※この作品はR-18です。

奴隷少年と変態魔女   作:松本まつすけ

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第一章
ボクは魔女のおちんちん奴隷


 ボクの名前はフェル。パッとしない村の出身で、これといった取り柄も挙げられない。

 

 悲しいくらいにごくごく平凡な少年としか紹介のしようがない。強いていうなら、背が伸びないことを年々恨んでいるくらいに、少々、本当に少々小柄なくらいだろうか。

 

 こんな特徴のボクだけれども、今、ボクはとてつもない災難に見舞われている。

 単刀直入に言ってしまうと、魔女にさらわれてしまったのだ。

 

 そんなことってあるのだろうか。いや本当にさらわれてしまったのだけれども。

 

 その魔女は、ルビーと名乗ったが、本名かどうかは怪しい。

 名前の通り、ルビー色の長い髪と、瞳を持つ。

 

 これだけでも大分変わっている風貌なのだが、少なくとも、ルビーはそういうことを度外視してもあまりにも常識から外れた人だった。

 

 元を正せば、親に頼まれたお使いの途中、魔女が住んでいると言われている森の近くを通ってしまったのがことの発端だ。

 

 そこで偶然にも森の上空から箒にまたがって現れたルビーと遭遇してしまい、あろうことか、その場でどういうわけか捕縛され、連れ去られてしまったのだ。

 

 今思い返しても意味不明だ。

 そしてルビーは自分の家まで文字通り飛んで帰り、小脇に抱え込まれたボクに向けてこう言った。

 

 

 

「アンタ、今日からあたしの奴隷ね」

 

 

 

 そうして今に至る。

 有無を言わさず、承諾なんて言葉もなく、ボク、フェルは魔女ルビーの奴隷になったのだった。

 

 勿論、逃げ出そうと試みたが、森から抜け出ようとしても、まるで家ごと先回りしているかのようにいくら歩き回っても必ず魔女の家に戻ってきてしまう。

 

 村に帰らないとみんなが心配してしまう、と説得も試みたが、不敵に笑うルビーはボクに呪いをかけてきた。

 

 右腕、手首から肘にかけて青紫色の奇妙な文字列の刻印が刻まれ、ニヤニヤした顔で、こう説明してくれた。

 

「それは忘却の呪印。それを刻まれたものは身の回りの人間に存在ごと忘れ去られていって、その刻印が完全に定着して消えたとき、アンタのことを思い出せる人間が一人もいなくなる」

 

 補足すると、呪印を刻んだ者と、刻まれた者は対象外らしい。

 つまりはボクとルビーのことだ。

 

 そして今になってはもうどうでもいいこと。何せ忘却の呪印はとっくにボクの腕から消失してしまっていて、もう誰もボクのことを知っている人間はいないから。

 

 そう、ボクは帰る場所もなくなってしまった。

 

 これからの人生、この性悪な魔女ルビーの下で奴隷として過ごさなければならない。もうどれだけの日を過ごしたのかも思い出せないが少なくともボクは今日もまたルビーに忠実な奴隷として調教され続けている。

 

 ルビーは典型的に細かい仕事が苦手だ。家事というものが何一つできない。

 初めてこの家に立ち入ったときの驚きは忘れられそうにもない。

 

 薬の材料だか魔術の生け贄だかよく分からないものが床に散乱していて異臭を放っていたり、カビとホコリにまみれたローブのようなものが水桶にいくつも放り込まれていたり、食卓と思わしきテーブルの上に至ってはネズミが骨をかじっている始末。

 

 本人は気が向いたときにだけ片付けるとは言っていたが、大体は魔法で丸ごと燃やすなり壊すなりして外に放り出すだけで、根本的に何も解決しない。

 

 むしろ家の周囲がゴミ溜めになる一方だ。こんな光景を目の当たりにしてしまったからこそルビーが奴隷を探していたということに深く納得した。

 

 むしろそんなゴミ屋敷になるまで耐えられたことに驚きを覚えるくらいだ。

 

 逃げられないことを悟ってからはしぶしぶ少しずつ家全体を片付けていく日々が続き、ようやく普通の家らしい見栄えになったころにはすっかりボクも奴隷らしくなっていた。

 

