「……!」
レヴィの足元にあったのは"レヴィ"だ。
厳密に言えば彼女の器。
それもおどろおどろしいオーラを放ちながらダーカー因子に侵食されきっている上、なぜかレヴィが少し嫌がるような手の見えないほど長い姫袖のロリィタ服を着せられていたからだ。
「ここに転がってるダーカー因子まみれのわたしの体は一体なに?なんで一体だけ転がってる訳?しかも、こんな服着せて……」
「……それはテストだ」
「ホントの事言えば、レヴィさんは寛容だから全部受けいれてあげるよ?」
レヴィは目を細めて【敗者】をじっと見つめる。
コホン。そんな咳払いをした後に、【敗者】は言い訳を始めた。
「……貴様の器を利用して乗り移ってみた。いや!勘違いするな。あくまで、異性の体に入ったことがないから感覚を確かめたかっただけだ。それに、フォトンアレルギーである貴様の肉体に入った時のダーカー因子量の変化を計測し」
「おっぱい揉んだよね?」
「当たり前じゃないか」
「下半身触ったよね?」
「当たり前だろう?」
「実は、撮影とか?」
「減るものじゃないだろう?」
【敗者】の悪びれる気の一切ない態度。
レヴィは顔を真っ赤にし、端末をギュッと握りしめながら叫んだ。
「……ド変態!」
「喧しい!貴様の器を僕が使って何が悪い!」
紛れもなく逆ギレである。
レヴィはズカズカと近付いて【敗者】を見上げると、【敗者】の胸をベシベシと叩く。
「あんたわたしの体使ってどんな写真撮ったワケ?!見せて!」
「誰が貴様に見せるか!」
「ふん!こうなったら!」
「無駄だ!貴様の端末からのアクセスを遮断して……」
ぷく、と膨らませた頬を萎ませ、後ろ手に持っていた端末を取り出すとポチポチと触り始めた。
だが【敗者】もすかさず端末を取り出し、セキュリティソフトでレヴィの端末を選択しようとする。
しかし、レヴィは端末の画面を見るとケラケラと笑い始めた。
「っふふ、あははは!わたしがそんな甘いことすると思う?このド変態!変態変態!ドスケベ!」
レヴィは端末の画面を【敗者】に見せつけた。
そこにあったのはレヴィが撮っていないレヴィの画像。正しく【敗者】の言っていた撮影した写真そのものだ。
「なっ……会話中に転送を完了していたというのか!」
レヴィはスクロールして端末の画像をじっくりと眺めていたが、流れていく写真を見るほどどんどん眉を顰め顔が赤くなっていく。
「あっ、あんた……!なにこのローアングル!自分で撮ってて恥ずかしいとか思わなかったわけ?!」
可愛らしいロリィタ服のパニエを捲り、フリルの着いた紐パンを見せつけるかのようにポーズを取った写真……
レヴィが恥ずかしいのはもちろんだがなにより人の体に入ってこんなノリノリで写真を撮影する【敗者】の方が異常者である。
「貴様の顔で撮るんだ、恥などない。後から見返せば僕が中にいた事なんて消える。後に残るのは貴様の羞恥の写真だけだ」
写真の記録に中身が誰だったかなんて情報は残らない、という理屈を元に【敗者】が普段見せるわけもないような笑顔を表情の豊かな彼女の体で行い、キラキラとした笑顔にエロティックなポーズで大量の写真が保存されていた。
流石に動画はない。動けば中身がわかってしまうからだろう。
「自分で撮ってないカメラ目線の自分の写真がこんなにあるの不気味すぎるんだけど……」
しかも中身がコイツ?
