光喰らいの魔女レティシア~未亡人クーデレ敬語デカ尻エルフ退魔師が淫魔美少年に完堕ちするまで~ 作:灰鉄蝸@機甲猟兵エルフリーデ発売中
・ヒロインによる包皮向き
・ヒロインによる手コキと精通
――魔族とは人族の敵対者である。
これは何も差別主義者の決めつけではなく、歴とした事実である。
魔族の起源を述べるなら、と条件は付くが――魔族とは異能異形の民族であり、また同時に人族を根絶やしにするため、古き神によって作られた人為的な存在なのだ。
古き神は光なきものたちを憎悪し、それを滅ぼすために魔族を生み出したのだ、と神話は語る。
人族は脆い生き物だ。
一〇〇年もすれば寿命を迎え、傷や病ですぐに息絶える。
だが魔族は違う。
――かつては違った。
魔族は長い寿命と膨大な魔力を持ち、呼吸するように人族を殺戮する厄災であった。それこそが創造主たる神への崇拝であり、信仰であり、本能だったのである。
この一方的な構図こそが人間の長い歴史の大半である。
それが克服されたのは比較的最近、つまり一二〇〇年ばかり前のこと。
人間は魔のものから盗んだ魔術を磨き、殺戮された同胞の怨念から武器を作り上げ、やがて魔族を狩るようになっていった。
魔の力を振るい、魔を狩る人中の怪物ども。
――これを退魔師という。
◆
シグルゥス・スワルヒガは母譲りの美貌を持つ、少女と見まごうような少年である。
華奢な肢体がますますその印象に拍車をかける――よく見ればその骨張った骨格は男子のものだが、着衣の上からではわかるものではない。
母譲りの薄い褐色肌に、灰色の髪と緑色の瞳は淫魔の先祖返りの証。その色濃い血を名実ともに証明された、古く力ある魔族の末裔だ。
そんな彼は最近、自己の性欲をまるで制御できなくなっていた。つい先日まで、自身にそのような衝動があることすら無自覚だったのに、今では連日、自慰行為にふける有様だった。
そして少年は当然、寝不足で想い人に向き合う羽目になっていた。
眠たそうに眼をぼんやりさせているシグルゥス・スワルヒガを見て、彼の魔術の師匠はぴっと人差し指を立てた。
「夜更かしですか、若様。そんなことでは大きくなれませんよ?」
「大きくって……」
「背、伸ばしたくないのですか?」
一瞬、レティシアの口から「大きく」という言葉が出て、まったく別のことを意識してしまう。その見当違いな妄想を恥じて、シグは頬を赤らめた。
「どうかしましたか?」
「あ、えっと……ちょっと最近、夢見がよくなくて」
「ああ、寝不足の原因はそういう……ホットミルクなどいかがですか? わたしも愛飲していますが、気持ちが落ち着きますよ」
「と、とにかく! せんせ、今日は何の魔術を教えてくれるの?」
無理矢理、話をずらした。
シグにとっては自身の抱いた劣情もその対象がレティシアであることも、恥ずべき事実であった。
未だ精通すら迎えていない未成熟な少年は、しかしながら、魔族の血が為せる宿業か、人間で例えるならば思春期のそれに近い猿のような性欲に目覚めかけている。
生来、理性的な質――あるいは種族記憶という
決して、恥ずかしがっているだけではない。
「ふむ……いえ、いいでしょう。〈不浄祓い〉の次は――」
やや訝しんだ様子のレティシアは、シグの表情を一瞬、目を細めて見咎めたあと話題の変換に乗っかってくれた。
シグはそれを心底ありがたいと思った。
このときは。
◆
「はぁ……はぁ……くぁああ……♡ せんせぇ……♡」
にちゅぬちゅと糸を引く先走り汁の音。
右手で男性器を握りしめ、肉竿を包皮ごしに絞るようにこすりあげる――シグは今日も夜の自慰にふけっていた。
思い出すのはレティシアの甘い体臭であり、自分を「若様」と呼ぶ涼やかな声であり、パンツスーツに包まれた尻肉の曲線だ。
そのどれもが魅力的であり、蠱惑的であった。
ぎんぎんと硬度を増していく男性器を、無我夢中でしごきあげる。普段は不格好でぶよぶよの芋虫のようだった肉竿は、今や立派に反り返っていた―――亀頭と癒着した包皮以外は。
理屈の上では、包皮と亀頭を分離させた方がいいとシグもわかっていたが、ここ最近になって自慰行為に夢中になったこともあり、そんなのは二の次になっていた。
