貞操逆転世界の「感度上限突破」持ち探索者 〜ダンジョン探索して美少女たちとセックス漬けの日々を過ごしていたら、ぶっ壊れハーレムができていた〜 作:わんた
リサが魔石を拾い終わったようなので、抱きしめていたトリベリアを地面に置いて立ち上がった。
次の戦闘ではもっと上手くやるぞ!
そう決意してから背を伸ばして気持ちを切り替える。
「よし、先に行こう」
また先頭になって歩き出す。奥に進むと分岐が増えてきて道は複雑になっていく。俺は地図を見てないのですでに現在地はわからない状態だ。今、リサに見捨てられたら迷子で死ぬ自信はあるぞ。
「あ、そこ右に曲がって下さい。部屋があるので運が良ければモンスターと戦えます」
「了解」
不意打ちを受けないよう慎重に進んで目的の部屋に着く。
まず目に入ったのは大量のウッドウォーカーだ。直径20センチほどの歩く木が数十いる。そいつらが部屋の中心に集まって地面を叩いていたので目をこらしてよく見ると、倒れた探索者が五人いた。腕や足、首は引きちぎられていて遠目からでも死んでいるとわかる。全裸にされたのはモンスターが意図して鎧を破壊し、服を破いたからだろう。動く度に揺れる胸が空しさと恐怖を感じさせる。
どこかピクニック気分でいた俺に強い衝撃を与えた。
わかっていたが、ダンジョン探索は危険が伴う。油断すれば死ぬのだ。それも予告はなく理不尽に。モンスターは死体を食べずに遊んでいる。都市のために命を賭けて戦っていた女性の死は、次の命につながることもない。無意味だったのだ。
「ご主人様、この部屋にはトラップがあったみたいでモンスターハウス化しているみたいです。危険なので私が殲滅してきましょう」
雰囲気に飲み込まれていた俺を現実に引き戻してくれたのは、腕を引っ張ってくれたリサだ。俺を隠すようにして駆け出すと、ウッドウォーカーが一斉にこっちを見た。
全身に殺気を当てられ、恐怖に縛られる。
『精神治療《キュアマインド》』
俺の異変を察したトリベリアが魔法を使い、即座に平常心を取り戻す。ナイスサポートだ。体のこわばりはなくなって、いつも通りに動かせそうである。契約のパス経由で感謝の気持ちを送っておいた。
リサが心配だったので部屋の中を見ると、体から薄らとオーラみたいなのが出ているように感じた。
「体から何か出ている?」
「あれは身体能力強化の魔法を使っている証拠だ。筋力や反射神経がかなり上がっているので、敵が使ってきたら気をつけるように」
「俺も使えるようになるのだろうか」
「もちろん。モンスターを倒して肉体強化されれば、使い方を脳みそに叩き込んでやろう」
最初に覚えさせてもらった魔法は本当にキツかったのだ。トリベリアが言ったとおり、本当に叩き込まれたらしゃれにならんぞ。死ぬ自信がある。
「……お手柔らかに頼むよ」
「気が向いたらな」
ふふん、と自慢げに言われてしまった。頼むぞ、と契約のパスで感情を伝えてから、再びリサを見る。
戦いは有利に進んでいるようだった。囲まれないように動きながら枝の攻撃を避け、どうしても当たりそうなのを盾で弾き、剣を振るって反撃している。また離れた距離にいる相手には『魔力槍《マジックランス》』という光の槍を放ってダメージを与えていた。安定した戦い方だ。素人とは違う、訓練で磨かれた高い技術を感じる。俺がモンスターハウスに入って接近戦で協力しようとしても足を引っ張るだけだな。やるなら遠距離魔法での援護だ。
『闇矢《ダークアロー》』
黒い矢を周囲に浮かべる。本数は三十ぐらいだ。俺の魔力だけじゃ足りないので、契約のパス経由でトリベリアからわけてもらおう。
精霊契約者でしかできない、実力以上の力が発揮できる裏技だ。
待機させていた『闇矢《ダークアロー》』を放ち、減った分だけトリベリアの魔力を使って補充し、リサから離れたウッドウォーカーに当てていく。一撃では倒せないが、マシンガンのように連発しているので、数十発当てて幹を削り取る。技術なんかない。膨大な魔力にものをいわせた力業ではあるが、閉鎖された空間で隠れる場所のない部屋においてかなり有効な手段だ。俺のことを敵だと認識したウッドウォーカーがこっちに向かってきたが、近づくことはできず幹がへし折れる。圧倒的な攻撃力だ。
