「あー、何回目だっけー?」
もう見慣れた森に溶け込む船の様相。
迷彩投影中のソレは茶緑のまだらな模様が埋めつくし、搭乗口すらほとんど見えない。
「13回目だ。不吉な数字と言われる事もある」
「余計な一言多いよね、ホント」
「僕もそろそろ暇なんだが……」
とは言いつつ、【敗者】はレヴィが書いていた曖昧な文字から既に戦闘服の設計を進めていた。
「暇ならわたしの代わりに船でも改造してたら?」
「やることがないとは言ってないが?」
「はぁ?」
レヴィは呆れたようにため息をつくと、落ち着いて武器を構えた。
「とにかく、わたしもそろそろ終わらせたいって思ってる所なの。あんたが馬鹿面で暇暇文句言ってられないようにすぐ下ろしてやるんだから」
「あぁ。そろそろ僕も地上に降りたい所だ。僕の望みが叶うかどうかは、貴様の頑張り次第だな」
「12時間後に泣いても知らないんだからね!」
「良い心意気だ。精々、健闘を祈るよ」
その言葉と共にフォトンスフィアが起動し、エネミーが集まり始める。
レヴィは戦うかと思いきや端末を取り出し、ミュージックアプリを選択して音楽を流し始めた。
戦闘はもはやダンス。
緊張せず、どんな苦境でも楽しもうと決めたレヴィに合わせるように、この場に見合わないような軽快な音楽が流れていた。
普通、戦闘時に音楽など鳴らして環境音をかき消すような行為は愚かだと思える。相手が人ならこちらの居場所を教え敵を増やすだけだろう。
【敗者】もそう考えてはいるが、レヴィにはむしろこちらの方がいいとも分かっていた。
レヴィはすぐにアイゼンハートでフィールドを展開する。アイゼンハートはそれにかかりきりで武器変化は出来ないため、他の武器を使うことになる訳だが。
ブラックローズはあくまで対人戦闘特化。
メイン武器となる物を慣らしたいという意思はあるものの、それをするにはエネミーのレベルが高すぎて余裕はない。
なんなら、他の武器を慣らすことも必要なのだからこれはむしろプラスである。
「試作型だけど、ダーカー蹴散らすには十分!」
ブラックローズと似た黒い刃に、毒々しい緑と紫のライン。
鈍く光る剣がエネミーに向くと、レヴィは得意げに叫んだ。
「無垢なる薔薇よ、天地を壊しこの手に全てを支配する力を!ローズウェポン03、"イノセントローズ"!」
ナルシストにドヤ顔をキメたあと、レヴィは直ぐに剣を構える。
最初のエネミー数は14。
順番も理屈もなく飛び込んでくるエネミー達に思い切り剣を振り、下から上へと切り裂く。
「まだまだっ!」
軽やかにステップを踏み、直刀の刃は次々に原生種やダーカーを切り裂いていく。
それでも勢いは止まることなく現れ、小型を倒し続けると勢いが少し弱まる。
しかしレヴィは油断をすることなく武器を持ったまま、音楽に耳を傾けていた。
「わたしが作曲するとしたら……どんな曲になるだろう。【敗者】がいるんだしシンパシーをこっちで作ってもいいけど……遠征三昧でそれほどのリソースはないだろうしね」
『僕は帰還したらすぐに材料調達だ。貴様の戦闘衣を戦闘特化の完全な物にする他、要望していた長期遠征用の活動服の方も僕の分含め用意することにしよう』
「えっ、ホントに?いいの?」
『あぁ。今、僕のリソースはほとんどないに等しい。貴様の戦闘服を作るくらい容易い事だ。それに、ローズウェポン含む試作型の武器のブラッシュアップや火力向上の為の補助、それからグラン類似エネルギーの研究も時間をかけて進められるようになる……
と、長々話し込みたいところだがレヴィ、大型だ。ダークラグネが空間侵食を行っているぞ』
「大型ダーカー?かなり早い気が……わっ!」
『大方、複数回の戦闘訓練によって周辺の小型ダーカーや原生種が減少し親玉が出やすくなっているのだろう。エネミーレベルは更に上がっているが、頭を狩れば勢いは弱まる。蟲ダーカーの軍勢を抑えるには十分だろう。……どうせ水棲型の割合が増えるだけだがな』
「どっちにしろ、やればいいってこと!」
『そういうわけだ』
レヴィのやる気は明らかに上がり続けている。
【敗者】は端末を確認すると、レヴィのグラン類似エネルギーが活性化の予兆を見せていることに気づいた。
