初めて手淫をした日から一ヶ月が過ぎようとしていた。今は週に一回の間隔で呼び出されては公開脱衣と自慰、そして手淫を行っているところの撮影が続けられている。唾液の交換を伴うような深いキスを求められることはあれど淡々と行為に応じ、認めたくはないがそのような日も日常の一部として慣れてきている自分がいた。
その日もマンションに呼び出されていた。バスローブ姿の鳥羽、設置済みの撮影機材。普段と違うのは高野もバスローブを纏い2人で酒を酌み交わしている事だ。酔いが回った高野の顔は赤くなっていて普段とは違う艶があり思わず見惚れてしまう。
『ああ、来たな。こっちに座りなさい』
上機嫌な鳥羽はソファを叩き右隣に来るように促してくる。反論したくなるのを鎮めて指示通りに座ると肩に手を回され抱き寄せられる。好きでもない相手に触れられるのはやはり嫌悪感を抱いてしまう。
『そう嫌がるな。キスだってした仲だろう?』
『そうですよ、阿見さん。社長に委ねた方が気持ち良くなれるのよ?』
やはり高野は鳥羽側の人間なのだ。自分に味方してくれるかもしれないという淡い期待は消えてしまった。
「身体は赦しても心まて開け渡す気はないわ!抱くなら早く抱けばいいじゃない!』
『それでは面白くないのでね。そうだな、今日は趣向を変えて口でしてもらおうか』
そう言った鳥羽の肉棒は既に硬くなりバスローブを持ち上げている。
『やり方は私が教えてあげるから同じようにしてみて』
いつものように手ですれば終わるだろうと思って彼女にとってその言葉は信じられないものだった。
「口でなんてイヤよ!」
『君に断る権利はない。どうしても言うなら今までの動画を拡散してもいいのだがね』
「...卑怯者」
仕事を奪われる事以上に拡散される方が恐ろしい。嫌悪感を抱いたまま悍ましい肉棒に顔を近付けた。
『良い子だ。いつもみたいに唾液を垂らすんだ』
馴れ馴れしく髪を撫でてくる手を振り払いそうになるのを懸命に堪えて唾液を垂らす。
『まずは先端にキスをするのよ』
高野はそう言って自分の唾液も気にせずにキスの雨を降らせていく。
「んっ、ちゅ...」
言われた通りに唇を密着させると手でした時よりも熱く感じるが、それよりも強く刺激してくるのは肉棒から発せられる雄の臭いだ。洗った状態でこの臭いというのなら、清めていない時はどのぐらい強いのかと思わされる。
『次は全体を濡らすように舐めてみて』
そう言いながら高野は先端から根本、睾丸に至るまで舌を這わせていくのでそれに倣う。高野の唾液にも舌が触れてしまうが鳥羽のものとは違って甘く感じる。
(男女でこんなに違うものなの?)
『そろそろ咥えてもらおうか』
美女2人に奉仕されて満足げな鳥羽は更に卑猥な要求をしてくる。高野は手本を示すように根元まで咥え込んでいく。改めて至近距離で見ると本当にこんな太いものが口に入るのかと不安になってくる。
『さあ、阿見さん...』
恍惚とした表情で高野は咥えるよう促してくる。意を決して先端を咥えてみるとより熱く感じる。
『舌を絡ませながら根元まで咥えてみて』
高野が自分の指を咥えて例を示してくる。息苦しいのを耐えながらどうにか根元まで口に収めることが出来た。次はどうすれば良いのかと高野に視線を投げると『舌を絡めたまま口から出し入れしてみて』と言われる。
言われたままにすると鳥羽は気持ち良さそうに腰を突き出してくる。今までは口の中に高野の唾液と雄の臭いが混ざりあっていたが、汗のような味が加わっている事に気付いた。
性教育は受けた身だ。それが男性器から分泌されていることぐらいは分かる。口内を穢される不快感から吐き出したくなるが、それをしたら機嫌を悪くする事は容易に想像がつく。仕方なく飲み込むとすんなりと胃に落ちていくが酸欠気味の状態も合間って熱に浮かされた気分になる。
『中々上手いじゃないか。高野、カメラを取ってくれ』
『はい、社長』
