(くッ、まだ飢えが止まないというのか……)
一度でやめよう。【敗者】はいつもそう思っているのに、レヴィを抱いた時の強い快楽と幸福感はたかだか一度のエクスタシーで収められるものでは到底なく。
性欲に相対する理性などという抑えるに容易い感情はレヴィという魔性の前には紙で出来た盾のように脆く、【敗者】は逸物を引き抜くがそれは萎えを知らず、彼はレヴィの小さな肩を掴んで体を返した。
【敗者】は汗ばみ火照ったレヴィとじっと顔を合わせる。
虚ろな瞳に対して彼女の表情は甘ったるく、【敗者】を視て柔らかく微笑んだ。
(クソッ、クソ、クソ、……なんて可愛らしいんだ……ッ)
「はぁぁあ……」
【敗者】は感情の籠った大きなため息をついたあと、レヴィの体に手を伸ばし、顔を近づけていく。
もっちりとした柔らかい肌が【敗者】の指に吸い付き、顔を近付けると雌のいやらしく甘い匂いが漂ってきて。
彼は甘い愛撫に堪えきれず、小さな胸に吸い付いた。
「ひゃんっ♡♡」
ぷっくりと膨らんだ腹とゆるやかなラインを描き僅かに膨らみを描く乳、そして小さな胸の割に大きな乳輪と吸われる為に膨らんだであろう構造の雑魚乳首。
「あっ♡ふぁあっ♡」
レヴィはそんな快楽に体を跳ねさせ悦びながらもどこか不満気な触れ合わない手の位置だ。
「あぁぁぁああっ♡んぅうう……♡ひぃぃいん……♡」
そんな様子を見て、【敗者】は声を掛ける。
「何をそんなに物欲しそうな顔で僕を見ているんだ?」
「っうぇ?!ち、ちが……なんでもないっ!その、……す、好きなようにしていいよ……?」
そんなことを言いつつ、【敗者】が顔を離すとレヴィはもっと寂しそうに顔を歪める。
彼女が【敗者】に対して向ける感情は性欲だけじゃない。
彼の体の温もりや与えられる言葉の尊さ、切なさ、頭を撫でられる時の硬く優しい感覚……
それら全てがどうしようもなく愛おしくて仕方なかった。
これ程までにヒトを大切に思ったのは初めてだった。これから別の人に同じようなことは起きないと確信していた。
だが、そう思えばそう思うほど、レヴィの足を数多の憎悪が引き摺る。
【敗者】からシオンへの想い。自身の穢れた過去と障害の持った肉体。【敗者】から払われた手。自身が彼を愛してしまっているという後ろめたさ……
「……ッ、」
レヴィはそれを押し込めようと手を強く握り唇を噛み締めた。
しかし、【敗者】はそんな様子のレヴィを見てくしゃりと呆れたように笑みを浮かべる。
「普段のお前の働きぶりはよく分かっている。望む物があるなら、与えてあげようか?」
「あ……えっと……」
レヴィは驚き体を縮めたが、その後も迷ったように顔を逸らしながらももぞもぞと体を動かし、意を決して声を上げた。
「ぎゅっ、……ぎゅー!」
「……?」
「ぎゅーって、して、ください」
もう一回したいとか、甘い言葉をかけて欲しいとか……そのような返答を想像していた彼にとって、レヴィの求めた物はあまりに小さすぎて思わずくすりと笑ってしまった。
「ふふ、……何もそんな程度の物をそう、覚悟を決めたように言わなくてもいいだろう?」
「わっ、……わたしにとってはちがうだけっ!」
【敗者】は直ぐに彼女の背に手を回し、ぎゅうと抱き締めた。
レヴィは直ぐに抱擁を返し、愛おしそうに【敗者】と顔をくっつけ頬擦りする。
「【敗者】……♡」
「……」
そんな彼女の姿を見て、【敗者】は心の底から彼女にキスがしたい、と思った。
その丸い頬と柔らかい唇、甘い瞳に優しい匂い。
今のレヴィは本当に蠱惑的で、【敗者】は顔を離しその瞳を凝視する。
気分よく頬擦りしていたのを離されたからか、レヴィの目は悲しそうで、萎れた子犬のようにしょげていた。
「……別に、そんな顔をしなくてもいいだろうに」
「うぁっ、ち、……ちが、その……」
「もっとよく顔を見せてくれ」
レヴィが顔を逸らしそうになると【敗者】は無理やり角度を変え、彼女の目を見つめる。
レヴィの表情は不安げで、目は焦点が合っておらず彼の皮膚のどこかを見ている。
しばらくそうしていると、何故かレヴィの目がどんどん潤んできた。
遂には涙となってほろりと零れ、頬を伝って落ちていく。
「どうして泣くんだ?
