狩人はバッチをつけていた BAD END 作:muzineki
その日の夜、喫茶店『キャッツアイ』。
来生家の生活スペースとなっている2階では、泪と愛が夕食を食べていた。
いつもなら仲の良い三姉妹で冗談を言い合う、安らぎに満ちた時間だが、今日の空気は重苦しい。
二人とも何も話さず、黙々とレトルトのシチューを口へと運んでいる。
「それでは今日のニュースです」
テレビから聞こえるアナウンサーの声に、泪と愛はピクッと反応する。
読み上げられたのは、覚醒剤で逮捕される若者が増えているというニュースだ。
そのことに泪と愛はホッと胸を撫でおろす。
「どうやらキャッツ逮捕の公式発表は、まだ行われていないようね」
「うん……」
項垂れながら返事をする愛に、いつもの快活さは無い。
キャッツアイの正体がいつ報道されるのかと、朝からビクビクしている。
友人たちが待っている学校も、今日は休んでいた。
次姉が日本一有名な犯罪者として晒されるかもしれない状況で、呑気に登校など出来るはずがない。
「泪姉、これからどうしよう」
「とりあえず、家宅捜索へ向けての準備ね。もしキャッツと繋がる証拠がこの家から見つかったら、私たちも終わりよ」
瞳の逮捕を確信した泪が最初に打った手は、キャッツアイとして盗んだ美術品を安全な場所へと移すことであった。
続いて盗みに使った車や道具を、可能な限り処分する。
しかしキャッツに繋がる全ての証拠を隠すには、時間が足りなすぎた。
屋根裏にある作戦部屋などは、未だに手すら付けていない。
(瞳は口が裂けても吐かないでしょうけど、私たちが疑われることは避けられない。いっそ海外に逃げるという手もあるけど、それでは瞳を見捨てることに……)
理性と感情の狭間で苦悶する泪。
鉄壁の防犯体制から抜け穴を見つけ、常に警備の裏をかいてきたキャッツアイの頭脳も、この窮地を脱する秘策は浮かばない。
頼れる長姉が頭を抱える姿に、愛も気持ちを落ち込ませた。
背を丸めて震える二人の姿は、怯える子猫のようであった。
その頃、特命課の取調室で、瞳は2度目の取り調べに耐えていた。
「オイ、来生瞳! いやキャッツアイ! いい加減に本当のことを吐け!」
バンと机を叩きながら、強面の刑事が怒鳴る。
それを黙って見据える瞳は、取調室の奥に立たされていた。
相変わらず両手は背中に回され、手錠と胴体拘束用のチェーンで拘束されている。
両脚も金属棒の足枷で固定され、開脚状態を強いられたまま座ることを許されない。
(まるで拷問じゃない、本当に私に対しては、何をしても良いらしいわね)
額から脂汗を流しながら、瞳は心の中で毒づいた。
この取り調べが始まってから、既に4時間は経っている。
開脚状態での立位を強いられているため、両脚はもう限界であった。
「ホラ、どうした! 何とか言え、キャッツアイ!」
「だから全部話したじゃない。私がキャッツであることも、盗みの手口も何もかも。過去の盗みについても、全て裁判で認めると誓うわ。これ以上、何を調べるつもり。ひょっとすると、私を虐めるのが目的なわけ?」
両脚の痛みに耐えながら、瞳は小馬鹿にしたような笑顔を作る。
特命課への反抗心を取り戻した瞳には、キャッツとしての太々しさが戻っていた。
「戯言を言うな!」
刑事の一人が声を張り上げ、瞳を怒鳴りたてる。
別の刑事はドンと壁を拳で叩き、瞳を威嚇する。
「お前が隠し事をしていることは、わかっているんだ! 盗んだ美術品はどこに隠した、答えろ!」
「そんなの知らないわよ、売ってお金に換えちゃったもの」
「嘘をつくな! キャッツの盗んだ美術品は一つも市場に出回っていないんだ! それに売ったなら、誰に売ったんだ、言ってみろ!」
言葉に詰まった瞳を、ここぞとばかりに強面の刑事たちがを囲む。
そして完全拘束されたレオタードの姿の美女を、よってたかって怒鳴りつけた。
「話せないということは、やはり隠しごとがあるんだな!」
「いつまでも否認していると、罪が重くなるぞ!」
刑事たちは瞳を容赦なく罵り、ありとあらゆる説教を垂れて責め立てた。
気の強い瞳もこれにはたまらず、心身をすり減らす。