なんてことを考えると、レヴィはゾワゾワと鳥肌が立った。
【敗者】は男だからいいのに、自分の体に入っても全く嬉しくない……
「だったら貴様も僕の体に入ってみたらどうだ?」
「えっいいの?!」
ただしレヴィが【敗者】の器に入れるなら話は別だ。それはもちろん嬉しい。
自分の体として好きなように好みの男の肢体に触れ、揉み、動かせるなど至福に等しいだろう。
何より、【敗者】が倫理的にブレーキをかけるありとあらゆる行為が可能なのだ。
「何をするか自己申告するのが前提だ」
「うーん、乳首開発」
「貴様殺されたいか?」
「いやあんただって胸触ってたでしょ?!」
「貴様のそれは不可逆的な物だろうが!僕のここなんか開発してなんの意味がある?!」
レヴィはぽっ、と照れ臭く頬を染めてボソボソと呟いた。
「わたしが……楽しいから……」
「人の体だぞ?!」
「いやこっちだって人の体なんですけど?!この写真の責任どうやって取るつもり?!」
「責任も何も無いだろう、たかが写真じゃないか」
「たかが?!あんたがこれをネットにばらまいたらわたしの人権無くなるんだけど?!」
「元から人権ない女が何を言っているんだ?」
「まあ人権は無いけど……そうじゃなくて!」
二人の口論が暴力に発展するギリギリ手前で、レヴィは話題を戻したように振る舞う。
「あのさ、胸触った時……感覚あった?」
「貴様の体だ。貴様の体を基準とした性的感覚はあったが、思考はあくまで僕のもの。貴様と同等とは言えないな」
【敗者】はいつもレヴィに言っていた。
レヴィの体は敏感で、感度が高く、快楽に弱いと。
"レヴィの体を基準とした性的感覚がある"というのなら、それはもちろん反応すると言うのと同義だろう。
となれば当然、性感帯の開発具合もレヴィと同じな訳で……
「……乳首開発どう?」
「どうじゃないが」
「御検討の程よろしくお願い致します」
「作法の勉強してアウトプットするのがたったそれだけか?」
「うん」
悪びれの欠けらも無いレヴィの態度に【敗者】は溜息をつき、彼女の背をぽんと押した。
「はぁ……とにかく待っておけ。この液体が循環し終えたら貴様を呼び出す。その時になったら覚悟しておくんだぞ?」
「いやあんた逃げてるだけでしょ。
そもそも!さっき依代にはしないって言ってたよね?!」
しかしレヴィは振り返り、腕を組んで当然のように【敗者】の前に立ちはだかる。
「ただの物体に体を入れるのと人を依代にするのでは根本的に違うんだが?」
「だったらわたしのおっぱい揉まないでよ!」
「揉んで何が悪い?!僕は科学者だぞ?!自分の作ったものの成果を自分で確認することの何が悪いんだ!貴様が自分で作った武器を使うのと同じだろうが!」
「こんなしょーもないことで逆ギレしないでよ!っうわぁあ!」
バン、とレヴィは【敗者】に勢いよく胸元を押されたかと思えば部屋から追い出され、その上扉も両方施錠されていた。
「むぅうう〜〜っ!!」
レヴィは扉の前でひとしきり怒りを撒き散らし、扉を蹴った後にゆっくりと座り込んで蹲る。
高次元への干渉をマジックだと言って誤魔化そうとしたが、【敗者】にはあっという間に嘘だとバレていた。
――高次元への干渉。普通に考えれば不気味で当然。
彼が求める全知だって、所詮全能ではない。あくまで知識のみだ。
そんな理論上の知識でしかないものを、目の前で触れる人間がいたら……不気味で仕方ないに決まってる。
フォトンも使えなくて、変なものが見えて、触れて、アークスの資格は微塵もない。
異様で不気味で恥知らず。
所詮は"妹"で、出来損ない……
「ッ!」
ぐるぐると頭の中に湧き出た自己嫌悪でレヴィの目がかっと熱くなると、背中からトントンとノックの音が聞こえてくる。
「【敗者】……?」
「30分くらい掛かりそうだ。扉の前で待つ必要は無いがね」
「あっ、そ、そう?」
「……」
【敗者】は扉を開けたかと思えば、腕を伸ばし、レヴィを抱きしめた。
「ひゃっ?!」
「……」
