食堂から宿屋に戻ってくると、フローラはシュウに紙の束を手渡した。
「シュウ様。これが『捕らわれた聖女ごっこ』の台本です」
説明を受けたシュウは「うわぁ本当にあるんだ」と感心したような呆れたような複雑な表情で、手に取った束を見つめていた。
いつの間にこんなものを書いてたんだろう?もしかして乗馬しながらこっそりと?などとシュウが考えていると、フローラは恥ずかしそうに赤面しながら言った。
「私がお風呂に入っている間、それ目を通しておいてくださいね・・・今日はその台本の通りにやろうと思います」
そう言ってフローラは、恥ずかしさを誤魔化すためか気が急いているのか、小走りで浴室へ入っていった。
「まさか二回目のエッチがなりきりプレイになるとは・・・」
やれやれと苦笑いを浮かべながら、シュウは台本を読むべくベッドに腰をかける。
パラパラと台本を読み進めていたが、ある点まで行ったところで目が留まった。
「むっ・・・」
シュウは口をへの字に結んで台本を凝視する。
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シュウ『へへへ、捕まえたぜ聖女様ぁ』
フローラ『くっ、殺してください!』
シュウ『そんなもったいねぇことするかよ。まずはこの聖女様に似つかわしくない、いろいろ持て余した豊満なエロい胸を堪能しねぇとよ!』
フローラ『イヤーッ!』
シュウ『聖女様とは思えねぇいやらしくでかい胸だぜ。こりゃ煩悩とやら詰まってんじゃねーか?こりゃ俺がこの手で確かめてやらねーとなぁ』
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「・・・なんだ、これは・・・よくぞ恥ずかし気もなくこんなことを・・・」
シュウは渋面したまま、筆でシャッとセリフに横線を引いた。
「リアリティが無いでしょうッッ!」
仕方ないなといった体を装ってはいたが、実は夢の中と勘違いしたとはいえ、サーラ達にリクエストしただけあってシュウはイメージプレイが好きだった。それゆえに内容にはこだわる。
シュウは、フローラが台本の中で巨乳設定であることにどうしても我慢が出来ず、一人ダメ出しをしたのだった。
フローラは決して巨乳ではない。むしろ見ようによっては良くて平均・・・あるいはそれ以下という大きさだ。
そんなフローラがフィクションとはいえ巨乳設定では、いちいちプレイ時に素に返ってしまい萎えてしまう・・・そんな中途半端なプレイをするのはシュウは嫌だった。
『書け、書くんだシュウ』
シュウの脳内で声がする。
それを聞いたシュウは、いつも閉じているのか開いているのかわからない細目を開眼し、バリバリと筆を走らせ、凄まじい勢いで台本を修正した。全修である。
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シュウ『流石聖女様らしい慎ましい胸だ』
フローラ『なんという辱めを・・・くっ、殺せ!』
シュウ『俺がこれから育ててやるさ・・・じっくり、ねっとり揉みしだいてな』
フローラ『揉めば大きくなるのって迷信なのよ』
シュウ『えっ、そうなのか。何か悪いな。それじゃあ普通に揉むわ』
フローラ『イヤーッ!』
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「ふむ・・・こんなものか・・・」
シュウはある程度台本を修正すると、納得したようにニンマリと笑った。しばしジッと台本を見ていると、シュウはソワソワしだす。
「むぅ・・・もう少しでフローラが来るというのに」
自分で書いた台本を読んでいるうち、シュウはすっかり興奮してイチモツがはち切れんばかりに怒張しだしてしまっていた。
「我慢が出来ない・・・とりあえず自分で一発抜いてしまいましょうか」
自分で言っていて、シュウは悪く無いなと思った。
娼館に行く前も溜め過ぎてつい自分で一発抜いてしまいそうになったことがあるが、娼館で金払ってたっぷりやってもらうのに、あまりにもったいないとこれまで躊躇していた。
しかし、フローラは娼婦ではない。タダでエッチなことが出来る。
ならば今抜いてももったいなさはないし、何なら本物を抱く前に自分でもヤるというある種の贅沢を堪能するも悪く無いなと変なことを考えるようになった。
「よし、そうと決まれば!」
長い逃走生活ですっかり性欲も溜まるに溜まり、思考がいよいよおかしくなったシュウはフローラとこれからエッチするというのに、自分でまず台本をオカズに一発男汁を抜いておこうと決心した。
「ビッグ棒!(自画自賛)ショータイム!」
いよいよ久々に性欲が発散できるとテンションの高いシュウは、掛け声とともにズボンを脱いで下半身をさらけ出す。
さぁいよいよぶっこくぞ!とシュウがイチモツを握りしめようとした・・・その時だった。
ドゴォォォォォォン!
シュウ達が泊まっている部屋の扉が、突如として爆発四散したのだ。
「ファッ!?」
突然のことに、シュウは下半身丸出しのまま硬直する。
扉が一人でに爆発?建付け悪すぎぃ!?などと考えていると、部屋に入って来るひとつの筋肉・・・ではなく、一人の男が目に映る。
扉を破壊し姿を現したのは、ジードであった。