ディナンはいつの間にか居なくなっていて、昼も夜も分からないその場所でレヴィがようやく情報端末から離れるとチームルームはしんと静まり帰っていた。
目の前の景色がぼんやりと揺れ、頭痛に襲われる。
どう考えても過集中のし過ぎ。デジタル時計は夜中の三時を示す……
レヴィは誰もいないチームルームの中に入ると、迷わず早足である場所に向かった。
「う、……」
レヴィは自分が比較的視力はいい方の部類だと勝手に思っていたが……間近に近付いて見るとその魅力は明らかに倍増していた。
日が落ちる前見た実験ポッドのあの男。
ポッドの透明なガラス面に手を置き、静かに耳を近づける。
呼吸もまだしていない、彼らの言う通りの人形がそこには浮いていた。
レヴィはあちこちとポッドを眺めてから、無謀にもボタンに触れた。
すると彼の体を覆っていた靄がほんの少しだけ晴れ、骨の浮いた大きな肩周りと、そして太くて長い手の指先が見える。
その瞬間、レヴィは慌ててボタンを押して戻し、顔を真っ赤にして離れた。
バクバクと喧しい心臓に心を震わせながら、偽りと本物が重なる目の奥にしっかりとその男の顔を焼き付けて、ただ眺め続けていた。
奥底から殺意とは違う何かが沸き立つ……
「はっ、……は、わ、わた、し」
レヴィはゆるゆると浮くそれを見るために机に差してあった椅子まで持ってきて、まるで取り憑かれたかのようにその人形を眺めた。
ポーっと、ぼんやり遠くに何か新しいビジョンのようなものを感じる。
レヴィの小さな手がすっと腹を滑り込むと、それが何処を目指したかスカートの中に入り込んで、下着を撫でた。
「……はっ?」
――わたしは、今、何を。
下着をずらそうとした所でレヴィは我に返り、慌てて辞めようとすると椅子が傾いて体が振り落とされた。
「いっ……たぁ……!」
尻もちをついて床に落ち、軋む体を撫でるとゆっくりと立ち上がった。
目も開けていないと言うのに人形に見られていたようで恥ずかしくなって、慌ててチームルームから出ていく。
帰りのキャンプシップまでの道をいそいそと走り抜けて、船内に体を収めた瞬間大きなため息をついた。
無造作に床に座り込み、スカートをめくると下着の中が知らぬ間にぐっしょりと濡れている。
サイアクだ……なんて思いながらも、レヴィはその原因があのディナンとかいうクソ男でも他のどの気に入らないチームメンバーの奴らでも無いことを察していた。
「っ、……は、……んっ」
レヴィは下着の中に指を滑り込ませ、静かに触れる。
「んっ、……、ちがう、……ちがうのっ」
誰かも分からない相手に意味もない言い訳をしながら、目に焼き付けたあの男の顔と、美しい指を想像しぬらつくそこを擦り上げる。
あの指が自分の恥部に這いずったらどうなるのか、あの爪が自分の肌を引っ掻いたら、あの手のひらが自分の胸に触れたら、揉みしだいたら、そして、あの唇が自分の首に噛み付いて、唇を重ねたら……
「っ、は、ぁっ、あっ、あぁっ……」
指を二本押し込み、ごちゅごちゅと乱暴に何度も何度も曲げ、性感帯を鋭く刺激して。
レヴィの小さな指では届かないところも多く、あからさまにフラストレーションが溜まった様子でイライラしながら近くにあった備品の棒を突っ込んで奥をガシガシと突く。
「っうぐっ、……ふぐうう……っ、う゛ぅ゛ぅ゛~~ッ!!あぁあっ……!!」
レヴィが手を離した瞬間、軽く甘い絶頂に包まれる。
お腹の中がジーンと温まり、クリトリスがぴくぴくと刺激を求めて痒みを訴える。
棒を抜いて腰を押し付け、クリトリスを責め上げながらまた名前も知らぬ人形に執着した。
「はーっ……はーっ……♡」
己の内側にある性欲を晴らすのは簡単な事だが、誰かに性的欲求を感じることは初めてで。
レヴィは下品に足を開きぼんやりと天井を見上げながら、生温く易しい快楽に浸っていた。
緩い絶頂のリラックスした快楽はまるでマッサージのようで、鬱憤が晴れていく……
「はぁぁ……」
二章で大体どれくらいの話数になるかを計算していた所、それなりに長くなりそうなので三章もしくは四章以降を続編という形で作品を分けるか検討しています。話数が長すぎると管理が少々面倒なのと、読者からしても見にくいのでは?と思ったため。
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続編として作品を分ける
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分けないで一つの作品でまとめる