※この作品はR-18です。

ユーザー名:極道師の短編集、設定置き場   作:極道師

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会話のみで世界観を、特に魔術のアレコレを説明したかったヤツ


(会話オンリーエロ無し)辺境伯令嬢と女騎士による奴隷への魔術技能聴き取り

「さて、イオナ、貴方の治療魔術による、処女膜の再生が確認出来たワケだけれど……、その特異性、何か心当たりはある……?」

 

「……お嬢様、私は、この事を、特異性、とは思いません、代表的な魔術、水と土、火と風に光と闇、それらに並ぶ、肉体魔術、と言うべき魔術、それが治療魔術、かと……。」

 

「…………なるほど?けれど、それなら強化魔術は……、いえ、そこにも誤解、あるいは思い込みがあった、という事かしら……。」

 

「……はい、肉体魔術の気付きにより、あれらの魔術は、」

 

「あ、あの……、お嬢様、イオナ、何故いきなり強化の話に……?それに治療が肉体……?というのも、一体、どういう……?」

 

「?貴女も魔術は使えるでしょう?エリザベト?なら、普段は些細な事と、そう思い、深く考えはしない、魔術への疑問、あったでしょう……?」

 

「えっ、……えぇ……?魔術への、疑問……?いえ……、私には、さっぱり、使えればそれで、特に思う所は何も……。」

 

「……では、エリザベト卿、貴女は水魔術、土魔術、それらを発動させた時、発生した水や土は、何処から用意しますか……?」

 

「何処から……?魔力が姿を変えた、そう習ったけれど……、……ああ、水に限っては、締め切った部屋の中でコップに水を入れて発動させると、コップの中の水が減った、だから周囲の水も集めている、とか何とか言ってたっけ……。」

 

「んー……、まあ、強化主体で戦う貴女のような騎士にしては良く覚えている方、そう褒めておくわ、エリザベト……、必要な点も押さえてはいるのだし……。」

 

「……お嬢様、含みを持たせるぐらいなら、真っ直ぐに叱責される方が今後の励みもなるのですが……。」

 

「……エリザベト卿、貴女の得意とするのは、白兵戦、集団戦の指揮、なので、魔術に何が出来るのか、そこまでに留めて、剣術と強化の鍛練、戦略と戦術や軍略の研鑚、それらに時間を割くべき、というより、既に時間を割いているので、素直に喜んで良いと思います……。」

 

「そうは言ってもな、イオナ、こう、自分に足りない所がはっきりとしているのに、それをそのまま、というのは、どうにも……、決まりが悪い、というか……、むう……。」

 

「エリザベト……?その向上心は確かに美徳よ……?けれども、中途半端に、どっちつかずに、そんな醜態を晒すぐらいなら、早々に切り捨てなさいな、……なにより、貴女はこの私(わたくし)、魔術戦において帝国、いいえ、この大陸全土において随一の実力を誇る者の護衛なのよ……?なら、大人しく魔術の事は私(わたくし)を信頼なさい、……それとも?エリザベトは、私(わたくし)の魔術技能を信じていないのかしら……?ああ、なんてこと……!幼い頃から、信を置く、一番の忠臣に……!私(わたくし)の側は、疑われているだなんて……!」

 

「エリザベト卿……!お嬢様を疑うなんて……!」

 

「お嬢様、私をからかい始めたら、ただでさえ逸れている話が戻せなくなりますので、どうかお許し下さい……、というか、イオナ?キミ、そんな流暢に、しかも感情豊かに喋れたのか……。」

 

「……普段は面ど……、いえ、人をからかうのは、面し……、楽し……、でもなく、普段から静かな話し方の、そんな私が、突然、激しく、感情を乗せて言葉を発すると、私を噂でしか知らないような、そんな輩は恐れて、実力を発揮出来なかったり、しますから、便利ですよ……?」

 

「……そっか、うん、私は深く触れないぞ?というか、話が逸れると言い出した私が逸らすワケにはいかない、そう考えるのも見越して、ここぞとばかりにフザケているな……。」

 

「……はて……?」

 

「…………くっ!この……、……はあぁっ……、お嬢様、話を戻しますが、よろしいでしょうか……?」

 

