※この作品はR-18です。

追放の破戒僧は女難から逃げられない   作:ミステリードール

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ライル復ッ活ッ

「んなっ!?」

 

 

シュウはライルが復活したのを見て、急いでホワイトキングを止めさせる。

ライルは既に行動可能な状態にまで回復しており、背を向けたものならなすすべもなく一瞬で切り伏せられて終わるからだ。

 

 

「バカな・・・手応えはあったはず・・・!」

 

 

強靭な肉体を持つ勇者といえど、金的は唯一にして最大の弱点。

神の加護も何故かそこだけは及ばないという謎の決まりごとまである。

 

シュウはライルの金的を手加減無しで蹴った。並の冒険者ならば、例え兜をしていても兜ごと粉砕、そうでなくても首の骨が折れて絶命・・・それだけの威力のあるシュウの蹴りだった。

ライルには悪いが、特にシュウは捕まれば命が失われると思い、そこは容赦なくやってのけた。

勇者の回復力なら、きっと何とか回復するでしょ?知らんけど・・・と。

 

しかし早すぎる。

少なくとも数分はもんどりうって泡吹いて気絶しているはずだった。

 

 

「フフ・・・何故僕がすぐに回復したか、わからないという顔をしているね」

 

 

シュウの疑問が手に取るようにわかるライルは、おもむろにズボンのベルトを緩め始めた。

 

 

『お、おい・・・勇者何やってんだ?』

 

 

『ズボン脱ごうとしてねぇか?』

 

 

『へ・・・変態・・・?』

 

 

その場にいた皆が予想した通り・・・なんとライルはその場でズボンを脱ぎだしたのだ。

そして股間を親指でくいっと示して、得意気な顔でライルは言った。

 

 

「これを見ろ」

 

 

「変態ですか?」

 

 

ライルの言葉にしかめっ面をするシュウ。

 

 

「なんでそういう話になるんだ!いいからちゃんと見ろ!!」

 

 

「なんでそういう話にならないと思うんですかね・・・って、あれは!」

 

 

いやいやながらライルの示す通りの場所を見たシュウは驚愕した。

ライルが股間にあるもの・・・それは眩い光を放つ、股間をガードする防具だった。

 

 

「覚えているかいシュウ。たまたま見つけたオリハルコンで、ドワーフに作らせた特注品のチンカバー。万が一のことを考えて、二人で女性陣に内緒で作らせた股間ガードアイテムだ」

 

 

「そういえば・・・そんなことがありましたね」

 

 

ライルの言葉に、『光の戦士達』の女性陣が「なぬっ!?」と反応する。

オリハルコンはライル達でさえそうそう見つけることのできない伝説の超高度を誇る希少な材。僅かでも見つけたものなら、パーティー内で会議が始まり、使い方について議論されるほどである。

剣でも鎧でもなく、まさか股間ガードをこっそり作らせたとは・・・と、女性陣はライルに呆れと恨みの籠った目を向ける。

 

 

「流石シュウ・・・追放したとはいえ、見事な威力を持つ蹴りを放つ。この股間ガードもすっかりひしゃげてしまった。おかげで、一瞬動けなくなったとはいえ、だいぶダメージを軽減してくれたけどね」

 

 

ライルはシュウの蹴りで曲がった股間ガードを地面に投げ捨てた。

既に曲がった股間ガードでは、ライルの動きに支障をきたしてしまうからだ。

 

 

『勃起しているように見えたのは、あのガードがついていたからそう見えただけか』

 

 

ギャラリー達は納得するが、人前でズボンを脱いで露出したので、結局ライルが変態という印象は変わらなかった。

 

 

「ちょっとした手違いで少し前に股間にダメージを受けてね。それがきっかけなのか何となく予感がしたから身に着けていたんだが、まさか本当にここを狙われると思わなかった。これも神に愛されし勇者としての恩恵なのかな?」

 

 

ライルの言うきっかけとは、レーナに股間を蹴られたときのことである。

 

 

「なるほど。手応えがあると思ったのは、その防具があったからですか。蹴ったときに『固ッ!どんだけ勃起してんのよ!』と思いましたが」

 

 

とりあえず靴は処分しなくても良さそうだな・・・と、シュウは現実逃避気味に考える。

ライルが既に股間のダメージから回復している以上、靴どころか自分の身そのものが危ないのだから、まだ余裕を残しているかのような振る舞いはするが、実際のところは心中は穏やかではない。

 

 

「はは、危うくTSしてシュウに手籠めにされ、メス堕ちさせられるところだった。だが、どうにかそれは避けられたようだ」

 

 

「人聞きの悪いこと言わないでください!」

 

 

「とはいえ、僕の大事な大事なところを危険に晒したうえに、こうまで人前で恥を晒させたんだ・・・覚悟は出来ているよね?」

 

 

ゾワッと、ライルから唐突に禍々しいほどの強烈な闘気があふれ出す。

恥を晒したのはもっぱらライル自身の意思による行動だったりするのだが、とにかく他責思考のライルはシュウが憎くて仕方がないといった様子だ。

 

 

「シュウ。君は殺しても殺し足りない。存在そのものを滅してやる・・・!」

 

 

股間と恥の恨みは想像以上に大きいらしく、ライルにそれまであった余裕ぶった態度が消え、親の仇に対するような憤怒の表情を浮かび上がる。

 

 

「まさか・・・まさか、あれをやる気か・・・?」

 

 

シュウが恐る恐る呟くと、ライルは剣を上段に構え、シュウを見据えて言った。

 

 

「そうだとも。五天聖爆神剣・・・これでシュウ、君を葬ってやる!!」

 

 

五天聖爆神剣・・・ギャラリー達はその名を聞いてポカンとする。

が、時間差で皆一様に震えだした。

 

 

世界最大級の威力を持つ奥義として、その名は知られていた。

これを受けて耐えられる者などこの世におらず、そのあまりある破壊力は対象の魂そのものすら滅し、輪廻転生すら許さぬという、まさに本当の意味での『必殺技』と言われる技である。

 

 

『いや、いくらなんでもやりすぎじゃね!?』

 

 

ギャラリー達は一斉にツッコミを入れた。

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