※この作品はR-18です。

俺の通う漫画喫茶がセックスし放題なのだが?   作:音有五角

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第一章「セックスが蔓延る漫画喫茶」

 突如として舞い降りた僥倖。出張した先の仕事が早めに終わり、時間に余裕が出来た。夕方の五時ごろだ。

 

 時間を有効活用したいところだが、不思議なものである。日頃忙殺されている反動で、あまり行動的なことを起こしたくない気分なのだ。端的に言えばゆっくりしたい。

 

 自宅から通える範囲の出張先であったが、出張費の申請は通っている。金額は多めに出ているし、俺は宿泊を兼用して漫画喫茶に泊まることにした。

 

 吹き抜けのバースが立ち並ぶ、よくある漫画喫茶。そのバースを囲うように、個室のスペースもある。店内は清潔で明るく、落ち着いた雰囲気があった。

 

 漫画コーナーから漫画をいくつか取り出し、パラパラとめくる。そうして、数時間が経過した時であった。

 

「――あ、あ♡ そこ、良い♡ やん♡」

 

 隣のブースから、喘ぎ声が聞こえてきたのだ。

 

 おいおい、マジかよ。

 

 俺も男だから、ネットの口コミとかで聞いたことはあるが……まさか本当に、こういうところでセックスするカップルがいるとは。女の声からして、若いカップルだ。喘ぎ声を我慢する気は毛頭ない感じで、廊下までばっちり声が聞こえている。

 

 なにかクレームが出るか、店員が注意しに行くかと思ったが、セックスは誰にも邪魔されずどんどんヒートアップしていく。「来て……♡」という女の子の声が聞こえた後、パンパン!というピストン音が隣室や廊下まで響く。吹き抜けだから、音なんて丸聞こえである。

 

 お熱いものだ。

 

 やれやれ。

 

 本当にこんなことがあるんだな、と思いつつ――内心で興奮していた。喘いでいる女の子の声は可愛く、生々しい。どんな女の子なのか気になる。股間が反応し、ズボンの中で勃起を始めた。

 

「ん、ああん♡ いく、イク……♡ このまま、一緒に♡」

 

 最高潮を迎えたセックスは、激しいピストン音と共に終わった。

 

 なんか、すごいものを聞いてしまったなあ。

 

 ぼんやりと考えつつ、内心で興奮を抑えられずにいた。

 

 

 ★

 

 

 俺はやがて、この漫画喫茶の異様さを感じることとなった。

 

 というのも、先ほどのようなことがあれから五回も起きたのだ。

 

 普通のカップル、不倫っぽいカップル、3Pなんてものもあって……。

 

 そのどれもが、何者にも咎められることなく、最後まで遂げられていた。隣室だけでなく、セックスはあらゆるブースで行われている。個室から喘ぎ声が廊下に漏れていることもあった。

 

 さすがに、異常だ。偶然で片付けるのにも無理がある。

 

 たしかに、インターネットの口コミの通り、漫画喫茶でセックスをしてしまうカップルはいるだろう。個室であるし、そういう気分になってしまうのも無理はない。また吹き抜けでセックスするカップルは、人に聞かれたいという、特殊な性癖を持っていることだってあるだろう。

 

 だが、それにしたって多すぎる。まだ滞在して三時間ちょっとなのに、セックスするカップルの喘ぎ声を何度も聞くことがあるだろうか?

 

 しかも喘ぎ声が廊下に響いている最中に、店員が涼しい顔で床掃除をしていたのも目撃した。

 

 ありえない。なにもかもが。まさかこの漫画喫茶、なにかヤバいところなんじゃ……。

 

 会員登録の時は普通だったんだけどな。なにも説明受けてないし。

 

 ただ、怪しいなと思ってあらゆるところを観察すると、おかしな点が見受けられた。廊下に監視カメラのようなものがないのだ。盗難防止のためにも必要なものであるはずなのだが、何故設置されていないのか。

 

 俺は不安に苛まれつつ、しかし好奇心と興奮が刺激されてもいた。世の中にはたしかに、こういうグレーゾーンな施設が隠れて存在しても、おかしくはない。

 

 そして。万が一、万が一にも大音量のAVという可能性を払拭するため、俺は勇気を決して、チェアを足場に吹き抜けの壁から、隣室のセックスを除いた。

 

 そこには、本物の二つの裸体があった。チェアを下敷きに、若い女の子が乱れ、中年の男が跨り腰を振っていた。

 

 わかってはいたが、やはりセックスは本物であった。

 

 あと、今回のはパパ活カップル? ってやつなのかもしれない。

 

 時刻は九時。睡眠するため、俺は部屋を個室に切り替える手続きを済ませた。

 

 まあこんな漫画喫茶で寝られるかは、怪しいところではあるが……。

 

