※この作品はR-18です。

狩人はバッチをつけていた BAD END   作:muzineki

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22:監視

「待った?」

 

「いや、全然さ」

 

新宿駅のそばにある、高級ホテルのレストラン。

ネイビーカラーのドレスを纏った瞳が、先に着席していた内海刑事に笑顔を向ける。

瞳を案内したウェイターは、身体にピタッと張り付く瞳のドレス姿に、ごくりと生唾を呑んだ。

店内にいる男性客も例外なく、その抜群のプロポーションに視線を向けていて、同伴する女性客の顰蹙を買っていた。

 

「コースを予約していた内海様ですね、お飲み物はいかがしますか?」

 

「シャトーベレール・ラグラーヴの1985年を」

 

「かしこまりました」

 

淀みのない口調で注文する内海刑事。

ウェイターが去っていくと、瞳はやや心配そうに彼へと声をかける。

 

「大丈夫、ここ高いのよ。持ち合わせならあるし、自分の分は出すわよ」

 

「はは、心配するな。何しろ向こうでは忙しくてな、稼いだ残業代を使う暇が無くて貯まる一方なんだ。この程度なら、大したことないよ」

 

笑みで返す内海刑事の言葉には、自信が満ちている。

出向先の花見署では、仕事がうまくいっているのだろう。

 

(今の俊夫は、とてもいい顔をしている。キャッツアイと関わりさえしなければ、優秀な刑事なのね)

 

瞳はその姿に安堵すると同時に、今の自分の惨めさを感じていた。

かつては警察を翻弄した女怪盗キャッツアイも、今や保釈中の罪人に過ぎない。

生活は全て管理され、特命課の犬としては奴隷のように働かされている。

穴蔵にいる泪と愛はもちろん、三姉妹の後見人である永石ですら塀の中だ。

相談するできる仲間すら失った瞳は、常に孤独感に苛まされていた。

 

(今の私には、俊しかいない、もし俊まで失ったら、私……)

 

そう思いつつ、内海刑事へ向けて笑顔を作る瞳。

孤独で辛い日々は、瞳の心を弱らせ、内海刑事への依存心を強くさせている。

 

(俊ともっと長くいたい、彼さえ良ければこのままホテルで深い関係に……)

 

談笑しながらそう考える瞳だが、それは叶わぬ願いであった。

瞳の股間には、鍵付きの貞操帯がきつく巻かれている。

ご丁寧にキャッツアイのマークが入れられたその戒具は、彼女の罪の証だ。

外すことが許されるのは、氷室の許可がある時のみ。

保釈中の罪人である瞳には、恋愛の自由すら許されなかった。

 

 

 

それからしばらくは、楽しい食事の時間が過ぎた。

ワインで乾杯し、食事に舌鼓を打ち、たわいもない恋人の会話を楽しむ。

それは仕事に疲れた内海刑事と、罪人として過酷な日々を送る瞳へ与えられた、安らぎと至福の時であった。

しかし幸福の時間は、内海刑事の持つ携帯電話に突如として遮られる。

 

ブゥゥゥン、ブゥゥゥン

 

突然、内海刑事の背広の内ポケットから振動音が聞こえて来る。

内海刑事はため息をつくと、電話に出た。

内容は案の定、緊急の仕事を伝える連絡であった。

 

「はい、内海です……ええ……はい……」

 

電話に相槌を打ちながら、内海刑事は気まずそうな視線を瞳の方へと向ける。

彼が犬鳴署にいたころの瞳は、刑事の仕事をあまり快く思っていなかった。

そのため仕事の電話がある度に不機嫌になり、内海刑事がコペコと頭を下げつつ署に駆けつけるのが、いつものやり取りだった

だが今日の瞳は嫌な顔一つ見せず、微笑みを返す。

 

「いいわよ、私の事は気にしないで。お仕事だもの、仕方ないわ」

 

「い、いいのかい……瞳、君はその……俺の仕事については、あまり……」

 

「そりゃまあ、以前は刑事と結婚するのはまっぴらとか言ってたけどさ。もういい加減、好きな人の仕事は理解しなきゃいけないと思ってね、考えを改めたの」

 

そう言うと瞳は立ち上がり、内海刑事の肩を掴んでキスをした。

ぬめった舌先が口内に潜るのを感じ、内海刑事が体を硬直させる。

 

「今の私は、刑事のあなたが大好きよ、正義と治安を守るため、今日も頑張ってね」

 

伏し目で恥ずかし気にしながら、髪の毛を指でくるくる回して瞳は言った。

キスをしたばかりの唇は、ぬらりと光っている。

愛しい女性からの受ける最高の激励に、内海刑事の気持ちが一気に高揚する。。

 

「あ、ありがとう、瞳! じゃあ、行ってくる!」

 

高級レストランの中をバタバタと走り、意気揚々と仕事へ向かう内海刑事。

恋人が喜んでくれたことに安堵しつつ、瞳はその後ろ姿を複雑な表情で見送る。

 

「さて……と」

 

テーブルに残された瞳は、一人寂しく残った料理を食べ始めた。

だがその瞬間、瞳の前の淫穴を貫くバイブレーターが動き始めた。

 

ブゥゥゥン、ブゥゥゥン、ブゥゥゥン

 

「ひっ!」

 

ピンと背中を反らした瞳は、手に持っていたフォークを落としてしまった。

そして口を塞ぎ、必死に声をかみ殺す

 

(前の穴に短く3回……まさか私にも……呼び出し!?)