「ふっ……、ふふっ……!んっ!コホンッ……、あら、エリザベト……?愛しいイオナとの睦み合い、もう良、はいはい、もうからかわないから、その物理的に重そうな視線は止めなさいな……、イオナ、続きを宜しくね……。」

 

「……はい、お嬢様……、水と土の魔術、これらは、物質の生成にこそ、主体の有る、そんな魔術であり、治療魔術もこちらに近い、肉体を、肉を、骨を、血を、生成する魔術、に分類されると感じました……。」

 

「……ええと……、そもそも、その分類に何の意味が……?いや、有るからこそ言及するのか……。」

 

「……いえ、根本的には、意味が有るのかどうか、それすら、分かりません……。」

 

「おい、イオナ……?」

 

「……結局、徹頭徹尾、私の感覚を基にした、考察、推察に、あるいは、思い込みに、過ぎませんから……、取り敢えず、意味が有る、とするなら、分類し、本質を捉え、魔術の理解を深める、そうする事で、精度、効率を高め、影響の範囲を拡げる、また個人の素質に依らず、各魔術を行使可能となります……。」

 

「…………一先ず、おおよそは、飲み込め、た、と思う、が、だが……、最後、素質に依らない属性魔術の行使……、……そんなもの、本当に、可能、なのか……?」

 

「あら、本当よ?私(わたくし)もそうして全属性、いえ、治療魔術を除く各魔術、かしら……?その行使を可能にしたのよ……?」

 

「……は?あっ……、い、いえっ!失礼しましたっ!お嬢様っ!ほ、本当、……なのですよね……、……あれ、お嬢様?全属性、とおっしゃいましたか……?闇の行使は出来ない、と……、ああ、教会対策ですね?」

 

「そうね、あんなモノ、人の勝手なイメージで……、……私(わたくし)が光と闇を行使しても、どちらも精神に作用する魔術だけ発動しなかった……、……私(わたくし)にとって、あれらは、ただ光の収束と遮断で……、肉体魔術の気付き、イオナ?強化魔術は肉体に作用するモノではなかったのね?もっと、概念的な……、例えば、強くなる魔術だから強くなる、だとか……、光と闇も、行使する人のイメージが、光への信仰、闇への恐怖、それらが精神に作用する魔術を発現させる……、……強化魔術に類いする、あれらの魔術は、ともすると、より根源的な……、……魔術を発動する魔術、とか……、…………思い込み……、そうね、これは分からないわ。」

 

「……ご慧眼、お見事でございます、お嬢様……、基本魔術、無属性魔術、規則性を見いだせず、その他様々に呼ばれる、あれら、肉体魔術の会得により、自身の肉体を隅々まで、把握した事で、身体強化が筋肉などを、増強しておらず、お嬢様がおっしゃったように、強くなる魔術だから強くなる、正しく、そのような魔術だと気付きました……、この気付きにより、私は、概念魔術、と定義して、精神に作用する魔術の行使や、武装強化で以って、殴った相手を吹き飛ばすとか、殴ってきた相手を吹き飛ばすとか、そんな効果を、付加したりしていました……。」

 

「……吹き飛ばしてばかりね……?それと、肉体を隅々まで把握した、って言うのは、どういう事なの……?」

 

「……?お嬢様も、土壁や石壁、水球や氷塊、それらを生成した後、破損状況など、把握出来ますよね……?それから、元々、そこに有る物を、操作しようとする時も……、同じく、肉体魔術でも、対象となる、血肉、骨の状態が、把握出来ます……。」

 

「イオナ?私(わたくし)は出来ないわよ、そんな事。」

 

「……えっ……、あっ、そうか……、お嬢様、私の幼馴染に、教えた時、その娘も把握出来ていたので、無意識に、概念魔術を併用していたようです……。」

 

「でしょうね、……ところで、イオナ……?その幼馴染に教えたのは、肉体魔術だったりしない……?」

 

「……はい、いつの間にか、聖女、なんて呼ばれるように、なっていました……。」

 

「通りで王国の教会から、イオナの返還交渉を求める書状が、ひっきりなしに届くワケね……。」

 

