シュウの苦悶・・・
ラッキースケベは思いもよらぬ加速をすることになる。
(今日も疲れた・・・さっさと風呂に入ろう・・・)
シュウが疲れた体をさっぱりさせようと、浴室の扉を開けたときだった。
「きゃっ!」
なんと裸体のアリエスが既に浴室にいた。
サーラと違いあくまで平均的で胸が大きいわけではないが、それでも十分に『女』を意識せざるを得ない美しいライン。
シュウは突然の遭遇に硬直しながらも、スケベ故の本能でアリエスの体から目を離すことが出来なかった。
「シュウ先輩!今お風呂は私が使っていますよ?」
たっぷり十秒ほど経過してから、アリエスが恥ずかしそうにしながら言う。
羞恥で身を抱くように体を縮こませるが、何故か裸体を隠すようなことをしない。
シュウは露になっている綺麗なピンク色の乳首をじっくり拝んでから・・・
「アイエエエ!?す、すみません!不注意でした!!」
今更のように弾かれたように謝罪し、浴室から飛び出すシュウ。
アリエスがちょうど体を洗っているところで、裸体をモロに見てしまったハプニング。
役得ではあったが、これはもういよいよレウス司教にバレたら大変なことになる水域で肝を冷やした。
・・・が、ここで一つ疑問がわいてくる。
「・・・あれ?あれあれ?ここは私の部屋の風呂場だよな・・・アリエス何デ?」
『光の戦士達』の拠点では、個室それぞれに風呂場が設置されている。
普通に考えればシュウが今使おうと思った浴室にアリエスがいるはずはないのだ。だからこそシュウは何の警戒もなしに浴室の扉を開けたのである。
「・・・ナンデ?」
とりあえずアリエスが浴室から出てくるのを待ち、彼女に一体何があったのかを聞くことにした。
シュウは自分の部屋の浴室を使おうとしただけなので悪くない。悪く無いのだが、そんなもらい事故のような状況でも、騒ぎになればシュウの命取りになりかねない。だから原因を追究し、再発防止を徹底しなければならなかった。
やがて入浴を終えてやってきたアリエスは、咎めるシュウを躱してバスローブに身を包んだだけの状態で説明を開始。そしてあっさりと言ってのけた。
「すみません間違えました」
「いやそうはならんでしょ!」
アリエスのあんまりな言い分に、シュウは思わず突っ込まずにはいられない。
『光の戦士達』の拠点はメンバーそれぞれに部屋が割り当てられているが、今回のような事故が起こらないよう男女それぞれの部屋の位置は離してあるのだ。
百歩・・・いや千歩譲ってサーラの件は泥酔による事故だったとしても、今のアリエスはシラフなので間違えるなんてことはあり得ない。
「す、すみません・・・!私、気が緩んじゃったのか、本当に間違えちゃって・・・」
「えっ」
シュウに突っ込まれたアリエスは、目に涙を浮かべながら上目遣いで謝った。
通常あり得ないミスをしたのはアリエスだが、このような態度に出られてはまるでシュウが悪いことをしているみたいで気まずくなる。
「すみません、シュウ先輩。私、ドジばかりで・・・!」
「い、いや・・・別にそこまで言うつもりは・・・」
アリエスはシュウとハプニングがあるたび、同じようにしてシュウに謝っていた。こうされるとシュウも強く出られない・・・というより、ラッキースケベ自体がどんな状況で起きたことだろうとシュウの立場を危うくするので、ただただシュウはおおごとにしたくないのだ。
「つ、次からは気を付けてくださいよ。あの、本当にお願いします・・・」
結局、このように言うしかない。
ドジの範疇超えてるじゃん!と言いたいところだが、シュウはそれをどうにか飲み込んだ。
フローラと同じくアリエスもシュウにとっては可愛い後輩であるため、どうしても甘くなってしまうというのもあった。
謝られたら許すしかないのである。
「あ、ありがとうございます。今度は気を付け・・・あっ」
許されたことで気が緩んだのか、ここでアリエスの体に包ませたバスローブがパサリと床に落ちてしまった。
目の前にいたシュウは、またももろにアリエスの裸体を見てしまう。
この夜のシュウもまた、例に洩れずセルフの性欲処理が捗ってしまったのであった。
そして同じトラブルが、その後何度も続き・・・
シュウは帰宅(拠点)恐怖症に陥りそうになった。