使い魔から首チンコソードを引き抜いて戦う世界 作:首チンコ布教委員会
世界に名などない。
ただ、私が転生した森はアロアルの森で、初めて立ち寄った国がイロイルの国で、大陸の名前がウロウルだったので、なんとなーく世界の名も察した。適当なんだろうどうせ。
この世界のことを調べていく内にわかっていくのは、首チンコモンスター関連が狂っている、というところ以外は割とダークであること。
違法薬物に人身売買、人体実験改造人間合成獣に人間の使い魔まで。
特に最後の奴が激ヤバで、なんと人間の少女を改造し、首チンコモンスターに置き換え使役する、なんて外法があるらしい。
業が深い。あとやっぱ狂ってるよ。
「ご主人様、アテはあるんですかぁ?」
「無いからフラついている。別にこの街に愛着があるわけでもなし、襲ってきたら今度は逃げずに街中でヤる。それを続けていれば依頼人も焦ってボロを出すだろう」
「つまり──露出プレイですね!?」
「……今までがそうじゃなかったとでも?」
何度も述べるけれど、この世界の生きとし生けるモノと私とでは微妙に価値観や世界観の差異がある。特に首チンコモンスターに対して。
女体であるとは認識しているし、首チンコを陰茎であるとも認識しているし、射精や絶頂も理解している……反面で、それをヌいて戦う、というところがおかしいとは思っていない。
そういった些細な差異のせいで、首チンコモンスターにとって何が羞恥で何が真剣なのかが微妙に分からない。ドシリアス盤面でも普通に射精・絶頂はするし、嬌声も上げる。かと思えば首チンコモンスター以外のモンスターや首チンコマスター以外との交流においては貞淑に務め、恥じらうし言い淀むし、セクハラには毅然とした態度で対応する。
その上でフィニアは変態だ。ちゃんと。
「ところでご主人様。あの張り紙はなんでしょうか」
「ん? ……ああ、手配書だな。なんだフィニア。妖精オナニーで記憶までトんだか?」
「いえ……その内容が」
内容が。
「……首チンコマスターリジェ、及び使い魔フィニア。双方それぞれに百万チン。どちらも捕らえたのなら三百万チン。流石だ、狂ってるよ」
チンは円に換算……できない。
どちらかというとドルに近い値段である。だから懸けられている懸賞金がどれほどかはもう言うまでもないだろう。
流石にギルドが対処してくれそうではあるけれど、成程考えたな。
これなら依頼人が直接冒険者と接触せずとも、私に刺客を送り付けられるわけ……ん?
「……捕まえたのなら、東の牛舎館まで」
「これ、罠ですよねぇ? ……流石に」
「なんならそうであってほしい。と同時に、これ私達が直接赴けば三百万総取りできる説無いか」
「わぁ……ご主人様ぁ、天才ですかぁ!?」
「マトモな支払い能力のある組織かどうかは知らんが、こちとら命を狙われているんだ。資金丸ごとかっさらうくらいはさせてもらおう」
私は決して正義の首チンコマスターではない。
そしてフィニアもまた……というか完全悪寄りの首チンコモンスターである。
貰えるものは、貰わなければ。
街の東に居を構えるは、牛舎館。
乳首が陰茎になっている牛娘が飼われていて、近づくと防音壁を越えて嬌声が漏れ聞こえる。
性臭もハンパではないが、絞られる精液牛乳、略して精乳の効能の高さから利便性との天秤でこの近くに住む者も少なくはなく、その人気も高い。
ここをぶっ壊すとなると私達はお尋ね者一直線コースなので、できればここの関係者が私達を狙ったのではないと思いたいが──。
「まぁ、お尋ね者も悪くはないか」
「流石ご主人様ぁ! ──オ゛、ァ゛!?」
フィニアの首チンコソードを引き抜き、斬りかかる。
合図の無い抜刀にフィニアは絶頂し、そのまま白目を剥いた。ただし刀身は強く硬く反りかえっているので問題はない。
斬りかかった相手は如何にも牧場主、といった姿をした男。
その手にはシミターのような形状の首チンコソードが二振り。
……いや。首チンコソード、ではない。顔が無いから。
ではあれは。
「今を時めく新人冒険者リジェ。数多のモンスターを屠って来た実力者であると同時に、その甘いフェイスは首チンコマスターであることを忘れさせるほど整っている……という噂だったが、成程、噂に違わぬ美貌と膂力」
「お褒めに預かり光栄なことで。それで、お前は誰だ」
「──乳首チンコマスター、二刀流のギンジ」
「乳首チンコマスター……だと?」
聞いたことのない名前。
だけど、成程。では奴が握っているのは顔ではなく乳首か。握りづらそうだが。
「知っての通り、首チンコと首マンコは次元的な繋がりを有している。故に俺の剣は──」
「!?」
弾いたと思えば、刹那の間に背後に回られていた。
「乳首を握ることで、加速する!!」
「なにも故に、になっていないだろう!」
上体を反らして斬撃を避ける。
乳首チンコソード。首チンコソードより細いが、威力は落ちていないらしい。
それよりどういう仕組みだ。乳首チンコソードは軒並み加速するのか?
