【グリザイアの楽園】楽園Another~雄二はみんなのもの!~ 作:千月華音
すり寄ってくるみちるの肩を引き寄せる。
二人で砂浜を歩いていた。お腹の大きなみちるは歩くことを嫌がる。だが無理やり連れだした。
島の周囲をウォーキングしよう、と誘うと、最初はえー?と嫌がったが、おまえと二人きりで歩きたいんだ、と言っただけで付いてきた。ちょろい。
みちるの負担にならないようにゆっくりと歩いている。
砂浜に足を取られるのか、時折息切れをしていた。そんなみちるが俺を見上げて、物欲しそうにつぶやいた。
「雄二……」
「ダメだ」
「なんでわかるの?」
「おまえを抱き上げるのはわけないが、それじゃ歩く意味がないだろう」
「あのぉ……そもそも、これってなんなの? 雄二のいつもの特訓?」
疑り深いやつだ。
まあ学園にいた頃、みちるを誘い出しては俺のトレーニングに付き合わせたから、それもわかるが。
「デートだ」
「……これが?」
「二人で外を出歩いている。これがデートじゃなければなんだ」
「あのね、デートっていうのは、こういうただ歩くものじゃなくて、二人でお茶したり、映画見たり、……エッチしたり」
「ここには喫茶店も映画館もない。それにセックスは昨夜もしたからいいだろう」
「だから! そういうことじゃなくて!」
「注文の多いやつだ。ほら、そろそろ見えてきた」
指をさしてみちるを浜辺のある部分に顔を向けさせた。
あらかじめ用意しておいた。パラソルとキャンプ椅子とカウチ、それに果物やサンドイッチ、水筒には冷たい紅茶を入れておいた。
みちるの顔がみるみる喜びに満ち溢れた。
「……これ、雄二が?」
「気に入ったか?」
「うん……!」
「ちょっと遠い場所だが、ここなら誰も来ない。ヤシの木の木陰だから涼しいはずだ」
みちるは背伸びして頬にキスをしてきた。こんなことでそんなに喜ぶのか。もっと早くすればよかった。
早く早く! と言って手を引っ張る。さっきまであんなにぶつくさ言っていたのに、調子のいいやつだ。
みちるが「美味しそうー!」と言いながら用意した料理をあちこち見回した。これほとんど天音に作らせたんだがな。
みちるをカウチに座らせ、水筒から紅茶をグラスに注ぐと。
俺の分のグラスと合わせて乾杯をした。
「ハッピーバースディ、みちる」
そう言うと。
みちるは目をきょとんとして俺を見上げた。
今日は12月25日。
ここは南半球だから夏だが、こいつはクリスマス生まれだ。
そして。
今日はみちるの出産予定日でもあった。
みちるには知らせていない。言えばみちるのことだ、不安に押しつぶされて絶対に胎児に悪影響を及ぼす。
なので出来るだけリラックスさせてやりたかった。
あと無線も持ってきている。連絡すれば3分以内にドクターヘリが来る手筈になっていた。
最悪、俺が取り上げてもいい。あらかじめ応急処置できるようクーラーボックスに全部入れてある。本で読んだ知識しかないが、たぶん出来るだろう。
耳に入れているインカムから声が聞こえた。
『雄二、彼女の様子は?』
JBの声。みちるには聞こえないように少し離れると、小声で答えた。
「問題ない。まだ陣痛は来ないようだ」
『ヘリは待機してるから、来たらすぐ言ってちょうだい。くれぐれも、あなたがやるなんてことしないでよね』
見抜かれている。
昨夜セックスしたと言ったら怒るだろうか。正直、あれはマズかった。俺としては出産を促すつもりもあったが。
お腹の子は、昨夜の感触だと大人しい感じがした。ピクリとも動かない。みちるはお腹に子供がいるのも忘れて、俺のをもっとと欲しがったから、つい付き合ってしまったが……。
「病院までヘリでどれくらいなんだ?」
『10分もかからないわ。それに看護師も乗っているから対処できるわよ』
「至れり尽くせりだな」
『いい? あなたの子供なのよ。無事に産まれるまで気を抜かないでちょうだい』
「ゆーじー! 早く食べようよー!」
『……なにしてるの、あなたたちは』
「デートだ。じゃあ切るぞ。緊急時のみ連絡する」
ちょっと! と文句を言うJBを無視し、みちるに近寄った。
よほど嬉しいのか、いつも苦しそうにお腹を擦っているのにそんな素振りもない。天音の作った美味そうなケーキやスコーンを手に取ってパクパクと食べていた。