そんなに、見られるのが嫌だったのか?」
「ちがう、……っ、その、……う、嬉しくて……るーさと、……ぎゅってしてられるの……で、いっぱい近くにいたら、その、……いっぱいいっぱい、胸がギューッとして、嬉しくなって、それで……」
【敗者】は彼女の言葉にギュッと胸が締め付けられた。
可愛い、と思った次の瞬間にはレヴィの顔に己の顔を近付けており、唇同士が触れ合う。
「っ?!」
「レヴィ……」
角度を変えて何度も唇を合わせ、リップ音を立てながら接吻する。
レヴィは蕩けた表情でぼーっと彼に顔を向け、ぎゅっとより一層強く彼を抱きしめた。
【敗者】は長い接吻の後にゆっくりと体を離す。
彼女の小さな腹には我慢汁がべっとりと着いており、長い逸物を離すと粘着質な液が糸引いていた。
当然の如く下半身は復活しており、竿を握るとレヴィの腹に打ち付ける。
「あ……」
「レヴィは、どんな体位が好きなんだ?」
「その、なんでも好きだけど……」
「僕の顔を立てろと言ってるんじゃない。リクエストに答えてやろうと言ってるんだ」
「……」
レヴィは無言で立ち上がると【敗者】の腕を抓り、引っ張る。
【敗者】との本番行為で不満のある体位など微塵も存在しないが、強いて言えば彼女の被虐心を擽るような体位……
寝バックや種付けプレス、それにもう一つ。
「あの、足上げてする奴……」
I字バランスで壁に押付けられ、足首を掴まれながらグラリグラリと揺さぶられたり、逃げられない場所で囲われながら倒れるまで許されないほどきつく責められる……局部を大っぴらに見せびらかす変態的で便器的な体位。
「乱暴にされる体勢を好むとは……つくづく救いようのないマゾヒストだ」
「ベッ別に!わたしが何を好きになろうがわたしの勝手でしょ?!」
「ただからかっただけじゃないか。本気で怒っても滑稽なだけだぞ?」
「むうう……!」
レヴィは頬を膨らませ【敗者】へ顔を上げていたが、【敗者】はそれにただ笑いながら彼女を壁まで誘導するだけで、彼女の体を壁に押し付けると目線で合図を送った。
「……?」
「……」
「どしたの?」
レヴィは【敗者】の顔の位置が不思議で彼の顔を覗き込むように近付いたが、彼の意図が本気で分かっていないようで首を傾げる。
眉を顰め、【敗者】はほんのりと悲しげな表情を浮かべてからすぐに目を閉じて深呼吸し、彼女の頭を流すように軽く撫でた。
「足を上げろ」
「あ、ふふ、……そうだね……」
レヴィは足を掴んでぐいと持ち上げ、軟体を活かし足首を頭の方に持っていく。
恥部が丸見えの非常に恥ずかしい姿勢だが、レヴィはその背徳感すら愛おしそうに汁を垂らして誘惑していた。
レヴィの小さく細い足首を【敗者】は鷲掴み、ふいと軽そうに持ち上げる。
レヴィのグラりと体が揺らぐも彼女は直ぐに壁にしがみついて、【敗者】の支え抜きに動くこともままならない肉便器状態が完成した。
「はぁはぁ……♡♡」
ぽたぽたと膣口から精液が垂れる中、【敗者】は逸物を押し付けてそれに蓋をすると、濡れそぼったそこにするすると滑り込ませる。
「ッん♡」
入った瞬間ぎゅうううとキツく膣内を締め付け、逸物を一気に包み込む。