「あ、あふぃ……あひゅぅ……ご、ご主人様……乳首チンコモンスターは、基本的に乳首を搾ることで搾乳が可能でぇ……」
「話す暇など与えん! そらそら! いつまで防ぎ切れるかな!」
高圧水流のような噴射音と共に加速するギンジ。
対応しきれない速度ではないけれど、速度変化の緩急が大きすぎて翻弄される。
「中でも牛娘の乳首チンコモンスターは、あぁっ、ふぁ……その射乳で、大岩に穴を開けられるほどで、え゛っ!」
「ふ……そう、その通りだ。そして、俺が手塩に掛けて育てた使い魔の射乳速度は高空を飛ぶ鳥をも落とす威力を誇る。──今はただ、その噴射力を、乳首チンコソードとしての推進力に変えているというだけのこと……!」
注視する。
ギンジが強く乳首チンコソードを握れば、その柄から白い液体……精乳が噴射され、牛舎の方で物凄い喘ぎ声が響き、噴射の勢いでギンジが乳首チンコソードごと劇的な加速をしている。
なるほど、そういう仕組みか。
……だが。
「乳首チンコソードに振り回されているだけでは、いずれ身体が保たなくなるぞ」
「そのための! 毎日の肉体労働だ! 毎日毎日牛娘の乳首チンコソードを手で搾乳している俺の腕は、噴乳の威力にも耐え得る! 乳首チンコの搾乳は、下手をすれば牛娘の乳房にまで負担を与えかねない。だから俺達牧場主は、その噴射を乳房の前で殺し切る衝撃制御術を有している!」
「成程。侮ったことを謝罪しよう。そして──であるならば、ギンジ。お前にある勝負を挑みたい」
彼を大きく弾いて、距離を取る。
そして……フィニアを首マンコに戻し、横抱きにした。
「何を」
「射精時の推進力。それが乳首チンコモンスターの強み。そしてお前が手掛けた使い魔の最たる部分。そうだな」
「……ああ、そうだとも!」
「ならば、私のフィニアと勝負しろ。──フィニアの射精時の推進力は、牛娘の乳首チンコモンスターに引けを取らん」
「は……何を言うかと思えば! 首チンコソードモンスターの射精は口径に物を言わせた謂わば大砲! 対してこちらは狙撃さえも可能なスナイパーライフルだ! 話にならん!」
「そうでもないさ」
「!?」
瞬きの間にギンジへと肉迫し、その身を吹き飛ばす。
防御が間に合うような速度にした。だから防御は間に合った。けれど、今……ギンジが目で追いきれなかった事実は変わらない。
常日頃から牛娘の乳首チンコソードを振り回しているにもかかわらず、だ。
「……良いだろう。認めてやる。お前の使い魔の首チンコ射精は、確かに強力だ」
「一撃でどうだ、ギンジ。ルールは簡単だ。相手の懐により早く入った方が、相手を斬れる。ルール、なんてものでもないか。ただの事実だしな」
「乗った!」
よし。
では、と。
「へぁっ!? ……お、お゛ぎゅ、ぅぅ、う゛……!? ご、ごしゅ、ご主人様……何を゜ぺ、ぇ?」
「お前はただ、私に抜刀された時に強く強く射精することだけを考えていればいい。どれだけ詰まっても、最大威力で、だ」
「本気で……うぐひゅ、しゃせー……わか、あぎゅ、わかりまひた……」
首マンコの中で螺旋を描き始めるフィニアの首チンコソード。
限界ギリギリまで回して、回して……フィニアの身体は、外側からがっちりつかんで。
「準備は終わったか?」
「ああ、待たせたな」
「……最早言葉は要らぬか。ただ、改めて名乗ろう! 俺は乳首チンコマスター、二刀流のギンジ!!」
「首チンコマスター、リジェ」
「いざ尋常に──勝、ぶ──!?」
ぶっ飛ばす。
その顔面に、フィニアの首チンコソードを叩きつけて。
──勝敗は喫した。
「いくつか謝らないといけないだろうな。まず、尋常な勝負など受けて立つほど私は正統派じゃない。普通に不意打ちをする」
「あ、あが、あがが」
