【グリザイアの楽園】楽園Another~雄二はみんなのもの!~ 作:千月華音
「あれは……」
いつもの日課というか。
軽く島の周囲を25キロほどジョギングして戻ってきたら風呂に入る。それが毎日のルーティンだった。
風呂といってもここの露天風呂はかなり広く、一人で入るには最初は広すぎて落ち着かなかったが、毎日入っていれば自然と落ち着くくらいになっていた。
その露天風呂に向かう途中でのこと。
見覚えのある後ろ姿に軽くため息をついた。
下着姿の幸だ。
それだけ見ればこれから風呂に向かう途中だと思うかもしれない。だが。
頭のカチューシャと手に持つモップを見て、清掃に向かうつもりなのは一目瞭然だ。
確かあれは……。
美浜学園にいた頃に、寮の大浴場を清掃中の幸が尻餅をついたのきっかけで、俺がうっかり服の面積で床の清掃を補うのかと言ったものだから、それを真に受けていきなり服を脱ぎ出し、モップの先にメイド服をつけて下着姿のまま掃除したのだった。
まだそれをやってるのか、この女は。
モップの先にメイド服はついていないが、下着姿なのはあの頃と同じだ。
どうするか……。
露天風呂についたが、幸はそのままバケツをロッカーから取り出して清掃を始めてしまった。下着姿のまま。
仕方ない。しばらく後で出直すことにしよう。
そう思って引き返そうとしたが、背後から幸が声をかけてきてしまった。
「あ、申し訳ありません。お入りになられるのであればどうぞご遠慮なく。私は邪魔にならないように続けています」
そう言って俺のズボンのファスナーに手をかけてきた。
いろいろ突っ込みたいところはあるが、しかし。
まずはこれを聞きたかった。
「幸」
「はい?」
「なぜ下着なんだ?」
「…はい?」
幸は質問の意味がよくわからないといった表情をしつつも、遠慮なくズボンを脱がせ、シャツも脱がせてきた。
それも突っ込みたいところだが、とりあえず。
「掃除するのになぜ下着なのかと聞いている」
「これは……。前に風見さんが仰ったので」
「いや、脱げといった覚えはないし、下着になれと言った覚えもないが、おまえはいつも風呂を掃除するときは下着なのか?」
幸はにっこりと微笑むと、最後の砦ともいえる下着へと手を伸ばした。
「待て、さっきから何をしているんだ、おまえは」
「お洋服を脱がすお手伝いをしています」
「あのな。そこまでしなくていい。掃除の邪魔なら後で入る。だからちょ…、脱がそうとするんじゃない」
「意外と、動きやすくてお掃除しやすいんです。前に全裸でお掃除していましたが、天音さんからせめて下着くらいは着ようよと言われましたので」
なるほど、そういう理由か。
だが幸が下着を脱がそうと足を上げさせたのを見て、さすがにその手を制止した。
なんていうか。
いま脱がされると、いろいろと。
「……まぁ」
「……そういうことだ。そんな下着姿でいられると、その」
幸らしい清楚なレースのついた黒い下着。おそらくはメイド服用の下着なのだろうが。
前に学園でも同じものを見ても、こうも昂ったりはしなかったのに。
「私の恰好で?」
「まあ、その……できれば服を着てもらえると助かる」
だが幸は。
その昂ったものを手に取り、奉仕の姿のように跪くと髪を耳の後ろにかき上げた。
「……おい」
「一度お出しすればスッキリしますから」
「幸。そういうことはな、世間では不倫というんだ」
みちると結婚して以来、一応みちる以外の女性との性行為は控えることにした。
他の皆もその辺はわかっているのか、前ほど迫ってくるようなことはない。
あったとしても軽いキスか、抱擁だ。俺がそれ以上を求めようとした時もあったが、由美子などは、
『松嶋さんに悪いもの』
そう言って切なそうな顔で離れていった。
俺も言われてようやく気付いたが。
そうか。みちるが怒るかもな。いや傷つけるかもしれん。
だが幸は。
まったく問題ないといった表情で俺を見てにっこりと微笑んだ。
「これはご奉仕です。不倫ではありません」
……そうなのか?
