コリンの肌の上に、ジンジンと響くアザの痺れようなソレを残していく。
ソレは痛みではないとコリン自身も認識できていたが、そのジンジンとした痺れをなんと表現していいのか、コリンには言葉の持ち合わせもなかった。
ただし、その一方でコリンの下腹部でピンと勃っていたソレはアルテの絵筆が走る度に健気にピクピクと震わせていたかが。
「よし、こんなところか」
コリンの位置からは見えなかったが、どうやらコリンのおなかに何か描かれたようだった。それはかなり複雑な図形や文字を組み合わせた魔法陣。
見えたところでコリンにはソレが意味するものなど解読しようなかっただろう。だが、何が起こったのかは、その身を持ってすぐに理解することができた。
「ふぇぇ……? ぁ、ぁ、ぁ……お、おちんちんがぁ……、あ、熱い……」
魔女に感化されてか、普段は口にしないような言葉を呟きながらコリンは悶える。血流を無理矢理加速させられたかのような熱量。ソレがコリンの一点に集中していく。
みるみるうちにソレは膨らんでいく。あきらかにサイズとして、体の構造からしてありえないレベルにまで。
コリンの身体は決して粘土細工などではなかったが、外から付け足したのかと思わされるほど大きく太いソレがコリンの下腹部にそそりたっていた。
「あぇ……? ぼ、僕の、おちんちん……? なんでぇ……?」
おなかの魔法陣は見えなかったが、ソレはハッキリと視認できた。そして頭の血の巡りが悪そうな舌っ足らずの口調で疑問を口にする。心なしか、目付きもやや貧血気味なのかと思うほどぼんやりふわふわとしていた。
「よしよし、大きさだけは立派になったわね」
「これで僕のおちんちん、命の水、出せるんでしゅかぁ?」
はふぅ、と吐息をもらしながらもコリンが問いかける。そのあどけない表情を真正面から見て、アルテはそそるような笑みを浮かべつつ、やや下、コリンのビンビンに勃ったソレに視線を下ろす。
「まーだーよっ! おしっこ専用おちんちんのままだから、ちゃあんと絵の具の材料が出せるように繋げてあげないとね」
口調強めにウキウキとアルテは答えた。デュフ、デュフフと意味深な笑い声を漏らしつつ。
徐に、アルテは懐から何かを取り出す。絵筆でもなければ絵の具でもなさそうだった。分かることは何かの小瓶ということくらい。
瓶の蓋をキュポンと小気味よく開封すると、蓋の口をコリンの鈴口の真上に構えて瓶の中身を垂らす。
「ひっ! 冷たっ!」
瓶の中の液体がトロリとこぼれ落ちてコリンのソレの先端から覆っていく。
「薬草から作った痛み止めよ。私特製だから効果は抜群。あとはこうやって馴染ませて……」
アルテの手がコリンのソレをぐっと掴み、揉んだり、こすったりと薬をまんべんなく塗りつける。
コリンのソレが目を見張るほど大きいせいか、鈴口はポカァと開き、まさに本当の口みたいに薬を飲み込んでいた。
アルテはむしろそうすることが目的なのか、また瓶から薬を滴し、薬を飲ませるように馴染ませていく。
「そろそろいい具合になってきたかな?」
ニヤニヤを堪えきれないアルテがその手に構えたのは、またしても絵筆だったが、今度は毛先を上にして反対に持っていた。
そして絵筆を、ソレに、突き刺す。
「ひきゃっ!? お、お、お、おちんちんっ? な、な、刺さっ……!」
一瞬で理解せざるを得ない。コリンの尿道口の先から言葉通り、挿入ってくる強烈な異物感。
そんなものが挿入るわけがないという理性を押し潰し、容赦なくズブっ、ぬぷっ、ズブっ、ぬぷっ、とほぐすように絵筆が抜き差しされていく。
痛み止めの効果を実感するよりもまず、異質の感触がコリンのソレを通して身体の中心ないしは、脳天まで打ち上げられていく。