其れは不気味なほど淫猥で、男を悦ばせるためだけに動き逸物に絡みついていく。
「お゛ほぉおおおおお♡♡♡」
それなのに当の本人に余裕は無さそうで、レヴィはガクガクと体を跳ねさせあっという間に絶頂すると体を壁に押付け、無理やり体を縫い付ける。
「相も変わらず筋金入りのマゾヒストだな……。呆れを超えて哀れみすら覚えるよ」
「だってぇ゛……♡だって、こぇ、きもぢくて……♡♡」
【敗者】は腰を動かし少しずつ引き抜いていくが、その動きですらレヴィにとっては悦であり、本能がさらにさらにキツく締め上げていって、脳は強い快楽に震えビクビクと痙攣し続ける。
「はぁぁ……、本当に可愛らしいな、お前は……ッ!」
「んひぃいいッ♡♡」
跡が付くほど強く足首を掴み上げ、【敗者】はその長大な逸物を杭のようにレヴィへ穿ち、腰を乱暴かついやらしく揺さぶる。
「あ゛ッ♡♡だめこれっ♡♡ダメッ、ダメ、死ぬっ♡♡ぎもぢぃいいいいい♡♡」
「ハァハァ……この雑魚マゾが♡こんなに必死にマンコ締め付けてきてそんなに僕の事が好きなのか?♡」
「お゛ッ♡しゅき♡しゅきぃ゛ッ♡♡るぅしゅき♡だいしゅきッ♡♡」
「はぁぁあ……♡♡僕も好きだ……♡♡」
素面の時のギクシャクはどこへ行ったのやら、セックスしている時の二人は素直でラブラブで幸福であり、二人を追い詰めているありとあらゆる問題もセックスの最中ではまるで何事も無かったかのように振舞っていた。
「お゛ッお゛ッお゛ほぉおおっ♡お゛ほおおおおおおーーーッ!!!♡ぎもぢィイイイイイッ♡♡♡イぐ♡イぐぅううううううッッ♡♡」
「っ、……♡♡♡」
レヴィは盛大な絶頂と共に犬のように潮を壁にぶつけ、よろめく所に容赦なく逸物が突き刺さる。
「お゛ッ?!お゛ぉ゛ぉおおおおッ♡♡ムリぃ゛ッ♡♡ムリ、も゛ッ♡♡もうきもぢくて死ぬぅ゛ううううッ♡♡♡」
レヴィはガクガクと全身が壊れた玩具のように激しく痙攣する。そのままピンと足先から頭まで固まったように強ばったかと思えば失禁し、虚ろな表情で膣内をギチギチと締め上げた。
「イグ、……ムリッ、も、……死ぬっ、死ぬ゛ッ、ぅ゛ッ、ッぐ、……♡♡ぅ゛ぅ゛う゛ッ……♡♡イグぅう……ッ♡♡」
「ッあ゛、……ッ、はぁあッ、……♡♡」
あまりに多くの絶頂と脳を揺さぶる衝撃に耐えられず、レヴィは完全に脱力して体がずるずると壁から落とされていく。
【敗者】に足首を吊られたまま頭を地面に垂らし、逸物が抜けてしまうがレヴィの絶頂は止まらず何もしていないというのにまだビクビクと痙攣を続けていた。
「レヴィ……♡」
【敗者】はそんな彼女を見て手を離し、レヴィを地面へと突き落とす。
べしゃ、とありとあらゆる液体のついた床の上にレヴィの体が無様に突き落とされると、【敗者】は彼女の前髪を掴んで引っ張り無理やり座らせる。
「ぁ、……ぅ、ぁ……」
惚けた様子の彼女の顔へ、【敗者】は逸物を突き付けた。
精液と愛液で白く濁ったそれを彼は根元から先端まで扱き始め、髪もどろどろの汚れたレヴィの姿をじっと凝視して【敗者】はいやらしく微笑む。