メイド服(の下着)でするから理屈の上ではそうなのかもしれないが。
「それにみちる様は現在、妊娠8ヶ月目で、ほとんど身動きができない状態です」
「まあ身動きというか、重い重い言いながら横になってることのほうが多いな」
「私もたまにみちる様にストレッチするよう促しておりますが」
「あの身体では無理だろう。いつも手でお腹を支えているような状態だし」
「ですので、妻として風見さんを慰めて差し上げることができないのではないかと」
「……いや。むしろ俺が慰められてどうする。妊娠して辛いのはみちるのほうだ」
「風見さん。私のご奉仕はお受けできませんか?」
……幸のフェラか。
たまらなく魅力的な申し出だった。彼女のフェラはいつも甘く蕩けるようで、いつまでも舐めてしゃぶって欲しいと思わせる甘露な口だった。
「……ぜひ、頼む」
俺も大概だな。
だが幸の嬉しそうな笑顔を見て、そんな自嘲もどうでもよくなった。
悪いな、みちる。
おまえにフェラを強要したいとは思わない。言えば渋々やってくれるかもしれんが。
だがいかんせん、……下手だ。
下手は下手なりにそそられるかもしれんが、みちるは加減を知らない。歯を平気で立ててくる。やめろと言ってもわからない。そこがあいつの可愛いところかもしれんが。
幸の手を引き、露天風呂の岩風呂のほうへと向かった。
縁の岩に腰掛けて、股を広げて下着のままの幸を湯の中へと引きずり込んだ。透明度の高い湯のため視覚的にもそそられる。
股の間に屹立したものを幸の細い指がするりと触れた。
それだけでビクッと脈動したものを見て、幸が愛おしそうに口づけてきた。
「う…」
「とても……大きくなってますね」
「ここのところあまり抜いてなくてな」
「そればかりではないのでしょう?」
「幸。咥えながら自慰をしてもらえるか。その姿を見てみたい」
「わかりました」
躊躇うことなく幸は自ら下着の中へと手を伸ばし、片方の手で尻の間に指を忍ばせた。
その位置は……。
「さ、ち……? どっちで」
「あ、はぁ……さ、最近は……お尻の穴でオナニーを……してます」
「またマニアックな……」
「おかげでだいぶ広がりました。……小嶺幸、口でご奉仕を開始します」
頬を赤らめながら幸の小さな口が亀頭を飲み込んだ。
うおっ……。
相変わらず、上手い……。一瞬で輪精管が絞られるほどの吸引力で舌と口に意識をもっていかれた。
この、むしゃぶりつく動き。幸の慎ましやかな唇からこんな動きができるのが信じられないが、彼女のフェラが上手いのはこの蛇のような獲物を飲み込む獰猛な動きそのものだった。
荒々しく舌で吸い上げ、口全体で吸い上げてくる。かと思えば時折喉元まで押し込むほど包みこみ、彼女の喉で優しく揉まれるように愛撫していく。……たまらない。
今まで、こんなふうにフェラした女は誰もいない。幸だけだ。
彼女の何事もきちんとこなす几帳面な性格が男の精を絞ろうとする動きになっているのだと思うが。
やられているほうとしては、実際、天国にいるような気分だった。
「さ、幸……」
もたない。
何せ数ヶ月振りだ。最後にフェラしてもらったのはいつだったか。みちるの歯の感触しか覚えていない。
両手を縁の岩に乗せていたが、もはやたまらず彼女の頭を手で抱えて抑えこんだ。
「出る、ぞ……」
「は、……い」
じゅるるっ、と吸い上げる音がカウパーの量がいかに多いかを知るが、これから出す精液のほうが遥かに上回るのは容易に想像がつく。
幸の手が湯の中で激しく動いているのが見えた。……おい、そんなに深く指を突っ込んでいるのか。尻の穴が拡張されてしまうぞ。
しかしなんとも淫らな姿にますます興奮してきた。幸の頭を強く握り、もう我慢できずに欲望のありったけを彼女の咥内にぶちまけた。
「……っっっ!」
「はぅっ……ん、……ふぅ」
出した瞬間。
幸は躊躇わずに飲み干した。……あ、幸の喉が嚥下する音が聞こえる。精液だぞ、そんなの美味いわけ……いや、この表情。どう見ても美味そうに味わってるとしか。
間違いない、もっと欲しがるかのように残滓も絞り取ろうとしている。吸われる。幸に全部吸い上げられていく。
はふぅ、と幸が口を離したとき、唇の端から精の雫が零れ落ちた。それすらももったいないというかのように舌でペロリと舐めている。
その満足したような笑みに申し訳なさよりも先に来たのは彼女への愛おしさだった。
抱き寄せて口づける。
うっとりとした目で口づけを受け入れる幸を優しく抱きしめた。
「幸……気持ちよかったぞ」
「あ、ありがとう……ございます」
はにかんだ笑顔。
学園にいた頃、ちょっとしたことで褒めただけで頬を染めて恥ずかしそうに俯いていたあの頃と少しも変わらない態度に、ますます抱きしめる力を強めた。
「あ、い、痛い……」
「すまん。だがもう少しこのまま……」
奉仕されるだけでいいのか?
心の中で自問する。
このまま彼女を抱いてしまいたい。それはみちるへの裏切りになるかもしれない。もうすぐ父親になるというのに。
「風見さん……」
腕の中で幸が遠慮したような声で囁いた。
「風見さんは、優しいのですね」
「え?」
「いまみちる様への謝罪を考えておられるのでしょう?」
「……幸にはお見通しだな」
「私はこれで十分満足です。だって風見さんをお慰みできたのですから」
「幸……」
幸にはかなわないな。
一度抜いたくらいではついた性欲は消えそうもないが、こんなことを言われてしまってはもう無理強いはできない。
だが。
「みちるがセックスできるようになったら、幸も混ざって欲しい」
「え、……?」
「今のフェラをみちるに教えてやってくれないか。お礼にアナルセックスで気持ちよくさせてやるから」
幸は戸惑うような表情を浮かべていたが。
やがて、クスッと指先を唇にあてて諭すような口調で言った。
「みちる様が妬きますよ」
「同じことをあいつにもしてやるよ、それで文句も言えなくなる」
「とんでもない旦那様ですね。……でも、見てみたいです、それ」
「よし、決めた。幸、避妊はするんじゃないぞ。みちるの次はおまえを孕ませてやるからな」
こうなったら他の皆も全員、子供を産ませてやる。
この島では倫理も法律も関係ない。
ここにいる女は全員俺のものだ。
胸の中の幸を抱きしめて熱いキスを交わした。もう――とまるつもりもなかった。
原作だと次は由美子を孕ませるとか言ってたのはおいといて。
グリザイアシリーズ、楽園アフターのエロ小説をはじめます。
みちる好きな作者として楽園アフターはご褒美みたいなものでしたので、前から書きたいと思ってました。
今後も投稿していきたいので、よろしくお願いします。
主人公はほぼオリキャラ化してしまうと思いますが、ご了承頂ければ幸いです。
原作みたいな性欲魔人の雄二はハードルが高すぎる。