サーヴァントの分類でいえばいわゆる反英雄にカテゴライズされる。色々訳アリで、あまり語ろうとはしないが本人はかつてのことをいたく反省&自重しているようだ。
それが転じて人に奉仕する使命を抱き、こうして召喚にも応じてくれたのだが……。
「今はマスターしか見えておりません♡」
などと臆面もなく言ってくれる彼女は、時にこうして大胆な行動に出る。
「いえ、ね。先ほど廊下でお見かけした時、いやーな気を背負われているなと思ったんです」
こしこしと背中を優しく擦り立てる玉藻。
「ふぅむ……やはり呪いに似たものがかかっておりますね。ただこれは、どこぞの何者かの術ではなく……マスターに向けられた種々の感情が目に見えぬまま積み重なって形になってしまったと考えていただければ。まったく、マスターに恨み節をぶつけるなど筋違いだというのに」
背後に回られた時は色々な意味で緊張したが、思ったより真面目にしっかりと身体を洗って、気を遣った説明もしてくれている。
「明日には医療スタッフの誰かが気付いていたでしょうが、こういったものはとっとと取り除くに限ります。というわけでー……ちょいちょい、ちょい……っと」
しかし今両手を使っているということは、局部を隠していたタオルは……。
不埒な妄想を膨らませている間に、おしまいで~す、とシャワーで泡を洗い流される。
「いかがでしょう、マスター?」
そう言われ、背筋を伸ばしたり腕を回してみる。
おぉ、と思わず感嘆の声を漏らした。はっきりとわかるほど明らかに身体の調子が良くなっている。
「それはようございました」
うふふ、と笑う玉藻に感謝を伝える。
そして、それはそれとして治療だけならお風呂突撃をせずともよく、ましてや玉藻が裸になる必要はないのでは、と率直な疑問をぶつけてみる。
「いえいえいーえ。必要ですとも。湯殿で水着など無粋の極みですっ」
それに、とそっと肩に手が置かれた。
かと思えば、
「私、治療だけに来た、などとは、一言も申してはおりません、よ……♡」
この世の物とは思えぬ柔らかさが、背中に押し付けられた。
息を吞んで固まる。と同時に、全神経がそこに集中する。
二つ揃えば背中を優に覆うたわわな実り。しかもこの、吸い付くような温もりと中心で
身体が内側からかッと熱くなる。じわりと汗が浮き出て、自然と喉が鳴る。
そんな状態でふと耳元に吐息を吹きかけられ、思わずビクリと震えてしまう。
「近頃は忙しかったので、マスターも溜まっていらっしゃいますよね……♡」
いつの間にか頬に髪が触れるほど顔を近付け、甘く蕩ける声で囁きかけてくる。両手を肩から脇の下へ通し、胸元を艶めかしく抱き、そのまま下りていく。
そして、水の滴るしなやかな指先で、
「相変わらず、逞しい、おちんぽで♡」
股間の中心からそそり立つ、肉の棒。意識しないように努めていた間は大人しかったが、あっという間に貪欲な本性を現し、誤魔化しようも隠しようもなく勃起してしまった。
腹に沿って雄々しく伸び、幹に血管を浮き上がらせるそれを、玉藻は躊躇なく十の指で包み込む。
「熱く……硬く……大きく♡ こうして両の手を並べても……ふふ♡ ぜーんぜん、余りきってしまいますねぇ♡」
繊細な指が陰茎の上を踊る。こしゅこしゅ、と表面と裏筋を撫で、かりかり、と敏感な亀頭部分を優しく掻く。
堪らず、ぐぅ、と唸り声が漏れる。
くすくすと笑い、さらに掌を一回りさせ、ゆったりと上下に扱き出した。
ソープのぬめりをそのまま使った、淀みのない玉藻の
海綿体の芯に伝わるように程よく圧迫し、根元まで余さず引き付け擦る。もう一方の手は引き続き傘を弄り、挟み、捏ねる。