 

戒具から与えられるサインに気が付いた瞳は、テーブルに食事を残したまま急いでレストランを出た。

そして外に出ると、今度はアナルを貫くバイブが2度動いた。

 

ブゥゥゥン、ブゥゥゥン

 

(ひっ……ひぃっ!)

 

ビクッと瞳のヒップが震える。

それは氷室から与えられる呼び出しの合図であった。

すぐに瞳はバックからワイヤレス型のイヤホンを取り出し、左耳に装着する。

イヤホンからは、この世で最も不愉快な声が聞こえてきた。

 

「外部協力者16号、こちら氷室だ、聞こえているなら左手で髪を触れ」

 

言われた通り、左手で髪をかき上げる瞳。

長くサラサラの黒髪がフワリと動くと、すぐに確認の言葉が返ってきた。

 

「よろしい、これから任務を与える。まずは通りを駅へ向かって歩け」

 

指示のとおり、駅へと向かって歩く瞳。

瞳の体内には、体温を動力としたGPSチップと盗聴器が埋め込まれいる。

行動は常に把握され、命令に逆らったり、誤魔化すことは絶対に出来ない。

少しでも逆らえば逮捕され、すぐに『穴蔵』へ連れ戻すと脅されている瞳は、指示に逆らうことができなかった。

 

「次の角を右に曲がれ」

 

イヤホンからの指示どおり、通りからアーケード街へと入る瞳。

歩くたびに股間に食い込む貞操帯が前後の淫穴を刺激し、人ごみの中を異常な格好で歩いていることを意識させられる。

羞恥心は高まり、少しでも早くこの人ごみを抜けようと、歩みは自然と早くなる。

それを制すように、前後のバイブレーターが動き始めた。

 

ブゥゥゥゥン、ブゥゥゥゥン、ブゥゥゥゥン

 

「あうっ!」

 

刺激により瞳の身体がよろめく。

今度は動きが止まらず、バイブレーターは振動したままだ。

バランスを崩した瞳は、ドレスに合わせて高めのヒールを履いてきたことが仇となり、アスファルトの上に転んでしまった。

ただでさえ男が振り返る美女の失態に、通りを歩く者の視線が集まる。

 

「ホラ、気を付けて歩け!」

 

イヤホンから氷室の叱責が飛んでくる。

しかしバイブレーターの動きは止まらない。

瞳は刺激を耐えながら立ち上がると、かろうじて澄ました顔を作った。

 

「それでいい、任務中はできるだけ平静を装うんだぞ、ククク……」

 

指示と同時に、氷室の薄ら笑いがイヤホンから聞こえて来る。

瞳の無様な姿を見て、楽しんでいるらしい。

 

(私の表情までわかるの? ひょっとすると、特命課の刑事が尾行しているのかしら……)

 

歩きながら辺りを見回す瞳だが、尾行者らしき者を見つけることはできない。

続いて街頭の防犯カメラが目に入る。

 

(もしかすると、あれを使って見張られているのでは……)

 

疑えば疑うほど、全てが怪しく見えてきた。

自分のボディラインに卑猥な目を向ける男たちが、今は全て私服刑事に見えてしまう。

防犯カメラはもちろん、待ちゆく人の携帯電話までもが、自分を監視しているように見えて不安でたまらない。

そんな時に突然、バイブレーターの刺激が強まった

 

ブゥゥゥン、ブゥゥゥン、ブゥゥゥゥン

 

(くうっ!)

 

かろうじて声をかみ殺す瞳。

だが身体は刺激に耐えられず、真っすぐ背筋を伸ばして立てなくなる。

 

「キョロキョロするな、余計なことはするなと言ったはずだ」

 

氷室の叱責が終わると、バイブレーターの刺激は更に激しくなる。

澄ました表情は維持できず、瞳は声を抑えるだけで精いっぱいになった。

 

「そのまま大通りまで行って、タクシーを拾え。桜田交通の22番だ、間違えるなよ」

 

イヤホンから冷たく命令を言い放つ氷室。

瞳は何とか姿勢を立て直し、大通りへと向かって歩き始める。

だがバイブレーターの刺激に抗しきれず、何度も立ち止まらなければならなかった。

 

「はぁ……はぁ……ひっ……あっ……ひいっ……」

 

股間から受ける甘美な刺激に、こらえていた声が遂に洩れ始める。

周りの人間からジロジロ見られるのを察するが、もはや止めることができない。

ドレスの下ではむき出しの乳首が突き出し、布の下から自己主張を始めている。

それは瞳が目当てのタクシーを見つけて、後部座席に乗り込むまで続けられた。

 

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