空間のフォトン係数がダウンし、代わりにフォトン類似エネルギーの数値が上がっていく。
【敗者】の期待していた通りの状況だ。
グラン類似エネルギーはシャロンが書いた物語の、"約束の力"とは形がかなり違うが、やはりフォトンを拒絶するという特性だけは同じらしい。
そして、【敗者】の予測が正しければ、12時間後レヴィはもっと強くなる。
レヴィの中のポジティブな感情によって活性化し、願いや祈りを感じ取って運命改変によってその形を成す。
さながら音楽だ。グラン類似エネルギーの力は【敗者】が洗脳されていると自覚してしまうほど、互いが共鳴するとどんどんと強くなっていき、それは活性化して形になっていく。
二人にとってそれは、色恋だった。
――だから、もし二人を繋ぐ共鳴の意思が無くなれば、その時はバベルの塔が崩壊するかのように互いの結束が無くなっていく。
「ダークラグネ……やっぱ大型ダーカーの相手はそーうまくいかないって?!」
レヴィはダークラグネの弱点である項に近いようなコアの部位を狙おうとするが、ヘイトを受け持つ人間が居ない以上ダークラグネはレヴィの方を見続け、直接背面を取る事は難しくなる。
となればコアはアイゼンハートで狙い、レヴィ自身はダウンを誘発するため足の破壊が必要になるが、ここでレヴィとエネミーとのレベル差が顕著になっていた。
「ぜんっ……ぜん壊れないんだけど!」
当たり前だが、創世器の火力は他の武器とは比べ物にならない。
コアを狙うアイゼンハートの攻撃はコンスタントにダメージを入れ続けているが、肝心なレヴィ本人の足への攻撃はほとんど意味を成していない。
イノセントローズは試作型で火力は実戦相当ではない。その上、レヴィはフォトンアーツもクラスも使えない。
だからこそインジュリー効果を持つ武器を作った訳だが、インジュリーはポイズンではない。あくまで最大値を減らすだけだ。
「前は【敗者】の眷属に手伝ってもらってたから分かんなかったけど……、このレベルの大型ダーカー相手だと手も足も出ないなんて……」
『無駄じゃない。続けていれば成果は出るだろう。
しかし、もっと効率的に出来る余地はいくらでもあるな』
「効率的に出来る余地……」
イノセントローズにもブラックローズ同様、ギミックはいくつか存在する。
『無我夢中に切り込むだけじゃなくて、相手を観察し、どの方向から切り込むのがより切れやすいか、仮に完全な破壊出来なくても、重心を狂わせ倒れさせる事の出来る一点は何処なのか……人で言うアキレス腱のような場所を探してみるのもいいんじゃないか?』
「た、しかに……?!」
『人では当たり前のようにやっている拷問も、ダーカーを前にするとコアにばかり目がいってそこを攻撃すればどうにかなる、と他の部位の弱点を疎かにしているのだろう?だから足一つ切るのにそんなに時間が掛かっている。もし人なら、切り方をよく理解しているはずだ』
ダークラグネの大振りな攻撃を避け、一歩前に進むと直ぐに足に戻り、ダークラグネの外殻の隙間に剣を差し込む。
全力で力を入れ、引っ張りながら、さらにイノセントローズの第二のギミックを発動させる。
イノセントローズの刃がグンと膨らみ、大剣に変化すると硬い殻をベリベリと剥がしながら同時に内側の肉に強く食い込む。
「うおぉーりゃああっ!」
そして力いっぱいに引き剥がすと中からダーカー因子が噴き出し、外殻が外れ剥き出しになった赤黒い肉があっという間にバランスを崩し、ダークラグネは倒れ込んだ。
「よしっ!」
レヴィはすぐに剣を抜き、飛び上がるとコアに向かって刃を突き刺す。
インジュリーを掛け、さらに第三のギミック。
「ホワイトローズと重ねればすぐ倒せる……!」
レヴィは剣を引き抜いてまた突き刺すと、そこから手を離した。
そして懐から茨の彫りが特徴的な白を基調としたカラーリングの銃を取り出し、撃ち込み始める。
突き刺さった剣はブルブルとひとりでに震えると、チェーンソーか何かのように激しくガタガタと動き出した。
刃からは抉るような小さな刃がいくつも現れ、コアの中をぐちゃぐちゃに乱していく。
"振動"だ。
イノセントローズはインジュリーの付与、振動効果、そして長さと太さの変化という三つの能力を伴った状態が試作品として作られている。