「はっ、はぁあ♡」
シグのお気に入りの自慰行為の
あの引き締まった白い肌の下、皮下脂肪と筋肉の感触を体験できたらどんなにいいだろう、と。
男性器をしごいていると、時折、種族記憶がフラッシュバックする。
異形なものたちが人間の女を捕まえて、おぞましい媚毒と人体改造を司る体液を注ぎ込み、魔の眷属へと作りかえる行程。
その強烈な支配欲が満たされる快楽が、劣情を抱いて女体を想像する自分と重なる――嫌悪感を持つべき同調が、今この瞬間にはそうならない。
むしろ背徳感が、自慰の興奮を推し進める。
「はっはっ♡ せんせ♡ せんせっ♡ せんせぇ♡♡」
――不幸な巡り合わせの原因はいろいろとあるが、一つには、弟子の夢見が悪いと昼間にレティシアが聞いていたことが挙げられる。
連日の睡眠不足をかねてから案じていたレティシアは、純粋な善意から少年が寝静まる時刻、見守りに来ていたのである。
もちろん当初は部屋に入る気まではなかった。
だが、レティシアはその怜悧な容姿に似合わず、苛烈な決断ができる人物であった。
自分を慕う少年から切羽詰まった声で「せんせ、せんせ」と呼ばれれば、強引に鍵を開けて部屋に押し入ることも辞さない。
緊急事態を想定するのは当然だった。
退魔師たるもの、およそあらゆる呪詛の類は想定するものである。
レティシアがいくら長命のエルフであろうと、自らの知らぬ術であれば警戒をすり抜けて護衛対象に直撃することもあると知っている。
つまるところ自慰行為の際、想い人を呼ぶシグルゥス・スワルヒガの悪癖が招いた結果であった。
ドアが開け放たれ、薄い寝間着姿のレティシアが室内に踏み込んだ。
「シグルゥス! 無事です、か…………」
沈黙。
著しく勃起した男性器を握りしめて一心不乱に自慰行為にふけっていた少年も、それを目撃してしまった美女も、ともに石のように固まっている。
見られてはいけないこと/見てはいけないもの――つまりは秘事にすべき行為を、がっつりと目撃したのだから当然だった。
「え、あぁ……せ、せんせ? えっ?」
下半身丸出しでベッドに座り、陰茎をしごいていたシグは完全に混乱していた。
頭が真っ白になって、自身の恥部を目撃されたことにすら思い至らず、包皮に包まれた亀頭をぎゅっと右手で握るだけだ。
先走り汁でべとべとになった指と包皮は誤魔化しようもない現実を訴えかけており、何より、常人離れした少年の男性器は隠しきれるものではない。
無表情になったレティシアは、何事かに納得したようにうなずいた。
「なるほど」
何度かシグの顔と股間を視線が行き来したあと、妖精種の美女はその長い耳をへにゃっとうなだれさせ、眉を困惑に歪めた。
「…………お邪魔してしまいましたか?」
ある意味、最悪の形で水を差された――想い人に自慰行為の場面を目撃されるなど死にたくなるような恥辱だ――にもかかわらず、シグルゥス・スワルヒガの股間は依然として勃起し続けている。
硬度を失うどころか、ますます硬さと大きさを増して充血していくそれは、可愛らしい美少年の容姿に見合わぬ別の生き物のようだ。
節操なく興奮を強めていく自分の分身に、彼はほとんど混乱状態に陥っていた。
「あー……うー……そ、その、せんせ……うぁ、なんでぇ♡」
ぎゅっと握りこんで陰茎の肥大化を抑えようとするが、かえって逆効果でますます男根の肥大化が進んでしまう始末だ。
嫌だ。
見られた。
こんなみっともない姿を。
シグは半泣きになって、それでも自身の男性器の自己主張を抑えようとしたが、むくむくと興奮していくそれは制御不能だった。
涙で視界が歪む。
上気した薄い褐色の頬を、その雫がしたたり落ちたとき。
「落ち着いてください、若様」
少年の予想に反して、レティシアはシグを蔑むでもなく、彼を落ち着かせるようにベッドの隣に腰掛けた。
先走り汁の刺激臭を感じたのか、その白い頬にうっすらと朱色が差し込む。隣に座ったレティシアの体温と体臭が、すぐ側にあった。その甘いにおいにますます興奮してしまう自分を感じて、シグはひたすら羞恥心を刺激される。