「この、罪作りなほどご立派な、カリ高♡ おちんぽに♡ 数多の女英雄が、ぁんぁん♡ と雌犬のように♡ 啼かされてきたのですね♡」
わざとらしく並べられた淫語。
しかしその煽りにまんまと乗せられ、もどかしさと苛立ちにも似た興奮を覚えて膝の上に置いた手を硬く握りしめ、勃起をますますイキらせる。
「かく言う私も、その一人ですが……♡」
そんな玉藻の声、そして身体にも、次第に熱が帯び始める。
意識してかはわからないが全身をもどかしそうに揺すりだす。押し付けられた乳房は、ぐにぃ、と形を変えながら背中をべったりと這い、その存在感をこれでもかと強調する。
やがて、艶めかしい吐息を一つ吐くと、
「ぁむ♡」
いきなり耳たぶを
「は、ぁ♡ んんむ♡ ん、ふ……ぇ、ろ♡ んろ♡ ちゅ……ちうぅぅ♡」
唇をぱくぱくと開いては閉じ、舌を伸ばして縁と内側をべろりと舐め、音を立てて吸い付きさえする。
そのふやけてしまいそうな生温かいこそばゆさにこちらが声を震わせても、ぺちゃぺちゃくちゅくちゅ、と止まる気配はない。
「んむ♡ ぷ、ぁ♡ まふ、たー♡ ちゅ、あむ♡ んむ♡ まふたぁ♡」
夢中になって名前を口にしながら、すり寄って、甘噛みして、しゃぶる。いつの間にか尻尾まで纏わりつかせて。
自らの内なる動物的欲求のまま甘えてくる様に、得も言われぬ愛しさと官能がこみ上げる。
それは、陰茎の先からも透明な露の形となって現れた。
「ん……ぷ、は♡ ふふ……♡ カウパーが、溢れてまいりましたね♡」
臭い立ち粘つくそれを躊躇なく掌と指に塗り込み、竿全体へと広げていく玉藻。
そして徐々に、擦る速度を速める。
更なるぬめりを得た手コキにより、脳髄に送り込まれる快感が間断ないものになる。先走りは次から次へにじみ出て、肉棒そのものが膨らみ震え、腰が浮きかける。
もはやこちらが限界間近であることは、玉藻も文字通り手に取るようにわかるだろう。
「いつでも、お出しになっていいですよ♡」
声を潜めてあやすように言葉をかけられ、少なからず屈辱を味わいながらも着実に高まっていく射精感には逆らえない。
襲い来る快美に顔を歪ませつつ、玉藻の名を呟く。出すよ、という意味を含めて。
「♡」
それを合図に、スパートがかかる。
ぐちゅぐちゅぐちゅ、と竿を扱きたて、亀頭を上から丹念に撫でつける。そこから吐き出されるモノを余さず受け止めるために。
「どうぞ♡ マスターの、ザーメン♡ 好きなだけ、私の掌に♡ かけて、ください♡」
下半身の筋肉が強張る。痺れが背筋を駆けのぼり、呻き声となって口から漏れ出る。
抗いようのない官能に全身を支配され、同時に、それが弾けるように解き放たれた。
白い奔流が、迸る。
「ん♡♡」
びゅくぅ、と噴きだし玉藻の掌を叩く白濁。一度や二度ではない。肉棒が脈動する度に。
溜まりに溜まったその勢いは指の隙間から飛び散り、跳ね返り、荒れ狂わんとする陰茎を握る手をも汚す。
「あっ、つい……♡」
恍惚然とする呟きを耳に入れながら、俺はひたすら魂ごと引きずり出されるような快感に溺れ続けた。
下肢は震え、目が眩み、喘ぎがこぼれる。
やがて吐精が落ち着きだす頃には、すっかり力が抜けきっていた。
「ん……♡」
玉藻は身体を引っ付けたまま、陰茎にこびりついた樹液のような精液を、絞った手と指で、丁寧に、丁寧に、拭い取った。
肉の棒は妖しいテカつきだけを残し、代わりに玉藻の掌には男の欲望がべっとり。その量と濃厚さは独特の青臭さがむわりと漂いくるほどだ。
それをじっと見つめる玉藻。いつからか呼吸が熱く、荒くなっていた。
ふと口を開く。
