元いじめられっ子TS美少女ぼく、ぼくをいじめていた一軍イケメン男子が雑魚ちんぽだと知り、(性的に)いじめ返すことを決意する 作:虫野律
おまんこの話をしよう。
世の男たちの趣味嗜好は大別して二つに分かれるという。
──そう、陰毛あり派かパイパン派か、だ。
ここで問題なのは、ぼくのTSボディーが無駄毛の生えてこない特異体質らしいということ。つまり、
「つるつるだな……」
ベッド(仮)の上に座った状態で大きく股を開き、いわゆるM字開脚をしたぼくのおまんこを間近で見た上月の第一声がそれだった。
好みが分かれそうだと思っていたので少し不安だったけれど、もはや射精してしまったのでは? と思えるほど大量のカウパーでどろどろの
こっそりと胸を撫で下ろしてぼくは、ベッド(仮)の縁から少しお尻がはみ出るようにして仰向けに体を倒した。そうして脚を持ち上げるようにして大きく開くと、おまんこを見てもらうのに最適なひっくり蛙ポーズの完成だ。
中身がよく見えるように両手で、くぱぁと目一杯左右に広げた。
ごくり、と生唾を飲み下す気配がして、ぼくのお股の奥がきゅうっと切なく締まった。とろり、と蜜が溢れ、アナルのほうへ垂れていく卑猥な感触がして、鼓動がより激しくなる。
「ほら、ここ♡」と膨張した淫核を指差し、「これがぼくのクリトリスだよ♡」
「あ、ああ」のぼせ上がったような声が答えた。
「女の子のここも勃起するって知ってたぁ?♡ 今ね、ぼくのも勃起してるんだぁ♡ 上月君のえちえちでかわいいおちんちんのせいなんだからね♡」
ふと、赤く濡れた花弁に生温かい空気がぶつかった。軽く頭をもたげてそちらを見ると、荒い吐息が吹きかかるほど上月が顔を近づけていた。
「ねぇえ、くすぐったいよぅ♡」
「あ、わ、わりぃ」言われて初めて気づいたというような、はっとしたような表情になり、上月は少し顔を離した。
「ううん、いいよぅ♡ 触れちゃうぎりぎりまで近づいてよぉく見て♡」
上月は無言で、覗き込むようにぼくのそれに顔を寄せた。
「それでねぇ、うふ♡ こっちの──」指を下のほうへずらし、「えっちな穴が、君のおちんちんを気持ちよくさせるための穴だよぅ♡」
上月は食い入るように見つめていて返事もしない。
「ねぇえ、ぼくの話ちゃんと聞いてるぅ? 初めての生おまんこの感想教えてよぅ♡」
「あ、ああ」上月は夢うつつという様子で答えた。「結構狭いんだな……」
「ふふ♡ それはぁ──」膣口のすぐ浅い所にある肉の膜にそっと触れ、「処女膜のせいだよ♡ 処女膜が入り口を狭くしてるのぉ♡」
と、またしても、今度はさっきよりも強く息が当たり、びりりと淫美な痺れが駆けた。
「んぅっ♡」
声が淫らに高く跳ねた。ぼくもそうとうできあがっていた。膣肉がうねうねとはしたなくうねり、雄を誘うように雌穴がひくついている。
上月のギラついた瞳は、熱烈に欲情していることを物語っていた。もういつ襲われてもおかしくない、そう思わせるだけの迫力があった。
やにわに上月が焦ったような勢いで立ち上がった。
なぁに?♡
ぼくが目で問うと、
「もう我慢できねぇっ。一日中お前のことばかり考えててっ、柚が欲しくてどうにかなりそうだなんだっ」てらてらと濡れ輝く剛直の先端がぼくの膣口に当てられた。「挿れるぞ、いいな」子宮にずっしりと重く響く男らしい声だった。そのせいで、
うん♡ 来て♡
と喉まで出かかったけれど、
「だぁめ!」ぼくは素早く手を差し込み、それを遮った。
上月は不満そうに眉を集めた。
ぼくは鋭い声で言う。「もうっ、勝手なことしたら駄目でしょ! ここはもっともっといい子にならないとあげられないよ!」
「……」思い悩むような少しの間の後、上月は溜め息をついた。「悪かったな」
ん? 何だろ?