「私の力に溺れるのは楽しいだろ?」
ふふんと自慢げに言ったので軽くうなずく。暴力で場を支配するというのは悪くないどころか楽しいのだ。特に女性を殺した憎い相手ならなおさらである。罪悪感を覚えない相手というのは心が楽でよい。
攻撃される数が減ったことで、リサは防御中心の立ち回りから一転して攻めに入った。殲滅速度が上がっていく。一振りするだけで二体のウッドウォーカーを両断できるのだから、恐るべき力だ。あっという間に倒し終わってしまった。
「私……なんだか強くなったみたいです」
独り言をつぶやいたリサは、激しく動いたというのに息すら乱れてない。床に転がっている大量の魔石と殺された女性の裸体があるなか、剣を持って立っている彼女の姿は美しかった。
「ご主人様、死体は放置していきますか?」
埋葬してあげたいがダンジョンの外まで運べない。
せめて遺品を探索ギルドへ持っていき、死亡連絡とともに遺族へ渡してくれるようお願いしてみるか。
死体に向けて歩き出すと、足から力が抜けて膝をついてしまう。
体中が熱くなるのと同時に激しい痛み襲う。体内が作り替えられているような感覚だ。ぼやけた視界の中、リサが近づいてくる。
「体が……おかしい……」
「存在力強化作業に入っているみたいですね。死ぬことはないので安心して下さい」
優しく抱きしめられた。熱や痛みが引くことはないが心は安らぐ。
「なんだ、その作業は……?」
「吸収する魔力が一定量を超えたので、肉体が器を広げようと成長しているんです。これが終われば通常よりも強くなれるので頑張りましょうね」
モンスターを倒せば肉体が強化されるとは聞いていたが、実際は緩やかに肉体を強化しつつ、一定量越えたら急激に伸びる仕組みだったようだ。まるでレベルアップみたいな現象だと感じる。
強くなれるのであれば痛みも我慢できるというもの。リサの肩を借りながら歩き、部屋の隅に移動して座った。
「残りの魔石を拾ってきますね」
返事をする余裕はなく無言で見送る。痛みによって座っているのも辛くなったので、ズルズルと倒れて横になってしまう。
黒猫が近づくと目の前まできてペロリと顔を舐められた。続いて頬、耳と攻められる。優しく、でも時には激しい舌使いだ。
「少しは気が紛れたか?」
「変な気分になった」
「ほう。それは良いことを聞いた」
耳の中を隅々まで舌で舐められると、背筋がぞくぞくとして存在力強化の痛みの中に快楽が生まれる。
痛いのに気持ちが良い。
やばい。俺は今、トリベリアに調教されている! 手遅れになる直前で気づけて良かった。痛みに耐えて起き上がり首根っこを掴む。
「気づかいは不要だ。リサと一緒に魔石拾いでもしてくれ」
「私のテクニックは良かったようだな。今度、もっと良いことをしてやろう」
「うるさい!」
事実を言われたので恥ずかしさを誤魔化すように、トリベリアを投げた。弧を描くように飛んでいき見事に足から着地する。さすが猫だ。身体能力が高いと、感心しながら座り込む。
痛みと若干残った快感に耐えながら一人と一匹の様子を見続ける。量が多いので十分以上はかかっただろうか。
そろそろ回収が終わりそうになると、ようやく存在力強化が終わった。
全身から力が溢れ出ている。魔力だけじゃなく筋力や反射神経、体幹なども強化されているみたいで、人間として一つ上のステージに立ったようだ。早速『感度上限突破』を覚えたいのだが、まだ早いらしい。契約のパスから伝わってきた。もっと肉体を強化しないと脳が耐えられないのだろう。
奴隷商人をセックス漬けするには、トリベリアの力を借りるしかなさそうだ。焦って強くなろうとすれば死ぬかもしれないので、今回はそれで妥協しよう。
いつか俺が使えるようになり、色んな女性を満足させたいなとは思った。
* * * * * * * * * *
死体の持ち物を漁ってみたが遺品と呼べる物はなかったので、探索者カードだけ回収した。リサは金も持っていこうと提案したが断った。命が尽きる最後の瞬間まで持っていたものを奪うなんて、死者を冒涜するような行為だと考えてしまったのだ。
甘いかもしれないが、人間としての品位を落としたくないなんて思っているんだろうな。