「はぁッはぁッ……レヴィ……♡レヴィィ……♡♡」
鈴口を唇に押し付けると反射的にレヴィは舌を出し我慢汁を舐め始めた。
だが【敗者】はさらに奥へ押し込み、レヴィの歯に逸物を当てるとさらに扱く速さを高めていき、パンパンに膨れ上がった逸物をレヴィの口の入口に激しくぶつけ続ける。
「ッふ、……はッ、はッ……レヴィッ、イきそうだ、……出すぞ……ッ、出すぞ、……♡♡」
そして口元から引き抜くと顔の前でシコシコと素早く扱き上げ。
「ッ、イク、レヴィ、レヴィ、レヴィッ……!!」
【敗者】は遂に射精へ至ると、噴き出た大量の精液が容赦なくレヴィの顔にぶちまけられていった。口元から鼻先、瞼、額まで盛大に白濁の雄臭い精液がかかるが、レヴィは極度の疲労でほとんど反応も出来ず。
「はぁッはぁッはぁッ……」
【敗者】は呼吸を落ち着かせると、レヴィの頭に手を伸ばし彼女を撫でた。
だが、可愛らしいと感じた彼女の顔は今精液で雄臭く淫らに汚されている。
「……ッ」
レヴィのすべすべでもちもちで柔らかい少女のような脆い柔肌に精液がかかっている。
まつ毛も長く、瞼の薄いぱっちりとした二重で、美を象るような形をしているというのに少女のような幼げな面立ちは全て全て穢れの象徴で埋め尽くされ……
「……ッ、綺麗、だ」
綺麗?そんな訳はない。むしろ汚い。が、【敗者】から漏れ出した言葉は理性とは真逆だった。
「綺麗だよ、レヴィ……」
これ程の穢れを持っておきながら、それすら魅力に変えてしまう。そんな姿が、【敗者】にとっては綺麗に見えて仕方なかった。
「おいで」
そう言いながら、【敗者】は惚けた様子のレヴィを無理やり引っ張る。
彼女は意識が朦朧としており、【敗者】に連れられるがままベッドに寝かされ、【敗者】に体を舐められていた。
「ふ……♡ふふ、ふふふ……」
内側に残った性欲の全てを晴らすように、スカートを捲り太ももの内側に噛みつき、服の中に手を入れ汗ばんだへそを舐り、寝苦しくないように服を緩めたと思えば舌でなぞる。
「お前はいつも眠りを取らないからな、よく眠るといい……」
【敗者】は彼女の腹の前でそう言うと、スッと顔を離しくたびれた彼女の前髪を掻き分けて頬にキスをした。
一回と定めたにしては、あまりにも時間を消費している。
だが、気の狂うほど長い時を生きてきた【敗者】にとって、それは些細な事だと捉えることも出来るだろう。
「おやすみ」
顔についた白濁を拭い、【敗者】は甘とろくレヴィに笑みを浮かべる。
去る彼の足取りはいつもより上機嫌なように見えた。
二章で大体どれくらいの話数になるかを計算していた所、それなりに長くなりそうなので三章もしくは四章以降を続編という形で作品を分けるか検討しています。話数が長すぎると管理が少々面倒なのと、読者からしても見にくいのでは?と思ったため。
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続編として作品を分ける
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分けないで一つの作品でまとめる