【敗者】はレヴィを持ち上げるように顔を埋めながらぎゅううと強くレヴィを抱え、ぬいぐるみか何かのように扱っている。
「ちょっと……あんたそんな暇じゃないでしょ?」
「暇じゃなきゃ何も出来ないのか?」
「そうじゃないけど……」
足もつかないままの状態で【敗者】と目が合う。
彼の血よりも赤い瞳に見つめられると、レヴィは自分が思っているよりもずっと小さく弱い存在なのかもしれない、と思ってしまった。
そしてレヴィは、彼に魅了されている……
「……レヴィ?」
ほんのりと赤く染まった頬、蕩けた瞳、レヴィの甘ったるい表情が【敗者】の赤い瞳に映る。
「……ちゅーしてもいい?」
レヴィが不意に口にした言葉で【敗者】は少し目を見開くが、直ぐに微笑んだ。
「わざわざ許可を取るまでもないだろう?」
顔が近付くと、互いの髪が交差し、唇が重なる。
【敗者】の体はどこも筋肉や骨で張っていて硬いが、不思議と唇は柔らかく、レヴィの幼く柔らかい唇と噛み合うとすぐに離れ、そしてまたくっ付いた。
「んっ……」
音を立てながら啄むように何度も重なり、レヴィの手が行き場もなく【敗者】の腕の中で右往左往と動いていると、【敗者】は唇を離し彼女を下ろした。
「ほら、……」
レヴィの足が地に着いたことを確認し【敗者】はゆっくり腕を離そうとするが、レヴィはすかさず腕を伸ばし彼に抱き着いた。
「ッ!」
「おいおい、まだ足りないのか?」
「もっとギューってしたいだけだし……」
レヴィは先程の仕返しのように【敗者】の首の後ろに手を回し、強く抱きつく。
【敗者】も困ったような溜息をついた後にすぐ抱擁を返した。
「はぁ……」
「あんたって、全然普通じゃないし変態みたいなとこあるけどさ。
わたし、そういうとこが好きなのかもね……」
【敗者】は怒りたくても怒れず、レヴィの髪をすくってじっと見つめるだけだった。
もし【敗者】がただ優しいだけだったり、ただレヴィを気遣うだけのような……普通の人だったら、レヴィはここまで夢中になっていなかったはずだ。
レヴィに怒鳴ったり、殴ってきたり、想像も及ばないような酷いことするからこそ、レヴィは好きだって思える。
優しくないところが好きで、乱暴なところが好きで、当たり前じゃないことを当たり前のように振る舞えるからこそ、心から愛したいと思える。
「……」
「あっ、ご、ごめん!もう平気だから……えっと、その……」
レヴィはゆっくりと体を離し、【敗者】を恐る恐る見上げた。
視線がぶつかった瞬間、【敗者】は目を細め彼女を凝視する。
「……【敗者】?」
「いや。……また後で会おう」
【敗者】はレヴィの体をポンと押すと、扉を閉め再び施錠した。
「あーもう……はぁ……」
レヴィが自室へと戻る道のりの間、彼女にはずっと【敗者】のピリッとした男の匂いと唇の感触が残っていた。
――あのあと結局裏任務には行けていなかった。
受注前な故飛んだ訳では無いからまだいいが、せっかくの自由時間を睡眠に使ったのはレヴィにとっては勿体ない。
どこかで上手く取り返さなければ……なんて思いながら、レヴィはメッセージを開き眺めていた。
「マグノリアからの挨拶は適当にスタンプで……シルンは謎の顔出せ連絡、これは後でいいや……匿名は無視、ディナンからの奴も無視……もういいや」
レヴィがリビングに入ると教科書を開き、ノートを取り出す。
宙技士の勉強だ。
今はあまり時間が無いため、無免許だが知識はある操縦部門の内容を試験用に覚え直している。
確かに忙しいが学ぶのは楽しい。
レヴィにとって知らない部門の勉強はゲームと同じようなものだ。
訓練学校の時のように過度に叱責されたり、不当な扱いのせいで点が付かないと分かっていた頃は勉強も好きじゃなかった。
だから免許を取って以来暫くこうやって勉強に打ち込むことはなかったのだが、その楽しさすら【敗者】が思い出させてくれた気がしていた。
そういえば、とレヴィは思い出した。
宙技士の実技試験はリモート不可。