思いのほか殊勝な上月の態度も気になるけれど、彼の瞳の奥に闇色の……恐れ? 嫌悪? そういった負の感情がちらついたように見えたことが、ぼくを不安にさせた。せっかくの二人だけの
しかし、ぼくはそれを尋ねることはしなかった。怖かったからだ。この、まどろみに沈んでいくような心地よい関係を終わらすきっかけになりはしないかと不安で、口にすることができなかった。
だから、ぼくは不安の素顔に不満の色を塗った。
「いい子だと思ったらこれだもん、がっかりだよ。やっぱりまだまだ悪い子みたいだから罰を与えます!」
「何だよ」上月も不満そうだった。股関のチビッ子おちんぽも中途半端に萎んでいる。
ぼくは威厳が出るように、ごほんっと喉を整えてから命じた。
「ぼくが満足するまでおまんこをぺろぺろしなさい!」
「……」上月は摩訶不思議な未確認生物に遭遇したかのような困惑の顔になった。
「何さ」ぼくは口を尖らせた。「ぼくのおまんこは舐めたくないって言うの? 心配しなくても君が来る前に専用のウェットシートで拭いておいたからそんなに汚くないよ」
「いや、そうじゃなくて、本番は嫌なのにクンニはいいのが不思議なんだよ」
「だって、全然違うじゃん。ぼくだけが気持ちよくなるのと二人一緒にそうなるのは、まったくの別物だよ」
「まぁなぁ」腑に落ちていないのがわかる、すっきりしない表情だった。「それはそうなんだけどなぁ」
「だいたい、君の最弱短小早漏おちんちんじゃ、ぼくが感じる間もなく終わっちゃうだろうし、一番気持ちいいとこには届かないだろうし、実質的にはえっちは君のためだけの純粋なご褒美じゃん」
痛いところを衝かれたというような苦々しい顔をして上月は、「わかったわかった、おとなしくクンニしますよ」と手を上げて降参のポーズを取った。
「わかればよろしい」
と言ったところでぼくの目にそれが映り、唇の端が吊り上がった。「なぁんだ♡ 口ではぐちぐち言ってるくせに本当は喜んでるんじゃん♡」
上月のぺニスはいつの間にか力強さを取り戻していた。出し抜けに彼は、「お前、自分のこと鏡で見たことあるか?」と聞いてきた。「お前みたいなかわいい女が半裸で目の前にいたら誰でもこうなるっつーの」
「えへへ♡」口元がふにゃっと崩れる。「またそういうこと言ってー♡ もうっ、仕方ないなぁ、本当は今日はずっと射精禁止にするつもりだったんだけど、いいよ♡ ぼくのおまんこ舐めながらオナニーして上月君も気持ちよくなって♡」
そうして、上月はぼくのお股に顔をうずめた。
ぷっくりと膨らんだ淫乱お豆にねっとりと柔らかくて温かな感触がして思わず、
「やぁだっ♡」
と水飴のようにとろりとねばついた甘い声が上がった。
一瞬固まった上月だったが、すぐに舌を動かしはじめた。
「んっ♡ ぁ、ぁぁ、ぅんっ♡」
初めはじんじんとした優しめの快感だったのに、気がつけば、強く痺れるようなびりびりとしたものに変わっていて、ぼくの喘ぎ声のボルテージも上がっていた。
「んんぅ♡ ぁぅ、ぅぅんっ♡ 気持ちいいよぅ♡ はぁぅっ♡ もっとぉ♡」
快感がどんどん高まっていく。そして、このままのペースで行けばあと少しで絶頂できるというところまで来た時、ぼくの耳が、この部屋とは対照的に爽やかで健全な声を聞いた。
──ナイッピー!
──はぁ!? 百六十キロっ?!
心臓に
やばい。ぼくのはしたない声を聞かれたかも。早く閉めなきゃ。
「ぁん♡ あぅ、こうじゅきくん♡ ちょっとっ、止まってぇ♡ んっ♡ 窓閉めなきゃっ、あふぅ♡ ぼくの、恥ずかしい声っ、聞かれちゃうよぅ♡」
しかし上月は、愛撫を緩めるどころかより苛烈に責めはじめたではないか。
聞こえてなかったのかな、という希望的観測に基づいてもう一度、
「こうっ、じゅきくんっ♡ んんんっ♡ はぅっ♡ それっ、気持ちっいいっ♡ やぁだぁ♡ らめらからぁ♡ 君以外にっ、声聞かれるのっ、やぁだぁ♡ お願ぃっ♡ 止まってぇ♡」
やはりやめてくれない。身をよじって逃れようとしてもたくましい腕に押さえつけられる。放してくれない。
頭がふわふわしてきた。思考が途切れ途切れになり、まとまらない。気持ちいい。窓閉めなきゃ。気持ちいい。気持ちいいっ! 気持ちいいっ!!