これから女性を快楽漬けにしようとしているくせに……って違う。死ぬわけじゃない。ちょっと気持ちよくなりすぎるだけだ。何も問題はないと思い込むことにして気持ちを切り替え、ダンジョン内の移動を再開した。
曲がりくねった通路を進む。この前来たときとは違って、どんどん奥に進んで行くとモンスターの出現頻度も高くなる。ウッドウォーカーやスケルトンドックだけじゃなく、巨大なコウモリや何でも溶かすスライムまで戦った。接近戦も慣れてきてはいるが、技術面ではリサに大きく劣る。こればっかりは一日、二日で解決するものではないので時間をかけて磨いていくしかないだろう。
異世界の剣術も学びたいなと思いながらも探索は順調に進み、本日最後の目的地に着いた。
目の前には大きな両開きの扉がある。真っ黒な金属でできていて二足歩行している山羊が描かれている。手にはハンマーがあって強そうに見えた。
「これがボスなのか?」
ダンジョンの各階層に階段を守る守護者といった存在がいる。それをボスと呼んでいて、勝利しなければ先に進めない。他の探索者が倒していたら素通りできるのだが、扉が閉まっているので今日は誰も戦っていないか、一時間以上経過して復活してしまったのだろう。
「アンガーゴートと呼ばれるモンスターです。武器を振り回すことしかできないので、大して強くありません。今の私なら一人でも余裕ですが戦ってみましょうか?」
ダンジョンを本格的に探索してわかったことがある。リサに頼り切ったら強くなれない。特に技術面はまったく成長しないだろう。でも、それじゃダメだ。俺もこの世界で生きていく力を付けていきたいのだ。
「今日はやめておく」
実戦を経験して足りない部分も見えてきたので、もう少し鍛えてからチャレンジしたい。それに回収した探索者カードをギルドに送り届ける仕事も残っているので、撤退すると決めた。
「わかりました。それでは帰りましょうか」
「そうしよう。案内を頼む」
名残惜しそうにしてボス部屋につながる扉を見ていたリサだったが、俺の命令に逆らうことはなかった。出口に向かって一緒に歩き、最後に一度だけボーンドックと戦って地上に出る。
外は夕方になっていた。
魔石を販売の手続きをして門を守る兵たちと別れると、探索者ギルドの建物に入る。
数人の探索者が壁に貼り付けられた依頼書を見ていた。奥にはカウンターがあって受付の女性が一人、頬杖をついて暇そうにしている。建物は大きいのに人が少ないから寂しく感じるな。騒がしい場所というイメージがあったので意外であった。
ずかずかと歩いて受付の前に着く。
「いらしゃーーーーぁぁっっ!?」
けだるそうな目をしていた受付の女性が、口を大きく開いて驚いていた。時が止まったように動かない。
顔の前で手を振っても反応はなく、頬をつまんでようやく目が動いて俺を見た。
「男……?」
「見ての通りだ」
ガタッと音を立てて立ち上がった受付嬢は飛びかかろうとするが、リサが間に入って頭を掴み、そのままカウンターテーブルに叩きつけた。大きなヒビが入って太い板が割れる。少なくとも額は割れてそうなのだが受付嬢は元気だ。手を払いのけて顔を上げると少し血を流しているぐらいのケガしか負っていなかった。
「子供を作りましょーーーーっ!」
叫びながら跳躍した。覆い被さろうとしてくるが、リサが蹴りを放ち壁に叩きつけ、追撃するために走る。受付嬢も負けじと応戦して激しい殴り合いが始まった。遠慮なく顔を攻撃して血が飛び散っている。
依頼を見ていた探索者たちも俺の存在に気づいたようで囲ってくるが、トリベリアが小さく鳴くと昏倒して倒れた。俺の知らない魔法を使ったのだろう。大人しくさせる方法があるなら、暴れている受付嬢にも使って欲しいのだが、動く気配はない。前足で顔をこすりながら戦いを楽しそうに見ている。
「あのレベルにまでミチオが強くなるには、存在強化を三……いや四回か、そのぐらいは必要だな」
「先は長そうだ」
「頑張れ」
言われなくてもそのつもりだ。
日本より死がとても近いこの世界では、明日どうなっているかわからない。だからこそ、後悔しないよう今日を全力で生きよう。
元気に暴れているリサを見ると、そう思うのだった。