そして瞳が少しでも姿勢を崩すと、今度は刑事たちによる『制圧』が待っていた。
「コラ、足が動いたぞ、キャッツアイ! さては脱走するつもりだな」
そう叫んだ強面の刑事は、瞳の無防備な鳩尾を殴りつけた。
「がふっ!」
瞳の体がくの字に折れる。
続いて別の刑事が、青いレオタードから露出する背中を打ち据える。
「ぐうっ!」
身体がグラリと揺れ、前のめりに倒れる瞳。
だがすぐに両腕を掴んで立たされ、休むことを許されない。
刑事たちは肩で息をするレオタード姿の女を囲み、再び尋問と罵声の嵐を浴びせる。
(まともな取り調べはされないとは思っていたけど……これは、ひどいわね)
震える脚で必死に身体を支え、気丈にも刑事たちを睨みつける瞳。
闘争心を取り戻した女怪盗の心は、この程度の暴力では折れなかった。
(こんな汚い連中に屈服してたまるもんですか。どんな手を使われても、姉さんと愛だけは絶対に守り抜いて見せる)
理不尽な取り調べに、瞳はひたすら耐える。
彼女を支えているのは、家族への愛と、特命課への怒りだ。
どんなに罵声を浴びても、暴力を振るわれても、レオタード姿の囚人は決して屈服することは無かった。
尋問が終わると、瞳は留置されていた部屋へと戻された。
そこで待っているのは、レズでサディストの女刑事たち。
瞳の心身を削る時間は、まだまだ終わらない。
「これでいいわね」
ポン、と佐藤刑事は瞳の尻を叩いた。
「や……やめて、こんなもの外してっ」
抗議する瞳だが、女刑事たちは当然のように無視をする。
身体検査を名目に全裸にされた瞳は、両乳首とクリトリス、そしてアナルにローターを取り付けられた。
そしてレオタードを着せられたまま拘束されたのだ。
「では、スイッチオン!」
「はうっ!」
平松刑事がリモコンを操作すると同時に、ビクッと瞳の身体が震える。
首輪と足枷の金属棒を繋ぐ鎖を、さらに短めに調整されているため、胸を反らしたまま動くことができない。
そのうえ大股を開いた状態で固定されているため、ローターで刺激される乳房と股間は、常に女刑事たちに晒されていた。
「うっ……くうっ……はぁん!」
瞳はローターの感触に困惑していた。
平松刑事はローターを巧みに強弱させ、強張っていた瞳の肉体をほぐしていく。
次第に瞳の身体は緩やかなものへと変化し、体の奥のほうから快感が沸き上がってきた。
(ど……どうして……こんな気持ちになるの)
波のように押し寄せる快感の波に抗いながら、瞳は首を振る。
人に見られている状況で感じている自分が、信じられなかった。
「あら4番、すっかり感じているじゃない、もうアソコがグッショリよ」
瞳の股間に広がるシミを見つけた平松刑事が嘲笑する。
目隠しにより自分で見ることができない変化を指摘された瞳は、言いようのない屈辱を感じた。
そんな羞恥の証を、佐藤刑事は警棒の先端で突いてさらに屈辱を煽る。
「すごいですよ4番、アソコが透けて見えそうです」
「私たち警察に恥をかかせてきたキャッツアイが、いい気味ね。今どんな気持ち?」
女刑事たちは楽しそうに、惨めな女怪盗へ嘲笑を浴びせた。
そしてリモコンを使ってローターの刺激を強め、追い込みにかかる。
「はぁっ! くぅん……うぅん……あぁぁっ!!」
性感帯への激しい責めに、瞳の理性には崩壊の兆しが見えていた。
鎖と枷で拘束された身体を捻り、理性を保つのが背いっぱいになる。
そして遂に陥落の時は訪れた。
押し寄せる快感に全身を包み込まれた瞳は、絶叫に近い喘ぎをあげる。
「あっ……はぁっ……はぁぁぁぁぁっん!!」
瞳の身体の奥底から、熱いものがほとばしる。
背筋に電流のようなものが走り、頭の中が真っ白になった。
ビクンビクンと全身を痙攣させ、屈辱的な絶頂感を味わう。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
「どう、気持ちよかった?」
平松刑事はかがみこむと、瞳の肩を掴んだ。
そして荒い息をしながら余韻に浸っている瞳に、キスをしようと顔を近づける。
その瞬間、瞳は口内に貯めた唾液を女刑事へと吹き出した。
「うっ!」
鼻先に唾をかけられた平松刑事は、思わずひるんだ。