そして、その快感が今までの最高値を振り切って未知の領域に突入し、
「やだやだやだっ、これ怖いっ、やだっ、ぁ、だめぇぇ怖いのくりゅぅうううぅっあぁっんんんんんん~~~っっっ!!♡♡♡」
ぱぁんっと弾け、爽快感のある心地よいおののきが
一秒が五秒かあるいはもっとか、そのくらいの時間が経つとふいと現実に引き戻され、同時に体の力が抜けた。意識もぽやぽやとしている。優しい心地よさの中を漂っているみたいで、とても幸せだった。
ぬるい風が火照った肌の上を通り過ぎていった。ちょっと熱い風だったけれど、それでも少なからずの
はぁ、幸せ……♡
多幸感に包まれてとてもいい気分だった。永遠にこのままでいたい……。
……ん? 何か忘れているのような……。
「!?!?」
ぼくはバッと身を起こした。
窓! 窓はっ?!
窓のほうを見やると、黄ばんだレースカーテンがそよ風に揺らめいていた。全開である。長方形に切り取られた青空がまぶしい。
ぐりんと勢いよく首を回して上月を見た。「上月君? どういうことかな? ぼく、やめてって言ったよね?」
上月は気まずそうに後頭部を掻いた。「さっきのは〈もっとやって〉の〈やめて〉だと思ったんだよ」
じとーーっと半目で見据えると、上月は視線を横に逸らした。
怪しい、嘘くさい、とぼくの直感がしきりに主張している。
と、ここでようやく下腹部に冷たさを感じた。もはや嗅ぎ慣れつつある上月のそれのにおいもする。見れば、ぼくの下半身は
つつー、と精液が秘部を伝う感触がした。ぞわり。鳥肌が立った。今までは上月の精液を不快に思ったことなんてなかったのに、今回は違った。気持ち悪い。
ふつふつと怒りが湧き上がってきた。
窓も閉めてくれないし! 勝手にザーメンをぶっかけるし!〈やってやったぜ〉って顔してるし!(これが一番ムカつく!)
「上月君っ!!」喚くような口調だった。
「お、おう」上月はぎょっとしたような表情で、おびえたような声で答えた。
「ぼくの言うこと聞かないと駄目でしょ!! 君は奴隷なんだよ?!」ヒステリックな声を抑えられない。こんなことは初めてだった。「こんなにいっぱい出してっ!! 勝手に掛けてっ!! さぞ気持ちよかったでしょうねっ!!──ご主人様のこと性欲のはけ口か何かだと思ってるでしょ!?」
「いや、んなことは──」
「うるさい黙れぼくの話を遮るなっ!!」
上月はしゅんと肩を落とした。「はい……」
しかし、ぼくの激昂は収まらない。「適当にうんうん言ってればオカズになってくれる都合のいい女だと思ってる!! すぐにヤらせてくれそうだからいい子のふりしてるだけなんだ!! 童貞を捨てたらそのままぼくのことも捨てるんだ!! 絶対そうだっ!!」
上月は再び口を挟もうしたようだが、ぼくが、きっ、とにらむと閉口した。
ぼくの中にいる冷静なぼくが、落ち着いて、となだめてくる。言ってることめちゃくちゃだよ、窓を開けたのは自分だし、オナニーしてって言ったのも自分、こんなの子供じみた責任転嫁の八つ当たりだよ、と。
理屈ではそのとおりだけれど、ぼくの中にいる感情の化身だるぼくはそんなのでは納得しない。ムカつくからムカつくんだ! とばかりに荒ぶっている──まったくもってそのとおりである。
冷静なぼくは溜め息と共に姿を消した。
というわけで、ぼくは上月に罰を下す。
「反省して心を入れ替えるまでえっちなことは全部禁止です! 例外はありません! 射精量チェックもなし! 君がおうちでオナニーするのもなしです!」
上月は嫌そうなしかめっ面になった──イラッ☆
「何その反応!! えっちなこと禁止されてそんな顔するってことは、やっぱりぼくのことオナニー用のティッシュだと思ってるってことじゃん!!」
はぁ。上月は、先ほどの冷静なぼくと同じように諦念を含んた溜め息を吐いた。
その様子がまたぼくの気を逆撫でする──もう何もかもが怒りのガソリンになってしまったかのようだった。
何かやだな、こんな自分が。
自己嫌悪が心にまつわる。少し息苦しい。
でも、ぼくなんてこんなもんか、とも思う。心が自嘲した。
男の子だったころから自分が好きじゃなかった。勉強も運動も人間関係も上手くできなくて独りぼっちだったぼくが、ぼくは大嫌いだった。
ああ、そうか、と合点した。
やっとできた繋がりだから執着してるんだ。支配という名の絆に綻びができたように感じたから恐れてるんだ。また独りになってしまうんじゃないか、と。
何かやだな、やっぱり。かっこ悪いし、かわいくない。