 

 ★

 

 

 ドリンクバーのところへ行き、コーラを紙コップに入れる。ちょうど近くの吹き抜けブースで、喘ぎ声が漏れている。かなり激しめの声で「ああん♡ ダメ、もう、ダメ♡」ともはや隠す気もサラサラない音量である。覗き込まれる可能性もあるのだし、廊下でヤッているのとあまり変わらない。

 

 俺は立ち止まり、喘ぎ声のする方をじっと見やった。

 

 そんな時であった。視線を前へ戻すと、女の子と目が合う。

 

「……あ」

 

 女の子は何故か少し怯えた様子で、肩をびくっとさせ、小さく声を漏らした。

 

 なんというか、地味な印象の女の子だ。黒いシャツに、青いズボン。茶色の髪はどこかボサボサとしていて野暮ったい。丸い大きな眼鏡がその印象をさらに冗長させている。細い両手には、野菜ジュースの入った紙コップが握られている。

 

 しかし地味な印象とは似合わない、黒いシャツをこれでもかと押し上げる二つの膨らみは、かなりのものであった。無地のデザインだから膨らみがわかりづらくなるはずだが、その胸はあまりにも大きいからか、服越しでもはっきりとサイズが伺えた。まるでメロンを二つ入れているかのようだ。

 

 こんな漫画喫茶にいて、喘ぎ声を聞かされ、セックスを除き見た後のせいか――俺は無遠慮に、その胸をじろじろと見た。

 

 すると女の子は顔を赤らめ、ボソボソとなにかを言い放った。

 

「ぁ、えっと、その、あなたなら、いいですよ……」

 

「?」

 

「ただ、えっと、あの、出来れば、個室が良いなって」

 

「???」

 

「ぅぅ、でも、やっぱり、怖い……けど、お兄さん、びっくりするくらい、好み、だし」

 

 なにを言われているのか、わかるようでわからない。あとボソボソ喋るから、いまいち聞き取れない。特に後半の方はなにも聞こえなかった。

 

 茫然と立ち尽くしていると、やがて女の子はモジモジと言い放つ。

 

「ぁ、あの、恥ずかしいので、早く連れて行ってほしいです……」

 

「え? ああ、はい」

 

 よくわからないが、やはり個室へ連れ込んでいい……という、ことのようだ。

 

 漫画喫茶のシステム的に大丈夫なのか、というまだ残っている常識的な懸念が脳裏をよこぎりつつ、俺は女の子と共に廊下を歩く。喘ぎ声はさらに大きくなり、「ああん♡ もっと、もっとぉ♡」という声を背景に、個室へと向かった。

 

 

 ★

 

 

 漫画喫茶らしいよくある個室で、二人が横になれるくらいの、簡易的なものであった。黒いマットが床に敷かれ、黒い棚の上にはデスクトップパソコンが一台設置されている。

 

「ぁ、あの、窓は隠して、いただけると。助かります」

 

 部屋にあったひざ掛けをハンガーで引っかけ、窓を隠す。漫画喫茶でよくあるこの行為が、いかがわしいもののための行動な気がして、妙な心地がした。

 

 女の子は眼鏡をとった。野暮ったい眼鏡の下にある顔は可愛らしい童顔のもので、異性を感じドキリとさせられる。

 

「伊達なのか?」

 

「はい。こうしていれば、その、誰も声かけないかと思って……」

 

 言っていることがよくわからないものの、俺はなんとなく状況を理解し始める。

 

「あのさ」

 

「はい」

 

「服。脱いで」

 

「わかり、ました」

 

 女の子は顔を赤らめながら、服を脱ぎ始める。ナンパをしたことのない俺にとって、あまりにも非現実的な流れが目の前で繰り広げられ、頭が茹だった。

 

 白い下着姿になった女の子は、妖艶であった。やはり胸の膨らみは大きく、ブラジャーをはち切れそうなほど押し上げている。地味そうな見た目をして、随分と派手な肢体をしているものだ。それに地味さのせいで気がつかなかったが、肌も白く綺麗だ。この子、意外と美人……というか、本当は美少女なんじゃないだろうか。

 

 そこでふと俺は我に返り、愚直な質問をした。

 

「いくつ?」

 

「19、です」

 

「そっか」

 

「えっと、そちらは……」

 

「25」

 

「年上ですね。スーツ姿、素敵です。えへへ」

 

 年上に幻想を抱いているタイプか。そんな下賤なことを考えつつ、俺は女の子を抱きしめる。下着越しでもわかる、温かさと柔らかさ。その艶めかしさに俺のペニスは勃起し始めていた。

 

「キスはあり?」

 

「お好きに、どうぞ……」

 

 よっしゃ。俺は内心でガッツポーズをとる。キスなしだと言われたら、激萎えであった。

 