「そしてフィニアの射精の威力は自由自在。やろうと思えば岩盤だろうがダイヤモンドだろうが貫ける。その上で鞘たる肉体……首マンコはその威力に耐えられる。この時点でお前の負けは確定していた。──が、興が乗ってな」
「あぁっ……はぅ、ぁ……余韻が、しゅごひ……うぅぅう」
「捻じりに捻じったフィニアの首チンコソード。その内部にある尿道はまるでライフリングの施された銃口のような螺旋を描き、フィニアの射精をこれでもかと阻んでいた。そこへフィニアは最大威力での射精を実行。首と肉体は私が掴んでいるから、当然フィニアの首チンコソードだけが高速回転する」
あとは、わかるだろう。
「居合の技術と、回転の推進力。フィニアの射精威力は通常時の二十倍以上にまで膨らみ──私の想定以上の力が出た。……ギンジ。お前が今言葉を操れない程のダメージを負ったのは、そこが原因だ。すまなかった」
本当はただぶっ飛ばすくらいに留めて、情報を聞きたかったのに。
ギンジの歯はほとんどが折れ、背骨にはかなりのダメージが行き、先ほどから「アガアガ」としか話せない状態にある。
ちなみにギンジの使い魔だろう牛娘の方はダメだった。アレは何も知らない牛娘だ。ただただ射乳速度を高められただけの。
ギンジへの尋問は私がやるにしても、牛娘への尋問を担当するフィニアもまたノびてしまっている。今までにない射精があまりにも気持ちよかったらしい。
他に人の気配はないから、ギンジが黒幕であるとは思うのだけど……如何せん陰湿なやり口に対してギンジの性格が合っていない。加えて昨夜の男の記憶では、金を渡してきたのはローブを深くまで被った女、という話だったし。
となると、ギンジも雇われ……か?
「それで……使い魔の首チンコモンスターがノびていて使い物にならない、無手である私に何の用だ、首チンコマスター共」
ずらりと。
私を囲むようにして……十四人。
それぞれに首チンコソードを手にした、少なくとも昨夜のよりは使い手だろう者達が並んでいる。
「知れたことを。──乳首チンコマスター、二刀流のギンジと戦い疲弊したお前であれば、この人数でかかれば倒せる! その最強首チンコソードも使い物にならないというのならこれ幸い!」
「まったく、お前達のような粗暴な輩がいるから首チンコマスターの評判が落ちるんだ。マスター茶会の努力を水泡に帰すなよ。イメージ回復イメージ恢復。首チンコマスターは首チンコモンスターに対してだけそういう扱いをするのであって、一般女性には何もしませんよ、って奴」
「お前は男で、何より首チンコマスターだろう!」
「論点はそこじゃないんだが、まぁ話の通じる相手でもないか」
──さて。
あくまで、である。
あくまでこの世界での主流戦闘スタイルは首チンコソードを用いた剣術。及び精液やモンスター娘本来の能力による状態異常。
だが、主流がそれ、ってだけだ。
拳銃を使ってくる奴とか、首チンコモンスターではない魔物を使役してくる奴とか、まぁそれなりにいる。
ゆえに……ではなく元から、だけど。
「たった十四人。倍は寄越せよ、それとも資金難か?」
無手より、挑発する。
私本来の戦闘スタイルは──徒手空拳。
「最強首チンコソードが無ければただの新人! お前ら、やっちま」
精確に首を折る打撃を入れる。
気絶など狙わない。ただただ──人間の骨を折るためだけに練り上げられた拳術。
「……ギンジ。謝らなければならんことはもう一つあったな」
十四人など──数秒と要らず。
「ぶっちゃけ、首チンコソードを使わない方が、私は速い」
制圧は完了した。
フィニアが起きたのはそこから三十分くらい経ってからのこと。
寝惚けまなこで目を擦る……という動作をする肉体。首チンコも首マンコも互いが無いことを悟り、まずは自分の首をその首マンコに挿して、ようやく完全に起床した。
「……あれ、ご主人様……わたし、どれくらい寝てましたぁ~?」
「少しだ。あぁ、森の中に幾らか人間が死んでいるから、適当に食うか持ち帰ってくれ。腐ると勿体ないだろう」
