「店長さん。高城ティアラ、来なくなりましたねぇ」
「そりゃそうだろう」
相変わらず個室へサボりに来る雫に、漫画を読みながらぞんざいに返事する。雫がずいずいと近づいてくるが、片手で抑え込む。ほっぺたがむにゅうう、と押し込まれた。
「うにゅうう。店長さん、なんでいつも私とR18展開にならないんですか」
「気分じゃないからだ」
「私はいつだって気分ですよ?」
「知らん。というかお前、あの彼氏はどうなっているんだ。とんでもない性癖に目覚めて、すっかり壊れているじゃないか」
「えー。店長さんのせいじゃないですか」
「それはそうだが……」
「それに世の中、ああいう性癖の人はいますよ? アダルトとかエロ漫画であるじゃないですか。自分の妻を間男に寝取らせるシチュエーションとか」
それもそうか。ここはそういう欲望が渦巻く場所であった。常識の枠で捉えるのは間違いだろう。
「というわけで、私と――」
「仕事に戻れ」
「いけずですー。というか、高城さんのこと気にしていますよね? 来る時間が増えているわりに、エッチあんまりしないですし。まるで誰かを待っているみたいです」
「どうだがな」
「そんなに会いたいなら、会えばいいじゃないですか。どうせ犯人の近くにいますよ」
「……」
「店長さん、そういうところは男じゃないんですねえ」
「うるさいな」
「おチンチンはものすごく男なのに」
「だから、うるさい」
ため息をつく。高城 ティアラに会いに行く、か。今更会って、俺はなにを言えばいいんだ。
だけど……迷う一方で、直接会う以外に、高城との再会を望める選択肢があるとも思えない。奴の復讐がなされる、その前に。
時間は、そう多くは残されていないのかもしれない。
★
「全く。アンタ、煮え切らないね」
「いきなりなんだ」
雫を追い返したあと、電話で応答するなり、三島が変なことを言い出す。
「高城ちゃんのことよ」
「会ったのか」
胸が高鳴る。まだ、無事なのか。
思わず安堵が声に出たのかもしれない。三島は重いため息をついた。
「気になるなら、会いに行ってあげなさいよ。たく、遊びだけはいっちょ前なのに、女の子の扱いはなってないんだから」
「お前にそんなことを言われるとはな」
「アンタ、バカにしているの?」
「していない。堅物に見えるだけだ」
「……そう」
「なんだその間は」
「う、うるさい。とにかく! 高城ちゃんに会ってあげること! メッセージなんて女々しいのはダメ! わかった?」
「全く。恋のキューピットにでもなったつもりか」
「でも、恋でしょ。これは」
「そんな甘い物ではない。ただ……」
「ただ?」
俺は息をついた後、口を開く。
あいつのために危険も覚悟で飛び込んだ。それは事実。あいつが好きとか、そういうのとはまた違う。そのはずだ。だけど――だからといって、高城 ティアラをこのままにはしておけない。
「復讐して終わり、は。受け入れがたいな」
★
高城の仇はただのチンピラであった。しかも落ちるだけ落ちていった、哀れな男。結構年はいっていて、もう四十代前半だったか。それなりな年齢であるが、質素な暮らしをしていて、それでいて明日をも不安定な反社会的勢力の下っ端をやっている。
……こんな奴が、仇か。あいつも報われない。
俺はなにをやっているんだろうかと思いつつ、男へ近づく。夜十時過ぎのコンビニ前。いっちょ前に髪を染めてすごみでもきかせているつもりなのだろうが、背も低いし、体格も頼りない。こいつに微塵も脅威を感じなかった。
「あ? なんだお前」
「高城 クイーン」
「っ!? てめえ、なんでその名前を!」
「知り合いでな」
「はっ、大方あいつの金づるの一人だろうが!? あいつのせいで、俺は、俺はなぁ、人生を滅茶苦茶にされたんだよ!」
「自業自得だろ」
「んだと!?」
顔を近づけさせられる。だが、俺は止まらなかった。
「にしても、いい年してチンピラか。痛々しいな。加齢臭するから、香水でもつけたらどうだ」
「てめえ――ぶっ殺してやる!!!」
男が腕を大きく振りかぶり、パンチを放つ。だが、たいして鍛えてもいないのだろう。鈍かった。パンチをひらりと回避すると、男はバランスを崩して千鳥足になり、コンビニのゴミ箱へ顔を突っ込んだ。