 掃除も洗濯も、食事に至っても全てボクの仕事。

 床に得体の知れない骨も転がってないし、ローブはキレイに洗濯されてクローゼットに並び、食卓にはまともに食べられる料理が置かれる。

 

 山のようにある家事の中で一番大変だったのは食事だった。

 ルビーはまともな料理を作らないし、作れない。

 始めこそ、食べないことには生き延びられないから我慢をしてきたが、今を思い出しても献立がおぞましい。

 

 トカゲの目玉スープやらカエルのキモのソテー、ウジ虫のハンバーグなんてものもあった。実際に味は壮絶で、えげつない見た目から想像できるものよりもずっと酷く、不味いと形容できる言葉を縦に並べてもいい足りないくらいの劇物。

 

 ルビーの胃袋はよほど丈夫なのか、あるいは魔法や薬のおかげか、不味いの我慢するだけで済んだが、ボクはそうはいかない。

 生きるための食事で死を覚悟したのは後にも先にもこれだけだろう。

 

 死に物狂いとはまさにこのことで、外の森で食べれそうな草や木の実、キノコなどを探して回ったり、ルビーに文句言って家の庭に畑を作らせてもらったりもした。そうしてようやくまともな料理と呼べるものが作れるようになり、初めて完成させた薬草スープの味の感動は忘れられない。

 

 ただ、今でも食事に関しては安心できない。

 よほど旨い料理に感銘を受けたのかどうかは定かではないが、たまにこっそりとボクの畑に忍び込み、作物を盗み出したり畑を荒らしたりするからだ。

 

 元々ボクは農家の出身の農民だからこの手の作物の扱いは慣れているけれど、ルビーはそうじゃない。食いたいだけ食い荒らす、野生の猿よりも厄介だ。

 

 お腹をすかせたルビーには厳重注意しなければならない。これはここにきて痛烈に学んだことの一つだ。

 

 常にルビーと戦い続けなければならない。奴隷という境遇にあっても、ルビーとは敵対していなければならない。自分が生き延びるための死活問題だ。

 

 この過酷な奴隷生活で分かったことは、ルビーは行動が動物的だということ。

 自由奔放で、食いたいときに食って、寝たいときに寝る。これでは生活が成り立たない。だからこそボクみたいな奴隷が欲しがったのだろう。

 

 それになにより、もっと自然的な理由で奴隷が欲しかったのだと思う。その理由の大まかなところは、夜のことだ。ルビーの異常さが最も浮き彫りになる時。

 

 ルビーは動物的に飢えていると言っても過言じゃない。とどのつまりは、自分の欲求の解消相手を求めていたのだ。きっと相手は誰でもよかったのだと思う。

 

 自分の思い通りにできる奴隷。自分の好き勝手に遊べる奴隷。それがルビーの本当に求めていたもの。

 

 夜が訪れる度、ボクは幾度となく、ルビーに抱かれていた。夜の数だけ身体を重ねていた。相互の合意や許可不許可なんてものは当然のようにない。

 

 ルビーは、ただひたすらに、ボクを自分のものにしたがっていた。手段は問わず、欲望の丈をぶちまけるように、毎晩毎夜、ボクの身体を、ボクの心を調教していく。

 

 特に最近は気に入ったのか、ルビーは自分に男のものを、つまりおちんちんを生やすことが多い。

 

 どういう仕組みで生やしているのか魔法の概念すら遠い存在のボクには理解できないが、本物そのもののルビーのおちんちんはボクのお尻を使い勝手のよいものに変えていることには変わりない。

 

 ほんの数日前までは挿入るのさえ困難だったのに、また例の呪印のおかげで、もうすっかり根元まで咥えられるようになってしまった。

 

 お尻の穴がゆるくなってしまう呪いとかいう、いかにもこのときのために開発してきた呪いだ。こうやって少しずつ、ボクはルビーに呪いを増やされていく。

 

 ボクの身体は一体何処まで変えられていってしまうのか、そんな憂鬱はなくなりそうもない。

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