「マスター……どうか、はしたない女などと思わないで下さいまし、ね……♡ マスターの、お子種は、とても貴重なもの、ですので……♡」
そう言って、
「ん♡ ぇろ……♡」
それを舐めとりだした。
「んっ、ちゅる♡ あ、むっ♡ ちゅ、ちうぅ♡ ん……く♡」
舌腹で掬い、唇で吸い付け、口の中に含みこんで、喉を鳴らす。
「あぁ……♡ 本当に、んく♡ なんて、味わい、でしょう……♡ 私たちサーヴァントが、んっ♡ 女としての本分を、思い出してしまうのも、無理なきこと……♡」
そうやって心行くまま堪能し嚥下する様を、余韻に浸って息を整えながら横目に眺めるしかなかった。
そうして受け止めた分をすっかり呑み下し、ふぅ、と玉藻は一つ息を吐く。
それからおもむろに立ち上がった。
背中の感触が離れていくのを惜しむ間もなく、くるり、と軽やかに、今度はこちらの真正面にに向かい合った。足を広げて跨ぎ、惜しげもなく自らの肢体を見せつけるように。
顔を上げれば、桜色の頂点を誇らしげに芽吹かせる豊かな双乳。下げれば、こちらも鮮やかなピンク色の慎ましやかな縦スジ。
こちらを見下ろす玉藻が艶笑を浮かべてその手を股座へと下ろすので、自然と視線はそちらへ向く。
「見え、ますか、マスター……♡ 恥ずかしながら、私の
くぱぁ、と指で開かれたそこは、玉藻の言う通りぐっちょりと、シャワーの水などとは明らかに違うぬめりによってこの上なく滴っていた。
「先ほどから……マスターのご立派なおちんぽを前にして、から♡ 疼いて、もどかしくて、仕方なく……♡」
頭の上から、熱っぽい視線がこれでもかと降り注がれるのがわかる。
「どうか、っ♡ お情けを……マスター……♡」
発情しきった雌狐は言葉を待たず淫靡に股間を突き出し、こちらのそれと近づけていく。
そんな様を見て、こんな光景を目の前にして、劣情を掻き立てられないわけがなかった。とうに、男根は一分の緩みもなく再勃起していた。
「んっ♡」
その切っ先と秘唇とを、くちゅり、と触れさせ、いよいよご馳走を前にした獣のように玉藻は目を細める。
陰茎に指を添えて自ら角度を合わせつつ、ゆっくりと腰を下ろしていく。
「ぁ♡ んぅ♡ く……ぁ、んんっ♡」
可憐な肉ビラが、醜悪棒を咀嚼する。
接合部から次々と愛液が溢れだし、垂れ落ち、挿入を滑らかたらしめる。
火照ったぬかるみを押し広げ、その端から蠢く襞が絡みつく感覚は、歯を食いしばるには十分すぎる快感だった。
「は、ぁ♡ ん、く、ぅぅ♡」
やがて玉藻は両手をこちらの首に回して支えとし、あとは腰をくねらせるように陰茎を呑み込んでいった。
そうして、亀頭が行き詰まりを突き上げ、そこに更にめり込ませようと玉藻がぐりぐりと身体を揺すり、止まる。
「はぁ、はぁ……♡ マスターの、が♡ 奥、まで……♡」
肩で息をし、尻尾を落ち着きなく纏わりつかせる。
その美貌は目と鼻の先。乳房は二人の間にぴっちりと収まるようにひしゃげ、足の付け根に乗った尻もたっぷりと柔らかく潰れ広がっている。
「動き、ますね……♡」
そう声をかけてきたのが、なけなしの理性だったのだろう。
それからはひたすら、性交を、貪った。
「あっ♡ あっ♡ んっ、んぅ♡ あんっ♡ はぁ、はぁ、んんっっ♡」
水飛沫を飛ばし、感じ入りながら身体を跳ねさせる玉藻。だらしなく開いた口からは涎が垂れ、高らかな喘ぎをシャワールームに響かせる。
下では膣口から奥までくまなく中の異物を絞り、絡まり、媚肉を掻き分けられる度に歓喜の愛蜜を噴き漏らす。
ぷちゅ、ぷちゅ、ぷちゅ、ぷちゅっ。
「あぁ♡ ますたぁ、ますたぁ♡」
自らの艶姿を惜しげもなく露にし、ただ真っ直ぐに愛らしく求めてくる。