――当然、この場にダークラグネしか居ないなんてことはなく、レヴィに迫り来るダーカーや原生種をいなす必要がある。
「邪魔……!」
レヴィは懐からもう一丁、バラの刻印が彫られた白い銃を取り出すと視線を向けることもなく撃ち始める
二丁の拳銃、化学反応によって瞬時に生成される特殊な弾を撃ち出すホワイトローズだ。
ホワイトローズの弾はダーカーにも原生種にも有効な弾となり、明らかな火力不足は目立たず敵を貫いていく。
そして残留するダーカー因子はあっという間にアイゼンハートが吸い込み、範囲攻撃のためのエネルギーへ転換していた。
「とにかく、ダークラグネを早く殺らないと……!」
雑魚を一掃すると二丁の拳銃をコアに向け、弾丸が無くなるまでひたすら撃ち込み続ける。
イノセントローズの攻撃も重なり、ようやくダークラグネが倒れるとレヴィはホワイトローズを一つ仕舞い忙しなくイノセントローズを抜いて、拠点の前まで戻った。
敵の波が一旦は落ち着いた。
一旦は、だ。どうせ十分もしないうちにまたやってくる。
「試作型って言ってもホワイトローズはほぼ完成に近い感じの仕上がりだよね……やっぱ剣は素材選定も火力向上も難しいや」
レヴィが銃の方が出来がいい、と感じているのは銃の方がより決まったパターンで効率化されている、機械的な物だからだろう。
剣は打ち方のほんの少しの違いで大きく切れ味が代わり、薄い刃に火力を担保するためのギミックを盛り込むのも難しいが、銃はそうではない。最適な形はとっくの昔から作られているし、途方に暮れそうなくらい大変な材料配合などの数値的な微調整は必要だが、明らかに職人としての経験の差が顕著に現れるようなことはない。
刀匠どころか武器職人すらペーペーの初心者なレヴィにとってまだ剣は難しいのだ。
この実戦に持ち出してきたブラックローズもイノセントローズもギミックを積み込んだ上まともに動くだけまだマシな方。
真の初心者は火力の保証すらままならない。
そして、そんなレヴィがかなり完成に近いと言っているホワイトローズの弾の合成パーツはマガジン内に入った液体と、スライドの底部分にある特殊な金属素材の二つ。
液体は1000発分の弾を作ることが出来、スライドは30000発分の弾を作ることが出来る……
ようは、解体の必要があるスライド部分は交換頻度を落とすために、できる限り耐久値を高くしているのだ。
しかもホワイトローズは二丁な上ブラックローズの方にも銃機能はある。
よほどなことがない限り……それこそこの24時間連続戦闘というシチュエーションですら、スライド部分の損傷による弾切れを起こす事が出来ない。
『イノセントローズの改善点は大きく三つ。ひとつは振動の速度がまだ遅いこと。二つは内部で展開される刃の形状が甘く、返しを付けるのはいいがその形状により殺傷能力が落ちていること、それから貴様の単純な技量不足で切れ味が足りていないな。
普通、刀匠も僕もそうだが創世器を作るものは単純な刃の切れ味を重要視しない。あくまでその武器はフォトンの器であり、刃はフォトンを纏わせるための土台だ』
「土台……」
『それに対し貴様が作るのは"創世器級"のただの武器。そこに必要なのはフォトンを纏わせるための土台ではなく、明確に殺傷能力を持つ刃物だ。イノセントローズのギミックをどう入れるかに集中しすぎて、基礎的な部分が欠落していると言った方が分かりやすいか?』
「まあ、……そういうことになるね。ブラックローズの火力不足も結局そういうことだし」
『ブラックローズは仕込み傘という制限がある以上もっと難しいだろう。より洗練され、より攻撃に優れ、なおかつ耐久性もある武器を作るならプログラムの調整より、武器職人として刃物を作る事に慣れるべきだ』
「刃物かぁ……包丁とかハサミとか作ってもいいし、……いや、そもそも使うものしか作っちゃいけないなんて縛りもないし、適当に遺跡にでも捨てるか倉庫にでも詰めておけば作ってもいいのか……」
『いや、そもそもだ。次の遠征だと……ライデンシャフトの転換機構……ようは菌に値する物の制作になるだろう?ブラッシュアップは僕がある程度済ませてやる。だが、貴様が武器を作る度に火力不足が問題になる、なんていうことは良くないだろう?