「……では、私がマーシャに、マリア・アダーモヴナに、手紙を書きましょう、それなりに、癖の有る字ですし、小さな頃の失敗談も添えれば、何時も通り、呑気に暮らしている、と伝わるでしょう……、……差し出がましいかも知れませんが、マーシャからは、教会内にシンパを増やし、健全化を進めている、と聞いています、場合によっては、王国教会を、親帝国に誘導出来るやも……。」

 

「……へぇ、イオナから見て、それほどのモノなのね……?王国の聖女は……。」

 

「……はい、あの娘は、お嬢様から戦闘能力を抜いて、その分を人心掌握に割り振ったような、そんな聖女になるべくしてなった娘です、治療魔術の素養も、そもそも高くて、肉体魔術を伝えてなくても、マーシャなら、何時かは聖女になっていたでしょう……。」

 

「…………この話が終わり次第、速やかに手紙を書きなさい、イオナ。」

 

「……心得ております、お嬢様……、…………では、解決を急ぐためにも、エリザベト卿、ここまでのまとめ、お願い出来ますか……?」

 

「どこまで話したか忘れただけだろ、イオナ、まったく……、魔術は本質への理解を深める事で効率と効果を高め範囲も拡大する、また素質に依らない魔術の行使も可能になる、治療魔術は血肉や骨を生成する肉体魔術、基本魔術は概念を現実にする概念魔術、イオナは概念魔術で人体や物の状態を把握出来る、……こんなところか……、……なあ、イオナ、魔術による生成物それが何処からきたのか、っていうのは、どうなったんだ……?」

 

「……そういえば、エリザベト卿の真面目さ、その話に流されていました……。」

 

「また逸れるから、ふれるなふれるな……、まったく……。」

 

「……失礼しました、一般的に、魔術の生成物は、魔力が形を変えた、周囲の物質を集めた、とされており、時間経過で消えてしまう、そう言われてます……、では、エリザベト卿、この点を踏まえて、治療魔術の効果はどうでしょうか……。」

 

「どうもなにも、だからこそ、治療魔術は自然治癒を高める、とか、神の奇跡、だとか、ああ、時間を操作している、なんかも聞いたな……、……いや、治療魔術は肉体魔術で、水魔術、土魔術、それらと同じ、肉体を生成、操作する魔術……、なら、どうして……、塞いだ傷は塞がったまま、なんだ……?イオナの分類が見当違い、そういう話でも無いんだよな……?」

 

「……単純に、魔術で生成した物質は消えない、それだけだと思います、消えてしまうのは、しばらくしたら消えてしまう物を生成する魔術、として発動したからでしょう……、エリザベト卿が言及した実験、もう少し付け加えると、その後、生成した水は、全て消失、周囲の水を集めた、のであれば、残るはずのコップの水も残りませんでした、この結果から、消失までに蒸発した、蒸発した後の水として残り目に見えなかった、と考え、再実験、前者は、減った水の量だと、魔術生成物が消失する時間では、薄く広げても、完全には蒸発しない事、そもそも、同一の条件でも、魔術の発動者によって、コップの水が、減る者減らない者、減る者も減った量に差異が有り、魔術の行使者によって、魔術そのものの同一性が担保されていない、その発見のみで終わりました……、後者も、湿度計の発明後、再実験され、水の形態は影響しない事が、分かったぐらい、だと、この実験について、私が知っているのは、このぐらいです……。」

 

「……今更だけど、イオナ、貴方は何処からその知識を得たのかしら……?貴方の父も傭兵団の長ではあったけれど、イオナほどではなくても貴族からは距離を取っていたはずだけれど……?」

 

「……親父、父の趣味です、乱読家で、団としての報酬はともかく、個人の報酬に本そのものでしたり、写本の許可を対価にならば、貴族からの依頼も受けて、というか、貴族から距離を取っていたのも、希少な本の写本を、報酬として引き出す為、だったようです、魔術に限らない研究書、古今東西の艶本、個人出版も含めた絵本、古典から流行りモノまでの文学作品、劇の台本、吟遊詩人の観光メモなんてモノまで、ありましたね……。」

