※この作品はR-18です。

追放の破戒僧は女難から逃げられない   作:ミステリードール

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野獣の咆哮

時はシュウがまだ『光の戦士達』に在籍し、サーラ達からのラッキースケベ攻撃に悩んでいたときに戻る。

 

アリエスはシュウを「良い酒を出す店がある」と言って飲みに誘った。

シュウは酒が好きだということと、一応は偶然にもハプニングでアリエスの裸を見てしまったことのお詫びの名目もあるので、シュウは誘いに乗った。

 

溜まりに溜まった性欲の解消のために娼館に行くつもりだった予定を急遽変更することになり、最初こそげんなりしていたものの、それでも酒場に入れば酒飲みモードへとスイッチが切り替わり目が輝きだした。

 

 

「これはマザック11年!近年需要の激増で手に入りづらく、価格も高騰しているというのに・・・比較的安価で置いてあるとは・・・確かに良い店のようですね」

 

 

メニューを見てニマニマ笑うシュウ。

それを眺めながらニコニコと満面の笑顔のアリエス。

 

 

(よし、計画通り!)

 

 

が、シュウと違い、アリエスの心は酒には無かった。

彼女の狙いはただ一つ。それは「酒の勢いでつい・・・」という名目で、シュウと深い仲になろうというものだったのだ。

 

シュウとレーナと一応婚約(内定)していることは知っている。

だが、それはあくまで形式上のものであり、あやふやな関係であることも知っている。

 

なら事故が起きて奪う形になってしまっても、それは仕方がないではないか?(んなわけない)と考え、ずっとアリエスはシュウのことをハプニングを装って意識してもらえるようにアピールしてきた。

 

だがシュウの精神力はことのほか強く、中々手を出してくれない。

アリエスはそれにしびれを切らし、ついに強行策に出ることにしたのだ。

酒を飲み、話が弾み、楽しい時間が流れるが、今回はそれだけに甘んじるわけにはいかない。

アリエスは仕掛けることにした。

 

 

「あっ!シュウ先輩、あそこでライルさんが全裸で素振りしてますよ!!」

 

 

突如、アリエスがシュウの背後を指さして言った。

 

 

「は!?全裸で素振り!!?なんでこんなところでまた・・・」

 

 

仰天したシュウが背後を振り向いた瞬間、

 

 

(サーッ!)

 

 

アリエスはシュウの酒のグラスに粉薬を投入した。

この粉薬は『野獣の咆哮』と呼ばれる強力な媚薬で、単純所持でも捕まる危険な物である。

これを摂取してしまうと強烈な性欲を抱くだけでなく、意識が朦朧として判断力が鈍り、理性が働かなくなってしまうという効果があるのだ。

アリエスは勇者パーティーとしての特権を利用し、こっそりとこれを入手していたのだ。

 

 

「・・・ん?どこにもライルがいませんね。アリエス、本当にいたのですか?」

 

 

アリエスが指し示す方向にライルがいないので、またアリエスの方へ体を向けなおすシュウ。

そのときには既にアリエスの用意した『野獣の咆哮』はグラスの中へ全て注ぎ終わっていた。

 

 

「あ~、どこか行っちゃっいましたね」

 

 

しらばっくれるアリエス。

シュウの目をそらすために適当についた嘘なのだから、本当にそこに全裸のライルがいるはずもない。

 

 

「どこか行っちゃった!?全裸で??ちょっと、それ大騒ぎになる前に見つけないと」

 

 

「そんなことよりシュウ先輩。早く続き飲みましょうよ!他にも『驚』の20年とかもあるみたいですよ!」

 

 

「そんなこと!?そんなことで切って捨てられるようなことでは・・・」

 

 

「ささ、シュウ先輩も飲んで~^^」

 

 

戸惑うシュウだが、アリエスが強引に勧めることで次々と酒を飲んでいく。

 

そして二時間もしないうちに、シュウは『野獣の咆哮』の効果もあって意識を朦朧とさせてしまっていた。

 

 

「少し飲み過ぎたみたいですね。シュウ先輩、そろそろ出ましょうか?」

 

 

アリエスに促され、体を支えられながら店を出るシュウ。

足取りは既にフラフラだった。

 

酔いならば体の状態不良を治す『浄化』の魔法で解決するのだが、薬の効果で思考力が落ちているためにその発想に至らない。

そうでなくても『野獣の咆哮』は魔法で浄化することは出来ないが。

 

 

「はぁっ・・・!はぁ、はぁ・・・」

 

 

シュウは苦悶していた。

娼館がお預けになったからか?やけに性欲が高まりすぎてどうにもならない!と。股間がギンギンで、今すぐにでも女を抱きたい!

 

 

「大丈夫ですか大丈夫ですか?」

 

 

そっと寄り添うアリエス。

美少女に触れられ、更に興奮の高まるシュウは、彼女から目を背けながらどうにか襲いくる性欲の衝動に耐えていた。

アリエスを犯したい!ダメだ我慢しろ!いや犯したい!

シュウの中で二つの人格が激しい戦いを繰り広げる。

 

 

(あと一押しかな?)

 

 

アリエスは苦悶するシュウを見て、気付かれないようにニヤリと笑う。

そしてすぐに心配そうな表情に変えると、シュウの胸の辺りに手を這わせながら言った。

 

 

「良かったら、少し休憩していきますか?」

 

 

と。

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・きゅう、けい・・・?」

 

 

「ええ。楽になると思いますよ」

 

 

「らくに・・・なる。そう、ですね・・・」

 

 

高まる性欲を堪え切るのに精いっぱいで、シュウの思考力はとことん落ちていた。この場ででもアリエスを押し倒してしまいそうになる衝動と戦うことに精神力を総動員してしまっているのだ。

「楽になる」

ただその言葉の意味だけを受け止め、シュウはアリエスのなすが儘にされ、ついに連れ込み宿へと共に入ってしまったのである。

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