余裕があったらそういう練習をするくらいでいいんじゃないか?』
「ま、そだね。そーいうのはマキア行く時にやろっかな」
ゼリー飲料を飲み干すとザワザワと森が騒ぎ出し、エネミーがぞくぞくと現れる。
原生種や蟲型は減少しており水棲型がメインだ。
『この一帯のダーカーはほとんど狩り尽くしている。とはいえ、他地域や遺跡に転移装置を置きダーカーを此方へ誘導している。弾切れという物は決して実現しないぞ?』
「そんなの余裕に分かってるってば!」
イノセントローズの刃を細め片手剣に変えると直ぐに切り込み、アイゼンハートが起動したと同時にレヴィの背面を取るエネミーに攻撃を仕掛ける。
糸を引き、人形で劇を行うかのように、音楽に合わせてレヴィが決まった場所に足を踏み出すだけで歯車が噛み合いエネミーが倒れていく。
レヴィは剣で薙ぎ、アイゼンハートの攻撃を操作していると言うのに、レヴィが敵を倒しているようには見えない。
レヴィはクルクルと踊って舞い、それに合わせてハリボテがタイミングよく倒れていくかのようにエネミーが消えていく。
大型ダーカーであるゼッシュレイダが出てもレヴィは驚かず、クルクルとその場をバレエの動きで回るとタンと足を跳ねさせてしなやかに剣を振るい始めた。
『レヴィ、先程も言ったように観察だ。コアを集中的に攻撃するだけではなく、相手の身体構造や攻撃パターンから常に有利を取れる状態に……、いや、そういう気分では無いか』
「ふふ、あははははっ!」
曲が変わると遂にはご機嫌に歌い出し、大型ダーカーを前にした状況だというのにレヴィは自分が主人公のショーを演じているようで華やかで、かつ独りよがりに踊っていた。
グラン類似エネルギーが活性化し、どんどんと出力が上がっていくとイノセントローズは黒い刃が分からなくなるくらいに紅く発光し、一振でゼッシュレイダをダウン状態に持ち込んでいた。
「あぁっ、……気持ちいい……気持ちいい〜っ!!」
レヴィの楽しげな様子に【敗者】はほくそ笑み、フォトンスフィアを通じて莫大なフォトンで地脈を刺激し、下がっていくフォトン係数を無理やり上昇させる。
【敗者】のような、フォトンをより上手く扱える存在がやればその効果は絶大。
枯れたように見えたダーカーが一気にまた噴き上がり、ナベリウスのダーカーどころか周辺宙域のダーカー、果ては【敗者】が転移装置を用意していたダーカーの巣窟に蔓延るダーカー達が一点に集中していく。
開始一時間でこのような事をしても首を絞めるだけかもしれないが、今のレヴィには寧ろこれくらいしないとつまらないだろう。
「ふふっ、アンタもホント意地悪なんだから……」
レヴィはおどろおどろしい気配と共に空を埋め尽くす程の空間侵食を見て、端末を操作した。
「こーなったらレヴィ様のステージ本格開幕なんだから!」
レヴィはサッと飛び上がると、彼女の足元に六角形の乗り物が現れる。
乗り物と言っても、車輪がある訳でもなく、操縦桿がある訳でもなく、その見た目はほとんどタイルのひとつで、特徴的なのは下部分の船底のような形をした部分だ。
これはある意味飛行機でもあり、船でもあり、車でもある。
フォトンを持たず移動の面で制限が多くなる彼女が、縦横無尽に空を飛び回りテレパイプもテレプールもなしに移動する為の手段であり、同時にこのような場においても戦闘の幅を広げることも出来る。
ローズウェポンの最後を彩る06番、"ローズ・ヴァルキュリア"。
宙を舞い襲いかかるダーカーはまるで砲撃の雨のようであり、空輿は羽か魚の尾のように空を自在に掻き分けてあっという間に通り抜けると、レヴィは空を指さす。