だが、レティシアの言葉は優しかった。
「あなたは成長期の男の子なのです。ならば、身近な女性に性的興奮を催すのは当然のことです。こういった性欲の発露にまで考えが及ばなかった、わたしの落ち度ですね……何も怖がることはありません」
「えっ? せ、せんせぇ……?」
何を言われているかわからず、混乱でぐるぐると目を回しながら、シグルゥス・スワルヒガは師の顔を見た。
そこにあったのは多少の恥じらいと、それを押してなお何かを決心したような力強い瞳の光があった。
つるりとした白い指先が自身の股間へ伸びてくるのを、シグは呆然と見つめていた。
レティシアの指が、男根に触れる。
「――ひぃあ!?」
その少しひんやりとした指先に、思わず可愛らしい声を上げる。自身の容姿をコンプレックスに思っているシグだが、その声もまた少女のように愛らしかった。
「ナタリアは手紙で、あなたの行く末を案じていました。淫魔の衝動、その苦しみを鎮められるのなら……わたしも多少の力添えはしましょう」
「え、え? せ、せんせ?」
自分は何を言われているのだろう。
どうしてレティシアの指が、自分の男性器に触れているのだろう。
先走り汁でべとべとの包皮に触れたとき、彼女の眉がひそめられた。無言で何かの魔術が行使されたのが、シグルゥスにもわかった。
途端、透明だが粘度の高かった先走りが粘度を失い、水のようにさらさらになっていく。
「せ、せんせ? 今のは」
「あなたにも教えた〈不浄祓い〉です。若様、あなたは精通していますか?」
「え、えええ!? い、いや、まだだけど……」
「ふむ……」
うなったあと、レティシアはシグの勃起した男性器――大好きな年上の女性に触られているという状況そのものが興奮のスパイスだ――に触れて、ゆっくりと少年の指を引き剥がした。
浄化された先走り汁がぴちゃぴちゃと水音を立て、エルフの美女の指先を濡らしていく。
その淫猥さに、シグは息を呑んだ。
「うあ……ちょ、ねえ、せんせ?」
しばらく勃起した男性器の大きさや形状をしげしげと長め、指でなぞり、包皮に包まれた亀頭の膨らみを確認して。
そうして男性器の体液が絡みついたレティシアの指先も、少し頬に赤みが差した彼女の横顔も、何もかもが美しいと思ってしまう。
自分に見惚れる少年の様子にも気付かず、レティシアは真剣な表情で切り出した。
「…………仮性包茎ですね。このままでは衛生上望ましくありません。剥いてしまいましょう」
「へっ?」
「怖がることはありません。見たところあなたの男性器は十分に発達していますので、亀頭部分が癒着しているのも目視できました――シグルゥス、わたしに任せてください」
「あ、あの……包皮って、せんせ、剥いたことあるの?」
もしそうだったらすごく嫌だな、と子供心にシグは思った。
しかしレティシアは困り果てた様子でこう言った。
「…………わたしは男子の包皮の専門家ではないので初めてですが」
じゃあなんで自信満々で言ったんだよ、というツッコミは宙に消えた。明らかにレティシアは真剣だったし、それに水を差すのもはばかられた。
この一年間でシグルゥス・スワルヒガにもわかってきたことがある。
レティシアは結構、間が抜けていて天然なところがある人なのだ――魔術や謀略に対してはめっぽう強いが、日常生活では必ずしも万能ではない。
それが長命な
とにかく突然、自分の男性器に触った一連の行動も、そういう不器用さの極まった奇行なのだろうと納得できた。
そうして混乱が収まってくると、あらためて想い人に陰茎を触られている状況の特殊さに、奇妙な興奮が湧いてくる。
どくん、どくん、と心臓が高鳴る。
「……剥きますよ?」
「え、あ……や、優しくお願い、します……うぁ!」
レティシアの白く細い指が、きゅっと締って亀頭部分に食い込む。
長く太く大きな肉竿――まさに
むくむくと肥大化した亀頭のうち、瑞々しいピンク色の先端だけはちょこんと覗いていたが、その大半は包皮に包まれていた。
レティシアの指が、先走り汁でべしょべしょに塗れた包皮に食い込み、ゆっくりと男根の根元側にそれを引きずり下ろし始める。