俺はそれに応えるように彼女を抱擁し、乳房にむしゃぶりつき、尻房を揉みし抱いた。目の前でぶるんぶるんと暴れていた胸に顔を埋め、ぱたんぱたんと波打つ尻を鷲掴みにして。
むっちりすべすべした柔肌に掌は意思を離れて撫で狂い、頭の芯までくる濃厚な匂いと甘さに、むちゅむちゅむちゅ、と舌と唇がまろやかな膨らみの上を浅ましく蠢く。
全身の触覚から伝わるあまりの柔らかさ、心地よさに、歪な独占欲さえ発露させ、とにかく夢中になってそれを味わった。
それを玉藻は情感たっぷりに陶酔しきった嬌声をあげながら受け止める。
「んっ、んぅ♡ あっ、ん♡ もっと、ぁ♡ お好きな、だけ♡ 吸って、ください、まし♡ ますたー、だけの♡ 私の、おっぱい、に♡ たくさんっ、まーきんぐ、して♡ ぁんっ♡」
こちらの頭をかき抱き、腹も、足も、ぴったりとくっつける。尻だけを必死にへこへこと上下させ、愛液を飛び散らせて肉を叩くいかがわしい音をひっきりなしに立て続けた。
狭いシャワールームが異質な熱に満たされ、その中で、肉に溺れ、交尾に溺れる。
俺たちは至高の悦楽を享受し合い、昂り、叫び、その時を迎える。
「んっ、んっ♡ あっ、んぁん♡ っ……ます、たぁ♡ わた、くしっ♡ もうっ♡」
浮き上がった乳首に吸い付きながら首を縦に振り、更に深く抱きしめる。
「あんっ♡ あっ、あっ♡ ますたぁ、ますたぁ♡ いっしょ、に♡ どうか、いっしょに♡ いって、くだ、さ、んっ♡」
玉藻の腰遣いが激しさを増していく。無軌道に、小刻みに、なりふり構わず。自らの欲求を抑えることはもうできないとばかりに。
粘膜で溢れかえった膣肉に、ぐちゅぐちゅぐちゅ、とぱんぱんに膨らんだ陰茎を扱き立てられ、こちらも一気に衝動が呼び起こされる。
頭がひりつき、強い快感が全身を奔り抜ける。
「んっ♡ んっ♡ んぅ♡ ぁ、い、っ♡ いく♡ いき、ますっ♡ いく、いくっ♡ いっっ♡」
あられもないよがり声が身震いと共に喉奥に溜め込まれ、
「くぅぅーーーー♡♡♡」
達して、弾けた。
奥の奥まで肉棒を咥えこみ、きゅうと収縮する膣。愛液がとめどなく分泌され、無数の襞がうねり蠢く。
そんな絶頂の渦の中に、続けざまに精を打つ放つ。
ちかちかと眩暈を起こしたように意識が明滅する感覚。快感物質が脳内を駆け巡り、動物的本能が理性を支配する。
異性に種を付ける悦びで身体中が満たされていく。
それは玉藻も同様だった。
「っ♡ っ♡ っ♡」
一転して言葉を発するのもままならない程のアクメに襲われながら、強張った太ももでこちらの身体を挟み、ぐりぐりと腰を捻って陰茎と子宮とを擦りつけてくる。
多量の精液がそこに流れ込み、それを逃さぬように膣口は締まり続けた。
このまま互いの境界がなくなって溶け合ってしまうのでは、と思うほどの蕩ける心地よさ。決して、言い過ぎではない。
「は、ぁ……♡ ますたー……♡」
やがて、しばらくぶりに玉藻が耳元で囁いた。
すでに射精は終え、二人とも果てから帰ってきてピンと張っていた身体も緩めている。しかしどちらも、決して離れようとしない。
「ますたー……わたくし、知人が温泉宿を経営していること、ますたーにお話ししましたか?」
また唐突な。まだ繋がったままだというのに。
かぶりを振ると、そうですか、と玉藻はどこか夢を見ているようにふわふわと呟く。
「ではいずれ、旅行に、まいりましょう……風光明媚な風景を見て、豪勢な食事に舌鼓を打ち……こうして、一日中、愛し合って……二人きり、で……♡」
そう言って、すりすりと身を寄せる。
素直で可愛らしく甘えた愛情表現に俺は背中と頭を優しく撫でつけ、約束だよ、と応えた。