そんなみちるを微笑んで見つめた。
本当にこいつ、母親になるのか。こうしてみるとまだ子供みたいに見える。
だが、……綺麗になったな。
胸もでかくなったし、表情が艶っぽくなった。昨夜セックスして膣内の蕩けるような締めつけに、天音にも負けない快楽の坩堝と化していることに舌を巻いた。
女になったみちるを、俺はもう一度好きになっていた。バカなのは相変わらずだが、そこが魅力的なのも変わらない。
食べないの? と聞いてくるみちるに、もうたまらず腕を引っ張って胸の中に抱きしめた。
「あんっ…」
「おまえを食べたい」
顎を引き寄せて唇を重ねる。甘いケーキの味がしたが、構わず咥内を掻き混ぜた。
はふ、と吐息を零すみちるの舌を掬い上げて絡ませる。いくらキスしても想いは溢れてとどまることを知らなかった。
「ゆ、うじ……」
「みちる、昨夜の続きだ。股を開くんだ」
みちるの目が見開いた。
まさかこんなところでセックスするとは思わなかったのだろう。辺りをきょろきょろと見回し、躊躇うように俺を見上げた。
「大丈夫だ、誰もいない」
「そ、そういう問題じゃなくて」
「俺に抱かれるのはいやか?」
「だ、だってね、このお腹が」
「問題ない。むしろそそられる。妊娠してると感度が高くなってるぞ。感じやすくなってすぐイくおまえに興奮する」
「~~~っっ!! ゆ、雄二のえっち! すけべ! 変態っ!」
「みちる、イくのは何も悪いことじゃない。イけばイくほど、おまえは綺麗になってる。どんどん色気が増してるよ。すけべなのはおまえだ」
「……っっ」
「ほら、股を開いて下着をおろすんだ。俺が脱がしてやるから」
マタニティドレスなのでスカートをめくればすぐに下着が現れた。脱がせやすいように紐で結ぶタイプにしている。もちろん俺が用意した。
紐を外して局部を外気に晒すと、みちるは感じ入った声を出し、おずおずと股を開いてきた。
みちるの最大まで膨張した腹を撫で、早く出てこいよ、と心の中で呼びかける。
昨日の夜、あれだけ突いたのに陣痛は来なかった。
今日は予定日だが、予定通りになるとは限らない。だがもう待てない。
我が子に会いたいのももちろんだが、――もうひとり。
あのみちるが来るのを待っていた。
これだけお膳立てしても出てくる気配すらない。おれの考えが当たっているなら。
みちるの陣痛を、今度こそ促すしかないだろう。
カウチに座り、みちるを股の間に跨らせた。腹を撫でながら背後から抱きしめる。
不安そうに後ろを振り向くみちるの唇を貪るように吸い上げた。
次第にキスに蕩けだした頃を見計らい――。
重さのある腹ごと一気に怒張したモノを膣内へと突き刺した。
「あぅぅんんっっ……!」
ぶしゅっ、と一突きで潮が噴き上げる。みちるの中が最高潮に感じていた。
それと同時にぎゅうっと引き締まる膣内。……昨夜もこれでイってしまった。断続的に締まり続ける蠕動にペニスが引き攣る。グ、――と息を呑んで耐えた。
なんて……締まりだ。
あぅあぅ、とみちるが喘ぎながらペニスをぎゅうぎゅうに締めつけてくる。ほとんど無意識なんじゃないのか。いや、違う。これは男を求める動きだ。本能的に膣内の男根を欲しいとでもいうかのように引きずりこむように絞ってくる。
まったく。
本当にこれがあのみちるなのか。
俺の動きに翻弄されながらも必死についてこようとした、あのみちるが。
こんなにエロくなるなんてな……。
……さて。
昨夜は一応気を遣って、子宮口を避けていた。
あまり奥まで突かずにいたが、今度は違う。子宮口を開かないと。いつまで経っても陣痛が来ない。
試しに最奥を突いてみる。
……開いてる。
わずかだが孔が開いていた。そこを亀頭でこじ開けるように潜りこむと、不思議な感触に囚われた。
これがまさか、……産道か。
赤ん坊が出てくる通り道だ。こんな狭い穴から通って出てくるのか。胎児はまだ子宮の羊膜に包まれているのか。羊膜が破れると破水――つまり出産が始まる。
子宮口が開いているのなら、もう間もなく出てくるはずだ。
それなら。
俺がその出産を促してやる。
みちるの両脚を持ち上げ、上から叩くように何度も打ちつけた。胎児の重みで挿入が深い。その刺激に突かれるまま喘いでいたみちるが、ついに根をあげた。