みち、と痛みが走った。
「痛っ♡ せ、せんせ……いたい、よ……!」
「シグルゥス、落ち着いて」
みちみち、みちみち、と肉が剥がれる音。
亀頭と包皮の癒着部分が、レティシアのかける圧迫によって、少しずつ剥がれていってるのだ。
それはいずれ経験しなければいけない通過儀礼だったが、少年自身の手で行われるはずだった行為だった。現実には想い人であるレティシアの手で、ゆっくりと包皮と亀頭の分離作業――正しく大人の男性器への進化が行われているのだが。
その倒錯した状況に、ゾクゾクと背筋が震えてしまう。
シグルゥス・スワルヒガは、その淡い褐色の肌を上気させ、はぁはぁと荒い息をついた。
「大丈夫ですか?」
「んっ♡ だ、だいじょぶ……おれは、大丈夫だよ、せんせ♡ あっ♡」
そのうわずった声の色香に惑わされたのか、レティシアの白い肌にもさらに赤みが差した。シグの陰茎に食い込む指が、宝物を触れるように慎重な手つきで包皮を引き剥がしていく。
「ひぃあぁああ♡」
とうとう興奮を抑えきれず、じょぽぽ、と先走り汁が湧き出した。
亀頭の鈴口から小便のようにあふれ出したそれは、透明だがきつい刺激臭を伴って、レティシアの指に異臭を染みつかせる。
子供離れした醜悪で巨大な男性器は、明らかに妙齢の美女をメスとして意識していた。
シグルゥス・スワルヒガの少女のような可愛らしい容姿とのギャップが激しいそれは、今、生まれてこの方ずっと張り付いていた包皮を剥かれて、大人への一歩を進みつつある。
「あ、うぁあああ♡♡♡」
――みちみち、べりっ!
包皮が剥がれた瞬間、思わずシグルゥスはうめき声をあげた。
痛みに対する苦痛のはずのそれは、どういうわけか嬌声となって少年の口からあふれ出す。
癒着していた部位が剥がれた亀頭は可愛らしいピンク色で丸々と大きく、男性器は根元から鈴口まで三〇センチメートルをゆうに超える長さ。
先走り汁でびちゃびちゃになった指に〈不浄祓い〉を重ね掛けしながら、レティシアはなんとも言えない表情で依然、勃起したままの弟子の陰茎を見つめた。
子供の腕ほどもあるそれは、異様な熱気と性臭を放って自己主張している。
何を考えているかわからない師の沈黙に耐えかね、頬を赤くしながらシグは問うた。
「あ、あの? せんせ? どうしたの?」
「ええ、よくがんばりましたね――その、やはり、静まりませんか?」
「は、はい……おれ、いつも、その……手でこすって気持ちよくなって、それで抑えてたから」
「そう、ですか……」
切れ長の目を閉じて一〇秒ほど沈黙したあと、レティシアは肉竿にもう一度手を添えて、ぎゅっと握り込んだ。
「うぁあ! つ、つよいよ、せんせ!」
「あ、すいません……どうやら、わたしはこういうのは不得手のようですね……」
「え、それって」
「……一度、達してしまえばいいのでしょう? 最後まで手伝います」
信じられないような言葉だった。
憧れの人に自慰行為の現場を目撃されて、嫌悪されるどころか陰茎をしごいてもらえるなんて。
自分はひょっとして夢うつつで都合の良い夢を見ているのではないか、とシグルゥス・スワルヒガは思う。
生まれてこの方、自分の男性器しか知らない少年にも、おのれの分身が巨大過ぎる異形なのはわかりきっていた。
持ち主である自分でさえ、腕のように大きなそれを不気味だと感じているのだ。
初見のレティシアとて、決して好感情を抱いたわけではあるまい。にもかかわらず彼女は、自分のために手淫を申し出てくれている。
倒錯しきった状況の中で、シグの理性はよろこびに塗り潰されていく。
――ぬちゅ、ぐちゅ、ぬちゃあ。
「ひぁ♡ せんせ♡ せんせぇ♡」
不慣れでたどたどしい手つきのレティシアが、ゆっくりとシグの男性器をしごいていく。亀頭を、裏筋を、竿を、指の腹で包み込むようにして、でっぷりと膨らんだ
やわらかな女の指と掌の、すべすべした触感がたまらなく気持ちよかった。どぷどぷと狂ったように吐き出される先走り汁のおかげで、潤滑液は何も要らなかった。