 女の子を抱きしめながら、唇を合わせる。ふんわりとやわらかく溶ける、良い唇であった。舌を入れようとすると、女の子はすんなりと口を開いて受け入れる。中は温かく、湿り気を帯びた舌の感触が気持ち良かった。舌と舌を絡ませ合い、互いの唾液が交じり合う。ねっとりと、互いの体をまさぐりながら、熱くキスを交わす。

 

 初対面とは思えないほど、長いキスだった。女の子の頬はほんのりと赤く染まっている。

 

 ブラジャーをとると、ぷるるん、と大きなおっぱいが揺れた。こちらを押し出すように突き出した二つの膨らみは主張が強い。乳首も大きく、いやらしく硬くさせていた。

 

 両手で膨らみを触る。ふにゃん、と手の中でとろけた。

 

 力を入れるたびに、手が吸い込まれるようであった。おっぱいがいやらしく形が歪み、それが原始的な欲求を強く刺激させられる。俺が夢中になって触っていると、女の子が小さく声を上げた。

 

「……て、ください」

 

「ん?」

 

「舐めて、ください」

 

 何故会ったばかりで、この子は媚びるのだろう。不思議さを感じつつ、俺は言われるがまま、乳首を舌で舐めた。

 

「ん、あ♡ い、いい……♡」

 

 女の子は喘ぎながら、足を快感で震わせて、その場でゆっくりと崩れ落ちる。俺はおっぱいを舐めたり、吸ったりしながら一緒に横になった。

 

「あ、あ、あ♡ すご、い♡ ん♡」

 

 意外にも可愛らしい声を上げるものだなと思いながら、白いパンツを上から撫でる。すると女の子は腰をくねらせて「んあああ♡ きも、ちいい♡」と喘いだ。パンツを脱がし、女の子を一糸纏わわない姿にして、性器を撫でる。女の子は喘ぎながら俺の頭を両手で包み、キスをねだった。互いの舌と舌を交わらせながら、ある失態に気がつく。

 

「ゴム、ないんだった」

 

「え? そうしたら、外で……」

 

「んー。器用にそうできる自信がなくてな」

 

 さすがに初対面の子に生セックスは、色々と問題がある気がした。ここまでやっておいて変な話だが。

 

「でしたら、私の口で」

 

「口かあ。君の場合、胸の方が良い気がする」

 

「パイズリ、ですか?」

 

「そうそう」

 

「わかりました。頑張ってみます」

 

 女の子はにこりと笑みを浮かべた。

 

 俺はズボンとパンツを降ろし、勃起したペニスを立った状態で突き出す。女の子は大きな胸で、ペニスを包み込んだ。温かで柔らかい、けれどしっかりとした感触。おっぱいがふにゃんととろけて、形を作った。突き出さないと、ペニスはおっぱいの中ですっぽりと覆われてしまう。本当に大きなおっぱいだ。

 

 女の子はぎこちない動作で、舌を出してちろちろとペニスを舐める。柔らかな感触が裏を撫でる。

 

 これはこれで気持ち良いが。なんというか、下手だ。おっぱいを挟むだけで動かさないし、口も舌を出すだけである。

 

「こんな感じですか?」

 

「えっと。手を動かして、あとできれば先端をくわえるように舐めてくれると」

 

「は、はい」

 

 あれこれと言うと、ようやくそれらしくなった。手で柔らかな胸をペニスを下から上へとこすり、先端を口の中に入れて、ジュボジュボといやらしく吸い上げる。まだぎこちなさはあったが、胸の大きさと女の子の口の中の心地よさが、俺を甘く痺れさせる。スリスリ、とおっぱいが柔らかく神経を溶かし、唾液が先端をなぶる。

 

「あ♡」

 

 女の子が声を上げる。俺が腰を振り出したのだ。女の子のおっぱいをマンコにするかのように、ピストンしてペニスを突き出す。おっぱいがペニスの形で歪み、パンパン、と肌が当たるたびにプルプルと震えた。腰振りはだらしなく、ただ本能のままに早く。強く。射精感が登り、さらに腰の振りを早くした。

 

「で、出る」

 

「いいですよ、この、ままで……♡」

 

「あ、あ」

 

 女の子の胸が気持ちよく、俺はだらしくなく声を上げながら、胸と口の中で射精した。ドクン、ドクンと大きく脈打ちながら、口内へと精液が注ぎ込まれる。大丈夫だろうかと心配していると、女の子は精液を飲み込んで、にこりと微笑んだ。

 

「えへへ♡ ごっくん、しちゃいました」

 

 俺は今更ながら、この漫画喫茶での非現実さに困惑していた。

 

 この子も一体、何者で、どういう事情で、ここにいて、こんなことをしたのだろうか……。

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