……なにしているんだ、こいつは。
もはや哀れすぎて、バカバカしくなる。
だが、男は大声を上げたし、明確に暴力を振るった。夜遅くのコンビニ前とはいえ、人だかりも多い通りだったから、辺りはそれなりに騒然となった。「ちょっと、なに!?」と会社帰りと思われる女性の社員が声を上げた。面倒なことになったと思いつつ、なにもせずボーっとしていると、唐突に手を何者かに引っ張られた。
「竜さん!」
「高城か」
「もうっ! なにしているの!」
「漫画のように、ドラマチックなバトル展開にはならないなと考えていた」
「えええ、竜さんそんな武闘派なの!?」
「そうでもない」
「そうでもないのにこんなことしたの!?」
高城と共に、夜の街を駆け抜けた。
★
遠くまで逃げると、そこはもう駅前であった。息を整えながら、高城が見上げて来る。
「びっくりしたよ……急に竜さんがあいつと喧嘩するから」
「なんだあのショボイチンピラは」
「しょうがないよ。それがあいつの末路。成り上がることもないでしょ……でも、だからってなんであんな挑発したの? 竜さん、おかしいよ?」
「気に入らなかっただけだ」
「そもそも、あの漫画喫茶から事件の真実を引き出したのだって、危なかったはずなのに……もう、竜さんったら♡」
「なにを顔赤らめてクネクネさせている」
「わたしのためだからって、張り切りすぎだよぉ♡」
「勘違いするな」
「こうして駆けつけてくれるし。えへへ、照れちゃうなー」
「話を聞いているのか。お前はタイプじゃない」
「竜さん♡」
高城が甘えるように、腕へ抱きついて来る。走った後だからか、体温は温かい。
「行くぞ」
「え? あ……」
俺は高城を引っ張って、連れ込んだ。近くのラブホテルへ、だ。
★
高城を部屋へ入れるなり、すぐに唇を奪ってやった。服越しに爆乳を揉み、舌で舌を愛撫する。
「ん、ちゅ♡ もう、竜、さん♡ ホテルなんだから、シャワーくらい……ん♡」
いうこともきかず、その場で高城を逃がす。大きな白いブラジャーをはぎ取り、硬い床の上へ高城を寝かせた。
「竜さん、我慢出来ないんだ……♡」
「黙れ。入れるぞ」
「もう、乱暴……♡ んあああ♡」
乱暴とか口でいいながらも、高城のマンコはぐちょぐちょに濡れていた。生のペニスがするりと入り、柔らかく受け止めてくれる。
「っ、ぐ」
「あ。竜さん、今声出そうになった」
「調子に乗るな」
「あ、あ♡ 久しぶりだね、こうするの……♡ しかも、二人きりだよ♡ ん、あ♡」
高城が声を上げながら、腰をくねらせる。正常位で突き上げるたびに爆乳が派手に揺れて、エロティックだった。まったく、相変わらずエロいおっぱいしているな。
爆乳を揉みながら、腰を振る。とろけるような感触のおっぱいを、真ん中に集めるように、搾り取るように揉み上げる。少し乱暴なプレイだが、高城はマンコを締めた。
「あ、あ♡ 竜さん、いっぱい、わたしのマンコ可愛がってね♡ たくさん、突いてね♡ ん、あ♡」
「奥はここか」
「んんん♡ すご、すごいっ、竜さん♡ すごいとこ、突かれている♡ 突き上げられちゃっている♡ あああん♡」
大声すぎる喘ぎと共に、パンパンパン!と肌と肌がぶつかり合う音とが絡み合い、エロいハーモニーを生む。
「あ、あ♡ すご、竜さん、すごい、おっぱい揉んでいる……♡」
「良いおっぱいだからな」
「嬉しい♡ 好きなだけ揉んで、好きなだけ舐めてね♡ ん、ん♡」
溢れ出る愛液がペニスが絡みつく。この間の生セックスよりも、マンコは敏感できつくなっていた。ペニスが歓喜に震えて快感を味わい、突き上げるたびに神経を甘く溶かした。全身の痺れがそこへ集まっていくかのようだった。
「ん、あ、あ、あ、あ、あ♡ 気持ち良い♡ ねえ、竜さんも、気持ち良い?」
「ああ。気持ち良いさ」
「なら、嬉しい♡ あ、あ♡ もっと、もっと、エッチしてほしいぃ……♡」
高城が体を起こし、騎乗位で腰を振り上げて来る。すぐ目の前で揺れる爆乳を堪能しながら、されるがままにマンコを押しつけられる。上下運動を繰り返す騎乗位セックスに、ペニスは出たり入ったりしながら、ジュボジュボとマンコに絞り上げられていく。