「いやぁあんっ、ふ、ふかぁぁいい……っっ!」
そりゃ昨夜はここまで突かなかったからな。
子宮口が少しずつ開いてきた。これを全開にすればいいんだ。
カリが……孔の縁に擦れて、気持ちいい。
開きっぱなしの子宮口が、こうも亀頭を刺激するとは思わなかった。深く挿入する動きがとまらない。
みちるの腹を持ち上げる。そしてグチュウッと濡れた音がするほどの勢いで叩き落とす。
昨夜の比ではなく興奮していた。こんなの……我慢できるわけがない。
「み、ちる……はあ、ふぅ、今までで一番、おまえの中、……たまらないぞ」
「あ、ぅぅ、はあぁううんっ、お、おなか……つぶれちゃうぅぅっ」
「潰すんじゃなくて、開こうとしてるんだ。……ふんっ、ここ、だ……!」
亀頭を孔に引っかける。
そのまま回すように抉り、孔を拡張するように動かした。その動きにとうとうみちるが身体をビクビクッ――と海老のようにのけ反らせ、達した。
ジュワ――と愛液が満ち溢れる。動きを助けるその量にほくそ笑み、また容赦なく抉っていく。
「あっ、……あぅ、やぁぁんっ、う、動いちゃ……はんっ、イ、イっちゃったのに……またぁっ!」
「いくらでも、イっていいぞ。はあ、はあ、俺も……そろそろ」
出そうだ。
そろそろあれを嵌めておくか。
さすがに膣内射精はやめたほうがいいと思い、昨夜も途中でつけた。
ポケットからコンドームを取り出し、袋を口で引き裂くと、中のゴムを広げて。
みちるの膣内から一旦取り出した。
「あ、ぅ……ん」
物欲しげに入口が収縮している。それに煽られ、急いでゴムをつけてから、――間をおかず。
先ほど開いた子宮口目指して深く突き込み、グリグリと孔を広げながら勢いよく射精した。
みちるが……。
またイった。今度の絶頂はわかりやすい。開いた子宮口が俺のを咥えこんできた。どころか吸い上げようと動いている。
こんなイき方もできるのか。
エロい身体になったな。妊娠してる今だけなのだろうか。なんだかもったいない気がする。
残りの残滓をすべて出し終えると、袋を外さないように慎重に抜き出した。
たっぷりと詰まった精液に苦笑し、ゴムを外してから再びみちるへと挿入する。一度出したくらいで終わるとは、まさか思ってないよな。
一回射精したおかげで少し余裕が出てきた。さっきまでこの蜜壺に翻弄されていたが、今度は優しく撫でるようにかき混ぜていく。
みちるが俺の動きに反応して気持ちよさそうな声をあげた。可愛いやつだ。快楽に染まったおまえをもっともっと蹂躙したい。
「あう……雄二……」
「なんだ?」
「なんで、まだかたいの……?」
「いまさらそれを聞くのか。おまえが勃たせてるんだぞ」
「あたしが……?」
「ほら、わかるか? この穴が開きっぱなしだ。俺の先っぽを感じるか?」
「あ、う……ん……雄二の、カタチがわかる」
「早くここをもっと全開にするんだ。そうすれば赤ん坊が出てくる。俺が開いてやるよ」
「あ、だ、だめ……そんなとこ、いじっちゃ、やぁん」
「みちる。もうひとりのおまえはどこにいるんだ? そいつと代わってくれるか」
そう言うと。
みちるは、うーん……と目を瞑って考えこむようにしてから、ダメ、と言ってため息をついた。
「今までね、セックスの途中で交代することは、あったんだけど……」
「そんなことしてたのか」
「あたしだけじゃ、かわいそうだから……。でもあの子、いつもイっちゃう前に引っ込んでしまって……」
「みちる。おまえは優しいやつだ。もうひとりのみちるもな、優しい女だよ。俺はそのもうひとりのみちるに会いたいんだ。会わせてくれるか?」
「……なんか、呼んでみたけど。……反応がないの」
「やっぱりそうか。よし、みちる。もう一度だ。腰を持ち上げるぞ」
さっき子宮口を突いたとき、わずかだが胎動がした。
その動きにそろそろ陣痛が来るだろうという気がしていた。
みちるの身体をカウチに後ろ向きに寝そべらせて、腹部を下に着けないように腰を高く持ち上げる。
バックからみちるの膣入口が盛り上がっているのがよく見え、ゴクリ――と喉を鳴らした。
来るなら来い。
おまえがそのつもりなら、こっちも容赦しない。
今度こそ――おまえを引きずり出す!