そう言った鳥羽の手に高野はカメラを手渡す。口淫しているところも撮影する気なのだろう、抗議の目を向けるが全く意に返した様子がないので諦めて口淫を続ける。
(好きなだけ撮ればいいんだわ。こんな事で私の誇りは消えないんだから)
心中では思いつく限りの罵詈雑言をぶつけながら射精させれば解放されると思い無心で頭を上下させる。
『舐めるだけじゃなくてもこっちも刺激させると良いのよ』
高野は阿見莉愛の手を取り睾丸へと導く。形容のしようのない感触は気持ち悪いという感想しか抱けないが、こちらの気持ちなど関係無いと言うように揉ませてくる。
『良いぞ。そのまま続けるんだ』
口の中は既に穢らわしい分泌液で一杯なのだが鳥羽はまだ射精に至らない。顎も疲れてきたので奉仕を中断しそうになってしまう。
『疲れてきたようだな。こちらもそろそろ出そうなのだがいつもどおり胸にかけて良いのかな?』
その言葉にハッとする。今は制服姿のままなのだ、聖液をかけられるなどとんでもない。全力で顔を振り拒絶の意思を示す。
『そうか、服は嫌か。なら口の中に出すか、顔にかけるか好きな方を選ばせてあげよう。口の中が良いならそのままフェラを続けるんだ。顔が良いなら手でしてくれればいい』
(なんて男なの!?そんなのどっちもイヤに決まってるじゃない!)
どちらにせよ屈辱の選択である事に変わりはない。しかし顔にかけられた後で人通りを歩いて帰宅する事への抵抗の方が大きい。覚悟を決めて口淫奉仕を継続する。
『そうか、口がいいか。それなら存分に出させてもらうことにしよう』
『阿見さん、頑張って!』
高野は励ましの言葉を送ってくるが腹立たしいだけでしかない。ただ射精させる事だけを意識して機械的に頭と手を動かす。
『もう出そうだ。ちゃんと受け止めるんだぞ』
残酷な宣告を受けた瞬間、肉棒から精液が迸ったのを感じる。口の中で暴れるそれは脈打つ事に口内を白く染めていく。
声にならない声をあげながら必死に耐え全量を受け止めた。早く吐き出したいのだが、鳥羽に頭を押さえられ口から抜く事すらままならない。
『何をしているんだ?飲み込まなきゃダメだろう』
(飲む!?これを!?)
口内に溜まったそれは栗の花の匂いを発し、舌にしつこく粘りついてくる。いつかのオーディションの日も美味しそうに飲み干している子は多かったが正気の沙汰とは思えない。
『どうした?飲まないならずっとこのままだぞ?』
この状態が続くなんて耐えられる訳がない。思い切って飲み込んでみるが喉に絡まるばかりで一気に飲み干すのは無理だ。それでも何度か喉を鳴らして飲み込むが胃に感じる精液の温度は不快でしかない。
「ぷはぁ...はぁ、はぁ」
鳥羽が口内から引き抜いてくれたので新鮮な空気を求めて自然と呼吸が荒くなる。
『ふむ、言われたとおり飲んだようだね。味の感想はどうかな?』
「最悪よ!何でこんなのが飲めるのよ!?」
『最悪か。高野、君はどう思う?』
『社長のが一番美味しいですよ。今すぐにでも飲みたいぐらいです』
常軌を逸した2人の会話に着いていくことが出来ずに呆然としてしまう。
『ああそうだ、阿見くん』
「何よ?」
口を濯ぎたくて仕方がないのに鳥羽が話しかけてくる。
『まだフェラは終わりではないぞ』
「射精はしたじゃない!何があるって言うのよ!?』
「まだ中に残ってるのでね。吸い取ってくれ』
そう言って鳥羽は己のモノを指差す。
『そこまでするのがマナーですよ、阿見さん』
どれだけ反論しても許してはもらえないのだろう。早く済ませようと亀頭に唇を寄せて吸い取ると口内に再び精液の味が広がる。
『初めてにしては上出来だよ、阿見くん。今日はオナニーは免除してあげよう』
そう言い残して鳥羽と高野が入っていったバスルームからは仲睦まじい男女の声が聞こえてくる。
穢らわしい声に耳を塞ぎ口を濯ぐのも忘れて部屋を出るが、下着が濡れている事に気付き愕然としている自分がいた。