「あひっ、おひっ、おちん、ちんの穴、こ、こ、こ、壊れ……、おし、おしっこ止まらなくなっちゃ……ひぎゅ!?」
それはもはや掘削作業。ズンズンズンと、コリンの大きくなったソレの中に細い絵筆が遠慮なしに侵入し、次第にはより奥へ、より深くへと沈み込む。
尿道の中はソレとして、外側からもアルテの手がギュッギュと握り込んでは中で上下する絵筆の動きを捕捉する。
それが強烈な痛みだったのなら早いうちに気絶もできただろうが、痛みのないコリンには形容しがたいものにただただ責め立てる。
「辛いんだったら早く精通しなさぁい!」
「ん”ヲ”ッ!!?」
ニッコニコのウッキウキでアルテは絵筆をこれでもかというくらい、手のひらで押し込む勢いで奥へと突き立てる。
あたかも、コリンの鈴口に毛でも生えたかような滑稽なものが出来上がる。
するとそれは直ぐに訪れる。アルテはコリンのモノからも、絵筆からも手を離すが、鈴口に刺さった絵筆の毛先が揺れる。
ボピュ、ぶぴっ、どくんどくん。コリンのソレが粘性の帯びた音を立てつつ震えだし、絵筆がひとりでに持ち上がっていく。
「あああぁぁぁああぁあぁぃぃぃぃっっ!!!」
ドクドクドク、どぴゅるぅう。情けない気の抜けた音を立てて、コリンの先から絵筆が飛び出し、その後から白い液体が溢れるように出てきた。その様子は噴出だったといってもいい。
「やったぁ、コリンくん精通おめでとう~」
目の前でドピュドピュと溢れ出てくるソレを被りながらも、アルテは誕生日でも祝うかのように優しく、やらしい笑みを浮かべて、ベッド横に手配していた瓶を手に取る。
その一方で、コリンはといえば、自分の耐えられる許容範囲を振り切ったのか、気を失っていた。心なしか、その表情は安らかでいて、心地よさそうな笑顔のようだった。
※ ※ ※
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いつの間にかボロ小屋に光が差し込んでいた。コリンは、陽気そうなアルテの鼻唄で目を覚ます。
ふと見てみれば、イーゼルを前にして仁王立ちしているアルテの姿がそこにあった。コリンは何故か力が入らずヨレヨレとする身体を起こし、ベッドから滑るように降りていく。
「ああ、起きたの? おはよ」
「おはよう……ござい……、ます」
ぼんやりとした顔つきでコリンの視線がソレに向く。
ソレは、キャンバスに描かれた一枚の絵画。昨晩見たときよりもまた一層、後光が射して見えていた。
大きく描き足されたものは特にはない。素人であるコリンには、何をどうされたのかも分からない。ただ、目が覚めるほどの衝撃があった。
「コリンくん、あなたの絵の具、なかなか上質だったわ。こんなにいい色合いは久しぶり……? いえ、ひょっとしたら初めてかも」
「そう……なんです、か?」
そのアルテの言葉がちゃんと耳に入っているのかいないのか、ボーッとしたコリンの瞳はその絵画にだけに向けられている。口で言い表すこともできない、その感情は沸々とコリンの中で増大されていく。
「あ……、あのっ!」
黙りこくっていたコリンがアルテの方へと向き直り、口火を切る。
「ぼ、僕を弟子にしてくれませんか?」
真正面、目線を真っ直ぐに、コリンはそう言い切る。対するアルテはといえば、やや呆れた様子の顔をしている。
「何よ、絵を一枚見たぐらいで。浅い理由なら却下よ、却下」
ハンッと鼻で息を飛ばしてそっぽ向く。
「僕の父上は画商でした。世界のあらゆるものに価値を見いだしてきたんです。それなのに僕自身が価値のないものにはなりたくない。この絵、本当に感動しました。僕のこの感情に従いたいんです。どうか僕を弟子にしてください」
やれやれ、といった顔つきのアルテは一呼吸置き、
「なら覚悟しときなさい」
と、返事した。