「はぁい……。……なんで人間が?」
「気にするな。私も見つけて驚いたが、恐らくギンジが屠ったのだろう」
「なるほど……?」
この三十分間でギンジからも情報を引き出そうとしたのだけど、探れたのはローブを目深に被った女が依頼人である、という既知の情報だけ。
薬物で痛みをトばして無理矢理覚醒・自白させたギンジも今は眠っている。壊してしまうと牧場主がいなくなるからな、今回のは中毒性・依存性共に最小で、脳へのダメージも最低限のものを選んだ。
なお、先ほどの刺客たちは一人五十万チンが懐に入っていて、そうやって雇われたのだろうことは理解できる。
牛舎館の金庫にも店の売り上げでは無さそうな三百万チンが置いてあったので、ギンジが雇われなのは確定。
ま、臨時収入として五十万*十四人+三百万チン、合計一千万チンが手に入ったのは僥倖と言える。
刺客が毎度毎度五十万チンを運んできてくれるのだと考えれば、黒幕を潰す必要はないのではないかとも思えて来た。不定期的とはいえ、五十万ドルが不意に舞い込んできてくれるってサイコーじゃないか?
「お片付け終わりましたぁ」
「ああ、こっちも終わったところだ。にしても、お前が三十分も気絶するなんて、そんなに気持ちよかったのか?」
「それはもぅ~! 首マンコの中で首チンコが高速回転して、捩れた尿道を精液が突き進んで、それだけじゃなく、ご主人様の強い強い力がわたしの顎と身体を掴んで離さないから、抜き放たれるのと同時に精液が加速して……はぁぁ……もう、夢心地で」
「自分の頭をひねるくらいは容易だろう。これからのオナニーはそれをやればいい」
「そうしますけどぉ……やっぱりご主人様にヌいてもらうのとでは、比べ物にならないですよぅ」
私に首チンコはないのでその感覚はわからないが、それはもう気持ちよかった、というのが伝わってくる上機嫌さ。頬に手を当て、身体をくねくねと揺らして……。
……。
「あひっ!? な、なんですかぁ、ご主人様、いきなり乳首抓るとか……も、もしかしてヤってくれる気になったんですかぁ!? ようやく! 一年かけて!」
「いや、お前の乳首はチンコソードにならないのか、と思ってな。乳房はデカいが、乳首はただの乳首か。母乳は出せるのか?」
「あぅ……そ、その……出せます」
「ん、何故言い淀んだ。……もしや、子を産んでいるのか?」
「ちょっと、聞いといて察しが良いの、ご主人様の悪い癖ですよぅ!」
へぇ、知らなかった。
というかこの世界でもちゃんと子を孕まないと母乳は出ないんだな。狂ってる世界だからドバドバなのかと思ってた。乳首チンコモンスターなんてものまでいるんだし。
「夫は?」
「そんなのいませんよぅ。……奥さんはいますけど」
「いるのか。……アレか、そいつも首チンコモンスターなのか」
「はい、そうですよぅ。魔界……じゃない、使い魔界に置いて来てて……遺伝的に娘も首チンコモンスターになっているはずなので……いつかどこかで、わたしの奥さんや娘を使い魔として使役する首チンコマスターと出会うこともあるかもしれないですねぇ」
それは良いのか。
……よくわからん性的倫理だ。いやまぁこの世界に常識を求める方がおかしいというのは重々理解しているのだけど。
「使い魔界とはどこから行けるんだ?」
「え゛。……えっと、ご主人様……もしかして来る気ですかぁ?」
「まぁ、行ってみたいとは思う。今は私達を狙う組織だか依頼人だかを潰すのが優先だが、お前の生まれ故郷に行って、お前が私と出会う前、どういう存在だったのかを確かめたいという気持ちも……」
「ご主人様! その組織だか依頼人だかを探すの、ちょっぴりやめませんかぁ?」
「というと?」
「えっと……ほら! 今回みたいに収穫無しだと、精神的にも疲れるじゃないですかぁ。それに、向こうから向かって来てくれる限りは特に実害らしい実害も出ていませんしぃ……弱いですし……」