一息でさっきより強く勢いをつけて突き上げた。
悲鳴をあげるみちるに構わず、連続して叩きつけていく。また子宮口が開いてきた。そのままもっと開くんだ。もっと、もっと……!
「ゆ、雄二……っ!」
みちるの恐怖に満ちた焦った声が聞こえたが、悪いがとまるつもりはない。この穴を穿つ硬さは十分漲っている。このまま勢いを殺さず突き挿していくぞ。
「い、いたいの、……雄二っ!」
「我慢しろっ」
「雄二……っ!」
「おまえにはしなかったが、俺のセックスは痛いくらいでちょうどいいんだよ。蒔奈はこれがクセになってるぞ」
「う、……うそぉ……?!」
「あいつは淫乱だからな。今のおまえもそうだ。ほら、動きを早めるから、腰をもっと動かすんだ」
1秒にも満たない速さで激しく突く。妊婦には非情な動きだと承知している。しかしこれくらいしないと。
……開いてきた。
穴が痙攣している。動きにつられて涎みたいに中から熱い液体が染み出してくるのを感じた。そろそろ……来たか?
みちるが痛い痛いと叫んでいる。少しかわいそうな気がしないでもないが、許せ。
みちるの手が何かを掴むように宙に伸びた。その手を掴み、後ろで羽交い絞めにする。そのまま奥へ奥へと突き進むと、……やがて。
何かに突き当たった。
骨盤――胎児の頭を支える胎盤だ。
ゴツ、と当たったそれに、相当深く潜りこんでしまったのだと気づいた。
それがきっかけになったのか。
みちるが呻き始めた。……来たか。陣痛が。
俺の動きで子宮下部が伸縮したらしい。そして熱い飛沫が亀頭に降りかかった。――破水だ。
お産が始まった。
やっとか、と微笑むと、突く動きをようやく止め、膣内からゆっくりと引き出した。
「うぅぅぅ……っっ」
「みちる、痛むか?」
言葉もないらしい。みちるの顔が苦痛に歪んでいる。こうさせたのは俺だが、なんだか申し訳ない。
その表情を瞬きせずにジッと凝視した。――変化。それを見極める。
すると。
瞳の色が変わった。
歯ぎしりする。……こうなるだろうとは思っていた。だがまさか、本当にやるとは。
「みちるに代われ」
顔を振り向かせて口づける。もうひとりのみちるに、俺は元のみちるに戻れとキツい口調で言った。
「ゆ、雄二……」
「おまえがもうひとりのみちるなのはわかっている。その陣痛はおまえじゃない。みちるのものだ」
痛みで顔を歪ませながら。
泣きそうな瞳で俺を見つめた。
「……どうして」
「出産も、みちるにさせるんだ。痛みを引き受けるんじゃない。その痛みは俺がみちるを孕ませたからうまれたんだ。おまえはイかなかったんだろう?」
「……うぇ」
「泣くな。今回ばかりはみちるのためを思うなら、みちるに代わってやれ。子供を産ませる実感を、みちるに与えてやってくれ。そのかわり」
後ろから抱きしめて優しく口づけをした。
はぁはぁと苦し気な吐息を感じながら、啄むようにキスを繰り返す。
やがて呼吸が落ち着いた頃、泣いている瞼をそっと吸い上げた。
「おまえをもう一度抱かせてくれ。今度はおまえの子供を産ませてやるよ。身籠ったら10ヵ月間、俺と一緒に過ごすんだ」
「…………」
「返事は?」
「……はい」
「約束したからな。おまえを今度、もらうぞ」
「……ごめんな、さい……」
「わかればいいんだ。……さ、みちるに代われ」
途端に、いたたたた、とみちるが腹を抑えこんだ。それに微笑み、無線を取り出してヘリを呼び寄せる。
みちる。
誕生日、おめでとう。
そして出産、頑張れよ。
「みちる、いまヘリを呼んだからな」
「あ、う、う……ゆ、雄二……」
「うん?」
「あ、あの子……怒らないでくれて、ありが、と……」
ババババ――とヘリが来る音がした。
その音とともに気絶したみちるを抱き上げ、ヘリに乗り込みながら。
ふたりのみちるの優しさに心を奪われていた。
その後のビーチにて、後片付けをするJBが、落ちている精液入りコンドームを見てこめかみに青筋をたてたそうです。
そのJBを宥めるセックスもしましたが。
書くかもしれないし、書かないかもしれない。