顔をぬぐう小太りの刑事へ、瞳は勝ち誇った笑みを向ける。
「フン、さんざん虐めてくれたお返しよ!」
ささやかな反撃に胸を晴らす瞳だが、その代償は大きかった。
怒りで顔を赤くした平松刑事は、警棒を振り上げ思い切り瞳を殴打する。
「ギャァァァァァァッ!!」
打撃と電気ショックが同時に瞳に襲い掛かる。
肩、背中、腹、脚と、場所を選ばず平松刑事は乱打した。
その度に瞳は苦痛に呻き、目を大きく開いて吠える。
「ヒィィィィィィ! アァァァァァァッ!」
拘束された身体で悶え、殴打と電気ショックに悲鳴を上げる瞳。
それでも彼女は女刑事を見据え、殴打の合間に憎まれ口を叩く。
「お、男は暴力刑事……女はレズでサディスト……と、特命課って……ろくな刑事が……いないのね……」
言葉を聞いた平松刑事は、無言で警棒を振り上げた。
そして口の減らない女怪盗の頭へ向けて、警棒を振り下ろした。
「うぐっ!」
長い黒髪を大きくなびかせ、瞳の頭が横に振れる。
拘束されたレオタード姿が、吹き飛ぶようには床へと転がった。
倒れたまま動けない瞳を、平松刑事はさらに上から打ち据える。
「くうっ! あうっ! ぐっ! がはっ!」
「よしなさい平松刑事、さすがに頭はまずいわ。それにこの女は、自分に暴行痕を付ける為にわざと貴女を挑発しているのよ」
佐藤刑事が制し、ようやく平松刑事は冷静さを取り戻した。
息も絶え絶えに女刑事達へ振り向いた瞳は、フンと鼻を鳴らす。
密室の中といっても、身体に付いた暴行の痕までは隠せない。
裁判が始まれば、それは理不尽な取り調べの動かぬ証拠となる。
特命課の行為を表に晒すため、暴行をエスカレートさせることが、瞳の狙いであった。
「私たちを告発するために身体を張るとは、さすがはキャッツアイですね」
そう言うと佐藤刑事は、瞳のうなじに警棒を当てた。
強烈な電撃が、再び瞳の全身を貫く。
「ギャァァァァァァッ!!」
瞳の両腕や背中から、筋肉のスジが透けて見える。
絶叫する瞳にかまわず、佐藤刑事は執拗に警棒で瞳を突いた。
「でも身体についた痕の理由なんて、いくらでも作れるのですよ。脱走を止める時に揉めて、仕方なくとかね。恋人すら騙していた犯罪者の証言と、刑事の証言、裁判ではどちらが信用されると思います?」
佐藤刑事は電撃の威力を上げると、瞳の股間に警棒を押し付けた。
急所への電撃に瞳は痙攣し、目からは大粒の涙が溢れる。
「ヒイッ! ヒィィィィィィッ!」
「小細工はやめて、素直に我々に屈服しなさい、それが貴女のためです。でないともっと苦しい目に合うだけですよ」
警棒から発される電撃の威力が更に上がる。
陰部へ流される衝撃に瞳は絶叫し、拘束されたまま身体を飛び上がらせた。
「ヒィィィィィィッ!! キャァァァァァァァッ!!」
ひとしきり声を震わせると、瞳は白目をむいて失神した。
口角から白い泡を吹き、美貌は涎と涙にまみれている。
「あらら、もう終わりですか? 生意気な口を叩く割には、大したことありませんね」
「ふふふ、いい様ね。でも簡単には休ませないわよ」
平松刑事はアンモニア水を染みこませた布を、瞳の鼻先へと近づけた。
華への刺激により、瞳の意識は無理やりに覚醒させられる。
「さあキャッツアイ、もっと楽しみましょう」
「はうっ!」
ローターの刺激により、瞳の身体がビクッと震える。
強制的に与えらえる快楽に、瞳の口から甘い声が漏れ始める。
「あっ……うぅ……はぁん……あん……」
「いい声ですね、でもイってはダメですよ。違反したら電気ショックのお仕置きです」
佐藤刑事が瞳の首筋に警棒を当てがう。
その威力を思い知らされた瞳は、それだけで美貌を蒼に染めてしまう。
「いい表情になったわね、ご褒美に今晩はずっと付き合ってあげる。私たちに屈服するまで、徹底的にね」
「そ、そんな……ひっ……あぁっ!」
ローターから与えられる快楽に、瞳の腰がカクカクと前後する。
そして耐えきれず絶頂すると、女刑事たちは容赦なく電気ショックの罰を与えた。
快楽と苦痛が交互に与えられる、地獄のような時。
被疑者を痛めつける事だけを目的とした女刑事の行為は、朝まで続けられた。