流れる音楽のクライマックスとともに、レヴィの体が紅い光に包まれ、ダーカーがその強すぎる光によって消し炭になっていく。
『これは……』
【敗者】はモニターを見て、目を見開いた。
フォトンは素粒子。本来はその場にあるだけの空気といって差し支えないものであり、それをエネルギーとし、液体固体へと形を変え攻撃手段や動力源と化すためには特別な技術が必要になる。それはまさにシオンからの賜物だ。
そう、フォトンで攻撃する時は、テクニックや武器の刃、弾丸やフォトンアーツなどでそれを攻撃するために"性質を変え"、"形を変化させ"、"殺傷能力を付与する"ことが必要なのだ。
それに対してレヴィのこれは全く違う。
フォトンで例えるなら、エネルギーそのもので強引に焼き払っているのだ。
アークスの体内で変化させたフォトンエネルギーをなんの形もなく、フォトンのままぶつける。それと同じように、活性化したグラン類似エネルギーをなんの形にもしないまま、ただエネルギーを纏って掲げただけでダーカーが消えていくのだ。
これほどの所業ができるのは最早アークスではない。フォトナーだ。よりフォトンに対する理解力と技術が高く、よりフォトンに適した器を持つフォトナーなら出来るが、アークスでこれほどの力が出せるのは稀代のテクニックマスター、クラリスクレイスくらいだろう。
『理解出来ないな。何故これに再現性がないのか……何故力がないと言われるのか……アークスにこれが引き出せなかった理由はなんだ?
フォトンアレルギーだから、なんて理由だけではあまりにも粗末過ぎるだろう……?』
レヴィのエネルギー係数は異常とも言える数値を示しており、時間が一時間、二時間と経過しても下がるどころか寧ろ上がっていく。
【敗者】はレヴィが大量のダーカーを殲滅していく姿を見ながら、心臓がバクバクと唸りただそれを見守るだけだった。
――気になる。今まで調査できなかったことが知れるかもしれない。
『"底"が果たしてどこなのか……その器に、本来どれほどのフォトンを入れることが出来たのか……体の中からグランが無くなれば、それが分かる……!!』
【敗者】の現状の予測だと、レヴィの体内にあるフォトンをエネルギーへ変換するジェネレーターに異常があり、グラン類似エネルギーが作られているのではないかと考えているのだ。
しかし、そうであってもレヴィがフォトンアレルギー……フォトンを取り込むことが出来ず、拒絶反応を起こすのは、非活性状態のグラン類似エネルギーが満たされていて取り込む必要がまったくないからだと考えた。
その説が正しいと証明する手段は一つ。
レヴィの体内に蓄積し器を埋め尽くすグラン類似エネルギーを全て排出し、変換しないといけない状態に持っていくことだ。
フォトンがグラン類似エネルギーへ変換されるその瞬間を観測することが出来れば、研究は飛躍的に進む事になる。
そして、彼女がルビィやマトイと類似した、おぞましいほどにフォトンを詰め込める器なのではないかという可能性も確認できるのだ。
二章で大体どれくらいの話数になるかを計算していた所、それなりに長くなりそうなので三章もしくは四章以降を続編という形で作品を分けるか検討しています。話数が長すぎると管理が少々面倒なのと、読者からしても見にくいのでは?と思ったため。
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続編として作品を分ける
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分けないで一つの作品でまとめる