シグ自身の秘められた巨大な性欲を象徴する陰茎は、自らを気持ちよくするために体液を垂れ流しにして、指先はおろか掌全体を粘液塗れにして奉仕するレティシアをねぎらっている。
「うく……すごい、においですね」
シグの男根の威容を見て、頬を赤く染めるレティシアには、やはりためらいがあった。
明らかに常人離れした男性器と、それに付随する異常な性欲を静めてやらねば日常生活もままなるまい――そういう気遣いからの行動だったが、レティシアにも一線はある。
少なくとも、シグルゥス・スワルヒガを彼女は男として見ていなかったし、そういう相手ではない以上、夫に対するような愛情を抱くこともない。
ゆえにこれはどこまでも、レティシアにとっては身体的な不自由への手助けのようなものだった。
「きもち、いい、よ♡ せんせ、せんせ♡ もっとぉ♡」
だが、そんなレティシアのためらいなど、快楽をむさぼる美童には関係ない。
少女のような褐色の美貌を赤く染めて、はぁはぁと荒く息をつくシグは、想い人に男根を手淫してもらえる状況に夢中だった。
白くて、細くて、すべすべした指先が肉竿を撫でてくれる。
それだけで天にも昇るような法悦が背筋を駆け上がって、少年の脳髄をピリピリと焼いていく。
――ぬちゅり、ぐちゅり、にちゃ、ぐちゅぅ。
いつも通りの絶頂のはずだった。
しかしこのときシグルゥス・スワルヒガが感じたのは、常と異なる何かがせり上がってくる感覚だった。
「うあ!? せ、せ、せ! なんかくる♡ おしっこみたい、な……♡ ふわぁあああ♡♡」
「へっ!? なんですか、それは――」
尿意ではなかった。
それはどっぷりと重たくて、粘ついていて、尿道を押し広げていく異質なもの。
ちょうど陰嚢のあたりから尿道を拡張し、先走り汁でぬるぬるになった管をゼリー状の固形物で埋め尽くしていく。
それはまさに、排泄ではなく発射だった。
「――――ひゅあああああぁあぁああああ♡♡♡」
爆ぜるような精通だった。
これまで排尿以外の用途がなく穢れを知らなかった尿道に、メスを蹂躙するための魔性の体液が染み渡っていく。
亀頭がレティシアの指の中で膨らんだかと思うと、その鈴口がぷっくりと二つに割れて、刹那、黄ばんだ粘液がシャワーのように噴き出した。
――どびゅるるるるるるるるるるるるるぅううう!!!!
それは長い長い時間をかけ、シグルゥス・スワルヒガの体内に貯蓄され、今まさに爆発した精液の噴水だ。
びちゃびちゃと汚らしい音を立て、レティシアの指先を、パジャマの胸元を、そして口元を汚していく汚らしい生殖体液。
目を丸くしながらも、彼女は冷静に魔術を行使した。
この黄色い精液が如何なるものなのか、レティシアは退魔師としてよく知っていた。
魔精虫――体内から人間の臓器に入り込み、その機能を魔族に都合のいいものへ作りかえる異形の生殖細胞ども。
黄ばんだゼリー状の精液の中でぴちぴちと跳ねているのは、そういうおぞましい太古の魔の生態そのものであった。
無詠唱で〈不浄祓い〉を行使、即座に殺虫したレティシアは、常人ならば恐怖するか屈服するかの魔精虫に嫌悪感一つ見せなかった。それを見せれば、目の前の少年に消えない傷跡を残すことになると知っての所作。
あるいは、魔族などいつでも殺せる怪物の驕りなのかもしれなかったが――このときのシグルゥス・スワルヒガにとっては、たしかに救いだった。
「はー……♡ はー……♡ せ、せんせぇえ♡♡ おれ、なに、しちゃったの……?」
文字通りの汚濁をぶちまけたシグは、夢うつつで親愛なる「先生」に問うた。
そしてレティシアは、にっこりと微笑んで。
「……よくがんばりましたね、若様。あなたは精通して……大人への階段を昇ったんですよ」
そのねぎらうような言葉の優しさに、汗のにおいの混じった甘い体臭に、上気した白い肌に。
ぷつり、と理性の糸が切れた。
「――せんせぇ!!!」
不意打ち気味に、シグルゥス・スワルヒガはレティシアを押し倒した。
「きゃっ!?」
「おれ、せんせでっ! はじめてしたい!」
言葉が衝動のままにあふれ出した。
「は? ちょ、まちなさ――」
「せんせぇ♡ すき♡ だいすき♡」
――そうして