 

「お嬢様、イオナ、その話も興味深いですが、また話が逸れて収集が着きませんよ?それで、魔術生成物はそもそも時間経過では消失せず、だから治療魔術も肉体魔術でも、傷が開いたりしない、って事か……、消失する魔術として発動した、というのも、まあ、そうなんだろう……、多分……。」

 

「……私が投降した時、あのときの棍と小盾、魔術で生成した物、ですよ……。」

 

「……そう、なのか……、……つまり、魔術封の枷がされるまで、その間に暴れて逃げる事も出来た、のか……。」

 

「……あの枷は、装着者の魔力操作を、体内の魔力の流れを乱す事で、魔術行使を妨害しますが、相応の魔力操作能力があれば、無効化出来ます、ですから、行われるだろう公開処刑、それを魔術で抵抗して、処刑は執行された、しかし、死ななかった、過去にはそれを受けて、解放までされた事例も、ありますから、そこまでならずとも、逃げる機会が増える、そう判断していました……。」

 

「……イオナ?普通は、というか、私(わたくし)でも出来ないわ……?いえ、聖女も……?」

 

「……少しコツがいりますから、父の傭兵団、に限らず、ある程度の実力のある傭兵および代行屋、そして王国教会、王国貴族の内情は知りませんが、これほどの範囲に知れ渡っている、ので、王国貴族も把握しているでしょう……。」

 

「…………魔術封の更新が必要ね……、魔術士団への肉体魔術の伝授も並行して、一先ず女の魔術士を優先で……、イオナ?まだ何か、帝国を揺るがすような、そんな情報は無い……?」

 

「……申し訳ありません、お嬢様、そもそも、帝国と王国の技術格差が、何処に、どれほどあるのか、私には分かりかねますので、今のような、聞き取りという形を、取っていただけると、助かります……、魔術封に関して、であれば、王国で流通している物の再現、私が魔術封対策の検討の為作った物、これらなら、材料さえ用意していただければ、作れます……。」

 

「それもそうね……、なら、今日の聞き取りはここまで、イオナ、侍従長を付けるから、聖女への手紙を書き終えたなら、魔術封を作成なさい、エリザベト、肉体魔術を伝授する魔術士団団員の選定を行うわ。」

 

「「お嬢様の御心のままに……。」」

 

「……ところでお嬢様?何故魔術士は女性優先に……?」

 

「ふふっ……、あら、気になるの、エリザベト……?ふふふっ……、少し、すこーし、だけ、面白い事、うふふふふっ……!思いついちゃったの……!」

 

「……うわぁ……、お嬢様の悪い癖、だな……、あんなに邪悪な笑顔で……。」

 

「……?そう、ですか?とても、可愛らしい、と思いますが……。」

 

「……うん……、アレを可愛い、とするあたり、キミも大概に感性がお嬢様寄りなんだな……。」

 

「?何か言った、エリザベト……?」

「……?何と言いましたか、エリザベト卿……?」

 

「……いいえ、何も、お嬢様……、イオナも気にするな……。」

 

 




マリア・アダーモヴナ・トルストイ
Maria Адамовна Толсто́й
マーシャМаша
マリョーシカМарёшка
王国(イオナの祖国)の聖女でイオナの幼馴染
イオナの影響か白兵戦は自己回復しながら殴り合いを強要して来る脳筋戦法、しかも、周囲の味方を回復しつつ

個人出版も含めた絵本、は子供の為の親の手作り絵本もあって、子供が大きく等で不要になったものを譲り受けたりもした

代行屋は、冒険者探索者の総称的なヤツ

魔術は発動しようとしないと発動しないので、物理学もある程度発展してる

物質と魔力の相互変換
火と風や光と闇はエネルギーへの魔力変換と操作
魔術は概念魔術の存在もあり、割と何でも有り、自然治癒力を増幅させて傷を治す治療魔術も、時間操作で傷を治す治療魔術も、行使する人は居た、そう信じる人にとって神の奇跡でもある
そして魔術に関しては思い込みやイメージで効果を変えるので、イオナたちが把握している事であって、魔術的に正しいかは不明
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