「はあ、はあ♡ 竜さんの、ここ♡ ビクビク、している♡」
「っ、お前、騎乗位上手くなったな」
「えへへ♡ 竜さんと、しているから♡ 上手になっちゃった♡ ん、ああ♡」
下から突き上げてやると、高城は仰け反って「ん、ああああ♡」と大声を上げた。激しい動きで奥をズンズンすると、それに呼応するようにマンコがビクビクとペニスに絡みつく。愛液が溢れ出て、太ももの間をつっと流れた。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ♡ ダメ、下から突き上げられてぇ、もう、ダメぇ♡」
「高城、出そうだ」
「あ、あ、あ♡ 竜さんも? なら、一緒、一緒に、ね♡ あ♡」
「どこに、出せば」
「中が、いいな♡ わたし、竜さんの中出し、忘れられなくて……♡」
「なら、また奥に出して、刻んでやるよ」
「ん、ああああ♡ は、激しいぃ♡ すご、い♡ 激し、すぎ♡ わたし、また中出しされる♡ 中出しされちゃうぅ♡」
セックスは最高潮になり、ピストン音と喘ぎ声が部屋中に響き渡った。漫画喫茶だったら外へ駄々洩れだっただろう。溶けそうなマンコの中を突き上げるが、勢いは止めない。このまま中で果てるため。高城の中へ出すために、このまま絶頂へ向かって腰を振る。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ♡ いいい、イク、イクイクイクイク、ああ、あ、あ、あ、ん、あああああああああっ♡♡♡」
とろけそうな中へ向けて、激しい射精をする。ペニスは中でドクンドクン! と脈打ち精液を発射した。甘くとろけそうな感覚。脳から出る快感物質。俺は高城を抱きしめながら、射精の余韻に浸った。
「竜さん……♡」
高城は俺の耳元で、嫣然と囁いた。
「今夜はいっぱい、中出しして……♡」
「ああ。そうさせてもらう」
「ん、やああ♡ 早い♡ もうガチガチにしちゃって♡♡♡ ん、ああ♡ あ、あ、あ、あ、ああああん♡」
ベッドの上へ移動もせず、俺達は一つになったまま、中出ししたマンコを再び突き上げたのであった。
★
夜は深く、部屋の中は暗かった。ベッドの上で寝息を立てる竜さんを覗き込む。疲れた寝顔。それもそうだろう。わたしは温かいお腹をさする。
「えへへ♡ たくさん、中出しされちゃった……♡」
まだ残る精液の温度と感触を感じながら、竜さんの寝顔にキスする。
わたし達の関係は、恋人とか、そういうのとは違うのかもしれない。
だけど、竜さんの中でわたしが特別なら……。
普通の恋人関係とは違っていても。それでいいと。そう思えた。
「またエッチしようね♡ ていうか、さっそく明日♡」
寝ている竜さんへ向けて、わたしは呟いた。パイズリで起こすとか、そういうのもやってみようかな、とか考えると。楽しくて、胸が高鳴った。
あとがきです。
ハーレムプレイがまだなので、オマケという形で追加するかもしれないですが、本編はこれにて完結です。
漫画の「ギルティサークル」みたいな雰囲気を目指したのですが、どうだったでしょうか。思った以上に方針が変わり、ハートフルな感じになったので、予定とは大幅に変わりました。無難なハッピーエンド。
プロットの段階では、バチバチのバットエンドで、真犯人は主人公の島部 竜でした(その名残で高城を警戒したり、この手のタイプの女は過去の経験から危険、とか言っている)。結末も大きく異なって、高城に刺されて終わり、みたいな感じにしようとか思っていました。で、三島が新たな復讐鬼になる、みたいな。
今思うとトンデモエンドである。
普通にマンガ喫茶でエッチに遊ぶ内容で良かったんじゃないかなあ、とか、そんな迷いもありつつ、本編みたいなバランスに落ち着きました。
リクエスト、なにかあればどうぞ。答えられる内容であれば答えます。参考までに、こちらがキャラクター名の一覧になります。
島部 竜……語り部。
高城 ティアラ……最初の遊び相手。ヒロイン。爆乳。
雫……店員。彼氏がいたが、島部に寝取りプレイをさせられた。
三島 凛……島部の同僚。仕事一筋の堅物美人……に見えて、遊びに興味がある。常識人枠でもある。
水木羽 優……自称成人の、ロリキャラ。