本来昇級であれば勤務経験なども考慮されるものだが、一級宙技士であり元艦長のシルンに力を借りて捏造しようとしているのだ。
だから試験を受ける時は無免でありながら二級程度の実力を持たないといけない。
となると努力はもちろん必要なのだが、同じくらい必要になるものがある。
変装だ。
(メイクと耳だけじゃちょっと心許ないし、新しく作らないとなぁ……)
宙技士もそうだがパフォーマーになる時もレヴィの姿ではとても出来ない。
あのクーナでさえ表舞台に出る時用の姿があるのだ。
【敗者】が身体のデータを持っているのなら、それを参考に構築していくのも悪くないのでは……なんてレヴィは悶々と考えながら教科書を眺めていた。
レヴィの現状の進捗は、操縦部門の過去問に関して言えば全問正解余裕だ。
彼女は法律を読み込んでいたお陰で一級の試験に必要なアークスシップ間や惑星航行での条約等も最初から全部知っていた。
おまけにハッキング前提な事から基本手動操縦、管制からのイジメのお陰で危機を脱出する場合の特殊操作に関しても経験済み。
となると問題は実技試験での自動操縦の操作マニュアルや副操縦士との連携など、実際に働く場合においての連携に対する経験や知識が皆無なところだが……その部分こそシルンに教えてもらう場所だ。
(呼び出しは忙しいからまだ後だって話をしたし、シルンの連絡は多分関係ないものなんだろうけど……カジノの時の誘い方とは違うしなんだろう……?)
そんな風に考えた瞬間、リビングの扉が開いた。
このゆったりとした足音は紛れもなく【敗者】だ。
「レヴィ、準備が出来た」
「あっ、ほんと?思ったより早いね」
【敗者】は机の上に広がっていた教科書を見て少し目を細めるが、直ぐに振り返り、彼女へ背を向けた。
「さっさと来い」
そんな言葉の後に扉が閉まると、レヴィは慌てて道具を仕舞い、リビングを飛び出した。
「待ってよもー!」
【敗者】の歩行速度は速い方ではないのにもう見えない。
転移したか、嫌がらせのために速く歩いたかの二択だろう。
「全く……やることが大人気ないんだから」
レヴィはため息の後に走り出し、階段を駆け下りクリーンルームに辿り着くと再びその扉を開いた。
先程とあまり様相は変わらないが、トリリオン情報体の入ったポッドの容量は少し減っていた。
「器、……まだ見えないんだ」
【敗者】は部屋のアタッチメントを操作すると、レヴィの目の前に手術用の清潔で硬いベッドが現れる。
レヴィはそこへ一歩近付くと、すぐに【敗者】と目が合った。
「施術を開始する。服を脱いでそこのベッドに横になっておけ」
「と、頭部切断とか言わないよね……?」
己の身衣に手をつけつつ、レヴィは頭上を照らす大きな照明を見て思わず眉を顰めた。
「何を言っているんだ?体に傷は付けない。魂やフォトン……貴様であればグラン類似エネルギーの移動だ。通常エネルギーの総量が見えない以上、移動には時間が掛かるだろうが、こちらも無策という訳では無い。エネルギーの総量に関係ない移動方法を用いることにする」
「総量に関係ない方法?」
「身体を移し替えるという技術はフォトナーの頃から存在したが、それとダークファルスが依代に憑依するまでのプロセスは別の物だ。
前者は内在フォトンの移動に時間がかかっていたが、後者は時間が掛からない。
ダークファルスほど強大で莫大な量のダーカー因子を持つ存在が、フォトナーと同じ移動方法を利用していたらキリがないだろう?」
「つまり、ダークファルスのやり方を使うってこと?」
術服とかないのか、なんて思いつつレヴィは全裸でベッドに乗り上げた。
【敗者】の視線は不思議と彼女の顔ではなく胸に集中している。
「ダークファルスに選ばれる器とは、対象のダークファルスに酷似した強い渇望とネガティブな感情、そしてダーカー因子を惹き付けるだけのフォトンが必要だ。この法則はダーカー因子やダークファルスの性質に大きく関係している。となれば、グラン類似エネルギーの移動に使う物とは、同エネルギーに関係する法則を適用する……」