よし。
なんなら本拠地潰しはフィニアの方がノリノリだったので、その勢いを削げた。
不労……ではないにせよ、臨時の簡単高額収入バイト完成、ということで。
「わかった。とりあえず今日は帰るか。それに、調べたいこともできたしな」
「調べたいこと、ですかぁ? ……ふふん、ご主人様ぁ? わたし、結構物知りさんですよぅ? 知らない事があれば、わたしにどーんと聞いてくだされば」
「そうか。じゃあ聞くが、首チンコモンスターにはどういう種類がいるんだ? 今回のような乳首チンコモンスターがいるとなると、手首チンコモンスターや足首チンコモンスターもいるのか?」
「ああはい、いますよぉ。ただ足首チンコモンスターは街中での生活に向いてませんからねぇ、使い魔として連れ歩くことが難しくて……」
「……私が気付いていないだけで、街中の使い魔には手首チンコモンスターもいる、ということか」
「いますよぉ、結構」
まぁ、気付かんか。
首チンコモンスターだって普通にしていればただの露出狂だ。その使い魔の趣味によっては、普通に普通の服を着ていることだってある。フィニアも露出こそ結構あるものの、局部は隠した服装をしているし。
時折首筋から白濁液が漏れていてそれで気付く、ということはあるけれど、抜刀状態を見るでもしない限りは気付けん気付けん。
況してやそれが手となれば……。
「……こう、握手をして、そのまま離さずにいたら」
「まぁ、ヌけはすると思いますよ? ただ契約者じゃないと勃起しないんじゃないですかぁ?」
勃起するしないはどうでもよくて。
……ちょっとホラーだな。いや首チンコモンスターの時点で相当なんだけど。
こう……握手して、ぐっとしたら手首から先がチンコとして抜け落ちるわけだろ。
「ああでも、手首チンコモンスターはオナニーしやすいとか聞いたことはありますねえ。両手首チンコを両手首マンコに挿入して二倍気持ちいいとか……。足首チンコモンスターはただ歩くだけで気持ちいいとかなんとか」
「他に珍しいチンコモンスターは?」
「うーん。亜種にはなりますが、クリチンコモンスターや舌チンコモンスターなんてのもいますよ? ただ基本的に細いので、戦闘には向かないですねぇ」
「……クリチンコモンスターは、ふたなりとは違うのか」
「ふたなり?? ……って、なんですか?」
「いや」
あー……だから、デカクリなんじゃなくて、クリを抓んで引っ張り出すとそこが陰茎になっている、と。
確かに戦いづらそう。刀身の細さもだけど、まずもって握りづらいだろうし。
「最多種はやっぱり首チンコモンスターですねぇ。ただ、首チンコソードモンスターばかりじゃない、っていうのも肝です」
「それは知っている。首チンコアックスモンスター、首チンコハンマーモンスターには会っているからな」
「え……その時わたし、何してましたぁ?」
「ほら、最初の頃は多かっただろう。"わたし、ちょっと外しますねぇ~"とか言ってどっかに行くの。今でもあるが。そういう時に限ってそういう希少種の首チンコマスターに絡まれるんだ」
その時フィニアが何をしているのかは知らないけど、まぁロクなことではないだろう。
ロクなことではなくても別に構わないから放置しているわけだし。
「……これからは四六時中離れずにいますぅ!」
「別に用事があるなら構わないぞ?」
「いえ──首チンコアックスモンスターや首チンコハンマーモンスターとの交戦はそれぞれに違った良さがあるので、それを味わえないと思うと、わたしの用事なんてどうでもいいですから!」
「ああ、そういう」
ちゃんと狂ってる理由で良かった。
よし。
「帰るか」
「はぁい」
予感はしている。
あと三日四日でカタがつくと。
そうなれば……魔界もアリだな、とか。
今は一応、捕らぬ狸の皮算よナントカ。