「てことは?」
「ポジティブな感情と、強い祈りや願い。そうあるべきだと望む強い気持ち。そして、フォトンなき器……ということになるだろう」
レヴィは【敗者】の言う何かの物理法則や数式に値するものでもない曖昧で流動的な"法則"を聞いて思わずきょとんと目を見開いた。
「祈りや願いって……そんな曖昧なもので……?」
「ただ理解すればいいんだ。強い力の為に、新たな器が必要であること。その為には、どんな手段を使ってでも今の体から抜け出さなければいけないこと。そして……」
「そして?」
「僕も力になるのであればそれだけの事はする。共同作業だ」
「共同、作業……!!」
レヴィは非常にチョロいことは【敗者】もよく分かっている。
二人で協力とか、バディらしい行為とか、そんな憧れに値するような言葉を出せばすぐレヴィの目は輝き手が跳ねた。
「うん!頑張る!」
「三分だ。三分願っていろ。集中力や感情の持続時間を考えるとこの時間が一番丁度いい。
三分後に寝かせて器の移動を開始する。
フォトンのない器だ。失敗すれば死ぬかもしれないが……貴様が死ぬことは僕が許さない」
「三分……?」
そんな短くていいの?なんてレヴィが思っていると、【敗者】が彼女に近付き寝るように促した。
「死なないような死ぬ気でやれ。生きたければ、あのアークスを殺したければ、僕の力になりたければ……恨みも憎しみも愛情も何もかも祈りに使うんだ」
「……分かった」
レヴィは仰向けに寝転ぶと、天井と照明が視界に広がった。
そして骨張った黄白い大きな手が映ると、レヴィの目をゆっくりと覆う。
「健闘を祈る」
そんな言葉の後に、【敗者】は機械を作動させた。
ピッ、ピッ、と規則的なバイタルサインの音がレヴィの耳に入り、レヴィはゆっくりと深呼吸する。
「では、施術開始だ」
「……!」
【敗者】のその言葉を皮切りに、レヴィは自分の心の中と向き合った。
――はっきり言えば、機械臓器と数式によって肉体を制御するというサイボーグ理論の研究は失敗してなどいない。
だが、同時に成功もしなかった。
サイボーグ理論は"肉体の治療"は出来たが、"肉体の強化"は出来なかったのだ。
そしてわたしが求めたのは、紛れもなく肉体の強化だった。
なら、臓器が生のものになればそれは肉体の強化になり得るのか?
いや、そうでは無い。
わたしは最初から間違っていたのだ。
臓器を変え、筋肉を変え、肉体を変えたところで最強のアークスになれる訳ではない。
結局、アークスの強さとはフォトンであり、肉体に関係などない。ひ弱で小柄なニューマンだって最強になれる。
だからわたしが作ったのは「強い肉体」ではなく、「普通の肉体とそれが無敵であるという驕り」だった。
【敗者】と会ってそれに気付かされた。
だから、わたしは変わらなければならない。
驕りを無くさなければならない。
強くなりたいのなら、自分の弱さを正しく知らなければならない。
(復讐の為、最強のアークスになる為……)
そう思って、手を伸ばしてみた。
でも届かない。
なんだか違う気がした。
そして気付いた。
【敗者】の為に行動する。【敗者】の望みのために生きる。
……【敗者】を守る為に力を得る。
そっちの方が……もっと"気持ちいい"気がした。
だからもう一度手を伸ばした。
新しい体が欲しい。力を手に入れるため、【敗者】を守るため、気持ちよくなるために……
二章で大体どれくらいの話数になるかを計算していた所、それなりに長くなりそうなので三章もしくは四章以降を続編という形で作品を分けるか検討しています。話数が長すぎると管理が少々面倒なのと、読者からしても見にくいのでは?と思ったため。
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続編として作品を分ける
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分けないで一つの作品でまとめる